城内でも、既にボディガード達が待ち構えていた。
しかし、グルキャンバギーという圧倒的な質量を持つバイクに乗り、リコリスの中でも上位に位置をする千束とたきなの2人による援護射撃。
それによって、大統領が待ち受ける場所に近づいていた。
「もう少しで大統領の場所に」
「ショウマ君、このまま突撃するのは難しいよ」
「・・・そうですね。敵の数はまだ多く居ますから」
「けど、ここまで来て引き返す訳にはいかない!」
ショウマは、そう言いながらグルキャンバギーを更に加速させた。
グルキャンバギーは猛烈な勢いで突進し、ボディガード達を次々と跳ね飛ばしていく。
千束とたきなはそれぞれの武器を手に取り、前方の敵に向けて銃弾を浴びせかける。
「行くよ!」
ショウマの合図とともにバギーは一気に加速し、ついに大統領の待つ広間へと突入した。
広間の中央には椅子があり、そこにボッカとその娘であるリゼルが悠然と座っていた。
そして、そこにボッカは優雅にショウマ達を見る。
「やぁ、君が赤ガヴ君だね」
そう、ここまで攻め込んできたショウマに対してボッカは笑みを浮かべていた。
その場には緊張感が漂う中、ショウマが静かに答える。
「あぁ、アンタが大統領か」
「その通りだよ。遠路はるばるありがとう」
ボッカは優雅に立ち上がりながら続けた。
「さて、ここまで来てくれて嬉しいよ。君たちには一つ提案があるんだが」
「提案?」
ショウマが眉をひそめると、ボッカは満足げに微笑んだ。
「そうさ。君たちの力と私の権力を合わせれば、この世界をより良いものにできると思わないかい?」
千束とたきなが同時に顔を見合わせる。ショウマは険しい表情で答えた。
「より良い物だと、それは一体どういう世界だ」
それに対して、ボッカは笑みを浮かべながら答える。
「そうだねぇ、まず君達には分かるか?この世界に必要な物が何か」
「世界に必要な物?」
その問いかけに、ショウマは困惑しながらも考え込んだ。
「この世界には闇菓子が必要なんだよ。それを理解できないようではまだまだだね」
「闇菓子?」
千束が驚きの声を上げる。
「そうさ。闇菓子こそがこの世界の秩序を保つ唯一の手段だよ」
ボッカは誇らしげに語り続ける。
「君たちには理解できないかもしれないが、闇菓子の力によって多く者達は魅了していく。それによって、世界はより安定するさ」
ショウマは拳を握り締めながら反論した。
「そんなものは偽りの平和だ!人々を不幸にするだけの行為だ!」
「偽り?違うな」
ボッカは冷笑しながら答えた。
「これは真実に基づいた幸福なんだよ。誰もが欲するものを与えることで皆が満足する。それが正しい世界の在り方なんだ」
たきなが冷静に指摘する。
「でもそれでは誰かが犠牲になるのでは?」
「犠牲?何を言っているんだい?」
ボッカは呆れたように首を振った。
「誰も犠牲になどしていない。闇菓子になる人間は幸福になる。そして、そんな幸福になった人間で造り出した闇菓子を食べたグラニュートは幸福になる。幸福になった彼らを私達が支配し、幸せになる。犠牲と言っても、これは全員の幸福の為なんだからな」
ショウマが憤慨する。
「そんな歪んだ考え方では何も解決しない!」
「歪んでなどいないよ」
ボッカは穏やかな声で語りかける。
「これが最も合理的な選択肢なのだ。理解できないなら君たちは邪魔者になるだけだよ」
ショウマ達は互いに視線を交わし合い、戦う覚悟を固めた。
『マスターテイスト!』
鳴り響く音声と共に、ショウマは既に走り出して、真っ直ぐとボッカに向かって、蹴り上げる。
それに対して、ボッカもまた軽く殴り、対抗する。
ゼンゼロから出る陣営は
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邪兎屋
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白祇重工
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ヴィクトリア家政
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特務捜査班
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カリュドーンの子