油が3,000を切って枯渇寸前でした……E1乙、E2甲での消耗が半端なかったです。高難易度、怖い。全海域を甲でクリアできる提督達って、ほんと凄いですね。
新規お迎えは、報酬のワスプ以外はマサチューセッツ、南海。
そして新規じゃないけど大和さん3人目、アイオワ2人目。贅沢言うなら武蔵さんの2人目が欲しかった。
秋刀魚祭り&クリスマス任務は完遂できました。
トンブリ掘らなきゃ。
日向が崎森島鎮守府へ帰った。
彼女には随分と世話になった。俺自身もそうだけど、所属艦娘達を演習でがっつり鍛え上げてくれた。演習に限らず、細々としたことも惜しみなく教えてもらえていたようだし、彼女にはいくら感謝しても足りない。
瑞雲を稼働状態にできなかったことは残念がっていたけど、多分戻ったら宮君におねだりするんだろうな。そして彼はそれを断らないと思う。崎森島鎮守府とは水上機で行き来する体制ができるかもしれない。
そういえばあの瑞雲、やっぱりうちへ回された物でいいらしい。だったら水偵をもう一機でいいのに何故瑞雲だったのか。使える物は使うけど。
「異動?」
「正確には内示です」
今日の定期便で届いた書類を整理していた大淀から、そう報告された。
「内容は?」
「うちに関しては増員ですね」
「要望は、出していないはずだが」
「横本から出た正式なものですが、うちに来る者の転出元が八丈島なんです。うち以外の鎮守府にも振り分けられているようですけど」
八丈島か。この間、うちとトラブルがあったばかりだ。その後どうなったかは知らないけど、脱走艦娘を出したことで処分でもあったんだろうか?
「誰が来るのだ?」
「綾波型駆逐艦の朧、漣、潮」
曙の姉妹艦か。これは曙も喜ぶか? あ、でも曙の正体について、どうするか。
「睦月型の睦月、如月、皐月」
こちらは三日月の姉妹艦だ。
「暁型の雷、電」
暁と響の姉妹艦。駆逐艦8人?
「神風型の神風、松風」
ちょ、ちょっ……!?
「丁型海防艦の第四号、第二十二号、第三〇号、鵜来型の稲木。以上となっています」
「ちょっと待て。多すぎる!」
思わず声を上げてしまった。いきなり14人も? しかも駆逐艦と海防艦だけ?
「軽巡以上の艦は?」
「うちにはありませんね」
「……練度の情報は?」
「今はありませんが、問い合わせますか?」
「いや、知っていそうな者に心当たりがある」
曙の古巣だ。ある程度は把握してるだろうし。
しかし、14人か……どうなってるんだ。
「何かあったかしら?」
呼び出しに応じた曙がやって来た。着任以降、あまりツンツンした態度は見られない。信用してもらえたということだろう。だったらそれに応えなくちゃいけないな。
「八丈島所属の艦娘について聞きたいのだが、いいだろうか?」
「……いいけど。どんなことを?」
「口利少佐のせいで君と折り合いが悪かった、駆逐艦以下の艦はいるか?」
「いえ、いないわ」
怪訝な表情をしつつも、曙は即答した。よかったと言うべきか。
「そうか。実は、八丈島から駆逐艦と海防艦がうちに異動してくる。確執があるようなら、配慮の必要があると思ったのだが、ないのなら何よりだ」
「何それ!? またあいつが何かやったの!?」
嫌な記憶が蘇ったのか、曙の顔色がやや悪くなった。
「いや、横本から正式な異動内示が出ている。何かあったのだとは思うが、詳細は不明だ。彼が関与しているかどうかも分からない」
「そう……あ、あの……それで、来るのって……」
「第七駆逐隊の3人は全員来るぞ」
そう言うと、曇っていた表情が明るくなった。やはり嬉しそうだ。今度来る人数は多いし、世話役を何人か選出して、第七は曙に任せてみようか。おっと、それは後にして、だ。
「それで、本題なのだが。皆の練度はどのくらいだった?」
「具体的な数字は分からないけど、改装に至ってる子はいないわ。あいつ、駆逐艦をあまり戦闘で使わなかったし」
改装というのは、一定練度に達した艦娘が可能になる強化処置のことだ。艦種によっても違うけど、駆逐艦だと20から30あたりから可能になる者が多い印象がある。
「極端に出撃を制限されていた者は?」
「私以外は海防艦達かしら。近海の哨戒ばかりに出されてたはず」
