「「「「「さて、始めましょうか」」」」」
全校集会が終わり6時間目が始まると4人の分身した殺せんせーがそう言い放った。
「テスト勉強ですか?」
時期的に3年に上がってから1番最初のテストが行われる頃だ。それを思い出し分身殺せんせーにそう聞いてみる。
「その通りです。学校の中間テストが迫ってきました」
「そうそう」
「そんなわけでこの時間は」
「高速強化テスト勉強を行います」
殺せんせーの分身が言葉を繋げて答えてくれるが本当にできるのか疑問だ。殺せんせーの分身をよく見るが最大で4人位までしか見た事がない。
「殺せんせーの分身って4人くらいまでですよね?苦手科目が同じ生徒をまとめて教えるんですか?」
そう思い尋ねると殺せんせーは指を左右に動かした。
「チッチッチッ、甘いですね結城君」
「君達が日々成長しているように」
「先生も成長しているのです」
「今までは4人が限界だった分身も」
「「「「今では!!」」」」
「クラス全員分が可能です」
「すご…」
生徒一人一人に着いた分身に思わず声が出てしまう。本当にいつの間にクラス全員分の分身なんて出来るようになったんだ?
「先生の分身がそれぞれ1人ずつマンツーマンで」
「それぞれの苦手科目を徹底して復習します」
俺の疑問を他所にそう言う殺せんせーの頭にはそれぞれ教科別で鉢巻が結んである。国語6人、数学8人、社会3人、理科4人、英語4人、本当に苦手科目で分かれている。しかし
「なんで寺坂はNARUTOで俺は火影なんですか?」
よく分からない分身が2体いる。俺に着いてる分身はしっかり火影服まで着てるし。
「寺坂君は特別コースです。苦手科目が複数ありますからねぇ」
「結城君も特別コースです。君はこのクラスで1番頭が良いですから。衣装も特別です」
「余計なお世話だっつーの!!」
相変わらず手厚い。寺坂はキレているがテストを控える学生にとってここまで心強い先生はいないだろう。
「凄いですね。ちなみに何代目ですか?」
「四代目です」
俺の質問に殺せんせーは背中の「四代目火影」の文字を見せながら落ち着いた深みのある声で答えた。染料で描き染めた文字ではなくちゃんとした刺繍文字だ。凄いこだわりを感じる衣装に感心してしまう。
「それで、どの教科から始めます?」
しかし、今は勉強の時間だ。俺は5教科分のノートを出してそう尋ねた。
「そうですねぇ、最初は結城が好きな理系科目から進めましょう。数学ですかね」
「了解です」
殺せんせーが選んだ数学以外のノートをしまって教科書を開く。これで準備は万端だ。
「よろしくお願いします」
殺せんせーに一言そう言って俺のテスト勉強が始まった。
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テスト勉強を初めて10分、何故か殺せんせーの手が止まってしまった。
「どうかしましたか?」
そう思い教科書から顔を上げると殺せんせーがどこか難しい顔をしている。
「ん〜、困りましたねぇ。大方予想はしていましたが君の理解は完璧です。全くもって隙がない。今回のテスト範囲で君にわからないところはないでしょう。先生が見余っていましたまさかここまでとはな…。結城君は先の範囲をやりましょう。君の事です、中学生の範囲全てほぼほぼ理解しているのでしょう?なら、その理解を『ほぼほぼ』から『完璧』にしましょう」
「わかりました」
どうやらバレてしまったらしい。俺は自分の好きな事をやる時間を作る為に中学生で学習する範囲は2年の終わりごろに全て終わらせている。それをわずか10分で見破られるとは思ってもみなかった。驚きつつも殺せんせーにそう応えて俺はテスト範囲外の勉強をはじめた。
「殺せんせー、この証明って解くコツってある?何時もこの証明で引っかかるんだよね」
「そうですねぇ、この文とこの文を見てください。前文で応用するべき部分が示唆されています。それを理解した上で後の文を見てみるとわかりやすいですよ」
「あぁ、なるほどここを見れば良かったのか…」
教科書の最後に乗っている総復習のページの証明問題、殺せんせーのアドバイス通りに文を読み解いていけば簡単に解くことか出来た。殺せんせーに見せると赤丸がノートに書き足された。
「素晴らしいですね結城君。テスト勉強が始まってもうすぐ40分程ですが教科書の最後まで辿り着いてしまった。君は何処までも期待を超えてくれる」
「ありがとうごさいます、殺せんせー。先生にそう言って貰えると嬉しいですよ」
超一流の教師からの賛辞に素直にそう返す。殺せんせー は俺の応えが嬉しかったのか思いっきり口角を上げて笑っている。次の問題に行きたかったが既に時間がギリギリだ。殺せんせーもそれがわかっているからかペンを置いた俺にとやかく言うことはない。
「君は本当に優秀な生徒です」
すると、殺せんせーが唐突にそう言ってきた。その目はどこか寂しげでどこか遠くを見ているかのような目だ。
「どうかしましたか、殺せんせー?」
「いえ…なんでもありません。君のような優秀な生徒の担任である事に感謝していました」
