脳破壊なんてされない最強のナギサ様   作:shaf

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早速感想や評価をいただいていて非常に嬉しくモチベーションが上がり投稿。
ここからエデン条約1〜4章までの話になります。ナギサ様は主に裏でコソコソやるので暴力強強ナギサ様が出るのはかなり先の話になります。
申し訳ない( ; ; )


エデン条約編
アリウスとの接触


 夜、自室で寝る前のティータイムを嗜もうとしたところ、スマホから電話かかってきて、こんな夜更けに誰だ?と思い相手を見ると、そこには私の秘書兼護衛を務めている"猫山 イヴ"からだった。

 

「もしもし?こんな夜更けになんですか?イヴ」

『申し訳ありません、ナギサ様。予想外なことが起こり、たった今お伝えした方がよい案件かと思い、連絡致しました』

 

 予想外なこと?そんなこと早々起こると思いませんけど……。

 

「……何があったんですか?」

『先程、マダムから連絡が入りました。聖園ミカがアリウスに接触してきた。明日、友好の証として直にこちらの生徒をそちらに寄越す。とのことです』

「は?──ぁああっつぅ!?」

 

 あまりにも予想外な言葉に思わず手に持っていたティーカップを自身の身体にすこし零してしまう。

 

『……大丈夫ですか、ナギサ様?』

「ふぅん、はぁ…………だ、大丈夫です……。それで、なんでミカさんがアリウスと接触を?そんな簡単に出来るんですか?」

『わかりません。ですが、マダムがすぐにばれる偽情報を私に渡すとは考えられません。十中八九本当かと』

「……あ〜、そうですか。わかりました。それで?その友好の証として贈られる生徒の情報は何かあるんですか?」

 

 これは後で着替えないとなぁ……。と考えつつ、紅茶を口に含み、気を取り直してイヴから情報を聞く。

 

『えぇ。名前は白州アズサ。戦闘能力として随一と言ってもよく、当時刀剣、幹部授与トーナメントで優勝を果たしています』

「あ〜、刀剣、幹部授与トーナメントというと、確かサンダウナーが刀剣を手に入れたキッカケになったという話だけは、彼女から聞いています」

『えぇ。今から5年前、当時刀剣が2本あったため、マダムは木で作った模造刀をアリウス生に与え、1年間鍛錬させた後優勝したものに幹部クラスへの昇進と刀剣の特別授与がされると言うことで、かなりの盛り上がりを見せました。そこでサンダウナーとアズサは優勝を果たししましたが、アズサは優勝を果たしてもマダムに対する反骨精神からその席を蹴り、結果としてアズサに与えられるはずだったもう一本の刀剣は優勝者であるサンダウナーに与えられました』

「彼女が刀剣を2本も持ってたのはそれが理由ですか……。それにしても、優勝を果たし、待遇がよくなると言うのにそれを蹴ったとは、中々面白い人のようですね」

『アリウス内で行われている洗脳行為に真っ向から抗い続けている唯一の生徒です。おそらく、彼女の存在は邪魔になると判断し、こちらに寄越し邪魔をしないようにさせているのかと』

「ふむ……」

『いかがいたしましょう?』

「……どうも出来ないでしょう。逆にここで何かを起こせば貴女がアリウスを裏切り私に寝返ったことが露見しますし、私がアリウスの動きを把握していることも露見します。まずは様子を見るしかないでしょう。貴女は普段通りにしておきなさい。いいですね?」

『了解致しました、ナギサ様』

 

 イヴはそういうと通話を切る。

 ………服、着替えないとなぁ………。

 

 

 

 

 

 

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翌日、ティーパーティーテラスにて

 

「………ミカさん、なんでしょうか、この書類は」

「え〜と……その子の転校手続きの書類だよ!☆」

「トリニティに転校とは珍しいね。それで、何故既に承認がされているんだ?私たちはまだ話を聞いてもなければ、彼女のことも知らない。それに、こう言ったことは私たち3人の合意がなければ駄目だということを、流石の君でも理解出来ていると思っていたんだけどね」

 

