皆様の手によって作品がよりよくなっていきます。今後もよろしくお願いします!
また、クリスの事件がなければ劇場版で詰むことを初めて知りました……。マジでアニメ見たりGジェネやった程度の本編知識なので、助かります。
また前回、各小説情報の数字が2倍くらいになりました。ほぼ人生で初めてちゃんと書いてる文章を、こんなに読んでいただけて幸いです。
それでは、初投稿です。
4/27 展開を変更しました。ライブ感で書いてて、特にプロットも用意してないので、こういったこともあると思います。
長いことエタりましたが、ゆっくりまた書いていこうと思います。
就労も始まったので、本当にゆっくりになると思いますが、またお付き合い下さい。
トリニティの次なるミッションの場所はAEU、イタリア北東部である。タクラマカン砂漠から西進しながら、これまでに人革連やAEU下、中東地域の基地を襲撃すること6回、その全てで基地戦力の殲滅を行った。
無謀に世界全体へ刃を向ける行いは、確実に世界のソレスタルビーイングへの敵意を増大させている。
トルコでのミッションを終えそのままイタリアへ飛来したトリニティは、そのまま流れるように丘陵部の山間に設営されていたAEUの基地へと襲撃した。
AEUの軍人が最初に見たのは、スローネドライである。はじめは基地東部からじわりと広がっていった通信阻害は、スローネドライがステルスフィールド展開した途端基地全域へと及び、通信機能を必要とする高精度な対空砲火は出来なくなった。突然の襲撃とスクランブルが発令されるも、いつの間にか基地の地上にはスローネツヴァイとスローネフィアーが舞い降り、蹂躙を開始していた。
「行けよ!ファングぅ!!」
スローネツヴァイの腰部から飛び出したファングは、基地のMSコンテナを縦横無尽に通り抜け、いたるところで爆発を起こす。
スローネフィアーはGNソードを展開し、周囲の哨戒から大急ぎで基地へ戻ってきたヘリオンや、無事になんとかコンテナから飛び出してきたヘリオンを切りつける。
「この基地は数が多いな!!林のほうに大分いるようだ!!」
「了解した。スローネアイン、敵を殲滅する。」
スローネドライが接近した時点で先にスクランブル発進を終えたヘリオンとのドッグファイトをしていたスローネアイン、急制動の後、通り過ぎるヘリオンの後ろをとってビームライフルで撃ち抜き、空中に展開したヘリオンを全て撃滅した。
その後、林間部に展開している大勢のヘリオンからの対空砲火を不規則な機動で避けながら、ビームライフルで着実に撃ち抜いていく。
「うぉ!!ヨハンにぃすご!!」
「動かない的など楽に狙い打てるさ。クロード、GNメガランチャーを林へ撃つ。撃ち漏らしを始末してくれ。」
「了解!!」
直後、GNメガランチャーが木々ごと薙ぎ払うように林に展開したMS達へと撃たれ、激しい煙が吹き上がった。スローネフィアーは林に入り込むと、あまりの攻撃に固まっているヘリオンを数多く見かけた。通りがかりに右手のGNソードで胸部から首を分断し、左手のビームガンで少し自機から距離のある機体を着実に撃ち抜いていく。林から上空のスローネアインやドライへと放たれる弾丸の数が明らかに減ってきていた。
ファングで穴だらけにしたコンテナに押し入ったスローネツヴァイは、まだ起動すらできていないヘリオンをGNバスターソードで斬りまわっていた。
「フン!なんだ、まだゴミがいるじゃねーか。」
いくつか目のコンテナに押し入り、中にあったヘリオンを破壊し尽くしたスローネツヴァイのコックピットに、倒れ伏し、自分を見上げるAEU兵士が映る。スローネツヴァイはその兵士にビームガンを向け、放った。
兄達が齎す破壊と蹂躙の嵐に、ネーナは声を弾ませる。
「あははははは!!もうたまんない!!うふ!あはははは!!」
一方的な戦闘は、スローネ以外のすべてのMSが基地の範囲にいなくなるまで続いた。
7thミッションを終えたトリニティは、さらに西進、カンタブリア州へと到達していた。介入を始めてからというもの、休む暇もなくすぐ新たなミッションが届く。トリニティは、これまでの7度のミッションの間、寝るとき以外は常に移動か戦っているようなものだった。流石にクロードも、このスケジュールでは自分達が馬鹿なことをやらかすのも、憂さ晴らしするかのように力を振るうのも当然だと考えた。実際、クロードの疲労もほぼ極限まで高まっていた。
ゆえに、オートパイロットでの飛行中、スローネフィアーのコックピットでクロードは仮眠をとっていた。その結果、ネーナへの注意が行き渡っていなかった。また、クロードはこの世界に生まれて18年も経っている。ネーナがいつ
