暗殺教室 目覚めし魂   作:タツガン

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今回は短いです。暗殺教室でメインで動くからアギト側の話を分割で動かせば良いと気付いてみた。
ようやく1巻分が終わったの遅すぎたMY SOUL過ぎる。

1/28 涼の心理を追加致しました。ライブ感すぎて申し訳ございません


第7話 毒と目覚めの時間

 

 

 翔一は今日も今日とて学校で授業を受けていた。今は6時限目の理科の授業で理科室でお菓子から着色料を取り出す実験をしてそれも終了するところだ。

 

「実験はこれで終了‼ 余ったお菓子は先生が回収しておきます」

 

4月末、どうやら給料日前らしく授業でおやつを調達をしたかった殺せんせー。そんな時に奥田は液体が入った2本の試験管と一つのフラスコ瓶を持って殺せんせーの前に立ちこう言った。

 

「殺せんせー、ど、毒です‼ 飲んで下さい‼」

 

室内に失笑と苦笑がクラスメイト達の間に走った。

 

(いや、奥田さん、毒をそのまま渡しても素直に飲むとは思えないよ…………)

 

翔一も苦笑いしそう思っていた。

 

「……奥田さん、これはまた正直な暗殺ですねぇ」

 

「あっ…あの…わ、私皆みたいに不意打ちとか上手く出来なくて…。でもっ! 化学なら得意なんで真心をこめて作りました‼」

 

 彼女がしているのは自殺教唆のようなものだ。先生(ターゲット)が素直に飲むとは思えない。クラス全員がそう思っている。しかし…………。

 

「それはそれは…ではいただきます」

 

「飲むんかい⁉」

 

前原の全力のツッコミをよそに殺せんせーは奥田から持っていた試験管の一つを取りそれを飲んだ。すると、殺せんせーは悲鳴が混じったどよめきが響く。そして……。

 

 

 

「ニュ」

 

 

殺せんせーの後頭部から何か突起……角のようなものが生えてた。

 

 

「この味は水酸化ナトリウムですね。人間が飲めば有害ですが、先生には効きませんよ」

 

「………そうですか」

 

「あと2本あるんですねぇ。ではもう一本を…………」

 

どうやら殺せんせーは飲んだ毒の味が分かる様子でありもう一本の試験管を取りまた液体を飲んだ。

 

「うっ…………うぐぁぁ、ぐはぁっ」

 

またも悲鳴とどよめきが起こりそして今度は顔に翼が生えた。

 

「無駄に豪華な顔になって来たぞ」

 

「ふむ、これは酢酸タリウムの味ですね」

 

(何あれ? 翼が生えたのが某エナドリでも飲んだか?)

 

クラスメイト達の感想を聞き、翔一はその様子を見て内心そう評する。

 

「ふむ、これは酢酸タリウムの味ですね…………それでは最後の一本……‼」 

 

二つ目が酢酸タリウムだと分かり、最後はフラスコ瓶の中の液体を飲んだ。

 

「どうなる!?」

 

「さ、最後はどんな顔になるんだ!?」

 

(何だろう? ポケモンの進化を見守るような気持ちだ…)

 

クラスメイト達が殺せんせーの顔がどう変わるが気になっている様子で翔一も同様だった。生徒達の視線を独り占めする殺せんせーは彼らにも聞こえるほど大きな心臓の鼓動音が響くと最後の変化を遂げる。

 

「…………」 

 

顔は白く無表情で角や翼がなくなっていた。表情と変化の法則性が全く読めず生徒達が啞然としたが殺せんせーは奥田に話しかける。

 

「王水ですね。どれも先生の顔を変える程度です」

 

「……はい……」

 

「殺せんせーの真顔薄っす……」

 

「顔文字みてーだな」

 

生徒達が殺せんせーの今の表情を見た反応を見てこんな事を言い出す。

 

「先生に事は嫌いでも暗殺の事は嫌いにならないで下さい」

 

「急にどうした⁉」

 

生徒達は困惑したが、殺せんせーはいつもの表情に戻り彼女に語りかける。

 

「それとね奥田さん、生徒一人で毒を作るのは教師として安全管理上見過ごせません」

 

「…はい……すみません……」

 

「なので、放課後、時間があるのでしたら一緒に先生を殺す毒薬を研究しましょう」

 

「は、はいっ‼」

 

標的(ターゲット)と作る毒何てあるのかな? 明日どうなったか聞いてみよう………)

 

こうして今日の授業は終了するのだった…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オーパーツ研究局では…………前回オーパーツから出た遺伝子モデルを基に人工的にタンパク質を作り出す実験をしていた。実験室には研究員が3名おり、部屋の外で美雲がやって来て研究員たちに尋ねる。

