個性『インクサンズ』らしいけど、原作知識は無いのでスレ民に助けてもらいながらヒーローを目指します。 作:匿名気取りのNoir。
また遅れましたねぇ!?いやほんとすいませんでした。
_|\○_ドゲザァ
あ、今更ですけどUA一万越えました。そしてお気に入り200件越えてました。ありがとうございます!!
いやまぁそんなことはどうでも……良くは無いけどどうでもいいんですよ。
今回、話の関係上揺れ動く文字とかが多めでございます。
まぁあれです。暖かい目で見て下さい、というやつです。
そんな感じで本編どうぞ!
そこには、一人の少年が寝かされていた。
髪はまるで新雪の様に真っ白で、華奢とまではいかないが細身の体つき。そして何より、目を閉じていてもわかる位にはその少年は容姿が整っていた。
そう。我らが主人公、
さて、では彼が何故寝ているのかと言うと。
"轟 燈矢"を何とか救出し自身の家の前まで送り届けた後、彼は極度の疲労と喀血による血液量の低下、及び個性の酷使によりその場でぶっ倒れた。
もちろんそれを見た彼の両親は大騒ぎ。すぐさま救急車を呼び彼は搬送され、様々な治療を受けた後にこうして病室のベッドに横たわっている、という訳である。
「ん……」
おや、どうやら彼が目覚めそうだ。読者の皆様の邪魔になる訳にはいかない、語り手はこの辺で失礼するよ。機会があればまたどこかで。
「知らない天井だ……」
やっぱこれは言わなきゃだよな。もはやお約束まである。
……さて、と。
どこココ!?
まっっっったく見覚えが無い。本当に知らない天井だよ。てかあれ思うんだけど、大体どの建物も同じ様な天井だろ。知らないもクソもないだろ。俺なんて自分の家ですらどんな天井か覚えてないのに。
で、なぜ俺は見覚えの無い部屋に居るのだろう。自身の行動を思い返してみよう。
たしか……
・原作改変のために"轟 燈矢"を救出しに
・そこで個性が暴走している燈矢を発見。とりあえず気絶させて治療。
・
・その墜落も何とか無事?に対処して、家の前に到着。
あぁ、そっか。俺、家の前でぶっ倒れたのか。まぁあんだけ無茶したしなぁ……。そりゃこうやって病室っぽい所に寝かされてたりもするかぁ……。
でも待って?俺、あの
これ絶対めんどくさい事になるじゃん……。
あの両親の事だから、いやまぁ確かに血塗れでぶっ倒れた俺も悪いけど、絶対必要以上に心配して来るって。なんなら「燈葵が死んじゃう!!(´;ω;`)」的な感じでお通夜ムードかもしれない。どうしよ。*1
……いや、仕方無い。コラテラルダメージだと割り切ろう。どう頑張ってもあの二人が騒ぐのは確定事項。潔く諦めて別の事でも考えるとしますかね。
「さっきも言ったけど、ここは病室か……?」
俺が寝かされてた場所はいかにもなベッド。辺りを見渡せば、ベッドには手すりっぽいのが付いてるし、窓もある。左の方へと視線を向ければ、スライド式のドアもあるし……
てか俺はどれくらい寝てたんだ?
あの
とにかく誰も居ないとなると、ここから動こうにも動けない。俺の事を見に来た時に、俺が居なかったら騒ぎになるだろうし。
うーん……。取り敢えず待ってるか?もしかしたら誰かが来るかもしれない。
あ、そうだ。あんまり覚えてないから結構記憶があやふやだけど、ここに来る前は俺はかなりの重症だったはず。喀血もしたくらいだし、内臓大丈夫なのかこれ……?
