2046年、強化ダンボールの発明によって、世界の物流は革新的な進歩を遂げた。あらゆる衝撃を吸収し、ほとんど無にしてしまう。革命的な未来の箱が、輸送手段の常識を覆したのだ。しかしその箱は、やがて全く別の目的で使われることになる。
ストリートで行われる少年たちの戦い。ホビー用小型ロボット・LBXを操る彼らの戦場は、ダンボールの中へと移って行った。その四角い戦場で戦う小さな戦士たち……
人は彼らを、【ダンボール戦機】と呼んだ!
◆◇◆◇◆◇
2050年、ミソラ第一中学校。
放課後、授業から解放された生徒たちが思い思いの時間を過ごす中、正門の前で大きな声が響いた。
「ダイキさーん!ゲーセン行こーぜ!」
声の主である白髪の少年の言葉に、名前を呼ばれたこの学校の番長格・仙道ダイキはややウンザリとした表情で返事をする。
「……うるせぇ、ヒガン。今日は風間や森野と予定があるからパスだ」
「えー!?ダイキさんのケチ!タロット馬鹿!隠れシスコン!ハンゾウさんとホモカップル!」
「ハリ倒すぞテメェ!!」
ヒガンと呼ばれた少年のあまりの言い様に、額に青筋を立てて怒声を上げたダイキだったが、本人はどこ吹く風と言わんばかりにその場を後にした。周囲には気まずい空気が流れ、その様子を見ていた者達は、ため息を吐いて項垂れるダイキに同情の視線を送るのだった。
◆◇◆◇◆◇
「てな感じで断られちった、キヨカ」
「……お兄ちゃんがごめんね、ヒガン。いつもありがとう」
正門前から脱兎の如く逃げたヒガンは今、自身の幼馴染みであり、ダイキの妹でもあるキヨカとミソラ商店街のゲームセンターにいた。理由は一つ、LBXバトルである。
二人が使用しているDキューブの草原フィールドでは、ヒガンのLBX[ズール]と、キヨカのLBX[ジョーカー]が、それぞれの武器[竜火棍]と[ジョーカーズソウル]をぶつけ合っていた。
しばらくの間鍔迫り合いが続いていたが、一瞬の隙を突いて竜火棍の左薙ぎでジョーカーをよろけさせる。さらに追撃の刺突を胴体に当て、岩肌に激突させる。
「っ、ジョーカー!」
「もらったぜ、必殺ファンクション!」
竜火棍から一筋の光の槍がジョーカーに向かって放たれる。ダメージを負っていたジョーカーは回避出来ずに貫かれ、青白い光を放ちながら機能停止、ブレイクオーバーとなった。
「にしし、今日は俺の勝ち♪」
「……次は負けない」
バトルを終えた二人はLBXを回収してからゲームセンターを後にし、そのまま帰宅し始める。そして住宅街にさしかかったタイミングで、ヒガンのCCMに着信が入った。
「誰から?」
「檜山さん。もしもし、どうかしましたか?」
『ついさっき、組織に潜入させている仲間から連絡が入った。例の新型LBXが、研究所から持ち出されたそうだ』
「……それ、もしかしなくてもヤバくないですか?確かそのLBXって」
『ああ、アレが公になれば大変な事になる。だがこれは同時に、ヤツらを追い詰めるチャンスでもある。ひとまず郷田に回収するよう指示したが、また何か動きがあれば連絡する』
「了解」
その言葉を最後に通話は終了し、辺りは静まり返る。
二人はしばらくその場に立ち尽くしていたが、ヒガンがCCMをポケットに入れると、再び家に向かって歩き出した。
これは少年・
いかがだったでしょうか?
今回は三人称視点でしたが、次回からは基本オリ主視点で進めていくつもりです。
次回バンたちと出会いますが、オリ主が絡まず展開がアニメやゲームと変わらない部分は飛ばしてサクサク行こうと思っています。
あと、ヒガンとキヨカが既にシーカーに協力している経緯については今後の話で必ず説明を入れます。
オリ主のプロフィールです。
名前:明星ヒガン
性別:男
年齢:9歳(無印時点)
好きなもの:仙道家、LBX、仲間
嫌いなもの:悪徳者、トマト
家族構成:父(故)、母(故)
詳細:基本的にマイペース。真面目な時とそうでない時の温度差が激しいため、周りがついていけなくなることも。滅多に怒らないが、怒ると誰にも止められない。
過去に事故で両親を失い、現在一人暮らし。その際自身も瀕死の重傷を負うが、奇跡的に一命を取り留めた。仙道家とは家が隣同士なのもあり、色々と面倒を見てもらっている。
愛機のズールは赤色にカラーリングされている。
こんな感じです。それではまた、バトルスタート!