暗殺教室 目覚めし魂   作:タツガン

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新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

遅くなり申し訳ございません。だってスパロボYも面白いしイニブも面白過ぎてゲーセンばっかり行ってました。今回と次回はアンノウンは出てきませんがご了承下さい。


第6話 カルマの時間

 

 

「「「いっち、に〜、さ〜ん、し〜、ご〜」」」

 

 

 椚ヶ丘中学校の3年E組は暗殺教室。5時間目は体育の授業が行なわれていた。ただし、体育という名の暗殺訓練であり生徒達は掛け声に合わせてナイフを振る。

 

「晴れた午後の運動場に響く掛け声、平和ですねぇ……生徒の武器(エモノ)がなければですが」

 

「八方向からナイフを正しく振れるように!! どんな体勢でもバランスを崩さない‼」

 

暗殺対象(ターゲット)の殺せんせーの間の抜けた声をよそに体育の担当の烏間の指導の声が響く。

 

「この時間はどっか行っていろと言ったろう、体育の時間は今日から俺の受け持ちだ。追っ払っても無駄だろうからそこの砂場で遊んでいろ」

 

烏間の指を指す砂場に行き、触手で砂山を作る殺せんせー。

 

「酷いですよ、殺せんせー。私の体育は生徒達の評判良かったのに」

 

「噓つけ、殺せんせー。身体能力が違いすぎるんだよ。この前だって…………」

 

すると銀髪の男子生徒………菅谷 創介(すがや そうすけ)は語る…………。

 

 

 

 

 

 

 烏間が体育教師に赴任する前は殺せんせーが担当していた。しかし、生徒達に見本を見せようと反復横跳びを行ったがマッハ20で動いたために分身してるかのように目にも止まらぬ速さでしかもあやとりをやりながら行なった為生徒たちに

 

「「「出来るか‼」」」

 

とツッコまれた。

 

 

「異次元すぎてね~………」

 

「流石に体育は人間の先生に教わりたいわ」

 

 

――――ガーン‼ とその音が殺せんせーの脳内に響き、ショックを受けて再び砂場で遊ぶ。

 

 

 

 

「…やっと暗殺対象(ターゲット)を追っ払えた。授業を続けるぞ」

 

「でも、烏間先生こんな訓練意味あんスか? しかも当の暗殺対象(ターゲット)がいる前でさ」

 

前原の質問に烏間は答える。

 

「勉強も暗殺も同じ事だ。基礎は身につけるほど役に立つ」

 

(つまり…資格を取る為の勉強をやりこみ要素込みで毎日やるみたいな感じか…………)

 

烏間の発言に自分なりの解釈で捉える翔一。

 

 

「…そうだな、磯貝君と前原君。そのナイフを俺に当ててみろ」

 

「え…いいんですか? 2人がかりで?」

 

対先生(その)ナイフなら俺たち人間に怪我は無い。かすりでもすれば今日の授業は終わりでいい」

 

磯貝と前原は烏間の前に立ち、先に仕掛けたのは磯貝だった。

 

「そんじゃ」

 

磯貝はナイフを烏間に突き刺するが、スッと烏間は最小限の動きで回避する。

 

「さぁ」

 

烏間からの挑発に今度は前原が仕掛けた。

 

「くっ‼」

 

前原はナイフで烏間の喉元に切りかかろうとしたが、ナイフには触れず左手で前原の腕を払いのける。続いて磯貝もまたナイフを振るうがかわされる。

 

「このように多少の心得があれば素人2人のナイフ位は俺でも捌ける」

 

烏間は2人の猛攻を簡単に回避しながら淡々と説明する。

 

(2人の猛攻を烏間先生のあの動き…………。あれ、この前みたいな2体で襲ってくる奴らとの戦いで使えそう…………。聞くと怪しまれるから良く観て盗むしかないか)

 

 翔一はこないだの2体のアンノウンとの戦いを思い出し、今後の戦いの為に注意深く訓練の様子を観る。そして攻防の末、烏間は2人の腕を掴み流れる様に脚を蹴り払い、汗一つ流さず無力化すると悠然と語る。

 

「俺に当たらないようではマッハ20の奴に当たる確率の低さがわかるだろう。見ろ!」

 

烏間は生徒達に殺せんせーに視線を向けさせる。生徒達が見たのは砂場で遊んでいた殺せんせーは砂で大阪城を造った上に和服に着替えて茶まで立てていた。生徒達はそんな余裕がある殺せんせーに対して

