IS 08小隊   作:elf5242

8 / 27
物語の都合上、キキの立場がものすごく上です。ご容赦ください。


第八話

『マスター!』

 

「わかってる!」

 

徹甲散弾を撃ち尽くした後、一番初めに来た、セシリアのブルーティアーズと戦闘を始めたシロー。

 

「あの時の借りを返させていただきますわ!」

 

大型のレーザーライフル"スターダスト・シューターをシローに向けて撃つ。シローは合わせる様に。

 

「ちぃ!ビームのエネルギーは持つのか!?」

 

『エネルギー残量はまだ余裕です!』

 

「ならぁ!」

 

ビームライフルをレーザーに向けて撃ち、相殺させる。

 

「まだですわ!」

 

スターダストシューターを再び撃ち込む。

 

「ふん!」

 

今度もシローは余裕を持って回避する。そして、お返しとばかりにビームライフルを撃つ。

 

「はぁ!」

 

あちらの狙撃技能も評価するべきだろうとシローは思った。点に点で対応するには並大抵の射撃値では出来ない。様はお互いにマシンガンを撃ち合い、全ての弾を一発も逃さず外さず撃ち落とす様なものだ。

 

「おおお!」

 

今回は、ビームサーベルは装備していない。変わりにヒートナイフを二本、ビームショートサーベルを装備して来ている。従来のものだと絶対防御を貫通してしまうからだ。

 

「おおお!」

 

ヒートナイフを構え、セシリアに突撃する。世代は旧式とはいえ、スラスター周りは下手な第三世代より優れている。苦手な間合いに入り込まれる寸前。

 

『…………!マスター!回避を!』

 

「なに!?くっ!」

 

「いらっしゃ〜い。あん時はよくもやってれたわね!」

 

次に来たのは、鳳 鈴音。衝撃砲が四門に増えていることにシローは気付く。しかも衝撃砲は視認できるがそれは紅蓮の炎を帯びていた。

 

「ちっ!」

 

『マスター、接近戦は難しそうです』

 

「だろうな、180ミリキャノン砲も使えない。」

 

接近戦がほぼ不可能となったと判断したシローは拡張領域から、ある武装を展開する。代わりに右手の小型シールドが量子変換される。展開された武装は、右腕を覆うほど巨大なシールドと大型のガトリングを接続させた様なものだ。俗に言う、ガトリングシールドという奴だ。

 

「さて、こっから本番ね!ボコボコにしてやるんだから!」

 

「私達だけでも落として見せますわ!」

 

(ちぃ!これだから中途半端な立ち位置のものはやりにくい!)

 

『マスター…………』

 

シローはガトリングを乱射し、二人を散らす。固まっているとやりにくいだけだから。

 

「この!」

 

鈴が青龍刀で斬りつけにかかる。

 

「ふっ!」

 

同じタイミングで、セシリアが射撃をしかける。

 

「おおお!」

 

青龍刀をヒートナイフで、レーザーはガトリングシールドのシールドで受ける。

 

「ちっ!パッケージ付属のオートクチュールか!出力が前のものより高い!」

 

『マスター!あと二分ほどでラファールがエンゲージ!」

 

「くっ!?この忙しい時に!」

 

「無視すんな!」

 

腕部の小型衝撃砲、"崩拳"が放たれる。小型ゆえ威力はそこまで無いが、体制を崩すくらいなら十分だった。

 

「ぐっ!」

 

『マスター!?』

 

「ちっ!このぉ!」

 

ヒートナイフの一本を非固定浮遊部位に投げつける。そして、青龍刀を持つ手を蹴り、そして、ガトリングシールドとマシンガン、胸部小口径対人機銃、頭部バルカン砲を鈴に向ける。

 

「倍返しだぁぁぁぁ!」

 

計五門による集中砲火が鈴に浴びせられる。

 

「うわっ!?ちょっ!?」

 

慌ててシローの射線からそれようとする。だが、シローもその動きに合わせて動くため、外れることが出来ない。

 

『マスター!』

 