つまり全体的に練度は低め、と見るべきか。そして軽巡以上は来ない。これは……
「これも『敵』の一手だと思うか?」
大淀に尋ねる。こちらの顕現上限を埋めにきているように見えるからだ。
「微妙なところですね。確かに偏り過ぎな気もしますが、立ち上げ間もない鎮守府への増員と考えれば……ただ、こういう措置は初耳ですし、軽巡以上がいないあたり、どうなのかとも思います」
現時点では材料が足りないからか、大淀も自信なさげに答える。実際に来てから判断するしかない、か。
「それで八丈島から抜けた戦力分はどうするのだろうな?」
「横本からの転入があるようですけど、転出分とは差があるので、残りは建造ですかね」
「ならば最初から横本の艦娘をうちに寄越せばよくないか?」
「八丈島に置いておけない理由ができたのかもしれませんね」
結局そこか。あいつ、何をやらかしたんだろうか。
「それにしても、このタイミングで14人もうちに寄越すか?」
「えっ!?」
ぼやくように呟いてしまったところで、曙が驚きの声をあげた。どうした?
「提督、八丈島から来るのって、第七以外は誰?」
厳しい顔で、曙が聞いてくる。何か引っ掛かることがあるんだろうか。
「睦月、如月、皐月、雷、電、神風、松風、丁型の四、二十二、三〇、それから稲木だ」
「……あたしがいた頃は、丁型以外の艦はいなかったわ」
答えると、曙の顔がますます厳しいものに変わった。ん? いなかった?
「曙さんがあちらを出た後に建造かドロップした艦ってこと?」
大淀の呟きが、執務室内でやけに大きく聞こえた。曙が来てから日は浅い。つまり、練度は限りなく低い、ってことだ。
「これ、絶対妨害工作ですよ! 駆逐艦と海防艦で枠を埋めて、巡洋艦以上の艦の顕現数を削ろうとしています!」
大淀が怒りを露わにした。戦力増強ならある程度の練度がある者を回すだろうし、その可能性が高まった、かぁ。
現在、桃箭島の艦娘は総員18名。今回ので14名が加わると32名となり、顕現上限は俺の場合は60のはずだから、半分を超える。駆逐艦の増強は考えていたけど、それは今じゃない。
「っと、すまない。聞きたいことは以上だ。異動については正式に周知するまでは口外しないように頼む。下がってよし」
不安そうにする曙を退室させて、考える。余裕はまだあると言えなくもないけど、今後の艦隊運用を考えると、同じことを繰り返される前に軽巡以上の艦をある程度確保しとかないとまずいかもしれない。
「建造を急ぐ必要があるか?」
「しかし、現時点でその余裕は……」
大淀の言うとおりだ。ある程度の資源備蓄はあるけど、それは現在の規模で運用することが前提で、増員を考えると足りない。建造だけならともかく、維持と運用にも資源は必要になる。建造だけして遊ばせておくわけにはいかないし。あー、どうしたものかなぁ……
「はなしは、きかせてもらいました」
頭を抱えたくなったところで、声が聞こえた。相棒が、執務机の上にいる。大和顕現以降は基本的に彼女と一緒なのに珍しい。
「どうした?」
「われらのほゆうするしげんを、ていきょうさせてもらいましょう」
……今、何て言った? 資源を? でもそれは。
「お前達が自由に使うために集めてる資源だろ? それをもらうのは駄目だろ」
思わず素で聞いてしまった。しかし相棒は首を横に振る。
「じゆうにつかうためのものです。だから、あいぼうに、つかってもらうこともじゆうです。これは、【あう゛ぁろん】でしょうにんずみです」
「あば……何です?」
「【
首を傾げる大淀に説明する。
今、この島の妖精さん達は、艦娘達を支援する一方で、独自の動きもしている。自分達で資源を調達し、自給自足していると言っていい。
その、妖精さん達のコミュニティが【亜羽崙】を名乗っている。小笠原少将が来た時の騒ぎは、【亜羽崙】としての行動だったわけだ。
……妖精さんの私兵化が進行してる気がしてならない。大丈夫だろうか……
それはともかく。
「今、話題になったばかりなのに、いつ決議をとった?」
「ほっそくしたときに、です」
つまり、有事にはこっちへ資源を引き渡すことを想定してたってことか?