 

(((腹立つわぁ〜…)))

 

と内心思った。

 

 

「クラス全員が俺に当てられる位になれば少なくとも暗殺の成功率は格段に上がる。ナイフや狙撃。暗殺に必要な基礎の数々、体育の時間で俺から教えさせてもらう!」

 

――――キーンコーンカーンコーン

 

烏間の言葉と共に丁度、授業終了のチャイムが鳴った。

 

「では今日の授業はここまで」

 

「「「ありがとうございました」」」

 

挨拶と共に5時間目は終了し生徒達は教室に戻る。

 

 

「烏間先生、ちょっと怖いけどカッコいいよね」

 

「ねー!ナイフ当てたらよしよししてくれるかな〜?」

 

「どうだろうね」

 

「にしても6時間目小テストかー」

 

「体育で終わってほしかったよね」

 

「身体動かした後だと集中力が切れるからな~」

 

 

 烏間先生に対して結構好意的な反応を示すクラスの女子たちや次の授業が小テストだと落胆する男子たち。そんな時に足階段を登った先に赤い髪と好戦的な笑顔が印象深い少年が立っていた。

 

(誰?)

 

翔一はこの少年については何も知らなかったが渚はその少年の名前を呼んだ。

 

「カルマ君……帰って来たんだ」

 

「よー。渚君、久しぶり」

 

 

カルマと呼ばれた少年は渚に挨拶をして、殺せんせーの方に向かった。

 

赤羽 業(あかばね カルマ)君…ですね。今日から停学明けと聞いてましたが初日から遅刻とはいけませんねぇ」

 

「あはは。生活リズム戻らなくて、下の名前で気安く読んでよ。とりあえずよろしく先生‼」

 

「こちらこそ、楽しい1年にして行きましょう」

 

カルマとのやり取りにて彼から握手を求められて快く触手で握手に応えた。だが…………。

 

――――ドロォッ‼

 

 殺せんせーの触手はカルマの右手を握った瞬間、溶けて破壊される。続けざまにカルマは左手の袖から隠し持っていた対先生ナイフを取り出して殺せんせーに向けて突き刺そうとするが殺せんせーはすぐさま彼から離れた。その光景に生徒達全員、そして烏間も驚愕する。

 

「へぇー。本トに速いし、本トに効くんだ対先生(この)ナイフ。細かく切って貼っつけてみたんだけど」 

 

触手が破壊されたのは彼の右手の掌には細かく切った対先生ナイフが付けていたからだ。カルマは殺せんせーに近づきながら話を続続ける。

 

「けどさぁ先生。こんな単純な()に引っかかるとか…しかもそんなとこまで飛び退くなんてビビり過ぎじゃね? 殺せないから()()()()()って聞いてたけど、もしかしてせんせーひょっとしてチョロイひと?」

 

彼の挑発に対して殺せんせーは顔を真っ赤にして血管が浮き出ており怒っていた。

 

(な、何なんだよ、この人…? こっわ‼)

 

翔一は殺せんせーとカルマのやり取りを見て少し引いた。すると翔一の近くには茅野と渚がおり茅野と渚に尋ねる。

 

「渚。私と津上君はE組に来てから日が浅いから知らないんだけど、彼どんな人なの?」

 

「あーそれ気になる」

 

「うん、1年2年が同じクラスだったんだけど…………」

 

渚は2人にカルマがどういう人物なのか教えた。

 

赤羽 業――――彼は成績は良いが所謂、不良と呼ばれており2年の頃に続けざまに暴力沙汰で停学を食らってたらしい。そういう人間はE組に落とされると渚は2人に語った。

 

「……でも今この場では優等生かもしれない」

 

「うん?」

 

「どういう事?」

 

「凶器とか騙し討ちの()()なら…多分カルマ君が群を抜いている」

 

(確かに……あれは凄いけど何だ? 赤羽君から殺せんせーに対しての敵意みたいなのを感じる…)

 

翔一はカルマが教室に行くのを見ながら何かを感じていた…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6時間は歴史の小テストが行なわれていた。しかし…………。

 

――――ブニョン ブニョン

 

殺せんせーは壁に触手をぶつけてる音が響く。その原因はカルマにおちょくられてムカついている様子だった。だが、触手が柔らかいから壁にダメージ行っていなかった。

 

「ブニョンブニョンうるさいよ殺せんせー‼ 小テスト中でしょ‼」

 

