暗殺教室 自己証明   作:烏鷺

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今回はちょっと短め


4時間目 サービスの時間 弐

「防衛省から通達済みと思いますが…。明日から私も体育教師でE組の副担任をさせて頂きます。奴の監視はもちろんですが…生徒達には技術面、精神面でサポートが必要です。教員免許は持っていますのでご安心を」

 

E組の教室がある裏山から遠く離れた椚ヶ丘中学校の本校舎その理事長室で烏間は連絡義務として理事長である浅野學峯にE組副担任の着任を報告していた。

 

「ご自由に、生徒達の学業と安全を第一にね」

 

烏丸の報告に浅野學峯は窓から下校していく生徒を見ながら理事長としてそう返す。烏間は理事長の態度に少しだけ違和感を持ちながらも部下と共に一礼して理事長室を後にした。

 

「物分りのいい理事長ですね」

 

「フン、見返りとして国が大金を積んでるしな」

 

廊下を歩きながらそう言う部下に烏間は不機嫌そうにそう言う。

 

「だが、都合が良いのは確かだ。地球を壊せる怪物がいて、しかもそいつは軍隊でも殺せない上に教師をやってる。こんな秘密を知ってるのは我々国とここの理事長とあの校舎のE組だけでいい」

 

「やっば、これ以上、成績落ちたらE組行きかも」

 

E組のある裏山を見つめながらそう言うと不意に声が聞こえてきた。振り向くとそこには2人の男子生徒がおりその手には紙が1枚握られている。

 

「マジか!?あそこ落ちたらほとんど絶望だぞ!!学食もない、便所も汚い、隔離校舎で俺らからも先生からもクズ扱い、超いい成績出さないと戻ってこられない。まさに『エンドのE組』!!あそこ落ちるぐらいなら死ぬな、俺」

 

「だよな…あいつらみたいにならない様に頑張らなきゃ」

 

成績表だろうか、数字が並ぶ紙を見てそう言う2人の会話を聞き烏間を「なるほどな」と納得した。

 

「極小数の生徒を激しく差別することで、大半の生徒が緊張感と優越感を持ち頑張るわけか」

 

合理的な仕組みだと思う。

 

しかし

 

「切り離された生徒達は、たまったものではないだろうな」

 

裏山に隔離された生徒達を思い烏間はそう呟いた。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

E組の生徒はかつてないほどの熱に浮かされていた。

 

「おーい!!棒とヒモ持ってきたぞ!!」

 

「早くしろ!!ボーナスタイム終わっちまうぞ!!」

 

部下とわかれた烏間が山を登り校舎に到着するとそんな声と共にその雰囲気を感じられる。

 

「あっ!烏間さん!こんにちわ!!」

 

「こんにちわ」

 

烏間が来た事に気づいた茅野が元気良く挨拶をすると烏間も挨拶を返した。

 

「明日から俺も体育教師として君らを手伝う。よろしく頼む」

 

「そーなんだ!!じゃあ、これからは烏間先生だ!!」

 

「…ところで奴はどこだ?」

 

「…それがさ」

 

挨拶もそうそうに烏間は茅野にそう聞くと茅野は呆れた表情でそう言うと「こっちです」と言って歩き出した。

 

「殺せんせー、クラスの花壇荒らしちゃったんだけどそのお詫びとして…」

 

歩きながらそう言う茅野に着いていき烏間と茅野は目的の場所に到着した。

 

「ハンディキャップ暗殺大会を開催してるの」

 

するとそこには縄で縛られ木に吊るされた殺せんせーが下から生徒達に刺されたり狙撃されたりしていた。

 

「ほらほら、お詫びのサービスですよ。こんな身動き出来ない先生、そう滅多にいませんよォ」

 

「クソっ、こんな状態でヌルヌルかわしやがって」

 

「どう渚?」

 

「うん…完全にナメられてる」

 

しかし、悲しい事にこれだけのハンデがあっても攻撃は当たらない。ブンブンと音を立てながらヌルヌルとかわしていく。とうとう顔に緑の縞模様まで出て完全にナメきっている。

 

「くっ…これはもはや暗殺と呼べるのか!?」

 

烏間もこの様子にそう言って拳を握る。

 

「やっぱ、こんなんじゃ殺せないよな。殺せんせーは」

 

「「結城君」」

 

「君は…」

 

「お久しぶりです、烏間さん。結城伊澄です」

 

俺は殺せんせーがこの話しを言い出した時からこうなる予感があったので教室で本を読んでいたが烏間さんがいるのを見つけ外に出てきた。

 

「久しぶりだな、結城君。聞いたぞ、奴の触手を破壊したそうだな」

 

「えぇ、まぁ殺すまでは行きませんでしたが」

 

「しかし、それは大きな成果だ。今までどの国のどの軍隊も奴にダメージを与えることはできなかったんだからな」

 

「それは、殺せんせーにも言われました」

 

烏間さんに俺はそう言うが烏間さんは「それでも大きな成果だ」と言ってくれた。

 

「俺も明日から体育教師として君たちをサポートする。よろしく頼む」

 

「よろしくお願いします」

 

