転生してキヴォトスに来ちゃった系フクロウ   作:ストライダー信長

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第5話 フクロウVSアウトロー、ファイっ!!

 

 

 

「………それでは、アビドス対策委員会の定例会議を始めます。本日は、先生にもお越しいただいたので、いつもよりも真面目な議論が出来ると思うのですが………」

「は~い☆」

「もちろん」

「承知しました、アヤネさん」

「何よ、いつもは不真面目みたいじゃない………」

「うへ、よろしくね~、先生」

「よろしくね」

 

 

 カタカタヘルメット団を散滅させた翌日、私たちは部室に集められていた。

 

 議長の役を務めるのか、アヤネさんが、「んんっ」と咳払いをして。

 

 

「早速議題に入ります。本日は、私たちにとって非常に重要な問題………『学校の負債をどう返済するか』について、具体的な方法を議論します。ご意見のある方は、挙手をお願いします」

「はい!はい!」

「………!!」

「………!」

「………」

 

 

 

 

 

 

 ………OK、一度落ち着いて考えよう。

 

 問題は『学校の借金がやばくて返しきれない』事。

 

 んでもって、今のところ出た解決策が

 

・ネズミ講

・バスジャックによる生徒の拉致

・銀行を襲う

・少女水着団

 

 

 ………なんというか、ひょっとして私、泥船に乗ってしまったのでは?

 

 溺死寸前で命からがら乗り込んだ船が沈没寸前の泥船だったのでは?

 

 ………これ以上は考えないようにしよう。

 

 あと、アヤネさんを怒らせないようにしよう。

 

 

 堪忍袋の緒がブチ切れたらしいアヤネさんが雄たけびを上げるのを聞きながら、私は強くそう誓った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ、気を付けてね!」

「お仕事、上手く行きますように!」

「ご武運を」

「あははっ!了解!あなたたちも学校の復興、頑張ってね!私も応援してるから!!」

「じゃあね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ドッガーーーン!!!

 

 

 

「校門南部10キロ付近、爆発を検知!!」

「っ!?」

「なに!?またヘルメット団!?」

「いえ、ヘルメット団は私が再起不能にしてます!あの状態で動けるとは」

「えっ、タエちゃん、なにそれ、初耳なんだけど?」

「あっ………いやっ、それはその」

タエちゃん、あとでお仕置きね?

「………はい」

「やってる場合ですか!?ああっ、もう!皆さん武器を、応戦して」

「あれ~?あの人たち、紫関ラーメンの人たちじゃないですか?」

「………は?」

 

 

 十六夜先輩の声に神経を集中させて、校門付近、ついさっき会ったばかりの4人組の気配があった。

 

 ………紫関ラーメンで特盛を仲よく分け合っていた、4人組の気配が。

 

 

 ………ケヒッ、

 

 

「………あぁ、そうか、そうかよ。つまりお前らはそういう連中なんだな?」

「ちょっと、タエちゃん!?」

 

 

 眼帯を引き千切り、開けた視界、開け放った窓から飛び降りて。

 

 

 

 

「オンギャァアアァァアアアアアアッッッ!!!」

 

 

「っ!?なにがっぐえっ」

「あばーーーっ!?」

 

 

 最高速度で突撃し、邪眼の一睨みでザコを蹴散らしつつ着地。

 

 薬室に初弾を叩き込んで。

 

 

「っ、貴女ッ」

「しんじまえ」

 

 散発的に放たれた弾丸を躱し、至近距離からワンマガジン撃ち尽くす。

 

 たたらを踏みながらも撤退しようとした赤コートを、全力で睨みつけ。

 

「下がってアルちゃん!!」

「っ、こっ、のぉ!!」

 

 

 頭上と正面から叩きこまれた殺気から身を躱し、高速で離脱。

 撃ち尽くした弾倉を交換して。

 

 

「貴様らが如き忘恩の輩を!!私が見逃すとでも思ったか!!!」

「何の話!?というか貴女、首どうなってるの!?」

 

 首を一回転させて周りの取り巻きを一掃しつつ、相手を見据え。

 

「壊れてっ、しまえ!!」

「うっ、くふっ………!?」

「退いて社長!!」

 

 パンパンと放たれた拳銃を躱し、鼻血を垂らしながら赤コートが逃げる。

 

 

「う、わ、ァあぁああッ!!許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない!!!!」

「それは私のセリフだッ!!!」

 

 ショットガンを乱射しながら半狂乱で突っ込んできたバカ相手に睨み返し、ガボリとバカが血反吐を吐いた。

 膝から崩れ落ちたバカを放って、残りを始末し

 