何時ものどこかふざけた口調とは違う殺せんせーに首を傾げるが殺せんせーはニヤリと笑い
「そんな結城には火影の笠をプレゼントです。テストの日まで勉強は怠らないでください」
そう言って頭に笠を被せてきた。
「愚問です」
「ヌルフフフっ、そうですねぇ」
殺せんせーのセリフに俺はそう応える。殺せんせーはそんな俺にもう一度、ニヤリと笑ってそう言ってきた。
殺せんせーの態度は気になるが今はどうでも良いと思えた。殺せんせーの顔を見つつ笠を手に取る。
「プレゼントなら貰いますけど…明日からはどうするんですか?」
「明日から日替わりで各影の衣装で勉強を見ます」
「忍び五大国全て作ってあるんですね…」
「火影を作って残りを作らないのは寂しいですからねぇ」
「あははは…」
殺せんせーのこだわりに笑ってしまうがちょうど良いタイミングでチャイムが鳴りテスト勉強の時間は終わった。
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「やぁ、結城君。久しぶりだね」
6時間目のテスト勉強が終わり、もうすぐ終わりそうな殺せんせーからの課題を終わらせる為に少し教室に残っていた俺は提出の為に教室を出て、理事長先生と出会ってしまった。どうやら教員室に用があって来ていたらしい
「お久しぶりです。理事長先生」
「本当に久しぶりだね。相変わらず本校舎に戻る気はないのかい?」
「えぇ、ありません。E組にいようが本校舎にいようが俺の成績は変わりませんから」
理事長とはE組行きが決まった時に話したがその時と俺の答えは変わらない。
「そうか…、だが、私としては君には是非とも本校舎に戻って来て欲しいと思っている」
しかし、理事長は相変わらずの考えの読めない笑顔でそう言ってくる。
「考えは変わりませんよ…。俺は本校舎には戻らない」
「ふむ…相変わらずの意志の硬さだね。なら、私と1つ賭けをしないか?」
「賭け、ですか?」
唐突なセリフに首を傾げるが理事長は変わらない笑顔で続ける。
「そうだ、もし次のテストで君が今まで通り500点満点を取れなければ即刻、君には本校舎に戻ってきてもらう。君が勝てば可能な限り一つだけ、どんな願いも叶えよう。どうかな?」
「お断りします」
理事長の賭けを俺は断った。理事長の笑顔が目が全く笑っていない笑顔になる。
「理由は?」
「賭け自体は受けても構いませんが内容にあまりメリットを感じません。内容を『浅野学秀が俺に勝ったら』と『2つ願いを叶える』ならお受けします」
「ほう…重ねて理由を聞いても良いかな?」
俺のセリフに理事長はとても面白そうにそう聞いてくる。
「無論です。浅野はどう思っているかは知りませんが俺にとって何時もギリギリで追随してくるあいつの存在はかなり大きいです。1年の時からアイツとテストの点を競うのは俺の楽しみの一つなのでそれを激化させたいという理由が一つ。もう1つの『願いを増やす』要求は俺がしてもらいたい事が2つあるからと言う言う単純な思考からです」
「君が浅野君に対してそう思っているとは思わなかった。少し意外だよ」
理事長の質問に応えると理事長は言葉通り、本当に意外そうな顔でそう言う。
「俺にだって遊びを楽しむ心や失敗や負けを悔しがる心はあります」
「あはは、そうだね。君を相手にすると忘れてしまうが君はまだ中学生だ。そう言う部分があるのは当たり前だね。良いだろう。その条件で賭けをしようじゃないか、浅野君には私から伝えておくよ。中間テスト頑張りなさい」
理事長は楽しそうにそう言うと去っていった。廊下には変な静けさが残っている。まさに、台風一過な状況だ。
「ゆ、結城君…」
すると、壁際でへたりこんでいる潮田に声をかけられた。
「いたのか、気づかなかった。大丈夫か?」
「うん、大丈夫。影薄くてゴメンね…」
「いや、あの人の前じゃどんな人間も影が薄くなる。仕方がない」
潮田の手を取って立ち上がらせながらそう言うと俺は半開きになっている扉から教員室を覗いた。
「…何してるんですか、殺せんせー?」
そして、何やら金属の輪に触手を絡ませて倒れている殺せんせーに声をかける。
「なんでもありません…」
「いや、その姿では無理がありますよ」
「本当に、何もありません」
俺のセリフに殺せんせーは金属の輪を破壊してそう応えた。
「本当に何があったんですか?」
言葉通りの雰囲気じゃないので烏間先生とビッチ先生に尋ねてみるが2人は答えずらそうな顔をするだけだった。
「………まぁ、信じますよ。そうだ、殺せんせー。俺理事長と賭けをする事になりました。勝つ気しかありませんが勝つ為に勉強を教えてください。お願いします」
どれだけ聞いても答えは聞けそうにないので俺はそう言って俺は
「えぇ、任せてください。結城君」
出て行く間際、そう言う殺せんせーに会釈して俺は帰路についた。
両親や姉たちの人物紹介はあった方が良い?
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良い!!
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なくても良い!!