一応インクサンズの力で直せるし、念の為にもやっとくか。
「
Undertale AUでインクサンズは本来、感情を感じる事が出来ないとされている。そのため彼は
『普段肩から掛けているインクベルトに入っているインク瓶の中身を飲むことによって、擬似的に感情を引き出している』
という設定がある。
そのインクサンズがUnnameableという怪物との取引によって永遠に感情を感じられるようになり、感情のインク瓶を捨て去った事で誕生したのが『Hollow!Ink sans』というAUだ。
インク瓶を捨て去った事で色が無くなり、インクベルトと背中に背負う筆以外の全てが真っ白になっているのが特徴のAU。
何より注目すべきその特徴は、どんな深い傷でも瞬時に治してしまう"脅威の再生力"だと思う。
さて。ここまで話せば分かって貰えたと思うが、俺がホロウインクサンズに変身したのは内臓とかへのダメージを心配しての事だ。
万が一傷でもついてたらヤバいため、ホロウインクサンズの再生力で治してしまおう、という訳なのだ。
まぁこのまま20分くらい大人しくしとけば、仮に傷があったとしてもすっかり治るだろ。
「にしても……、何とか焦凍のお兄さんは助けられたな」
実際に山火事真っ最中の場所に飛び込んで思ったけど、あんなに火の勢いが強いならそりゃあ原作では死ぬわな。あんなに轟々と燃え盛る炎の中から逃げ出すのは無理ですわ。
原作だとあのまま焼かれて死んじゃうんだよな……?そら轟家の仲は拗れるでしょうね。
炎司さん、自分のせいで息子死なせたようなもんだからな。焦凍とかからしたら最悪の父親だろ。
まぁでも、それはあくまで原作の話。
こっちでは俺が助けたことで生きてるし、仲が悪くなる事も無いだろ。
と、俺がそんな事を考えながら窓の外を眺めていた時。
「あなた、
「……分からん。起きてると良いがな……っ!?」
なんかめちゃくちゃ憔悴した両親が入ってきた。ウケる。
「あ、父さんと母さん。ごめんね、心配かけた」
「と、
「……燈ちゃん?……やっと目が覚めたのね!!すっごく心配したのよっ……?よかった……!本当にっよかったぁ……!!」
二人とも俺が顔を向けて挨拶した瞬間、たちまち顔色を変えて泣きながら飛び込んで来た。
ちょいちょい。泣きながら飛び込んでくんな。鼻水とか涙とかが服につくやろがい。さっさと離れんか。
「良かったっ……!あなた、三日も目を覚まさなかったのよ!?」
そう母さんが叫んだ。
……え?マジ?俺そんな眠ってたの?
えー……、まじかぁ……。三日も目を覚まさずに寝てたのかぁ……。そりゃあ、これだけ心配するわな……。マジでごめんなさい。
そんな無茶したつもりは無かったんだけどなぁ。
ていうか、まだ五歳なのに三日眠り続けるレベルの負傷するとか頭イカれてるのでは?いやおまえが言うなって感じだけども。
まぁとにかく、それだけ眠ってたんならこんなに俺の事を心配してたのも納得。今後はなるべく無茶しません。
「父さん、母さん。……ごめんなさい。心配かけたよね」
「……まぁ思う所が無い訳でもないが、燈葵が無事で良かった。父さんはそれで十分だよ」
「私は凄く心配したんですからね!?燈ちゃん……もうこんな無茶はしないで?
……お母さん達は、あなたが健やかに育って欲しいの。人を助けようとするその心は立派よ?でもね、私達二人は何よりも、あなたが幸せでいられることを望んでいるから。」
そう、泣きそうな笑顔で言われた。……きっと、俺が無事だった安堵と心配が、そこには含まれてるんだと思う。
うん……転生してから五年、いまだにこの二人を実の両親だとは思いづらい。なんせ前世があるからな。
でも、この二人……父さんと母さんが俺の事を深く愛してくれているのは伝わった。前世の両親と同じくらい、この二人は俺の幸せを願っている。
それは紛れもない親の愛情で。確かに俺はこの人達の息子で。大切にされている。
はぁ……。ダメだな、俺。こんなに俺の事を想ってくれる人が居るんだ、悲しませたりしちゃダメだろ。
……次だ。次があったのなら、今度はこの二人を悲しませないようにしないとな。
うし!湿っぽい話は終わり!楽しい話しようぜ!!マイペアレンツよ!!
「父さん、母さん。そういえば燈矢さん……俺が背負ってた人ね。あの人はどうなったの?」
「ああ。それなら、燈葵が病院に運ばれた後目を覚ましてね。今は轟さんの家にいると思うよ?」
そっかー、今は
あれ待って?あの人ってスレの皆曰く虐待まがいの事してるんだよな??
……ふむ。
今思えば、実の息子を火事で死なせかけたんだ。文句のひとつくらい言ってもいいよな?
という訳で。
突撃ィィィ!!!!!!
───────────
────────
─────
という訳で着いたぜ轟家。あのクソ親父、一発ぶん殴ってやる。俺の親友とその兄、姉に対して何してやがる。
とは言っても、玄関から入ろうとしても恐らくは鍵がかかってるだろう。普通に考えたら入る事は出来ない。
ふっ、だがしかし俺にはインクサンズの力が宿っている。
玄関など在って無いような物よ。
☆れっつ不法侵入☆
あ?なんだって?不法侵入は犯罪?んなこた分かってるわ。
だがな?あのクソ野郎を一発殴るまでは、俺は止まる気はねェんで!!
とっとと顔見せろやオラァン!!
「───!!」
「──、───っ!」
ん?なんか聞こえるな……あっちか?
