バカとペルソナと召喚獣   作:まっき~

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どうも、まっき~です。
大変長らくお待たせしてしまい申し訳ありません…。
資料が手元にない&スランプで書けませんでした…。

短いですが、本編へどうぞ。


39 清涼祭編9

悠 side

 

 

 

さて、1分かかったかどうか位の時間で2年Aクラスに着いたのだが、俺たちはまだ教室に入っていない。

理由は、叔父さんと合流していないから……ではなく、

 

 

「悪いが、お前たちだけで行ってきてくれ」

 

 

教室前で尻込みしている坂本が原因だ。

どうやら、教室にいる霧島のことが気になっているようだ。

まったく、好きなら好きと「別に好きじゃねぇ!!」俺は口にしてないんだが…。

霧島のことになると敏感なのかもな。

 

 

「坂本、いい加減素直になったらどうだ?」

 

「何のことだ?」

 

「しらばっくれるくらいなら別に教室に入ることくらい容易いだろ」

 

「言ってる意味がよくわからないな」

 

「まあとにかく、お前だけ残るのは変だから一緒に行くぞ」

 

「ちっ、しょうがねぇな…」

 

「それじゃ、入るわよ。お邪魔しまーす」

 

 

島田が先頭でドアをくぐると、

 

 

「……おかえりなさいませ、お嬢様」

 

 

出迎えたのはAクラス代表の霧島だった。

 

 

「わぁ、綺麗……」

 

 

島田と一緒に入った姫路が呟く。

確かにすごく綺麗だ。

 

 

「そんじゃ、俺たちも入るか」

 

「そうだな」

 

「お邪魔しまーす」

 

「お姉さん、とても綺麗…」

 

「葉月もお姉さんみたいになりたいですっ!!」

 

「……おかえりなさいませ、ご主人様、お嬢様」

 

 

俺たちが入った時も同じように出迎えてくれた。

 

 

「ほら、早く来いよ坂本」

 

「…チッ」

 

 

花村の呼びかけに応じた坂本が舌打ちをしながら入ると、

 

 

「……おかえりなさいませ、今夜は寝かせません、ダーリン」

 

 

謎のアレンジが加えられた出迎えをされていた。

 

 

「霧島さん、大胆です……!」

 

「ウチも見習わないとね……」

 

「あのお姉さん、寝ないで一緒に遊ぶのかな?」

 

「気にしちゃだめだよ、葉月ちゃん」

 

 

女性陣はそれぞれ変わったリアクションをしていた。

なぜか一番年下の菜々子が一番大人っぽく感じるのは気のせいだろうか?

 

 

「……そういえば、先客がいる」

 

 

そう言うと、霧島は1つのテーブルを指さした。

 

 

「あ、あははー…」

 

 

そこにいたのは里中と天城だった。

 

 

「あれ、天城さんたちも来てたんだね」

 

「翔子に会いに行こうと思ってね。そういう吉井君たちは?」

 

「ここでFクラスの悪評を広めているっていう話を聞いたから、気になって来てみたんだ」

 

「そうなんだ。でも、あたしたちが来てからはまだ見てないかな」

 

「そうか…」

 

「……お待たせしました。こちらがメニューになります」

 

 

霧島がメニューを渡した。

待たせたというより、こっちの会話が終わるのを待ってくれたのだろう。

 

 

「ウチは『ふわふわシフォンケーキ』で」

 

「あ、私もそれがいいです」

 

「葉月もー!!」

 

「私も同じものをください」

 

 

女子4人はシフォンケーキを。

 

 

「僕は『水』で、付け合わせに塩があるとうれしい」

 

「吉井、お前未だにそんな生活してるのか?ああ、俺は『ガトーショコラ』で」

 

「俺は『レアチーズケーキ』で頼む」

 

「んじゃ俺は…」

 

「……ご注文を繰り返します」

 

 

まだ坂本が注文してないのに霧島は注文読み上げた。

 

 

「……『ふわふわシフォンケーキ』を4つ、『水』を1つ、『ガトーショコラ』を1つ、『レアチーズケーキ』を1つ、『メイドとの婚姻届け』が1つ。以上でよろしいでしょうか?」

 

「全然よろしくねぇぞっ!?」

 

 

なるほど、密かに注文してたのか、これはこれは。

 

 

「……では、食器をご用意いたします」

 

 

女子4人と花村、そして俺のところにフォーク、吉井のところに塩、坂本のところには実印と朱肉がおかれた。

 

 

「しょ、翔子!これ本当にうちの実印だぞ!どうやって手に入れたんだ!?」

 

「……では、メイドとの新婚生活を想像しながらお待ちください」

 