「ラグナから次のミッションが入った。目標ポイントに向かう。」
「またかよぉ。」
「……Zzz」
「やだぁ、ここんとこ働き詰めじゃない。」
「我慢しろ、戦争根絶を達成させるためだ。クロード、起きろ!目標ポイントを提示した。オートパイロットの目的地を変更しろ。」
ヨハンの指示を受けたネーナは通信を断つと、身をよじらせながら不満をコックピット内に響かせた。そして、スローネドライのモニターに、結婚式場が拡大表示される。
「あぁんもう!何!?こっちは必至でお仕事やってんのに、能天気に遊んじゃってさ!あんたらわかってないでしょ?」
おもむろに編隊を外れていくスローネドライ、そのときクロードはヨハンの怒声に目を覚まし、眉間に皺を寄せながら薄目で中央のHUDを操作して、オートパイロットの設定をいじっていた。
ゆえに、自分たちの機体の下方に建っている教会と、そこに近づくように飛ぶスローネドライに気付いた時には遅かった。
「世界は変わろうとしてるんだよ?」
披露宴パーティの客たちは、肉眼ではっきりとスローネドライを認識した。それほどまでにスローネドライは降下してきていた。
「あれガンダムじゃないか?」
浮いた気分の客たちは、眼前のスローネドライが右腕部のビームガンを持ち上げようとしていることに気付かない。その不自然さに気付いたのは、ガンダムが自分達のもとに降下してくる様を見ていたルイスだけだ。
「え?」
「死んじゃえばいいよ♪」
スローネドライから放たれた一筋のビームは教会の広間に大穴を開け、死体の山と炎を齎した。
ネーナの発言を聞いて、クロードは教会の様子をモニターにピックアップした。そこには、本堂と広間を繋いでいる階段から、大穴へ駆ける長い金髪の少女が映っていた。
「ネーナ!!」
クロードの突然の怒声に、ネーナ、またスローネドライの動きが止まる。
「ネーナ!?何をした!?」
「ごめーんクロにぃ♪ボタンを押し間違えちゃって♪」
「ネーナも疲れてるんだろ。任務も続きっぱなしだったしな。」
「くっ!!」
スローネドライは2発目のビームを撃つことなく、スローネの編隊へと戻って行った。そして、トリニティはそのまま上空を去っていった。後に残ったのは、死体やけが人、がれき、そして混乱と悲痛な叫び声だ。
「ママぁ!パパぁ!」
広間に空いた大穴に入り込み、必死の形相でばらばらのレンガや土、炭を素手で掘り、ドレスを汚していく少女。ルイス・ハレヴィ。彼女の悲痛な慟哭が、教会に響いていた。
プトレマイオス艦内は、トリニティによる一般人への攻撃の報が先ほど入り、にわかに慌ただしくなった。
「何やってやがるあいつらッ!!遊んでんのか!?」
部屋の壁を殴りながらロックオンが怒りを漏らす。
艦橋にはスメラギさんが大急ぎで入って来て、情報の確認をクルーとした。
「トリニティが一般人に攻撃したって、一体どういうこと!?」
「紛争幇助の対象者でもいたんじゃないか?」
「それがそうでもないみたいです……。ヴェーダにあるトリニティのミッションデータにも記載されてないし……。」
「意味もなく攻撃したというの……?そんな……。」
トリニティによる一般市民への攻撃は、ソレスタルビーイング、特にスメラギさんとロックオンへ大きな心理的影響を与えた。
そして、それはクロード自身にも……。
オートパイロットで飛行中のスローネフィアーのコックピット内、小さなチェアにかかとを乗せ、体育座りのような姿勢をとり、クロードは自身の足に顔をうずめて縮こまっていた。そこに、ネーナから通信が入る。
「ちょっとクロにぃ、大丈夫?」
クロードは、知っていた筈だった。ネーナの人間性を。この悲劇が起こることを。
しかし、兄妹として過ごす内に、いつの間にか信用していた。可愛がっていた。きっとこの可愛い妹は原作のような酷いことをしないと思い込んでいた。
「ネーナ、何故一般市民を撃った?」
「何故って……。ボタンの押し間違いって言ったでしょ?何、クロにぃ。ネーナのこと疑ってるワケ?」
「だからこんな質問してるんだろうが……。」
「ハァ!?何よその言い方!!ネーナのことが信じられないっての!?」
クロードはコックピットで頭を抱えながら、ヨハンに告げた。
「ヨハンにぃ。俺とネーナが今一緒にいても連携なんて出来ない。俺は次のミッションは休ませて貰う。」
「クロード、何を急いている。しっかりネーナと話し合え。俺達兄妹の考えのズレでミッションを果たさないというのはマイスター失格だ。」