「このまま弾幕で押し切る!」

 

そう言った瞬間、金属と金属のぶつかる甲高い音が聞こえる。着弾時の煙が晴れると、

 

「これで貸し一つだよ?」

 

「…………助かったわ。」

 

ラファールの防御パッケージ"ガーデンカーテン"を装備したシャルロットがいた。

 

「ちっ!」

 

『マスター!おそらく防御パッケージです!』

 

「ちっ!エネルギーシールドと実体シールドの二枚重ね、それが二つ。と言うわけか!」

 

マシンガンを拡張領域に、量子変換し、ガトリングシールドから大型のヒート剣を抜く。

 

「さて、三対一だよ?流石の戦神でもきついんじゃ無い?」

 

『確かに、量と質が兼ね備えば恐ろしいな。半端者じゃなければな!』

 

三人は再びシローと戦闘を開始するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カレン、調子はどうだ?」

 

「まあ、良くもなけりゃ、悪くも無い、いやむしろマイナスたよ。」

 

艦上で、試運転をするカレン。何せ初めての操縦なのだ。世代的にはEz8と同じ、武装はビームライフルが無いだけ。あとは。

 

「あっちとこっち、どっちが上か、ってことぐらいか。」

 

キタンが砲弾を磨きながら言う。

 

「しかし、今回は艦上からの狙撃。頻繁な移動は出来ん。注意はしてもしすぎと言うことはあるまい。」

 

「それに、あんまり派手にぶっ放すわけにもいかないんだよねぇ。何せあの糞どもがターゲットと交戦してるらしいし」

 

ディルムッドとシュレディンガーも続く。特に今シュレディンガーは機嫌が悪いようだ。実はシュレディンガー、カナヅチなため海が嫌い。浮輪にはヘリウムを入れないと安心出来ないほどだ。

 

「別段今そんなことはどうでも良いんだよ。問題は…………」

 

今回は撃墜か捕獲、もしくは撃退。それが小隊に課せられた命令だった。

 

「さて、戦神がどれだけ動けるか…………。それだけだな」

 

彼らはまだ、戦神が自分たちの隊長だとは疑っていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どりゃあ!」

 

「おおおおお!」

 

青龍刀とヒート剣がぶつかり合う。鍔迫り合う場所から火花を散らす。

 

「私たちも!」

 

「お忘れなく!」

 

左右から、レーザーと実弾が迫る。

 

「ちぃ!」

 

『マスター…………』

 

シローはそれを急上昇で回避する。かかるGに全身の骨が軋む。

 

「はぁ!」

 

ガトリングシールドを面で撃ち、対象を散らす。

 

(シールドはまだ持つ、ならば!)

 

「余裕かましてんじゃ無いわよ!」

 

大振りの上段で青龍刀を振りかぶる。大振りゆえどうしても隙はできる。シローがそれを見逃すはずもなく。

 

「おおお!」

 

スラスターをふかし、シールドを鈴に叩きつけるように突撃する。

 

「ぐぅ!?」

 

吹き飛ばされはしたが、すぐさま体制を立て直す。そして、非固定浮遊部位が上下に展開。中心部分から見えない砲弾が撃ち出される。

 

『マスター!あれが本命の衝撃砲です!』

 

「見ればわかる!」

 

拡張領域からミサイルランチャーをコールする。計六発のミサイルが撃ち出される。ミサイルは熱誘導式。

 

「もう!めんどくさいもんを!」

 

「任せて!」

 

現時点で一番冷静なのがシャルロットだった。ミサイルから逃げ回るなど、他の二人と同じようなことはせずにアサルトライフル〈レッドバレット〉を連射、自分のミサイルを撃ち落とすと、鈴とセシリアの分のミサイルも撃ち落とす。

 

「助かったわ、貸しが二つ出来たわね」

 

「ふふっ、別に一つのまんまでも良いのに」

 

「お礼は後ほど、行きますわよ!」

 

(ちっ、一番冷静な判断だ、よほどのことが無い限りは靡かないな。)