 テラスにあるテーブルの上には、白洲アズサの転校手続き書類があり、何故か既に承認の判子がされており、転校受理されていた。こういった事柄はティーパーティーの生徒会長である3人で話し合い、様々なテストを行い漸く申請が許可されるのだが、この白洲アズサという生徒についての転校手続きという話は聞いたことがなく、セイアさんがネチネチとミカさんに問いかける。

 

「ちょっと特別な事情があって、すぐに転校しなくちゃいけなかったからそういう面倒臭い手続きは出来なかったんだよ!」

「だとしても事前に私たちに話を通すべきだ。私たちは三人揃ってティーパーティーだというのに、君の独断で物事を決めては、一般の生徒にティーパーティーの存在そのものに疑問をもたれてしまう」

「一般生徒にバレる訳ないしいいじゃんこのくらい!セイアちゃんは頭が硬すぎるんだよ〜!☆」

「そういう君は頭が緩すぎるんじゃないか?仮にも君はトリニティの長の一人。自分が重要な立場にいるという自覚を持った行動を取るべきだ」

 

 ミカさんとセイアさんは相性が悪いのか、よくこうした言い争いをしている。正直に言って、面倒である。特にミカさんが。論理的思考をしているセイアさんと、衝動的に生きているミカさんとでは相性が悪いのは当然。セイアさん(サンクトゥス)が、ミカさん(パテル)と言い争い、それを(フィリウス)が中立の立場で見守るという構図がよく出来上がる。これ以上ヒートアップされては話が進まないので、無理矢理にでも止めにかかる。

 

「……ふう。二人とも、そこまでにしてください。ミカさん、流石に今回の事は容認出来ませんので、多少の罰則は受けていただきます」

「うっ……わ、わかったよ〜。ごめんね?ナギちゃん」

「構いません。それと、セイアさんも、ミカさんと無駄話を延々と続けないでください。ミカさんは何を言っても学びませんので言うだけ無駄です」

「ちょっ!?ナギちゃん!?」

 

 私の発言に勢いよく立ち上がり、驚愕の表情を浮かべ、私に抗議の目を向けてくるが逆に笑顔で睨み返し、暗に「黙らないと私の拳が火を吹きますよ?」と伝える。それが伝わったのか、ミカさんは罰が悪い顔をし、おずおずと席に座る。

 

「ふふっ、確かに、幼馴染である君が言うならそうなんだろう。では今回のことはこれで終わりにして次の議題に移るとしよう。正義実現委員会の予算についてだが………」

 

 

 

 

 

 

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 あれから更に一週間が経ち、自室にて夜のティータイムを嗜んでいたところ、またしてもイヴから電話がかかってきた。

 

「もしもし?なんの用ですか?」

『ナギサ様、またしても予想外のことが起こりました』

「予想外?なんですか?もしかして、セイアさんもアリウスと接触したとか?」

 

 私はティーカップを置いて、通話に集中する。それにしてもまた予想外なこととは。まぁ流石にミカさんがアリウスに接触したというの聞いたあとだと、どんなことだろうと大して驚きは───

 

『間接的に言えば、そうなるかもしれません』

「は?」

『今晩、聖園ミカの"頼み"で、百合園セイアのヘイローを破壊する、という情報が入りました』

「………はぁ?」

 

 なんですかそれ…?全く予想していない事態に驚きよりも混乱してしまうが、直ぐに持ち直し詳しい情報を聞き出す。

 

「……え〜と、何故そのような事に?確かにミカさんはよくセイアさんと言い争いをしますが、ヘイローを破壊するほどのことではないはずです」

『恐らく、アリウス側による曲解かと。聖園ミカはおそらく、百合園セイアに休んでもらう。というような発言をし、アリウスはそれを、ヘイローの破壊と捉えたのかもしれません』

「ふむ……では、私のヘイローを破壊するようなことは、言っていましたか?」

『それに関してですが、マダムにお聞きしたところ、もう少し先にするとの話です。恐らく、エデン条約の日に合わせるか、もしくは聖園ミカを追い込み彼女に全ての罪を着せ、トリニティそのものを乗っ取る気なのでしょう』

「なるほど……それにしても、不味いことになりましたね。事がとんとん拍子に進みすぎです。まだメタルギア・エクセルサスは開発段階に入ったばかり。ここで下手を打てばエデン条約だけでなく、エデン計画にも影響が及びかねません。とりあえず、今日考えても仕方ないので、明日を待ちます」

