IS 08小隊   作:elf5242

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第24話

「はぁ……………はぁ、やられたわ」

 

楯無は日本海近郊を、情けなく浮かんでいた。機体はエネルギーは持つが、いかんせん、体が言う事を聞かない。

 

「まさか、とったのが、装甲の一部分だけって……………」

 

楯無が手に握っていたのは、グリフィネスの全く取っても支障のない外部装甲だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「シャル!目を覚ましてくれよ!」

 

「私は正気だよ!一夏ァ!」

 

雪片弐型とビームサーベルがぶつかり合う。

 

「なんで!」

 

「もう私には、何もないからね!」

 

一夏を押し切り、ランチャーで殴りつける。

 

「ぐあ!?」

 

「言ったよね?私は投降しろって!」

 

ランチャーの引き金を引く。ガデッサのランチャーは通常は大型の3連装ビームライフルとして機能する。そして、砲身を展開することにより、チャージが可能なメガランチャーになる。だが、シャルロットのガデッサは違う。砲身が一本増えて、4連装になり、4連装ビームライフルとして、ビームガトリングとして、そして、砲身を展開してのメガランチャーとして、そして、もう一つ。

 

『シャル様、』

 

そこに巨大な白い機体が来る。あいも変わらず機体からは声が聞こえるが、一夏にはノイズしか聞こえない。

 

「デヴァイン?来なくても良かったのに」

 

『マスターには時間がありません故、マイスターから、"早めに織斑一夏を落とせ。"との事です。』

 

「ちぇっ、まあ、いいや。もう少しお話ししたかったけど。もうお別れだね、一夏?」

 

一夏は直感で、シャルロット、ではなく、白い巨大な機体、エンプラスと、そのコア人格"デヴァイン・ノヴァ"に斬りかかった。

 

「どりゃあ!」

 

『むっ、邪魔をするな!』

 

左右のクローから、ワイヤーを撃ち出す。

 

「んなもん!」

 

雪片でそのワイヤーを切り裂く。

 

「どけぇ!俺はシャルに用があんだ!」

 

『シャル様にお目通りしたくば、私を倒してからにするがいい!』

 

エンプラスのクローと白式の雪片がぶつかり合う。

 

「どけっ!」

 

エンプラスに雪羅の荷電粒子砲を向ける。エンプラスも自身の口のような部分を展開して、そこに粒子を収束させる。

 

「この!」

 

『落ちろ!』

 

荷電粒子砲とビーム砲が同時に火を噴く。

 

『ぐう!?』

 

「あう!?」

 

「デヴァイン!?」

 

シャルロットがデヴァインのエンプラスに駆け寄る。

 

「確かに時間はかけられないね。一気に行くよ!」

 

『御意!』

 

エンプラスが左右のクローを変形させ、シャルロットのガデッサの背中に接続する。シャルロットのランチャーが展開する。通常のメガランチャーのような、砲身がレール状に展開するのではなく、アンテナのように展開する。

 

『エネルギー、正常加圧中』

 

「OK、行くよ!」

 

4本の砲身に紅い雷が迸る。そして、砲身がヘリのローターのように回転を始める。

 

「ハイメガランチャー、ファイア!」

 

「クッソォ!」

 

紅い竜巻のようなビームが、一夏を飲み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっはははは!楽しいねぇ!ちーちゃん!」

 

「くっ!?」

 

一方、IS学園アリーナでは、千冬と束がぶつかりあっていた。

 

「そらそら!後ろがお留守だよ!」

 

シールドから紅いフィンアーマーが切り離される。それが千冬を四方八方から襲い来る。

 

「この程度!」

 

暮桜の雪片を一閃、二閃、三閃と振るい、フィンアーマーを両断していく。

 

「束……………お前は何が望みなんだ!」

 

「言ったよ?ただ、こんな間違った世界を作り直すだけだって!」

 

ビームサーベルと雪片で撃ち合う。

 

「確かに、お前が作ったこれが間違った使い方をされているのは事実だ。だが、それほど急ぐことでもなかろう!」

 

「その必要があるからこうしてるんだよ!ちーちゃん!」

 

腕部に直結されたバスターライフルを撃つ。

 

「どういう事だ!?」

 

バスターライフルを避けながら、束に問いかける。

 

「もう私は死ぬほど待った。"いつか本当の使い方をしてくれる"そうなったらまた出て来てコアを作ろうと思ってた。でも、全然だった。兵器としての面しか見てない、こんな世界なんて大っ嫌い!だから私が正すんだ!この"リボーンズ"で!」

 

片手で大出力のビームサーベルを振るう。

 

「くう!?」

 

それを雪片で受け止める。だが、拮抗したのも一瞬。出力差により、押し負け始める。

 

(まさか……………束がこれほど強かったとは……………)

 

「この程度で驚かないでよ!とっておきのファング!」

 

背中の紅い砲身のような部分が分離して自在に飛行する。

 

「チッ!それもBITだったのか!」

 

放たれる砲撃レベルの射撃を、紙一重でかわしていく。

 

「確かに……………しっくんには時間がない。もう決めるよ、ちーちゃん。トランザム!」

 

束のリボーンズが赤く光った。そこから先は赤い閃光に包まれ、何もわからなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ……………はぁ……………」

 

『マスター、お身体は……………』

 

「幾分時間がないな。だが、これで最後だ……………」

 

シローは既にボロボロの体を無理やり動かし、ある場所を飛行していた。

 

「ここで……………終わりだ……………」

 

シローの眼下に広がるのは、密林。その目の前。そこには。

 

「あれで……………終わりだ。」

 

ドイツの超弩級殲滅型機体"アプサラスⅢ"がいた。

 

「いくぞ……………」

 

『はい!マスター!』

 

シローの最後の戦闘が幕を開けた。幻獣の翼は最後になるであろう空を楽しむように、飛んだ。

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