「でもなぁ、お返しできないんだぞ?」
妖精さんに借りた資源を返還した、なんて経理的に許されるのか? 妖精さんから資源を融通するなんて、前例があるとは思えない。
正式に報告したらそれはそれで厄介ごとになりそうだ。妖精さん達を都合よく使えると勘違いする奴が出てくるかもしれないし。でも、受け入れるなら報告しないわけにはいかない。
「もう、じゅうぶんもらっています。そのへんれいとかんがえてください。なんだったら、ていきてきなのうにゅうもかのうです」
相棒はそう言うけどさぁ。受け入れること自体が問題になりかねないんだってば。
「……どうします?」
困ったように大淀が聞いてくる。申し出自体には心惹かれるものがあるのは確かなんだけどなぁ……
「……われわれがのぞむしこうひんのちょうたつを、しげんばらいというのはどうでしょう? われわれでは、かいものができませんし。あるいは、とちのしようりょうというめいもくもいけるのでは?」
それは……取引になるからいける、のか? いやでもレートとかどうする? 使用料ならともかく、資源の価格を考えたら、ある程度の纏まった量を融通してもらうと、大量の嗜好品を仕入れないといけなくなるような……
「即答はできない。少し時間をくれ」
ありがたい申し出だけど、越えるべきハードルがいくつもあるぞ。
「大淀。これは本鎮案件だと思うが、どうだろうか?」
「黙って行うと、後で何か言われかねないですからね。でも、大々的に上げるのもどうかと思われますし……」
「ならば……分かるな?」
「今晩、上げておきます」
総司令への直接報告で何とかしてもらおう。
「それはいいとして。建造の件、どうしますか?」
そうだった。そっちが本題だった。
「受け入れ数を減らすことができれば話は変わるのだがな」
「内示が出ている以上、決裁済でしょうから、無理ではないかと……」
「……仕方ない。今ある資源である程度は建造しよう。戦艦1、重巡2、空母1、軽巡2を目安に」
入ってくる駆逐艦の数を考えればその倍はあったほうがいいけど、懐事情的に今それをやるのはまずい。
「そのあたりが、現時点での限度でしょうね」
「建造後のことも考えなくては駄目だからな……あ」
「どうしました?」
「……今から建造して、追加まで来たら、食料が足りるか?」
定期便は今日来たばかりだ。つまり、今の人数を想定した食料しか補給されていない。建造分も含めたら、単に人数だけ見ても倍以上になってしまう。
「あー……建造分は軽巡以上が主になりますから、それだけでも厳しいですね。転入者分だけは送ってもらわないとまずそうです。異動時に輸送させるようにしましょう」
「あぁ、それなら。建造予定分も運んでもらえるように手配しておいてくれるか。確約が得られた時点で建造するとしよう」
「すぐに取りかかります」
大淀が執務室を出て行く。はぁ、と溜息が漏れた。食料はひとまずこれで何とかなるか。
官舎の余裕はあるからいいけど、これ、建物が復旧してなかったらどうなっていたか。あ、考えるだけで胃が痛くなってくる気がする。
「あいぼう、だいじょうぶ?」
「んー……問題はあるけど……何とかしなきゃなぁ」
相棒の問いに、俺は椅子へ背を預け、天井を見上げた。