 

「どう? 調子は?」

 

「何も起こるはず無いじゃないですか。これも仕事だからやっていますが、3万年前の遺伝子モデルなんて馬鹿馬鹿しくて」

 

「ぼやかない、ぼやかない」

 

作業しながらぼやきながら答えた研究員に美雲は笑う……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 芦原 涼は自宅の部屋のベッドの上で寝そべり一人考えていた……。

 

 

 ……俺は大学の水泳部に入っていた。元々俺は自分で言うのはアレだが素行の悪い人間だったが親父の勧めで入部した。親父は俺を更生するためだったらしい。両野コーチとは親父の紹介で出会い、あの人のお陰で泳ぐ事の楽しさに気が付いた。コーチも

「お前には才能がある!! 絶対に将来有望な選手になれる!」

って言っておりその時は少し気恥ずかしいかったが悪い気分じゃ無かった。

 

恋人もいたが俺が水泳に打ち込んだせいで関係は自然消滅という形になったがそれでも俺は水泳に夢中だった。

 

 だが……俺は交通事故に遭った。

 

 素行が悪かった時期にバイクを乗り回しており、更生した現在も大学に通う際にも利用していた。しかし大学の帰りの際に対向車線からトラックが1台の車を追い越すために車線変更をし運悪くそのトラックと衝突したのだ。

 

事故後に俺は病院の病室にて目覚めた…。俺に激突したトラックの運転手は激突後に電柱に衝突し頭を運悪く打ってしまい、死亡したらしい。病室にはコーチや親父もいて、おそらく担当医も俺の前にいた。その事をコーチ達に聞いてそこに担当医がおそるおそる口を開く……。

 

「誠に残念ですが……選手としてはもう()()()()でしょう」

 

担当医の再起不能と言う言葉に俺もコーチもそして親父もショックを受けた。事故に遭ったのは運が悪かった。相手も死んだために責めることすらできなかった……。

 

 しかし……俺は諦めなかった。期待してくれたコーチや親父のあんな顔をさせて申し訳ないと思い治療後はリハビリに専念した……。必死に身体を動かしながら思った。絶対にもう一度泳ぎたいと……。その思いが届いたのか身体は完全に完治し選手としての復帰が出来るようになった…。

 

 退院後に身体には変化は無かった。寧ろ良くなったくらいだった。大学に復帰後も同様だった。

 

 ここ最近、大学に着いて水泳部に向かい階段を上がると階段を下るある人間とすれ違った。そいつはガタイは俺より少し小さいが茶髪の中学生らしい男だった。しかしその中学生の制服が名門の椚ヶ丘中学の制服だった。名門の中学生が何故ここに? とは思ったが時間的には放課後くらいだろうのと同時にそいつから不思議な雰囲気が漂っていた。不思議と言っても嫌な感じは無かった…。恐らくゼミの講師の誰かのお子さんだろうと思い俺はすぐプールに向かった……。

 

 更衣室で水着に着替えてプールサイドに入りゴーグルを装着しそしてプールに飛び込み…泳いだ。泳ぎを3時間くらいやって次に体育座りでプールの中で潜水する。

 

 そんな時に俺を呼ぶ声が聞こえた。そう、コーチだ。その声を聞き俺はプールから浮上する。

 

「涼! やっぱりお前だったか…練習時間は終わってるぞ」

 

「すみません!」

 

プールから上がりコーチからタオルを渡され濡れた身体を拭く。

 

「なんか、身体が火照っちゃって」

 

「今度の大会はお前の復帰戦だからな。気持ちは分かるが少し抑えろ」

 

怪我が完治したとはいえコーチも俺に無理はさせたくなかっただろうと心配してくれた。

 

「それにしてもよくあの事故から立ち直ったな。一時はどうなるかと……しかも事故の前より記録が伸びてる。ビックリだ!」

 

「もうひと泳ぎしてきます!!」

 

俺も泳ぎながら身体が前より良くなってると自分でも分かっていた。それがかえって不気味なのにあの時は気づけなかった。

 

 

 そうあの練習の日……俺は溺れた。溺れた原因は身体中の筋肉が膨らむ不快な痛みだった。あの時…嫌、あのバイク事故が原因で俺の人生と身体は狂い始めた…。退部届を出した後もコーチは俺を心配してくれた。この人なら信用出来ると俺の変わり果てた身体を観せたら絶句していた。恐らく相当ショックを受けたのだろう。それでも俺はあの人を信じたい……。そう思い俺はコーチに連絡を入れる。()()()()…その言葉を信じて……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日。教室では奥田が昨日、殺せんせーと作った毒について渚と茅野と杉野に情報を共有した。それを翔一も聞いていた。殺せんせーは彼女に『正しい毒の保管方法』という分かりやすい漫画風のマニュアルを渡していており彼女曰く昨日、作った毒が一番効果があると言う。するとチャイムが鳴り響くと殺せんせーが教師に入ってきた。