 

そう言うと、霧島は立ち去っていった。

 

 

「坂本、やっぱりお前って霧島のことが…」

 

「違うっ!!普通いきなりこんなことありえるか!?」

 

 

まあ確かにそうだな。

 

 

「んで、葉月ちゃん。キミの言ってた場所ってここで良かった?」

 

「はいですっ!ここで嫌な感じのお兄さん2人がおっきな声でお話してたの!」

 

 

吉井と葉月の話から察するとやはり…。

 

 

「おかえりなさいませ、ご主人様」

 

「おう。2人だ。中央付近の席は空いてるか?」

 

 

そう考えてると聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

 

「あ、あの人たちですっ。さっき大きな声で『中華喫茶は汚い』って言ってたですっ!!」

 

 

予想通り、悪評を広めていたのは常夏コンビだった。

 

 

「それにしても、この喫茶店は綺麗でいいな!」

 

「そうだな。さっきいた2-Fの中華喫茶は酷かったからな」

 

 

この発言に、吉井は構わず駆け出そうとし、それを坂本が止めた。

 

 

「待て、明久」

 

「なんで止めるのさ雄二!!あの連中を早く止めないと!!」

 

「落ちつけ吉井。今そんなことをしたらさらに悪評が広まるだけだ」

 

「じゃあどうしろっていうのさ!!」

 

「なに、やるなら頭を使えってことだ。おーい、翔子ぉー!!」

 

「……何?」

 

 

坂本に呼ばれた霧島が一瞬にして現れた。

あまりの速さに実は近くにいたんじゃないのかと錯覚してしまいそうだ。

 

 

「あの連中がここに来たのは初めてか?」

 

「雪子たちが来る前に出ていってまた入ってきた。話の内容も全く変わらない」

 

「そうか…よし。とりあえずメイド服を貸してくれ」

 

 

坂本は少し考えると恥じらいもなくメイド服を要求した。

 

 

「……わかった」

 

 

霧島はそれにすぐ返答し、その場で…って。

 

 

「ちょ、ちょっと翔子、なにやってるの!?」

 

「……雄二がほしいって言ってたから」

 

「そう言う意味でほしいって言ったわけじゃないよ、坂本君は」

 

「そ、そうだぞ翔子。俺は予備のメイド服がほしいってことだ」

 

「……すぐ持って来る」

 

 

なんとか坂本と天城によって止めることができたが、霧島は心なしかしょんぼりしているようにも見えた。

なぜだろうか?

 

 

「姫路、島田、天城、里中。誰でもいいから櫛を持っていないか?」

 

「あ、はい。持ってますけど…」

 

「ちょっと貸してくれ。他にも身だしなみ用のものがあれば」

 

「はい、わかりました」

 

 

姫路は坂本に上着にしまっていたポーチを渡した。

 

 

「悪いな。あとで必ず返す」

 

「……雄二、持ってきた」

 

「おう、すまないな」

 

「……貸し1つ」

 

「だ、そうだ。花村」

 

「わかったよ。お礼に今度坂本を1日自由にしてやるよ」

 

「……ありがとう、花村はいい人」

 

「ちょっと待て!なんで俺が!」

 

 

なんというか、これは坂本の自業自得だな。

 

 

「それで、一体これをどうするんだ」

 

「着るんだ……」

 

 

力なく呟く坂本。

それに反応したのは吉井だった。

 

 

「だってさ姫路さん」

 

「え?わ、私が着るんですか?」

 

「バカを言うな。姫路が着ても攻撃なんてできないだろ?」

 

 

確かに、姫路が着たところで、あの2人には攻撃をすることはできないだろう。

 

 

「それじゃあ里中か?アイツなら攻撃できるがスタイルが少しぐほぁっ!!」

 

「それなら美波?でも美波だと胸が余っちゃうとぶへらぁっ!!」

 

「「ツギハ、ホンキデ、ケル(ウツ)!!」」

 

 

女子2人がものすごい殺気を放っている。

 

 

「島田でも里中でもない。それだと面が割れてしまうだろうが」

 

 

となると、この状況だと天城でもなさそうだ。

そうなると、いったい誰だ?

 

 

「着るのはお前だ、明久」




いかがだったでしょうか。
やはりうまく文を書くことができてない気がします…。
もう少し訓練が必要ですよね…。

アドバイス、誤字脱字等ありましたら連絡よろしくお願いいたします。

感想も待ってます。


おまけ


翔子「ご注文は?」

完二「コッペパンを要求する!!」


これを思い浮かべた瞬間、完二を連れてくればよかったと後悔しました。

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