―――あの日の夢を見る。私の人生最大の過ちの日のことを。
そこでは、昔の私が
「貴方がッ! 貴方がいてなんでッ! 得意の錬金術はどうしたんですかッ!? 貴方がいつも声高々に掲げてた夢はどうしたんですかッ!?」
「………。」
「錬金術で人を幸せにするっていつも言ってたじゃないですか!? なんで、一番幸せにしなきゃいけない人を……目の前で……!」
「………。」
「なんとか言ったらどうなんですかッ!?」
『ホパッ! ホパー! ホパホパホー』
机の上で彼の相棒であるホッパー1が必死に抗議しているのが聞こえてくる。
―――あの人を失った日に、私は感情の行き先を失ってしまった。私はその感情を、よりにもよって自分よりも辛い思いをしていた彼にあたってしまった。
正しいのはホッパー1なのに、あのときの私にはただただ神経を逆なでする雑音でしかなかったと記憶に残っている。
「うるさッ「黙れッ、ホッパー1!!」……!?」
『ホパッ!?』
しかし、私が怒鳴るよりも早く彼がホッパー1を怒鳴って黙らせ、持っていたブランクカードを掲げてホッパー1を強制的に戻した。
「……あぁ、そうだ」
カードをゆっくりと下ろすと、今まで口を閉ざしていた、彼の口からようやく言葉が紡がれる。
「先輩は俺を庇ったせいで死んだ。いや、違う―――」
―――やめて、それ以上は言わないで……その言葉はもう二度と……。
どれだけ心の中で願っても、その願いが届かないのを知っている。なぜなら、これは自分の過去。どれだけ抗っても、嘗て犯してしまった罪なのだから。
―――そして、彼の口からその言葉が紡がれる。
「―――俺が、
「あ……あぁ……」
その言葉を聞いた過去の私が彼の胸ぐらを掴んでいた手を離した。ようやく、自分が何をしていたのかに気づいたようだった。
―――違う……違う……。そうじゃない、そうじゃないよ……。
あのとき彼は私の左横を通って会議室を出ていった。あのときの私は包帯を巻いた彼の横顔しか見えなかった。
―――だけど、今は一筋の涙を流す彼の―――宝太郎の横顔が見えた。
その手を掴もうと手を伸ばすけど無駄だと手を止めた、だってこれは過去のことなんだから……変えられるわけ―――。
『―――ダメだよ』
「えっ?」
突然聞こえた、聞こえるはずのない声に驚きの声を出すと同時にその手をとても温かい手が掴んだ。
『このまま彼を行かせちゃ、ダメだよ。ホシノちゃん』
「ユメ……先輩」
―――亡くしたはずの先輩が、扉に向かう宝太郎の手とあの日伸ばせなかった私の手を掴んでいた。
まずはこんな感じかな。因みに現在の時系列はプレナパデス戦のあとです