俺と烏丸さんはそう言って握手を交わす。俺達は力不足が目立っている。そこを烏間さん、いや、烏間先生か、に指導して貰えば格段に実力を上げることが出来る。俺はその事に内心すごくワクワクした。

 

「そう言えば結城君は何しにきたの?」

 

すると、茅野が首を傾げてそう言ってきた。

 

「烏間先生が見えたからな。挨拶しに来た。だが、ちょっと試したい事が出来たから俺も行ってくるわ」

 

茅野にそう応え俺は用意していた大容量のバケツと梯子を持って殺せんせーの元に向かう。

 

「何する気なんだろう、結城のやつ」

 

「わかんない、アレで殺せんせーを殺すのは無理だよね?」

 

俺の持ち物が気になるのか潮田と茅野の声が後ろから聞こえるが今は無視して俺は殺せんせーが吊るされた木に梯子をかける。

 

「結城?」

 

「何してんだアイツ?」

 

「さ、さぁ?」

 

「ゆ、結城君?」

 

俺の行動に殺せんせーを含め全員が不思議そうな顔をしている。しかし、俺はかけた梯子をバケツを持って登り比較的大きい木の枝にまたがると殺せんせーに話しかけた。

 

「殺せんせー、あんまり激しく動かれると木が揺れて俺も落ちるからあんまり動かないでくれよ」

 

「にゅ?な、何をするんですか?と言うかそのバケツは?」

 

「あんまり気にしなくていいぞ」

 

木にまたがる俺に殺せんせーはそう言ってくるか俺はそう言うとバケツを殺せんせーの頭の上にくる様に調整するとゆっくりとバケツを傾けた。

 

ザァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ

 

「にゅや!?」

 

俺が傾けたバケツは殺せんせーの頭上に大量の対先生BB弾を落とした。自分の頭上に落ちてくる対先生BB弾に気がついた殺せんせーは慌てふためく。

 

伊澄の言う通り殺せんせーは先程の様に激しく動くことが出来ない。それをすれば伊澄が落ちて怪我をする可能性がある。しかし、このままじっとしていれば大量の対先生BB弾が自分の頭に落ちて来て自分は死んでしまう。

 

(ど、どうしましょう!?このままでは先生、死んでしまいます!!…そうだ!!)

 

殺せんせーは慌てるがハッとした表情になると

 

「螺旋丸!!」

 

と叫んで高速で回転し始めた。自分の頭にBB弾が落ちてくるまでのタイムアタック。回転の力で自分を吊るしていた縄を千切ると殺せんせーはぼとりと地面に落ちた。

 

しかし、ここからが勝負である。

 

「あっ、ちょっと、縄が、縄が絡まって!!ほどけない!!あ、あ、弾がァァァァァァァァァァァっ」

 

全力でテンパって叫びながら殺せんせーは縄をほどく、自分に弾が到達するまでの1秒に全てをかけて全力で縄をほどいた

「ジャーンプッ!!!!!!!!!!!!!!」

 

殺せんせーの叫び声が響き殺せんせーが消えた。俺が落としたBB弾は音を立てて地面に落ちる。俺と大会に参加していたメンバーがいなくなった殺せんせーを探すと

 

「ここまでは来れないでしょう!!基本性能が違うんですよバーカバーカ!!」

 

「あっ、あそこ!!」

教室の屋根の上から声が聞こえた。俺達は殺せんせーを見上げるが殺せんせーは乱れまくった息を整えると殺せんせーは「君たちに言っておくことがあります。特に結城君!!」そう言ってビシッと俺を指さす

 

「明日出す宿題を2倍にします。結城君は3倍です!!」

 

((((((((小せぇ))))))))

 

クラスの全員がそう思ったはずだ。

 

殺せんせーは言うだけ言ってどこかに飛んで逃げた。俺達はそれを呆れた表情で見送る。しかし、暫くすると俺以外の全員がはしゃぎはじめた。

 

「すっごい惜しかったな!!」

 

「この調子なら殺すチャンス必ず来るぜ!!」

 

「やーん、殺せたら100億円何に使おー♪」

 

「はしゃぎすぎだ」

 

俺はそんなみんなにそう言うと木から飛び降り教室へと戻る。

 

「惜しかったな」

 

すると、教室に戻る途中の俺に烏間先生がそう言ってきた。

 

「殺せてないですけどね」

 

「しかし、奴も追い詰められればあの様に慌てるのだとわかった。それだけでも十分だ」

 

俺のセリフに応えた烏間先生に俺は「そうですね」と応えると潮田が近寄ってきた。

 

「結城君」

 

「なんだ?」

 

「確認したいんだけど、殺せんせーってテンパるのが早かったりするのかな?」

 

「ああ、それはあると思うぞ。退路を塞がれて速度が落ちたりさっきみたいに縄に絡まったりな」

 

「やっぱり!」

 

近寄り尋ねてきた潮田にそう答えると潮田はメモを書き込んでいく。どうやら、メモに新しく先生の弱点が書き込まれたようだ。

 

「あの先生の様子を見るとその弱点メモは役に立ちそうだな」

 

「うん!!」

 

少し嬉しそうにしている潮田にそう言うと潮田は笑ってそう応えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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