提督と大和の鎮守府日和~あるはずの無かった出逢い~   作:最上天音

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第一話 提督は出逢ったようです

 

 

「お姉ちゃん ボク将来お姉ちゃんみたいな軍人さんになりたい」

白い軍服を身に纏った長い黒髪の女性・・「お姉ちゃん」と言われたその女性はにこやかに笑い、

「本当に弟君が軍人になったら、私が1番最初にお祝いしてあげるね」

ボクは大きな声で「うん!!」と言った。

 

―それは遠い昔の記憶、お姉ちゃんが生きていた時の記憶―

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「姉さん!しっかりしてよ姉さん!!」

周囲は赤く染まり、姉さんの意識は朦朧としている

「私の仕事も・・・・ここで、終わりみたいね・・・」

「んなこと言ってる場合か!待ってろ、今すぐ医者を------」

呼びに行こうとした俺の服の袖を掴む姉さん

「医者は、いい・・もう死ぬ人間を治療したって・・・意味は無い・・からね・・・」

「何言ってるんだよ姉さん!まだ、まだ大丈夫だ!まだ間に合う!」

「いいのよ、もう・・私はやりきったから、未練なんて・・・」

「まだ俺軍人になってねぇぞ!軍服着たところを姉さんに---」

「軍人・・?軍服・・・・・?」

「俺が軍人になったら1番に祝ってくれるって言ったじゃないか!」

「ああ・・・そういえば・・そんなこと、言ってた・・ね・・」

「見てみたかったなぁ・・弟君の軍服を・・着た姿・・」

何でだよ。

「でも・・・さ」

何でなんだよ。

「もしかしたら・・ここの・・・ずぅっと上から」

何で笑ってるんだよ。

「見ることができたら・・ちゃんと祝ってあげるから・・・」

何でそんな嬉しそうにしてるんだよ!!

「だから、そんな顔しないで・・ほら、軍人になりたいなら・・・そんな顔は、しちゃ・・だめだよ・・」

そっと優しく抱き寄せながら俺の頭を撫でてくれる。

「さて・・・そろそろ・・時間・・かな・・・・・」

「っ!?だ、だめだ!だめだ姉さん!行くな!行かないでくれ!!」

「じゃあね・・・・・・・・おとうと・・・・くん・・・・・」

「ね、姉さん!姉さぁぁぁぁぁぁん!!!」

 

俺が姉さんの鎮守府に見学しにいっていた時に起きた。

突如として襲ってきた深海棲艦の大群。

姉さんは俺の前に来た機銃の嵐を庇ってくれて、そして、死んでしまった。

俺は深海棲艦を許せない。

例え俺の行動のせいで姉さんが死んでしまったとしても-------

 

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これは、そんな提督と艦娘のお話--------

 

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「大和型戦艦、一番艦、大和。推して参ります!」

「えっ・・・?」

 

俺は驚いている。人生のベストテンに入るぐらいに。

どうしてこうなったんだろうか・・と、思い返してみる。

 

提督となって鎮守府に着任して初日。

とりあえずまず秘書官(というか艦娘)を建造することにした。

一人で鎮守府見て回るって寂しいからね。

 

と、いうことで工廠に行ってみる。

 

 

レンガで覆われていて所々草が生えていたり老朽化していたりとしていて

小屋っぽいと思っていたけどイメージと全然違って正直凄く怖い・・・・

後で掃除しなきゃな・・

 

そ、そんなことより建造だ建造!うん

 

と、そんなことを考えてるうちに妖精の居るところに来た

妖精とは艦娘の建造や入渠などと私たちヒトにはよくわからない力で

艦娘の強化をしてくれる存在だ。

 

「やあ、こんにちは これからよろしくね」

そう言って少しコミュニケーションを取ったりしていると妖精たちは私の周りを走り回ったり私によじ登ったりと結構好印象でよかった

 

「さて、さっそくで悪いんだけど建造してもいいかな?」

妖精達はそれぞれ頷いている。どうやらやる気は十分のようだ

 

艦娘を建造するには弾薬、燃料、鋼材、ボーキサイトからなる資材を投入しなければならない。

まだ着任したばかりなので全て大体400~500あたりしか貯蔵されていないのだけれど。

 

「さて、どうするかな・・・・・・」

最初は資材も少ないので大多数は全て30で建造するだろう。

だが・・・・

(多少突っ込んでもいいから良い娘を来てもらうっていう手もある・・・)

もちろん資材を多く入れればそれに比例した艦娘が来てくれるわけではない

だから迷ってるのだ

(うーん・・・まあ鎮守府の手続き済ませるのに時間かかるし、その間に資材ある程度貯まるから・・大丈夫かな)

 

「じゃあ全て300でお願い」

一瞬妖精は戸惑うような素振りを見せたが、すぐに作業に取り掛かってくれた

 