『了解致しました、ナギサ様』

 

 計画が若干狂う可能性を考慮しなければならないな。

 そう思いつつ、淹れていた紅茶を飲み干し、明日に備えて就寝した。

 

 

 

 

 

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 そして翌日、百合園セイアのヘイローが破壊されたという情報が、私とミカさんに伝えられた。

 

 

 

 

 

 

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 セイアさん襲撃から3日後の夜、ティーパーティーテラスにて、私は正義実現委員会の委員長である剣先ツルギさん、シスターフッドのリーダーである歌住サクラコさんを呼び出し、私の後ろにはティーパーティーの制服を着用したイヴが控えてる。

 

「すみません、急な呼び出しに答えてもらって……」

「いえ、ナギサ様の頼みであればいつでも答えます」

「それで、私たちに話というのはなんでしょうか?」

「……単刀直入にいいます。先日、セイアさんのヘイローが破壊された……死亡したという話が私たちに来ました」

 

 私の言葉に、二人は驚愕の表情浮かべ、重苦しい雰囲気が漂い始める。

 

「……それは、本当なのですか?」

「もちろん、まだ確証も持てていない曖昧な情報ではありますが、こういった大事な時期に、セイアさんが3日間もこんなお遊びで席を空けるとは、考えにくいです」

「襲撃したものの目星はついているのですか?」

「…………候補として、二人。イヴ」

「はい、こちらをどうぞ」

 

 私がイヴに呼びかけると、イヴは一つの書類を出し、話始める。

 

「こちら、一週間ほど前にこちらの学校に転校してきた生徒になります」

「転校?珍しいですね。どこからの生徒なんですか?」

「それが、調査してもわからなかったのです」

「はい?ちょっと待ってください。それはあり得ないでしょう。こういったことはティーパーティー3人の合意がなければ……」

「聖園ミカ様が独断で許可をしたのです。ミカ様は特別な事情があるため、とその場では濁していましたが、私がナギサ様の命令で彼女の身辺調査をしたところ、何もわからず、前にいた学校がどこなのか、何故ここに来たのかは、本人に聞かなければならないかと」

「……では、もう一人は?」

 

 今まで沈黙していたツルギさんがそう問いかけ、私は若干言葉を詰まらせる様にしながら答える。

 

「……っ、もう一人は、………ミカさんです」

「……ナギサさん、正気ですか?貴女は、自身の幼馴染が友人を殺したと疑っているのですか?」

「……私も、ミカさんがやったとは思ってはいません。ですが、ミカさんはゲヘナに対して強い忌避感を持っています。私が結ぼうとしているエデン条約にも反対を示し続けています」

「それとセイア様を襲撃することに、どういった関係が?」

「……ホスト権限を持つ者がなんらかの事情によりいなくなった場合、ホスト権限は別の派閥の生徒会長が代理を務めることになります。例外として、私の様に、既に次期ティーパーティーの生徒会長を指名しているならば話は別ですが。……もし、本当にミカさんがやったとしたら。セイアさんを殺害し、次に私も殺害すれば……」

「…………!?ティーパーティーのホスト権限を持っているのが一人になり、実質的に独政状態になる!?」

 

 サクラコさんが気づくと、ツルギさんはサクラコさんの話に信じられない様な顔をする。

 

「はい。そうなれば、ミカさんは間違いなくエデン条約の反故を始めるでしょう。最悪の場合、ゲヘナに対し戦争を仕掛ける可能性も…なくはないと、考えています。勿論、これは単なる仮説ですし、私がお二人を騙そうとしている可能性もあります。ですので……明後日のこの時間に、またここに来てくださいますか?……私としても、今回のことを軽率に判断して欲しくないと思っていますので」

「……わかりました。ナギサ様。では、明後日のこの時間にまた来訪いたします」

「……えぇ、今回の件、じっくり考えさせていただきます」

 

 そういいサクラコさんとツルギさんはティーパーティーテラスから退出して行った。

 




次話は正実、シスターフッドとの協力から補習授業部発足、先生来訪まで行きます。
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