「アンタの言うガンダムマイスターってのは……ガンダムってのは何なんだよ……。」
「何?」
「オイ、クロードォ!!アニキに向かってなんつー口のきき方だ!!」
ミハエルの怒声にも反応しなくなったクロードを見て、ヨハンはクロードに命令を下した。
「何が気に障ったのか分からんが、もういい。クロード、お前は次のミッションは休んでいろ。今後の沙汰は追って連絡する。」
「了解……。」
命令を受けたクロードは、速やかにオートパイロットの目標地点を変更し、洋上コンテナへと、一機編隊から外れ、向かった。
そしてクロードは、ソレスタルビーイングへと連絡を送った。次のトリニティのミッションプランと、トリニティへの奇襲計画について。
ユニオン アメリカ イリノイ基地。
オーバーフラッグの並ぶ格納庫の中を、深夜一人の男が歩く。ユニオンのエース、グラハム・エーカーである。
グラハムは、自身のオーバーフラッグの前に立ち、毅然とした顔を向ける。すると、不意に声がかかった。
「おや、どうしたんだい?こんな時間に。」
「カタギリ!何故ここにいる!?君は入院しているは「僕がいないと、このカスタムフラッグの整備はできないよ。なんてったって、エイフマン教授が直々にチューンした機体だからね。」
そこで、ネジを回そうとしたカタギリは腕を痛めたのかスパナを取り落とした。それを拾うグラハム。
「無理をするな。」
「そうもいかないよ、君に譲れないものがあるように、僕にも譲れないものはある。」
「!!……フッ。強情だな。」
「君ほどじゃないさ。」
時は進み、フラッグの整備は進む。そして、グラハムとカタギリの対話もまた進む。
「僕はね、こう思ってるんだ。オーバーフラッグスの本部を、ガンダムが襲った本当の目的はエイフマン教授なんじゃないかって。」
「何故だ?」
「教授は、ガンダムのエネルギー機関と特殊粒子の本質に迫ろうとしていた。何らかの方法でそれを知ったソレスタルビーイングが、武力介入のフリをして、教授の抹殺を図った。」
「! 軍の中に内通者が?」
「いないと考えるほうが不自然だよ。」
そこで突然、基地全域にアラームが鳴り響く。
【アイオワ上空M3988ポイントにガンダムと思われる機影を発見】
「ガンダムだと!」
「そのポイントにある施設といえば……。」
「!! アイリス社の軍需工場!!」
「まさか!いくら兵器工場とはいえ、働いてるのは民間人だ!」
カタギリの発言に答えず、グラハムは尋ねる。
「カタギリ、フラッグは出せるか!?」
グラハムの瞳は、もう何を言っても聞かない目をしていた。
グラハムはパイロットスーツに素早く着替え、その間にカタギリにフラッグの起動と暖気をさせ、すぐに飛び乗った。
「グラハム機、先行する。」
「単独出撃なんて無茶だ!」
カタギリの言を無視するように、格納庫から直通の滑走路を急加速、グラハムのフラッグが飛び立つ。
「そんな道理、私の無理でこじ開ける!!」
アイリス社工場の上空には既にスローネアインが展開、一方的な破壊、蹂躙を繰り広げていた。機械的に建物に向かってビームを放つスローネアイン。ヨハンは無機質な表情でひたすら発射ボタンを定間隔で押していた。
そのスローネアインのレーダー上に急速で接近する反応が映る。
「ん?接近する機体、このスピードは……。」
スローネアインが機体を下方から水平方向に向けなおし、接近している反応へ正面を向ける。
「やはり新型か!!」
直後、プラズマライフルを連射されるスローネアイン、回避運動を行いながらグラハムのフラッグへビームライフルを放つが、その速度ゆえに当たらない。
スローネアインを避け通り過ぎたフラッグは、空中で変形、突然空中で停止したかと思えば、反転して接近、あまりに見事な機体操作である。
「やるなっ!」
「どれほどの性能差であろうと!!」
その勢いのままプラズマソード展開するフラッグ、それに応じるようにビームサーベルを展開するスローネアイン、二機は空中で鍔迫り合った。
「今日の私は!!阿修羅すら凌駕する存在だ!!」
接近してきた推力をそのまま力に、フラッグはスローネアインを押しのける。
「何っ!?」
再度鍔迫り合う二機、しかし、手元の巧みな操作によってフラッグはスローネアインの持つビームサーベルをその手から弾き飛ばす。
両手に持っていたプラズマソードを放し、空中で浮いているスローネアインのビームサーベルを持つと、スローネアインへ最接近、スローネアインの右腕部を上から切り払った。
「ばっ!馬鹿な!!クッ!」