何やら微かに声が聞こえたため、その方向へ進んでみると。
「立て焦凍!!いつまでそうしているつもりだ!!」
「げほっ、ごほっ!はぁーッ……!はぁーッ……!うっ……おぇ……ッ!!」
苦しそうに悶えながら
……は?
何してるんだあの野郎は……!?焦凍吐いてるじゃねぇか!?何でそんなになるまで放置した!?
……いやあいつの事だ、きっと焦凍がああなるまで訓練やらなんやらをさせてたんだろう。
ふざけてんじゃねぇぞ!!
あの野郎、やっぱ一発どころか千発ぐらい殴らせろ!!そうじゃないと気が済まない!!
野郎、ぶっ殺してやる!!!
これ以上焦凍が傷つけられるのを見てられなかった俺は、すぐさまあいつの目の前に飛び出した。
「テメェ実の娘に何してやがる!!このクソ野郎!!」
「……何故君がここに居る?」
開口一番、俺が罵りながらあの野郎の前に飛び出せば、あからさまに不機嫌な顔をしてこちらを睨んできた。
というか何故、だと?そんなもん決まってるだろうが。お前は息子を死なせかけたんだぞ?それを助けたのは俺だ。
文句のひとつくらい言いに来るに決まってるだろ!
「アンタの息子が山火事で死にかけた所を助けた
「……それについては感謝する。だが、俺は焦凍の訓練で忙しいんだ。分かったら早く家に帰れ。」
嘘だろコイツ……!?
焦凍は誰がどう見ても訓練出来るような状態じゃ無いだろ……!?なんでまだそんな事を言えるんだよ……!?
「嘘だろアンタ……!?焦凍はどう見ても訓練出来るような状態じゃ無い!百人中百人が休ませろと言うはずだ!!」
「休ませる……?そんな事をしている暇は無い。コイツは
ホントに何なんだコイツは!!
目の前の事が見えてないのか!?
このままだと焦凍がどうなるか分かってんのか!?どう見ても瀕死だ!顔だって青い!息だって浅い!アンタはそれを分かってるのか!!
「そんな事は関係無い。
「……っ!っテメェ!!
作った、だと……?何なんだその言い方は……!
まるで、まるで……!
まるで焦凍が物みてぇな言い方をするんじゃねぇ!!この腐れ外道のNo.2!!!」
「お前……!」
「さっきから何なんだお前は!!娘の事をなんだと思ってやがる!!子供は親の道具じゃねぇんだぞ!!」
「……!」
「なぁ!!答えろよNo.2!!いや、万年二番手のヒーローさんよぉ!!アンタは娘の事をなんだと思ってるんだ!!」
「貴様っ……!」
「知ってるぜ!?アンタがずっと、No.1を目指してる事も!!自分では無理だと悟り、子供にその野望を強制していることも!!」
「何故それを知ってる……!?」
「はっきり言おう!!アンタのやってる事はヴィランのそれだ!!ヒーローだか何だか知らねぇが、アンタはヒーロー以前に人として終わってる!!」
「なんだと……?」
「自分の娘を苦しめてる奴が、ヒーローなんか名乗ってんじゃねぇ!!とっととヒーローなんか辞めちまえ!!!!この心の底まで腐りきったドブカス野郎!!」
「────」
俺が言いたい事を言い続けていたら、いつの間にかクソ野郎が黙り込んでいた。何でだ……?