 

「殺せんせー! これを飲んで下さい!」

 

「ヌルフフフ! 流石ですね奥田さん。では早速いただきます」

 

奥田は殺せんせーに瓶を渡して殺せんせーは中身の液体をゴクッ‼ ゴクッ‼ と飲み干した。

 

 すると殺せんせーから心臓の鼓動音が聞こえ、顔に血管のようなものが浮き出る。

 

「…ヌルフフフ、ありがとう奥田さん。君の薬のおかげで先生は新たなステージへと進めそうです」

 

その不穏な言葉と共に鼓動音が高鳴り殺せんせーの身体は変わり生徒達はその姿に目を疑った。

 

「ふぅ…………」

 

殺せんせーの姿は溶けてドロドロになっていた。

 

(何あれ⁉ どこぞの怒りの王子見たいな能力持っちゃたぞ⁉)

 

翔一は内心、今の殺せんせーの姿を見て評し、殺せんせーが奥田にこう告げる。

 

「奥田さん。キミに作って貰ったのはね、先生の細胞を活性化させて流動性を増す薬なのです」

 

「え………?」

 

事実を告げた後、奥田は動揺しそれをよそに殺せんせーは生徒達を物理的にも置き去りにするスピードで動き、片岡の机の中に移動していた。

 

「液状故にどんな隙間にも入り込むことが可能に」

 

「……どこ入ってるのよ」

 

片岡は呆れ気味な声をこぼすと殺せんせーは超スピードで動き回りながらこう言う。

 

「さあ! 先生を殺してみなさい!」

 

殺せんせーの挑発にショックを受けている奥田以外の全員が一斉に銃を構えるが、誰1人として狙いをつけることが出来ずに視線と行き場のない銃口が虚しくあちこちを向くばかりだった。

 

「そんな……騙したんですか⁉ 殺せんせー⁉」

 

奥田の言葉に殺せんせーは教室の右上隅で停止するとニヤリと液状の体の口に当たる部分を歪ませた。

 

「奥田さん、暗殺には人を騙す国語力も必要ですよ」

 

「えっ……」

 

「どんなに優れた毒を作れたとしても今回のようなバカ正直な渡し方では暗殺対象(ターゲット)に利用されて終わりです」

 

奥田への説明の次に殺せんせーは渚に質問する。

 

「渚君、君が先生に毒を盛るならどうしますか?」

 

渚は殺せんせーの質問に自分なりの考え、それを言葉にした。

 

「えっと……うーん……先生の好きな甘いジュースで毒で割って…特製手作りジュースだと言って渡す……とかかな」

 

「そう。人を騙し、動かすなら、他人の気持ちを知り、言葉を工夫する必要がある。上手な毒の盛り方、それに必要なのが国語力です」

 

「そう。人を騙し、動かすなら、他人の気持ちを知り、言葉を工夫する必要がある。上手な毒の盛り方、それに必要なのが国語力です」

 

 渚の解答と殺せんせーの言葉にはっとする奥田は殺せんせーを真っ直ぐ見据えた。

 

 「キミの理科の才能は将来、皆の助けになるでしょう。その知識を分かりやすく皆に伝えるために毒を渡す国語力も鍛えて下さい」

 

「は、はいっ‼」

 

 服を着て、いつも通りの姿に戻った殺せんせーに元気よく返事する奥田。やる気に満ちた返事に殺せんせーはやはり満足そうに頷く。

 

(杉野君や今回の奥田さんの暗殺で分かったけどこの先生は侮れないな。それにあの怪物達と違う……。()()()についても最後の切り札だし余計な事は喋らないようにしないとな………俺も国語力鍛えよ)

 

殺せんせーの認識を改めて翔一はこれからの事を見据えて気を引き締め、授業を受けるのだった…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オーパーツ研究局にて、例の遺伝子モデルの実験の様子を美雲は観に行こうとしていた。だが……。

 

―――パリン!!

 

「ッ!?」

 

何か割れる音が実験室から聞こえ、美雲は室内に入ると驚愕する。

 

「こ、これは………」

 

「オギャア、オギャア」

 

実験室の中では透明な箱に入っていたメッセンジャーRNAが入ったビーカーは割れており、その中には右手の甲の部分に何か文字のようなものがある赤ん坊が産声を上げていた……。

 

 

 

 




そう言えば真アギト展楽しみですね。

次回はアンノウンは出ます。
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