気づいたら私達はよりくっついていた。
その温もりに焚き火以上の温かさを感じながら私は話を続ける。
「まあでも...バカは死ななきゃ治らないって本当なんだね...
その救われた生徒は...先輩の事で問題が起きたら暴走しちゃってさぁ...
ほんと...何も学べてないね、私」
今思い返しても酷すぎて笑えないレベルだ。
アヤネちゃんは本気で怒らせちゃって。
セリカちゃんは傷つけて。
ノノミちゃんには危険な目に合わせて。
シロコちゃんには...目の前で銃を突きつけて...
私の知ってる「良い先輩」とは違いすぎる。
「なんかよくわかんない干渉受けてたみたいだけど...それはそれ...
やっぱりその生徒は馬鹿だから2度目の馬鹿な行動で周りに迷惑をかけちゃったね。
先生がみんなを率いて救ってくれないとまた死んでたどころか色んなところに迷惑かけてたかもね...
それに...みんなのおかげでようやく前に進めたんだ...」
どれだけ過去が辛くとも。
どれだけ後悔が残ろうとも。
どれだけ過去をやり直したくても、過去はやり直せなくて...未来に進んでいく
私は過去にすがりついて未来に進むことが出来なかった。
けれど今はもう違う。
私には守らないといけない後輩がいて。
未来がある。
思い出を胸に、大事な後輩を守るために未来に進むきっかけをくれた先生。
「その生徒はようやくバカが治った、今は未来を進んでる。
それで、今はそんな未来に進むきっかけをくれた先生...その生徒は...私は...先生のことが大好きなんだ...」
一通り話し終えて、隣の先生を見れば、顔が赤くなっているのがわかる。
とりあえず無反応とかではないのでよかった。
"ホシノ...その...えっと..."
反応に困っているのがわかる。
そりゃそうだ、生徒から告白を受ければだれだって困惑する。
「今は答えないでいいよ、先生。
先生には悪いけど...一方的に私が伝えたかっただけだから」
何か必死に言おうとしていたが、ここで言わせるのは何となく良くない気がする。
先生にはもっと落ち着いて答えを出して欲しい...例えどんな答えでも。
「先生がどんな答えを出すのかは...楽しみにしてるよ
でも...先生と生徒だからってのは止めてね?」
"...わかった"
でも念の為、釘をさしておいた。
「私がしばらく様子がおかしかったのはそういうこと。
先生のこと意識しちゃって...変な感じになっちゃっただけ。
だから心配しないで?」
答えは今は貰わないけど...
「......今だけは、こうしてそばに居させて」
私は...先生の温もりを感じながら眠りについた。