いや、それはいい。まだまだこいつには言い足りないんだ。黙りこもうが関係無い。
「はぁーっ……!はぁーっ……!とにかく!!家族のことすら気に掛けれないやつが、大勢を助ける"ヒーロー"を名乗るんじゃない。俺が言いたいのはそれだけだ。……これに懲りたら、少しは今までの自分が一体何をしてきたのか、
ここまで言ってもアイツは黙ったままだ。
……でも、俺が気にすることじゃない。仮に傷付いてたとしても、それは今までの焦凍に対する所業の罰だ。
あ゙ー、気分悪い。とっとと家に帰ろう。
……と、その前に。
「行こうぜ、焦凍。今日は俺ん家泊まってけ」
「え、あ……燈葵……?」
近くに呆然と座り込んでいた焦凍の手を掴み、無理やりにでもこの家から出すため、今日は俺の家に泊まってもらう事にした。
とりあえず今は、焦凍は安全な所にいるべきだ。あのままアソコに居たら、
「燈葵……」
とにかく早く家に帰ろう。流石に叫び過ぎて色々疲れた。
───────────
────────
─────
「父さーん、母さーん。ただいまー」
「お邪魔します……」
という訳でさっさと家に帰り、焦凍と手を繋いだまま玄関を開けてインザハウス。やっぱり家は落ち着くんじゃ。
「燈葵、お帰りなさい。どうだった?」
「あら、燈ちゃん。お帰りなさい。"やらなきゃいけない事"っていうのは終わった?」
「うん。粗方終わったよ。あ゙ー、それで何だけど……今日と明日、焦凍をうちに泊めてあげてくれない?」
正直な所、このまま焦凍をあそこに帰らせる訳にはいかない。アイツに何されるか分からないし、少なくとも俺の家に居る方が百倍は安全だろう。
問題は……焦凍の確認を取らなかったことだが。
父さんと母さんに関しては問題無い。むしろ、今まで友達のとの字すら無かった息子がいきなり「友達を泊めて欲しい」とか言ったら多分喜ぶ。なので二人は問題ない。
肝心なのは焦凍の方なのだ。
「勝手に決めといてあれだけど……焦凍は家に泊まるの大丈夫か?」
「……うん、大丈夫」
そう、小さく微笑みながら返事をしてくれた。
良かった……どうやら嫌って訳では無さそうだ。俺自身、結構焦凍とは仲が良いと思ってるから断られたら泣いてた自信ある。
まぁ……これで問題は解決だな。とにかく今日は、出来るだけ焦凍に楽しい思いをさせてあげたい。
今まであの
「よし!じゃあ焦凍、俺の部屋で遊ぼうぜ!」
「うん……!」
そう言って二人は手を繋いだまま、二階へと伸びる階段へ駆けていく。
そんな仲睦まじい二人の様子を、
◇ ◇ ◇
初めは、ただのおとなりさんだと思っていた。
わたし達に挨拶しに来た時も、特に何とも思っていなかった。
でも、
きっかけは、いつもみたいにおとうさんに無理やり個性の訓練をさせられていた所に、燈葵が現れた事だった。
いつも通り、わたしは地面に
おかあさん以外でわたしの事を気にかけてくれたのは燈葵が初めてで……すごくうれしかった。
それからも、燈葵は度々わたしの所に来て、色々なお話をしてくれた。わたしはそれがすごく楽しみだった。
燈葵が話してくれるお話は、どれもわたしが知らないものばかりで。わたしと同じくらいなのに、色んな人を助けたお尻を良く出す男の子のお話とか、未来から来たねこさんロボットのお話とか……色々教えてくれた。
ある日、燈葵が家に来ないかと誘ってくれた。理由を聞いたら、わたしのことを友達だって言ってくれてうれしかった。
燈葵のお部屋で初めて遊んだゲームは、どれもすごく楽しかった。
その時だけは、おとうさんのことを忘れることが出来た。
そうやって燈葵と遊ぶ日はすごい楽しかったけど……ある日燈葵が病院に運ばれたと聞いた。
後から聞けば、燈矢にぃを助けるために大怪我をしたって言っていた。
燈葵が病院に運ばれたと聞いたとき、わたしはすごく心配でずっと気が気じゃなかった。燈葵が居なくなっちゃったらどうしようと、隠れて泣いてた。
でも、おとうさんはそんなの関係ないと言わんばかりに、わたしの訓練がもっと厳しくなった。
もういやだった。ずっとずっと、おとうさんはわたしをいじめてくるし、おかあさんだっていじめてる。冬ねぇはずっと泣きそうだったし、夏にぃはずっとおとうさんに怒ってた。
でもそんな時も、燈葵がわたしのことを助けてくれた。
わたしのことを家から連れ出して、うちに泊まらないかと言ってくれた。
もちろん泊まるって言ったし、これまで以上に色々な遊びを教えてくれた。
ねぇ、燈葵。
わたしはね。ずっとかなしかったし、つらかった。
おかあさんはわたしのことを気にかけてくれたけど、それだけじゃだめなくらい、つらかった。
でも、燈葵がわたしを助けてくれて。遊ぶ事の楽しさを教えてくれて。おとうさんのことだって止めてくれた。
それがすごく……すごく、うれしかったしかっこよく見えた。
おとうさんはオールマイトをこえろって言ってたけど、わたしは ああ、ヒーローってこういう人なのかな っておもったんだ。
だから……ありがとう。わたしを助けてくれて。おとうさんを止めてくれて。
でも今は、君のとなりに居たいな。わたしのわがままかな。でもそれくらい、わたしにとって君は大きい存在なんだ。
今だけは、わたしのわがままを許して欲しい。
ね?わたしのヒーロー。
いつかあなたみたいに、誰かを助けられるヒーローになりたいっておもった。
紛れも無くこれが、あなたこそが、わたしの
轟 焦凍の、ヒーローを目指した
とにかく勢いで書いた。
反省もしてないし、後悔もしてない。
え?反省しろって?ふっ。無理だね。作者は自由にやりたいのです。