「こ、これは失礼‼」

 

一番前の席に座る岡野からクレームが入り殺せんせーは謝罪する。

 

「ねぇねぇ。君が最初に殺せんせーの触手を破壊したんだって? 聞いた話だと記憶喪失って本ト?」

 

(しかも、席が隣だったとは……。多分一番アギトについて知られたくない人物だけど………ここは、なるべく穏便に済ましとこ)

 

テスト中にカルマから声をかけられて翔一は軽く返す。

 

「うん。記憶喪失は本当だよ。触手については皆で破壊したようなものだよ。赤羽君」

 

「ふーん。後俺のことはカルマで良いよ。よろしく~津上君」

 

「分かったよカルマ君。でも、今テスト中だから」 

 

「あーごめんごめん」

 

カルマと翔一とのやり取りが終わり今度は寺坂達がカルマに話しかけた。

 

「おいカルマ、あのバケモン怒らせちゃってよぉ」

 

「どーなっても知らねぇぞ」

 

「またおうちにこもってた方がいいんじゃなーい」

 

「殺されかけたら怒るのは当たり前じゃん。寺坂、しくじってちびっちゃった誰かの時とは違ってさ」

 

「なッ! ちびってねーよ!テメェケンカ売ってんのか!」

 

彼らの煽りにカルマは煽り返すと寺坂は怒鳴った。 

 

「こらそこ!テスト中に大きな音は立てない!」

 

 

「ごめんごめん殺せんせー。俺もう終わったからさ。ジェラート食って静かにしてるわ」

 

「駄目ですよ。授業中にそんなもの。まったくどこで買ってきて…………」

 

殺せんせーの注意が入ったカルマは何処からかジェラート取り出してそれを舐めた。それを注意する殺せんせーはジェラートに注目して気付いた。

 

「そっ⁉ それは昨日先生がイタリアに行って買ってきたやつ!」

 

(((お前のかよ‼)))

 

「あ、ごめーん。教員室の冷蔵庫で冷やしてあったからさぁ」

 

「ごめんじゃ済みません‼ せっかく溶けないように苦労して寒い成層圏を飛んで来たのに‼」

 

「へー……それでどーすんの? 殴る?」

 

「殴りません‼ 残りを先生が舐めるだけです‼」

 

苦労して手に入れたジェラートを取られ、しかもその相手は先程おちょくられた生徒(カルマ)だった為、殺せんせーはかなりご立腹の様子で彼に近く。だが…………。

 

――――バチュッ‼

 

 その音は殺せんせーの触手が破壊される音だった。その原因は殺せんせーの歩いた床に対先生弾がばら撒かれており、我を忘れた殺せんせーはそれに気付くことはなかった。

 

「アハハ! まぁーた引っかかった」

 

 カルマは続けざまに銃を殺せんせーに向けて撃つが殺せんせーは素早く弾をかわした。

 

「何度でもこういう手を使うよ。授業の邪魔とか関係ないし、それが嫌なら…俺でも俺の親でも殺せばいい」

 

「…………」

 

カルマは立ち上がり、殺せんせーに近づきながら語る。そして距離が近くなるとカルマは殺せんせーにジェラートをねじ込むように押し付け話しは続く。

 

「でもその瞬間からもう誰もあんたを先生とは見てくれない。ただの人殺しのモンスターさ。アンタという先生は…俺に『殺された』ことになる」

 

そしてカルマは一度、席に戻りテスト用紙を殺せんせーに投げ渡す。

 

「はいテスト。多分全問正解。じゃあね『先生』〜!明日もまた遊ぼうね!」

 

そう言うとカルマは教室から出ていった。

 

(本っ当にこの人怖い! けど、なんかカルマ君は殺せんせーじゃなくて“先生”そのものを嫌悪みたいなものはと感じたとれた…………でも、これは多分本人の問題だし、ここでは俺は新参者のようなものだから何も言えないしどうしようもないや…………)

 

カルマの言動から彼が教師という存在自体への嫌悪のようなものを感じ取ったが自分がどうこう言える立場ではないと小テスト終了後に思った……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――翌日。

 

「おはようございます」

 

「「「………」」」

 

殺せんせーが教室に入り生徒たちに挨拶をする。だが、生徒たちは返さなかった。

 

「……ん? どうしましたか皆さん?」

 

