我はぐれ者、神社に住まう 作:神輿と櫓
「…ふぅー」
「本気出せよ!!つまらないだろ!!」
と、言われたので。両手を広げて、そのまま鬼の両耳をビンタ、その後に体ごと腹を蹴り上げる。そこらへんにいる鬼を投げて金髪の鬼に当てる。鬼をもう一回投げて、その鬼を踏み台にし、またまた金髪の鬼を蹴り上げる。…あれ、降りてこないな…?どうやら地底の天井にブッ刺さったらしい。俺は悪くねえ。
「…ふぅ!」
「終わり、かしら」
「うわ紫」
「あのねぇ…貴方がそんなことしてるうちに霊夢はもう着いた見たいだけど」
「おい流石に早すぎねえか?」
「貴方の上空通っていったんだもの。当たり前よ」
「…えー、どうしよ」
…まあ、あの温泉が機能するならそれで良いか。じゃあこれから毎日温泉日和かぁ。そうだなぁ。あの温泉に毒があったりしたらダメだし…赤青に調べさせるか?あー、でもあいつ動くかね。パツキンとか調べられねえかなぁ。あいつは森の変な臭いとか平気っぽいし、そこらへん調べれそうだけど。
「…帰るか!」
「霊夢の迎えはしなくて良いの?」
「あー…行くか。めんどい」
「…貴方、霊夢を目の前にして同じこと言えるの?」
「言うわけねえだろ。言ったら死ぬわ」
「はぁー…いや、本音なのかわからない話はやめてくれる?」
とにかく。俺はどこに向かうべきかね。うーん、やっぱり、あそこか?えーと…霊夢が言ってた覚えあるんだけどなぁ。なんだったかな。えー…ち…ちれー…忘れたな。こういうのは思い出せないんだよなぁほんと。さっきの鬼に聞くべきだったか。紫に聞くべきか。
「どうやって行くべきかね」
「…連れていってあげましょうか?」
「よろしく」
「じゃあ、エスコートしてあげる」
「え、えす…?知ってるぞそれ。あるふぁべっととかいう奴だろ」
「貴方、変な単語は覚えてるのにこういうのは覚えてないのね」
「外界に触れて生きてきましたから」
「内界に触れないことをそんな風に言わないでくれる?」
さて、霊夢のところへ。丁度弾幕ごっこをしていたようで、なんかきれーなへんな弾幕を見ている。へー、こういうのやってんのか。見てたし聞いたこともあるけど、まぁ…俺が見たのって大半が弾幕とは呼べない奴だし、確か霊夢の弾幕は見たことないし。早苗とか直接関わった奴は半殺しだし。まともに見るのはこれが初めてかもしれない。
「花火みたいで綺麗だな」
「貴方にそんな感性があったのね、驚きよ」
「お父さん」
「うわなんだお前もう終わったのか」
「温泉、毒とかないよね」
「赤青に調べさせるか」
「…あの」
「誰だお前」
「悟妖怪の古明地さとりと申します。ここの管理人をしています」
「礼儀正しいなあんた」
「そういう貴方は随分と。常にとある方が頭の中にいるようですね」
…あー、悟妖怪ってのは心を読むやつか。こりゃまた、なぁ。どう考えても、それが読めるわけだ。じゃあ頭の中でずーっと流れてて、尚且つ名前のわからない曲とか分かるわけだ。すごい便利だな。じゃあ外の世界の音楽を一つ聞かせてやるか。
「聞こえてきますけどね。外の世界の音楽なんか知るわけないんですよ。あ、これ聞いたことある。待って、あれ、思い出せない」
「貴方、悟妖怪の扱い上手ね」
「ウチの自慢のお父さんよ。平伏しなさい」
「あ、これあれだ、良く鬼が鼻歌で歌ってる、あー、何これ。外じゃないし、地底だし、なんなら名前ないし」
「勝手に悩んで勝手に落ち込んでら」
「あー、貴方苦手です」
「は?ウチの自慢のお父さん否定するの?」
「帰るか」
こうして地上へと帰る。道中、赤青のところまでスキマで行けないのかとも思ったのだが。紫曰く、あそこは赤青が特殊な結界使ってて、スキマじゃ入れないらしい。はー、随分と都合の良いことで。歩きで行かなきゃならんのか。呼んだら来ねえかな。
「…とりあえず、湯を持って行くか」
「そうね。」
「え、湯呑みで持って行くの?」
「それ以外にあるかね?紫、スキマの中で保管しといて」
「…嫌よ。スキマって私の体内みたいなものなのよ。こぼしたらお漏らししたみたいで気持ち悪いし」
「俺はお前の体をぶち破いてお前を引っこ抜いてたのか?」
「嘘でしょ。結界術の応用のはずよ」
「はいはい…ほら、入れて」
…ちなみに。体内に藍を入れているなら、それこそ体内に毛が残るので相当不愉快なのでは、とも思ったのだが。まあ、聞くのはやめておこうか。以前紫の家に行ったことがあるのだが、こう…変な白い箱があった。それは空気を綺麗にするものらしく、紫はこれがないとずっと咳ばっかりできついらしい。原因?多分毛とかだろ。
「おーい赤青」
「師匠ー」
「何よ…あら!実験させてもらえるの!?」
「そうじゃなくてな。紫」
「…はい」
「この温泉の湯なんだがな。毒かどうか調べてくれ」
「あー、そういうこと。出来るけど…うん、良いわよ。」
「なんだ今の間は」
「あー、アレじゃないかしら。ほら、閻魔様の」
「それはないでしょ。だったら多分、お父さんのところに来てるし」
「それも…そうか…?」
少しだけ待っていると。湯を珍妙な顔して持ってきた赤青が帰ってきた。どうやら閻魔はいなかったらしい。話によれば、閻魔は不死者…もとい、死ねるのに死なねえ奴に死にませんかと誘うことがたまにある。人から魔女になって寿命を取っ払った時、こいつらの世話になる。
「…良い湯、かしらね。効果としては…疲労回復、凝り改善等ね。でも…ここに温泉なんてあったの?」
「つい最近できる」
「近々」
「まあ遠くない未来」
「3人ともへんな言い回しやめてもらえる?」
まあ遠くない未来(大体一週間)最近(マイナス一週間)近々(一週間)