IS 08小隊   作:elf5242

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さて、オリ機体が二体ほど、見たことのある機体が二体ほど、魔改造機体が一機出てきます。わかったら凄い?かな?


第19話

「さあ、来い。クソガキ!」

 

シローはアームドアーマーVNを構えた状態で一夏を挑発する。

 

「おおおおお!」

 

「突っ込むしか脳が無いのか?お前は!」

 

思い切り足踏みをすると、紫色のオーラが衝撃波となり、一夏にぶつかる。

 

「ぐぁ!?」

 

「隙だらけなんだよ!」

 

シローは一夏との距離を瞬間加速で詰めると、左手で頭を掴み床に叩きつける。そして、

 

「今死ね!」

 

一夏の顔面をアームドアーマーVNのナックルモードでアッパーカットの様にかちあげる。

 

「すぐ死ね!」

 

その後に顔面を踏みつける。

 

「骨まで砕けろっ!」

 

左手でつかんで持ち上げ、アームドアーマーVNで殴り飛ばす。

 

「ちぃ!?おおおおお!」

 

雪羅の荷電粒子砲『月穿』をシローに向ける。シローも既にアームドアーマーBSを展開している。

 

「どっちが早いか!」

 

「勝負?お遊びもいい加減にしろ!」

 

月穿とアームドアーマーBSがぶつかり合う。だが、所詮は点と線。

 

「くっ!?」

 

雪羅の弾は、アームドアーマーBSに打ち破られ、雷状のビームが一夏を襲おうとうねりを上げながら迫る。雪羅を有線でうちだして、それを高速で巻き取りアームドアーマーBSを回避する。

 

「回避しているつもりか!」

 

そのまま直進し壁を穿つと思われたビームは、"直角に曲がり"一夏を追尾する。

 

「何!?」

 

スラスターをふかし回避行動を取る。だが、それでもビームは、一夏がスラスターをふかし、避けた方向に多角的に曲がりながら一夏を追尾する。

 

「埒が開かねぇ!このぉ!」

 

逃げ切れないと判断した一夏は、ビームをエネルギー無効化膜『霞衣』で防ぐ。

 

「っ!?そうだ、あいつは!?」

 

ハイパーセンサーで探すと反応はあった。自分の後ろに。

 

「……………え?」

 

「余裕かましてんじゃねぇ!」

 

右腕部のビームトンファーを展開して、一夏の顔面を突きにかかる。アームドアーマーVNは右腕部のビームトンファーに干渉しない構造になっている。そのため殆ど手持ち武装が使えないグリフィネスでも十分に扱える。

 

「くそっ!?」

 

振り下ろされたビームトンファーを雪片で受け止める。ビーム刃と実体刃が火花を散らす。

 

「なんで!お前は!」

 

「喋っている暇があるのかぁ!」

 

鍔迫り合いの最中、シローが一夏を蹴り飛ばす。

 

「微塵に砕けろ!」

 

拡張領域から180ミリキャノン砲を展開、それを"左手だけ"で撃つ。

 

「嘘だろっ!?」

 

流石に一夏も驚いたのか、放たれた砲弾を避ける。

 

「左手だけで…………お前どういう………!」

 

「どこ見てるんだ?俺はぁ!」

 

アームドアーマーVNを獣の顎の様に展開して、背部のウィングスラスターを掴む。既に獲物を狩るために超高周波振動という名の咆哮を上げていた黄金の牙は純白の装甲に食い込み、喰らって行く。

 

「くそっ!離せ!」

 

「そういってぇ!」

 

右腕を大きく振り、ウィングスラスターから床に叩きつける。

 

「がはっ!」

 

肺の中の空気が全て吐き出される。叩きつけられたために若干の目眩も起きている。

 

「まだまだぁ!」

 

「ここまでやってまだわからんか、クソガキがぁぁぁ!」

 

左手のアームドアーマーBSを展開する。アームドアーマーVNが二つの意味を持つ様に、アームドアーマーBSも複数の意味を持つ。

 

「おおおおお!」

 

一夏が雪片で、斬りかかる。既に零落白夜が発動し特殊な極光の刃が出現している。

 

「いっけぇぇぇぇ!」

 

二重瞬間加速で距離を詰める。土壇場で出来た奇跡である。だが目の前の幻獣はそれすら喰らおうとしていた。

 

展開したアームドアーマーBSだが、上下には展開せずに、そのままだった。そして、その外周が紫色に光る。実はアームドアーマーBSの外周も機体と同じ性質を持ったフレームである。よく見れば、紫色の光を放つ粒子がが超高速で加速しながら砲身の外周のフレームを回っている。

 

実はアームドアーマーBS、幅広の長剣の様な外見をしているが、実質かなりの重量を誇る。それこそ量産型のIS二機分の重量に相当する。それを。

 

「おおおおおお!」

 

叫びながら突っ込んでくる一夏の頭上へ叩き込む。

 

アームドアーマーBSのもう一つの正体、それは外見とは裏腹に非常に凶悪な質量と攻撃力を持った"バスターソード"である。

 

「貴様がどれだけ無力か…………自分の体で思い知るんだな」

 

そのこの世で最もあるであろう質量を持った長剣が振り下ろされた。そして、轟音が血にまみれたIS学園地下室を支配した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん、んん………はっ!………そうか私は………」

 

どれくらい気を失っていたのかはわからない。目の前には自身にぶつけられたコンテナ。

 

(そうか…………私はあの黒いのに……………。はっ、そうだ!早く一夏のところに!)

