我はぐれ者、神社に住まう   作:神輿と櫓

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Q.最近一番むかついたことは?
A.守矢だな。潰せば良かった


第16話

久しぶりに喧嘩することになった。風見幽香と。ガチで久しぶりだなぁ、一回だけだもんなぁ、なんて歩きながら行って見ると、随分と洒落た服装の風見幽香がいた。…あれ、もしかして俺は何か聞き間違えたか?久しぶりに花で手紙を送って来たよな?…あれ?

 

「あら、随分とへんな服装なのね」

 

「そりゃ、喧嘩しに来たんだろ?」

 

「ええ。でも、流石に殴り合いはしないわよ。疲れるし」

 

「…じゃあ、何すんだよ」

 

「私の花がね。全部枯れちゃったのよ」

 

「は?」

 

淡々と話される。つまりは、『ちゃんと水もあげてたし、ちゃんと栄養のある土。なのに、枯れてしまった。』今までも何度か枯れたことはあっても、全てが枯れることはなかったのだという。まあほんとに天変地異じゃないのかと問えば、その予兆などは花から聞けるらしい。ので、異変なのではないかとのこと。

 

「異変ねぇ…霊夢は何も言ってなかったが?」

 

「そりゃ、あの巫女はね。でも、貴方の周りもおかしいわよ?」

 

「は?」

 

「貴方の周りだけ、少し湿っぽいのよ」

 

「他の場所は知らんが、まあお前が言うんならそうだろうな」

 

「明らかな異変、違う?」

 

「それを断定すんのは霊夢の仕事だしなぁ…」

 

ふと神社を見る。守矢に潰されてから再建された神社はここからでも見えるほどに逞しいものだ。あそこに今は霊夢がいるはずだ。ていうか、そんなことよりも、喧嘩するで呼ばれたのに、なぜ俺は異変云々の話を受けているのか。そういうのは霊夢の役目だろう。

 

「正直に言えば、別に誰でも良かったのよ。でも、異変の首謀者は無事じゃ済ませない。その時に適任だったのが、貴方。」

 

「へぇ。大妖怪様に認められて光栄でございます」

 

「私の首踏み千切った身分で何を…まあ、良いか。」

 

とまあ、大変なことにはなっているのだが。こういう時に役立つのは…紫くらいしか思いつかないのがむかつくな。やっぱ頼るのはやめておくとしよう。何か手掛かりはないのか?例えば…例えば、だが。何かこう、首謀者の部下が来るとか。つーか今まで大体そうだったろ。確か…いや、半々だな。俺の知る限りは。

 

「…へえ」

 

「なんだ」

 

「なんだか空から感じるんですって」

 

「なにをだ」

 

「何か。こういう時の、動植物の感覚は大事よ。貴方空飛べる?」

 

「最近習った。あんま早くは無理だが、俺が元気な限り飛べるらしいぞ」

 

空を飛ぶ。実際、ここに至るまでも空を飛んで来ていた。妖力やらなんやらがない俺は、美鈴の『じゃあ気とかで代用しましょう』ということで、そこら辺の扱いに目覚めさせられたのだ。まあ、飛べるのに悪い気はしないが…やり過ぎると地面に足付けてんのかわからなくなる。

 

「…お?」

 

「何かしら、これ」

 

「そりゃお前、大地だろ」

 

「でしょうけど…」

 

「それはそれとして。お前はなんでそんな洒落てんだ?」

 

「貴方には一生わからないでしょうから、教える気もないわ」

 

「ケチ…でもなぁ、こんな変な形の土地が浮くかね」

 

「んー…ここの植物は口が固いわね。私には何も話してくれないわ」

 

「あの降りて来る天女の羽衣着てるやつは?」

 

「あれは人でしょう?殴って吐かせるのが一番でしょ。」

 

「…断る。何せそれをするには数が多い」

 

「そうね」

 

どうにも数が多い。羽衣着けてない奴の方が多いが、それを省いても、二人でやるには数が多い。…そういえば。霊夢が言うには、上へ上へと進むと冥界に辿り着いたらしいのだが、ここはどう見ても冥界ではない。どーなってんだ?…場所か?

 

「あら、貴女は…」

 

「うわなんだこいつ」

 

「失礼ね。私は幽々子よ。えーと…会ったこと、あった?」

 

「んー…ないわ」

 

「えーっと…誰だったかしら?」

 

「ふふっ。私は幽々子。気軽に呼んでくれると嬉しいわ。貴女は?」

 

「風見幽香。そうね、私も適当に呼んでもらって構わないわ」

 

「…俺は」

 

「貴方は知ってる。博麗神社にいたでしょ?」

 

知らね。無視して進むか。浮いた土地を飛び移りながら、三人で進む。それぞれの土地にはチグハグな季節の花が咲いていた。うむ、変なものだ。幽々子も同じことを話しており、幽々子の周りは冬、幽々子の部下の周りは‥と言った具合に変な季節になっている奴がいるらしい。

 

「へぇ、随分と奇妙なのね。それじゃあ…」

 

風見幽香の触れた花が枯れる。わ、こりゃひでぇ。これ季節関係あるのか?

 

「これも、この異変の犯人ってことで?」

 

「そんな天候も季節も知らないけど…まあ、そうじゃない?」

 

「ふふ、そう。そうなのね…フフ…」

 

風見幽香がキレている。俺は目を逸らす。逸らした先に幽々子がいて、幽々子と目が合う。どうやら、互いに風見幽香の不機嫌を悟ったらしい。

 

「さっさと見つけねえと、この浮いた土地が消し飛ぶぞ」

 

「そうねぇ…見つけても、その程度で済めば良いんじゃないの?」

 

「…それもそうだな。」

 

「手始めに、ここの手下全員殺そうかしら」

 

「殺すなよ」

 

「私の踏んだ道がほら、枯れ果ててるのよ。」

 

「…ねえ、どうするのよこれ」

 

「風見幽香が暴れまくったら紫が止めにくるさ。多分」

 

「他力ねぇ…」

 

「おっしゃ、とりあえずでかい土地に行くぞ風見幽香」

 

「…そうね、そうするわ」

 

全力で風見幽香が飛び、浮いている土地が大きく揺れる。足場が大きく揺れたので俺は尻餅を着いてしまった。幽々子は亡霊なので別にどうということはないらしい。羨ましい…いや羨ましくはないか。

 

「これで一先ずは良いだろ」

 

「そうね。一先ず地上に突然光の柱が出来るのは防がれたわ」

 

「やっぱ怖えわ」




風見幽香の今の状態
・花が枯れていることにキレてる
・直接的な原因は自分
ということで傷心気味にキレてる。
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