すると殺せんせーは教卓に目に入った。そこにはアイスピックに突き刺されていた蛸が置かれていた。その光景に生徒たちは何も言えない表情だった。翔一でさえも…………。そして、蛸を置いた犯人が口を開いた。

 

「ごっめーん。殺せんせーと間違えて殺しちゃった。捨てとくから持ってきてよ」

 

「…………分かりました」

 

やったのは無論カルマだった。昨日に続いて殺せんせーに向けて挑発めいた言動で蛸を持って来てと頼みを彼は聞き、蛸を持ってカルマに近づく。しかし、カルマの右手には対先生ナイフを隠し持っていた。

 

(…来いよ、殺せんせー。身体を殺すのは別に今じゃなくてもいい。まずはじわじわ…心から殺してやるよ)

 

 

 カルマは殺せんせーを精神的に追い詰めてその後に殺そうとしている。まるで殺せんせーではなく教師の心を折ろうとするように…………。

しかし、カルマに近づいた殺せんせーは触手をドリル状に変え、更にマッハ20で移動し以前自衛隊から奪ったミサイルと小麦粉等の料理の材料を抱えていた。

 

「見せてあげましょうカルマくん、このドリル触手と自衛隊から奪っておいたミサイルの火力を」

 

そう言い放つとマッハでドリル状の触手と普通の触手を使い分けながら持っていた蛸と材料を使いたこ焼き

を作り出し、一つをカルマの口に投げ入れる。

 

「熱ッ!? 」

 

「その顔色では朝食は食べていないでしょうからマッハでたこ焼きを作りました。これを食べれば健康優良児に近づきますよ。はい、あーん」

 

(ミサイルの火力でたこ焼き作るなんて聞いたことないよ…………)

 

翔一はそう思いながら隣の様子を見ており殺せんせーの話は続きカルマに向けてこう宣言した。

 

「先生はね、カルマ君。手入れをするのです。錆びてしまった暗殺者の刃を。今日一日、本気で殺しに来るがいい。その度に先生は君を手入れする。放課後までに君の心と身体をピカピカに磨いてあげよう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今日カルマが行なった暗殺は結論から言うと失敗した。数学の授業で銃撃を行おうと銃を抜こうとしたがマッハで動く殺せんせーからしてみれば直ぐに分かり銃を取り上げ彼の爪にネイルアートを入れられたり、家庭科の授業ではファンシーなエプロンやバンダナを頭に巻かれたり、国語の授業にて仕込みナイフで仕掛けようとしたが、触手一本で止められて更には髪を七三分けにされたりとした内容だった。本気で警戒している先生(ターゲット)の前ではこの暗殺は無理だったのだ。そして、今日の授業が終わりを迎えた。

 

「さてと、帰りますか」

 

翔一は帰る支度をしてバッグを持ち、ふと外を見てみると渚が走ってどこかへ向かうのを目撃する。

 

(渚君………多分カルマ君の様子を見に行ったんだな。恐らく殺せんせーも…………。まぁ殺せんせーがいるから何とかしてくれるでしょ)

 

そう思いつつ翔一は教室を出た。

 

 後日、カルマの様子は変わった。翔一もそのことに気づき、まるで憑き物の取れたような面持ちをしていた。おそらくは殺せんせーがカルマをいい方向に向かわせたのだろう。これからの暗殺は続いていく…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 城北大学水泳部コーチの両野は涼が住んでいる自宅のハイツへやって来た。涼がいるのは自宅しかないと思ったからだ。

 

「涼‼ いるのは分かっている‼ 開けるんだ‼」

 

 

――――ドン‼ ドン‼

 

 両野は玄関のドアを何度も叩きながら叫ぶ。すると鍵が解錠されドアが開くと涼が覗いていた。

 

「…………ようやく会えたな、涼! どういうつもりだ⁉ 勝手に病院を抜け出した挙句に…………退部までして! 水臭いぞ‼ 俺とお前の仲じゃないか‼」

 

「…………」

 

「俺はお前の事を身内同然だと思っている…………」

 

 涼はコーチの両野の言葉に数秒、考えてそしてある事を伝える事を決意する。

 

「…………わかりました。コーチにだけには全てをお見せします」

 

涼はそう言い、両野を部屋に上がらせる。そして部屋の鍵とチェーンロックをかける。

 

 

 

そして数分後…………。

 

 

「…………また、来る」

 

 

 

部屋の玄関ドアが開き両野は部屋から出た。まるで見たくないもの見せられたような表情であった…………。

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