 

幸い、紅椿はまだ生きている。コンテナを渾身の力で押しのける。そして見たものは、

 

「なんだ…………!これは……………!」

 

隕石でも落ちたのかと思わせるような、地下室には不釣り合いな

 

「ん、誰か倒れ…………て……………」

 

巨大なクレーターと

 

「あ、あぁ……………あああああぁぁぁ!」

 

クレーターの中心部で頭から血を流し、両腕を無残に砕かれた幼馴染の姿だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一夏ぁ……………」

 

「一夏さん…………」

 

鈴は涙を流して、ICUの前に立ち、セシリアは待合室で両手を合わせ祈っていた。全員が目覚めたのは、一夏をおぶった箒が会議室に来たのと同時だった。不覚にも千冬もクロエによって眠らされていた。

 

「……………くそっ!」

 

千冬が小さくつぶやきながら壁を殴る。最初は理解出来ていなかった。箒の目も虚ろで、何かおぶっているのはわかったが、それが自分の弟だとはわからなかった。いな、分かりたくなかった。

 

「束…………、お前は一体…………」

 

しかも自身の親友である天災の異常なカミングアウト、そして、最愛の弟の戦闘不能(リタイア)、色々なものが頭の中で混ざり合っている。そんな中。

 

「織斑先生!」

 

山田真耶が駆け込んで来る。病棟で有ることを無視して、だ。彼女がこうなる時は必ず悪いことだ。

 

「どうしたのだ……………」

 

「これを!」

 

「………………奴め、やってくれたな……………!」

 

真耶から渡された端末、そこには紅蓮の炎に包まれたIS委員会本部と、その中で佇む、黒い機体だった。ちなみにこの映像もリアルタイムである。そして、黒い機体は、素の声なのだろう、男の声で高らかに、

 

「今から世界に戦争を申し込む。こちらは」

 

黒い機体が紫色の衝撃波を放つと、機体が集まってくる。前に艦隊を襲ったあの三機、ガラッゾ、ガデッサ、ガッデスの三機に、ガラッゾとガデッサがもう一機ずつ集まる。さらに、くすんだ白の装甲で巨大なアームと口の様なものをを持ったステルスの様な機体。そして、それによく似た紅い爪を持つ黒い機体さらには、もう一機、黒い機体と対極をなす、黒い機体によく似た、白い機体、さらには、それらによく似た金色の機体。そして、はるか上空、太陽に隠れる様に、飛んでいる機体の姿。シルエットだけなら見えている三機に似ている、が背部にはウイングユニットではなく、四つの砲身の様なもの。腕にも長銃らしきものが接続されている。

 

「たったこれだけだ。其方は地球単位で来ても構わない。」

 

黒い機体は、右腕の黒いナックルを掲げ、振り下ろす。すると似た機体の三機の装甲が展開する。白い機体は紅色の、金色の機体は、藍色の、そして、上空の機体も、フレームの色が見えていた。その色は、白いウサギの様な白い光だった。

 

「こんな世界は狂っている。本来あるべき姿が本来の姿をせず、役割を果たせずに、苦しんでいる。ならば、俺はこんな世界を破壊する。」

 

上空の機体以外の全ての機体が武装を構える。

 

「そして、もうこの戦争は始まっている。お前達がどの様に戦うかは、自由でいい。それでは、」

 

そして、複数の閃光が放たれ、画面は砂嵐になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、ここまで派手にやれば、流石にもう危機感は煽れただろう」

 

シローは今、あるところにいる。そこは瓦礫の山。極東基地跡だ。そして、シローは両腕に大量の花束を抱えている。

 

「もう一度、ここへ来る。その時は…………」

 

シローは大量の花束を瓦礫の山の前に置く。そして、一本の酒を取り出す。それはシローの恩人もシローも好きだった酒だ。

 

「基地司令、お土産です。言ってましたよね、『一番かっこいい酒はこれだ』って。俺もよくのんでましたよ。基地司令みたいなかっこいい隊長になりたくて。」

 

シローはそれをもう一つ取り出して蓋を開けて、一気に飲み干す。

 

「ふぅ………………」

 

目を閉じて空を見上げて、しばらく酒の余韻に浸るシロー。そこに。

 

「隊長」

 

「やっぱりここだったね」

 

二人の人物が来る。二人とも赤毛で勝気そうな顔をしていた。シローは二人を見た後に、酒の瓶を置き、

 

「じゃあ、行ってきます。基地司令。いずれ地獄(リンボ)で。」

 

そして、二人の方に振り返ると

 

「もう大丈夫か?キキ。」

 

「うん!」

 

「カレン」

 

「当然さ」

 

「じゃあ、行くか。」

 

三人は歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「死ぬための戦争へ」

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