 

「まっ、だっ、まだァ!!!」

「があっ!?」

 

 

 ドンッ、ドンッ、と重い音と、脇腹に奔る鈍い衝撃。

 

 思い切り殴打されたような激痛を堪え、振り向きざま、弾丸を叩き込む。

 

 というか、邪眼をモロに喰らってなんで行動できるのかわけわからん。

 

 ストックの殴打を、左足で掴んで防ぎ、

 

 

「アル様っ!!」

 

 

 

「────外しは、しないわ」

 

 

 

 私の額をブチ抜く、極太の導線。

 

 

 咄嗟に全力で体を捻って、私の頬を赤い閃光が掠めた。

 

 

 数拍の後、背後で響く爆発音。

 

 ………今の喰らってたら、普通に危なかったな。

 

 だが。

 

 

「うそっ、今の避けるの!?」

「っ、社長!コイツやばい、ここは一度引いて」

「遅い!!!」

「ぐっ!?」

 

 組み打ちに持ち込もうとしたバカの鳩尾に肘鉄叩き込んで振りほどき、全速力で突貫。

 

 やたら目つきの悪い白髪に照準を合わせてようとして、バリケードの背後に逃げられた。

 

 散発的に放たれる散弾を躱しつつ、羽ばたいて。

 

 

「これでも喰らえっ!!」

 

 

 ブン、と放り投げられたバックを空中で掴み、投げ返。

 

 

 

「いい加減にっ、しなさい!!!」

「えっ?」

 

 

 目の前で何かが爆ぜ、視界が暗転した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………それでさ、タエちゃん。おじさんが何で怒ってるか分かる?」

「………すみません、小鳥遊先輩。してやられました」

「いや、そうじゃなくてね?」

 

 しかし………まさか、直打ちで命中しないからと言って、至近距離で爆発物に誘爆させてくるとは思わなかった。

 

 私が場数を踏んでいないのもあるのだろうが、それにしても気を抜き過ぎた。

 

 それに、邪眼を耐えて攻撃してくるような相手がいると想定できなかったのも私の怠慢だろう。

 

 結論から言って、今回連中を仕留めきれなかったのは、間違いなく私の責だ。

 

 

「申し訳ございませんでした、皆様方。次は殲滅します」

「えいっ」

「あだぁっ!?」

 

 ベギャンッ!っとえげつない勢いで額を爪弾かれてしまった。

 

 痛い。

 

 すごく痛い。

 

 というか私、何か間違ったか?

 

 

「………あのね、タエちゃん。タエちゃんさ、ヘルメット団を潰したとか言ってたよね?」

「あっ」

「どういうことか、説明してもらえるかな?」

「え~とですね………その、セリカさんが攫われたのも、いろいろと面倒なことになっているのも、全部ヘルメット団のせいじゃないですか?」

「うんうん、それで?」

「だから、その、体勢を立て直される前に族滅しておこうかな、と思いまして。夜に飛びながら一睨みすれば、それで片が付きますし」

「………」

「あっ、誓って殺しはやってませんよ!?しばらくは再起不能になると思いますけど、それでも相当痛いでしょうし、下手な事をやろうとする気力は残ってな」

「えいっ」

「みぎゃあっ!?」

 

 いっだぁあい!?

 

 なんで!?

 

 なんでこんないたいの!?

 

「あのねぇ、タエちゃん。タエちゃんが怒ってくれたのは嬉しいんだけどさ、私たちは無茶して欲しいわけじゃないんだよ?」

「………無茶、ですか?」

「うん。ヘルメット団にしても、さっきの便利屋にしても、1人で突っ込むことはなかった。それこそ、連携して事に当たれば取り逃すこともなかったんじゃないかな?」

「それは………そう、ですね」

「………タエちゃん、何か言う事があるんじゃないかな?」

「………ごめんなさい、皆様。次は気を付けます。………あの、ところで小鳥遊先輩、」

「なぁに?」

「いえ………その、そろそろ、正座やめてもいいですかね?いい加減に足が痺れて来て………」

「それで?」

「………ほら、私の脚って形状が形状ですし、さっきから足の感覚がなくてですね」

「それで?」

「………その、そろそろ立っても」

「ダメ」

「…………」

 

 

 

 ………私が解放されたのは、それから2時間後だった。

 

 両足の感覚が消し飛んだため、半日ほどパタパタ飛んで移動する嵌めに遭った。

 

 

 

 

 

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