我はぐれ者、神社に住まう   作:神輿と櫓

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人を助けるとき、人は人に害を及ぼす。
例:自爆


第15話

「んー、やはりここの菓子は美味いな」

 

「そうね。怪我した甲斐はあるわね」

 

紫をボコし、事の顛末を吐かせた。紫からすれば、『お引越ししたけりゃこっちの巫女に喧嘩売りな!』→『社ごと潰したの!?』ということだ。予想外のことをして、予想外の結果ということだ。美味い茶菓子を爪楊枝で刺して、食う。しかし、割と腹にたまるな。

 

「…で、その赤青は?」

 

「貴方達の血縁関係を調べたのよ」

 

「繋がってなかったでしょ?」

 

「そう。共通点なんか、人間であることくらいのレベルで血縁関係はないわ。というか人間だったのね」

 

そんなことを言って赤青は帰った。酷い言われようだ。まあ、それはそれとして。ここ博麗神社は三日で再建された。鬼と河童のフル動員によって。俺がボコボコにした山の妖怪と、霊夢が脅した鬼…伊吹かなんかを使って、フルスピードでの建築である。水場が近代化しており、これに関しては紫のお詫びらしい。

 

「で、未だ守矢からの謝罪はなしか」

 

「あっちもあっちで大変なのよ。神様が死にかけで、その上巫女まで…」

 

「可哀想だな。もっと可哀想にしてやるか」

 

「やめなさい。私が連れて来れる戦力で止めるわよ」

 

「…」

 

思いつく限りなら。風見幽香、八雲藍、八雲紫、赤青、レミリアとかいう奴、その妹、えーと…後いたか?美鈴を連れて来るとは思えんし。

 

「具体的には慧音と霊夢。その二人がいたら何もできないでしょ?」

 

「それと同様に、力じゃどうしようもない事を示したな」

 

「ところで」

 

「なんだ霊夢」

 

「お父さんのお腹に柱が刺さったって聞いたけど?なんで治ってるの?」

 

「あー、風見幽香の植物様々だ。肩をくっ付ける為に使ったんだが、傷口を塞ぎに行ってくれてな。これがまた便利なんだ」

 

「…へぇ…」

 

それは良くて。茶菓子を食い切り、何かすることはなかったかな、なんて思っていれば。空からパツキンが飛んできた。紫をスキマに押し込み、あたかもお前が来ると思って用意した茶(紫のもの)を差し出す。先の争いでは、パツキンが一番とばっちりを喰らっていたので、まあこれくらいは。バチが当たるからな。どこかで。あとでチルノにも渡すか。

 

「いやぁ、霊夢が無事でよかった」

 

「どこが。押しつぶされかけたせいで肋骨が折れたし体全体痛めたし。守矢の巫女を見つけたら絶対無事じゃ返さないわよ」

 

「…オーバーキルだな、それ」

 

何にも考えてないが、まあ退院した巫女の前に姿を表して三発殴ろうかなとは思っている。だってあいつ、うざったいし。外の世界じゃあれだろ、えーと…ぶりっこは違うな。うざったい、うざったい…まあ良いわ。うざい奴と覚えておくとしよう。

 

「それで?妖怪の山からはなんか来たか?」

 

「無償で神社直してくれたくらいだな。後もう少しふっかけても良かったんだが」

 

「…何人か、手下としてもらってもよかったかも」

 

「妖怪の世話なんかしてられるか。躾しか出来んぞ」

 

「そんなもん言ったら霊夢もだろ?」

 

「やっぱ親子ね。似るわ」

 

「まあそれはどうでも良いとして。空から降ってきてるアレはなんだ?」

 

「はぁ?私と同じ登場か?そりゃあ許されたことじゃ」

 

土煙を大量に巻きながら土下座を決めたのは、先日見たうざい奴だった。どうやら治ったらしい。チルノで冷凍保存したとはいえ、まさか三日程で完治とは。こいつの能力とかそこら辺が関わってるな。まあ俺からすれば心底どうでも良いんだ…が。まあ三発殴るのは決定している。

 

「うらぁ!」

 

「ぎゃっ」

 

「…お前んとこのお父さん、なんか荒れてない?」

 

「さあ?私が小さい時に妖怪退治で怪我したら大体あんな感じで殴ってたけど」

 

「すまんが親の自慢はやめてくれ。私に効く。」

 

「ひぐっえぐっ…こ、これ…っ…お詫びのっ品でず…」

 

「おっしゃ。もう帰れ。目障りだ」

 

「は、はい」

 

ちなみにお詫びの品はよくわからん風呂桶と皿だった。一人分しかなかったが、主な被害者は霊夢だ。まあ許してやろうか。どうやら霊夢にその気はないらしいが。仕方ない時は仕方がない。諦めて霊夢に好き勝手やられててくれ。

 

「…お父さんの分取ってくる」

 

「あいよ」

 

「…霊夢って、おっさんが絡むとこんなの?」

 

「なんだパツキン…そうだな。前の時は鬼だから…そうじゃないか?それ以外に俺が怪我したことはないし」

 

「へー」

 

一応紫に負けたこともあるが、アレ自体霊夢が小さくて夕方には眠気に襲われてたような時期だ。巫女が死んで次となった時の喧嘩だからなぁ…まあ、仕方ないは仕方ないんだが。納得しなかった俺が紫に挑んだところ、外の世界の珍妙な物が出まくって負けた。アレは卑怯だと思うが、紫曰くそれくらい大事なのだとか。

 

「霊夢が妖怪退治に慣れてからは、そこら辺で寝転がってたな。賽銭箱ら辺にいるのはダメだから、屋根の上とか。」

 

「猫みたいだな」

 

「正直に言えばな。俺はあの時の感覚が好きなんだ。どんなバカみたいな飯でも喜んで食べてた霊夢の顔が浮かんでくるんだ」

 

「…親バカは良いから」

 

「ダメだ。俺が話足らん。」

 

そこからは延々と話した。つもりなのだが、霊夢は帰ってこない。何か守矢でトラブルでもあったのか。パツキンの箒に乗せてもらい、出発。割とすぐに着くはずが、周りを天狗が見張るので時間がかかった。お前らが霊夢と慧音先生を傷つけない限り、なにもしないっての。

 

「霊夢ー!」

 

「私は博麗の巫女なんだけど!?」

 

「信じられませんね!」

 

「ぁあ!?」

 

「私が行ったとき、いなかったですよね!?それが証拠です!」

 

「ウチの娘が、何か?」

 

うざったい奴は、俺の登場に顔を顰めて皿を一組渡してきた。何やら俺の分までもらえたらしく、霊夢も俺もご機嫌が良かった。ちなみに、次手を出したら博麗神社から槍投げを行うとも言っておいた。晴れ時々尖った木である。

 

「霊夢、俺は美鈴に空の飛び方教えてもらうから、夕飯はいらん。パツキン、紅魔館に連れてけ」

 

「じゃあ私も」

 

「私もパチュリーに本借りるか」




この二次創作でも一応魔理沙の泥棒癖はあります。
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