「どういう、事なの、ニエルヴ」
ショウマとニエルヴ。
2人の会話を聞いていたグロッタは、そのままニエルヴを見つめる。
それに対して、ニエルヴは変わらない態度だった。
「そこにいるショウマとその母親をヒトプレスにしようとした時、彼だけがヒトプレスにならなかった。それまで、ガヴがついているだけの人間だと思っていた君が思わぬ所でグラニュートの体質が発揮した。その時、僕はひらめいた」
そう、グロッタとジープを見つめる。
「もしかしたら、この末っ子は未知の能力を秘めているのかも・・・。」
「だからこそ、俺を人間界へと逃がしただ」
「その通り、その頭の回転が速い所もポイントは高いよ。まぁ、少し事故があって、どうやら記憶が無くなっていたようだけど」
そうして笑みを浮かべるニエルヴは、そのまま続ける。
「それだったら、私達がここまで大変な目にあったのは、全部っニエルヴ兄さんのせって事っ」
「そうだね、そして、僕の読み通り、人間の世界に出たショウマはめきけめきと能力を開花させていった」
「・・・それはつまり、ここまでの出来事は全部、あなたのおかげとでも言うつもりですか」「ふむ、君も頭の回転が速いね。グラニュートの方はどうも、様々な能力が高いけど、頭が残念なのが多いからね。そういう意味でも、僕は人間は気に入っているよ」
「あぁ?」「人間が頭いいって……随分舐めたこと言うじゃない?」
グロッタとジープが怒りに震える声を漏らす。
それは、千束とたきなも同じだった。
「今まで、多くの人々やグラニュートを苦しめてきたのに……よくそんな口が利けますね」
たきなが冷たい目でニエルヴを睨む。
「そーそー!自分が全部仕組んだとか偉そうに語っちゃって!自慢話して何になんのよー!」
千束も肩をすくめながら皮肉たっぷりに言い放つ。
「まぁ、全てが上手く行っていたら、今の状況にはならないからね。それでも、僕のおかげだと少しは感謝して欲しいかな」
「あんたねぇ」
そう千束が、ヴァレンバスターを構えようとした時。
「止めて、千束」
「ショウマ君」
それを止めたのはショウマだった。
「ショウマ君、良いんですか」
「・・・ニエルヴが、俺をどういう意図で逃がしたのか、何を企んでいたのか、今はどうでも良い。今は、大統領をなんとかしないといけないから」
「それは」
「何よりも、俺は、この人達の事を、もう兄でも姉とも思っていないから」
そう、ショウマは背を向ける。
「・・・俺の血の繋がった家族は、母さんとランゴ兄さんだ」
それだけ言い、ショウマはそれ以上は言わなかった。
すると、千束は。
「血が繋がっていなくても、家族はいるんだよ」
「そうですよ、ショウマ君。リコリコの皆は家族ですから」
「・・・千束、たきな」
その一言に、ショウマは嬉しくなった。
「・・・茶番は良いですか」
「そっちの茶番よりも、大事な事ですからねぇ」
そうして、一応は、ストマック家との一時的な共闘が、確かに成立した。
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子