 

ミサイルランチャーから空の弾倉を、外し、ミサイルのカードリッジを再び装填する。

 

「させませんわ!」

 

シローに再びミサイルを撃たれる前に、セシリアが自身のレーザーライフルをうつ。

 

「これもおまけよ!」

 

先ほどのシローと同じ、衝撃砲を連射モードで、面でセシリアの穴を埋めるように、撃つ。

 

『マスター!』

 

「わかっている!」

 

『いえ!六時方向、回避!』

 

「何!?ぐぁ!?」

 

背中に強い衝撃を受ける。そして、それを受けた衝撃で行動出来ずに弾幕を食らう。

 

『損傷状況!左スラスター出力17%低下!』

 

「ガトリング部損傷、駆動系統損傷軽微か。まだいける!」

 

シローを砲撃した犯人は。

 

「初弾命中!次弾装填!」

 

シュヴァルツァ・レーゲンだった。砲撃用パッケージ"パンツァ・カノーニア"を装備していた。

 

「ナイスタイミング!」

 

「油断するな!来るぞ!」

 

ガトリングシールドからガトリングをパージ。シールドを構え直し、攻撃に備える。

 

「行くわよ!」

 

それぞれが武器を構え直す。だが、

 

『マスター!九時方向回避を!』

 

「なんだと!」

 

突然砲弾がシローに向かってくる。それを反射でシールドでガードする。

 

「くそっ!弾種は徹甲弾か!」

 

忌々しげに舌打ちをしながら、徹甲弾で使い物にならなくなったシールドをパージする。

 

「な、なんだ?」

 

「一体なんなの?」

 

四人もなにが起こったかを理解できていない。それはたった一瞬だったが。

 

「九時方向に艦あり。艦上に敵機確認。」

 

九時方向にいる艦。その上には。

 

「さて、幸先は順調だね」

 

「初弾命中確認!流石副隊長!」

 

08小隊最年少のキキが単眼鏡を覗きながら、嬉しそうに言う。

 

「さてと、オープンチャンネルとやらでガキどもに呼びかけるか」

 

カレンは陸戦型ガンダムのオープンチャンネルをオンにする。

 

『おい、そこのガキども!聞こえてるか!こっちは日本軍第八多目的特殊遊撃部隊、カレン・ジョシュアってもんだ!利害が一致してんなら協力しな!やる気が無いんならとっとと退きな!」

 

「なによ!」

 

鈴が、反論しようとする。

 

「まて!」

 

それをラウラが止める。以前の模擬戦で以来、忘れたことはなかった。

 

「こちら、黒兎部隊のラウラ・ボーデヴィッヒだ!」

 

「眼帯ウサギの隊長さんが何のようだい!」

 

「カレン・ジョシュア軍曹!出来れば貴殿達08小隊の力をお借りしたい!」

 

「もともとそのつもりだよ!本来あたしらだけでやるつもりだったのさ!」

 

カレンが浮遊しラウラ達に合流する。

 

「さぁ、作戦開始だ!友軍に決して当てるな!」

 

「さてと、気に入らないけど、お仕事だからね。」

 

シュレディンガーがつまらなそうに、

 

「いこう。」

 

「本当は嫌だけど」

 

「致し方なし、と言うわけか。」

 

シノン、梨沙、ディルムッドがそれぞれ、諦めたように。

 

「隊長、見守ってください…………!」

 

キキが祈るように。

 

「さて、あんたの命運も終わりにしてやるよ!」

 

カレンがビームサーベルを突きつけながら、言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はは、俺の道には敵が多すぎるな」

 

『マスター…………』

 

シローはヘッドパーツの下で、涙を流していた。

 

 

 




隊員紹介

キキ

08小隊の偵察兵。優れた状況判断と精通した通信機器の性能把握能力を駆使して、本体にリスクを最小限に、最大限の情報を送る。周辺視と言う能力も持っているため、オペレーターや通信士も務める。ISを憎む理由は家族をある組織に皆殺しにされたため。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。