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しばらくすると妖精が自分の周りに戻ってきた。どうやら終わったみたいだ。

(いつできるかわかんないし、今のうちに書類整理するか・・・)

他の提督の所ではいつ終わるかなどの時間は表示されるタイマーが付いていたり、研究が好きな艦娘に工廠を任せる所もあるようだが・・そういうことは後でででいいか

 

はぁ、と1つ大きなため息をついてから提督室で待っている試練に肩を落としながら工廠をあとにした・・・

 

 

 

 

「はぁー、これだけやってもまだこんなに書類が・・」

新品の高級そうなイスに体を預ける

提督室に置かれたたくさんの書類とダンボール。まあまだ私しか居ないし全部私物だろう

それにしても書類の多さで目の前の扉が半分見えないって・・これ今日中に終わるのか・・

チラっと時計を見る

「建造開始から大分経ってるな・・1度行ってみるか」

 

そしてまた工廠に足を運ぶ。ただでさえ何か出そうな雰囲気を出している工廠が、夜だと余計に何かいるのではないかという恐怖心を狩り立たせる

 

やっとの思いで工廠に到着したが、何か騒がしかった

 

妖精たちが私の周りにやってきて、何かを必死を伝えようとしている。

私は工廠の休憩室の方に、妖精に引っ張られるようにして行った。

 

するとそこに、お茶を飲んでる「艦娘」がいた。

艤装がやけに大きい。

艦娘の艤装ってあんなに大きいのか?海軍学校で教わったことと全然違うんだが・・

「あ、あの・・・」

「え、あ、すまない、ちょっと考えて事して・・て・・・」

思考の海に浸っていた私を戻してくれたその娘。

その娘を見た瞬間、私は人生で初めて放心というものを学んだ。

 

そして恐らく放心してる事に気がついていないその娘は見惚れるような綺麗な敬礼をして

「大和型戦艦、一番艦、大和。推して参ります!」

「えっ・・・?」

 

そして現在に至る。

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「あ、あの・・提督?どうしたんですか?」

「あ、いや、ちょっと考え事をね・・」

 

考えれば考えるほど頭が混乱していって余計にわからなくなってくる

なぜ駆逐艦や軽巡の類じゃなかったのか

なぜ戦艦が出てきたのだろうか

そしてよりにもよってなぜ大和が出てきたのか

「あの、もしかして・・出てきたのが私だったのが、ダメだったのでしょうか・・」

「いや、そういうことじゃないんだ。もちろん大和、君が来てくれて私は嬉しいよ。でも・・」

「私には貴女を指揮できるほどの能力がないんだ・・」

「見たとおり君以外には誰もいない。私は駆逐艦の娘すら指揮したことないんだ」

そんな人間があの『大和』を指揮していいのか・・ と、言おうとしたとき、彼女は

「誰であろうと貴方は私の司令官に違いありません。たとえ艦娘が私一人だけだとしても・・」

私の顔が余程酷かったのか、そっと大和は抱き寄せ頭を撫でながら、私をそう言った。

 

瞬間、上半身が暖かく包まれる。

だが、それとはまた別の暖かさを感じた。少し懐かしい感じがする。

自然と涙が溢れてくる。何で泣いているんだ。私は---------------

 

「・・・・・とく!・・いとく!・・・・提督!」

 

「ん、あ、あぁ・・すまない・・」

どうやらまた大和にまた変な心配をかけてしまったようだ。

これからはそういうことが無いようにしなければな・・

「と、とりあえず場所を移しませんか?」

「ん、そうだなこんな所で話すのもなんだし・・まだまだ話さなきゃならないことはたくさんあるから・・・・・あっ」

 

すっかり話し込んでいたために、今思い出したくないこと1つ思い出してしまった。

 

「そうだ・・・・・鎮守府に関する手続き・・・まだ終わってない・・・」

時刻はすっかり日も暮れ2200。

明日の正午までに、出さなきゃならない書類がまず10枚

1800までに出さなきゃならない書類が7枚。

 

「はぁ・・・・これじゃ、話せる余裕なんて-----」

「提督」

「ん?」

「私も手伝いますから・・そうすれば、少しは時間が取れるでしょう?」

「初日から負担かけてしまって済まないな・・」

「いえ、私は提督のお役に立てるなら光栄です」

そう言い微笑んだ大和はこの先見る事無いだろうと思ったほど美しかった。

 

 




内容ガタガタですみませんm(_ _)m
不定期更新になると思いますが頑張って投稿していきたいと思います

何か色んな意味で変だな、とか思う所あるかもしれませんが文才無いが故なんです許してください

話数200以上ある人とか、毎話8000字ぐらい打ってそうな人凄い....
と、思いながら今日も投稿に向けて頑張ります
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