スローネアインは即座に撤退、地上では落下したスローネアインの腕部が爆発した。
「クゥッ!一矢は報いたぞ……!ハワード!ウッ!」
ヘルメットのバイザーを開けたグラハムは嗚咽、とっさに口元を抑えたパイロットスーツの白い手袋は赤く染まっていた。
「この程度のGに……体が耐えられんとは……!!」
その鬼神の如き戦いぶりの反動は、着実にグラハムの体を犯していた。
ソレスタルビーイング、無人島コンテナ基地にて、刹那とロックオンは待機している。そこに、トレミー(プトレマイオス)からの連絡が入ってきた。
連絡を終えたロックオンが刹那へ報告に向かう。
「刹那!トリニティの奴ら……またやらかしやがった!」
「何をだ?」
「アイリス社の兵器工場が襲われ、800名以上が死亡したそうだ。」
「!?」
「工員は全員民間人だぞ!非情な介入になるとは言っていたが、どう考えてもやりすぎだ!これじゃ無差別テロと変わらねぇ……!」
突如、刹那は走り出す。
「刹那ァ!!」
刹那にロックオンは手を伸ばし、追いかけた。
目指すはガンダムのコックピット、そして、トリニティだ。
トレミー艦内では、スメラギさんがカタギリよりエイフマン教授の訃報を受けた。そしてその原因が、ガンダムであると知った。
そして、既にヴェーダは参考にならない、むしろしてはいけないものだという考えは、スメラギさんの中では明らかだった。だからこそ、ヴェーダなしで計画を進めていかなくてはならないことへの不安が高まっていった。
「スメラギさん大変です!」
さらにクリスティナから、とんでもない報告が入って来るのだった。
スペイン、タクシー乗り場から猛ダッシュで病院内に入ってきたのは、沙慈・クロスロードである、焦りに焦った状態で看護師にルイスのいる病室を聞くと、脇目も降らず駆けていき、病室の扉を勢い良く開けた。
「ルイス……!!」
「沙慈……どうして?」
沙慈からしてルイスのけがは一見、大したことがないように見えた。一つ安堵の息を漏らす。
「事故に遭ったって聞いて、ごめん、来るのが遅くなって。」
「学校さぼって……。」
「でもよかった……元気そうで。ホントよかった……。あっ、そうだ!お見舞いってわけじゃないけど、これ!」
「なぁに?」
沙慈が持ち寄った紺色の小箱の中には、二つの指輪が柔らかな布にくるまれ、立っていた。
「これ……。」
「フフッ、ほら、まえにルイスが欲しがってたやつ、試験休みの間にバイトしまくってさ~、ようやく買ったんだ!受け取って。ルイス。」
「ごめんね、沙慈。」
「えっ。」
予想外の言葉に沙慈はルイスの顔を見た、見てしまった。結婚式で、新郎新婦や両親が共に一瞬で消え去ったあの光景が、指輪を見たことでルイスの中でフラッシュバックしている、その表情を。
そして、心の中の何か大事なものが決壊してしまったかのように、ルイスは泣き出した。白いベッドの掛布団の上に指輪が沈んだ。
そこで、沙慈のわきに突然腕が入れられる。しかめ面をした看護婦が左慈の後ろに立っていた。
「ルイスさんはご両親も親戚も、事故でお亡くなりになったのよ。刺激しないで。」
病室を追い出された沙慈は、ふらふらと病棟を歩く。指輪の箱を持って。
その姿は、腐ったサーベルのようだった。
トリニティはアイリス社襲撃にてスローネアインとともに撤退、クロードもコンテナ基地から上がり編隊に加わっていた。
編隊の先頭を飛ぶのは片腕を喪失したスローネアイン、ダイヤの形で中央に横並びでツヴァイとフィアーが位置し、最後尾にドライを配置している。
「まさかアニキを手こずらせるやつがいるなんてなぁ。」
「油断大敵ね。」
「肝に銘じるしかないな。クロード、次のミッションは俺の分もお前が動く必要がある。調子はどうだ?」
尋ねられたクロードは、一拍おいて答える。
「そこまで悪くないよ。肝が据わったよ。」
「そうか、良かった。頼むぞ。」
そしてクロードが顔を上げると同時に、トリニティの前方から熱源反応とピンクの光が接近してくる。ヨハンが素早く指示を飛ばす。
「散開!!」
「何!?」
「この粒子ビームは!?」
(来たか……!腹は決めた……!ここで兄妹達を、歴史から引きずり落とす……!)
「ガンダム……ガンダムエクシア……!!」
散開しエクシアのビームを避けたスローネ達、エクシアは猛スピードで接近してきている。
その裏で、覚悟を決めたクロード。思惑が絡まりあいこの戦場にある想いが交錯する。
ガンダム同士が今、譲れぬ思いを胸に刃を交わす。
―――人は愛ゆえに争い、復讐し、裏切るのか。想いを乗せた弾丸が行き交う。次回、絆