提督と大和の鎮守府日和~あるはずの無かった出逢い~   作:最上天音

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第四話提督は歓迎会をするようです

「失礼するぞ」

提督室に入って来たのは工廠長だった。

「工廠長さん。何かありましたか?」

「あぁ、やっと終わったぞ。」

「終わった」というのは恐らく建造の事だろう。

「だから、今すぐ工廠に来て欲しいんじゃよ」

「分かりました。」

そう言った私は秘書艦であり、唯一の艦娘の方を向き

「大和、お前も来るか?」

「はい!是非見てみたいです!」

高らかな返答をしてくれた。

 

_______________

 

「さて、着いたぞ」

工廠の一番奥にある建造、開発部屋に10分ほど歩いて着いた。名前は部屋だが、大きさは資材倉庫以上に大きい。

その建造部屋の中に入ると上に看板があり

 

 

      装備開発室

 

        ↑

1番建造ドック← →2番建造ドッグ

 

と、書かれてあった。

 

 

真ん中あたりまで進むと工廠長がゆっくりと振り向き

「この先の1番ドッグにおる。誰が来るかは儂にもわからん。それはお前さん自身が確かめるんじゃ。」

「・・・はい」

私はゆっくりと頷き、1番ドッグの前まで進んだ。距離が縮む度に足が重くなる。別に何か悪い事をしたわけではない。だが、やはり緊張してしまうものなのである。 っ・・これで何かあっ__

ゴンッ

「いだぁっ!?」

 

あまりにも緊張していたせいで周りが見えなくなっていたのか、頭を重い金属ドアにぶつけてしまった。

 

「・・何しとるんじゃ、さっさとせい」

「提督って、もしかしていわゆるあがり症ってタイプだったりします?」

 

恥ずかしかったのでドアにぶつけたことに対するコメントは極力聞かないようにしつつも、姿勢を直す。

 

ギィィィィ--

そして黒錆びている重いドアをゆっくりと開けていく。

 

ドアを90度にまで開いた所で奥から音が聞こえた。

かつん、かつん、と甲高い音が響き渡る。

 

そして、ようやく姿が見えた。

水色の長い髪、少し赤に近い橙色の瞳、海っぽさを残したワンピースを着た少女は腕を組み

 

「あんたが司令官ね・・ま、せいぜい頑張りなさい!」

 

その少女こと『叢雲』は、提督との初対面を果たすのであった。

 

私はそっとお辞儀をして

「私がこの鎮守府の司令だ。これからよろしく頼む。」

 

「よろしく頼むわね。」

その笑顔は少し大人びていた。

「さっそくだけど1つ、質問いいかしら?」

「ん?何だ?」

 

先ほどの笑顔とは打って変わり凛とした顔立ちになり、

「ここって、かなり大きな艦隊なのかしら?」

「いや、ここはまだ出来て1週間も経ってないよ。」

「・・え?」

 

叢雲は耳を疑った。

「ふふっ、司令官も冗談が上手いのね」

何とか大人びた対応を試みるも

「いや、本当に出来て一週間経ってないって。なんなら外に出てみるか?」

「え、ええ・・」

そう言い、司令官と共に工廠の外に出る。

今私達が居る所以外には、演習、整備、遠征などをしている艦娘が居らず、全くと言っていいほど騒がしさを感じなかった。

「静かね・・」

「これで、信じてもらえたかな?」

 

叢雲は軽いため息をして

「どうやら、本当のようね..」

 

ふと何かを思ったのか上を見上げ

「なら、なおさら疑問に思うわね」

そして大和の方を見る。

「なぜ・・あなたがここにいるの?」

叢雲が何を言いたいのか大和は察したのかたじろぎ

「え、えっと・・あの・・」

答えを濁らせる。

 

すっと提督は大和の隣に行き

「それは大和にも、もちろん私にもわからないんだ。それは分かってくれ」

「そう・・分かった、それ以上は言及しないようにするわ。ごめんなさい大和さん。」

「は、はい・・・」

 

______________

 

(場の空気が重いな。あの話を持ち掛けてみるか・・)

そう思った提督は、とある話を叢雲と大和、工廠長に話してみる。

 

「せっかくだから、歓迎会でもやるか」

 

途端に、叢雲は大人びた顔を見せ

「あら、私のために歓迎会を開いてくれるなんて、司令官も中々懐が大きいのね」

そう言い、微笑んだ。

 

工廠長は、にんまりと笑い

「お主、酒は強いほうかの?」

いつの間にか焼酎だろう・・と思われる瓶を持っていた。

「結構強い方ですよ。私」

「ほう・・なら、呑み比べでもしてみるか」

「工廠長には敵う気はしませんね・・」

思わず冷や汗をかいてしまった。

この調子なら大和も喜んでいるのだろうな・・と見ると

 

「ブツブツ・・・ブツブツ・・」

 

念仏でも唱えているかの如く、独り言を言っていた・・・

恐る恐る聞いてみる。

 

「・・・たのに・・・・かったのに・・」

「お、おい大和?どうした?」

 

問いかけてみるが、反応がない。

「だ、大丈夫か大和・・」

 

刹那、大和は私の方を向き

 

 

 

「わ、私には歓迎会してくれなかったじゃ無いですかぁぁ!!」

今日一番の声が鎮守府全体に響きわたる

 

「・・・・・そういえばそうだな。す、すまん大和」

 

叢雲と工廠長はやれやれと言った様子で

「あなたって人は・・」

「お主と言う奴は・・・」

というコメントまで。

 

「今日はご馳走にするから!許してくれ大和」

必死で頼み込んだ所、大和は

 

「し、仕方無いですね!提督が料理を作るなら良いですよ!」

プいっとそっぽを向かれてしまった。

「わ、私のでいいのか?」

 

「は、はい!そうです!」

「な、何とか頑張ってみよう・・」

次は塩と砂糖間違えないようにしないとな・・

 

 

 

そんな大和と提督の姿を見て

「なんかここら辺他に比べて暑くないですか?」

「全くじゃ・・・」

 

思う所は同じだった叢雲と工廠長であった。

 

__________

 

「工廠長まだ飲むんですか・・」

「ふぉっふぉっふぉっ、まだまだこれからじゃよ」

床元には何本もの瓶が転がっている。

「それ以上は身体に毒ですって!」

「何を言うか!酒は百薬の長と言うではないか」

「薬を域を超えてますよね絶対・・」

何度言っても工廠長は飲むのをやめてくれないし

 

「あら、意外と美味しいじゃない。」

「初めは、塩と砂糖間違えたりとかしちゃってたんですが・・今回はちゃんと出来てて美味しいです!」

 

あっちはあっちでいつの間にか私の作った料理食べてるし・・

 

でもまあ、良しとするか




タイトル変えたり、投稿遅くなったりとすみませんm(_ _)m

定期考査が、終わるまではこんな状態が続いてしまいます申し訳ないです
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