我はぐれ者、神社に住まう   作:神輿と櫓

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エアプ香霖「こ〜りこりこりこり。貴様の商材はこの香霖の足元にすら及ばないこりねぇ…貴様が提示した三割の値段で買い取るこりよ。それ以下もそれ以上も認めないこりねぇ」


第24話

「行ったから…どうするのさ、俺」

 

「私もそろそろ家に帰りますか」

 

「帰れ帰れ」

 

「は?」

 

空を変なのが飛んでる、と言ってたな。じゃあなんかあんのかな?それとも…星がやってる変な集まりが関係してるのか?それなら完全に異変と断定出来るし、弾幕ごっこも出来るんだが…まあ悪いやつではなさそうだし。ネズミも星も言ってることに嘘はなさそうだったし。復活とか言って、骨だけだったら笑うが。

 

「…なんだ、お前」

 

「あはは、お兄さん何者?」

 

「ただの人間」

 

「人間?その大きさで?へぇ…」

 

「で、何?」

 

「いやいや…何も。私はこれでおさらば。じゃね」

 

…勿論そう言われて帰すはずもなく。飛んだところヘ石を投げて撃墜…と思ったが。何故か投げた石はまっすぐ飛ばず、紙のようにひらひらと不可思議な飛行経路を経て落ちていった。なんだあいつは。石を見てみると、なんか本当に紙になってた。紫なら知っているだろうか。

 

「正体不明、ね」

 

「ほーん」

 

「その人が望むものを見せる妖怪。鵺とも呼ばれる、歴とした大妖怪。」

 

「紫」

 

「何?」

 

「出て来る時には自己紹介をしろ。藍か紫か判断がつかん」

 

「聞いたー!?藍、藍〜!私とあなた、かなり似通ってるって!すごいことよ!」

 

「ペットは飼い主に似るって聞くしな」

 

「なるほど。つまり私が飼い主、と?」

 

「え゛っ」

 

そこから藍も出てきていよいよ見えない場所にいられると判断できなくなってきた。がまあ良い。縁側で霊夢たちの帰りを待つとしよう。目の前に矢文が刺さる。無視。仮に神社以外から飛ばしてきたのなら人外。神社の中から飛ばしたのなら俺以外の二人が対処。よって無視。

 

「…とこっ」

 

「わ、背中に矢文。風流ね〜」

 

「この男の背中に刺さるほどならば、かなり強力だと思いますが」

 

「広げるぞ」

 

「え、抜くの?」

 

書いてあった内容はこう。『アホ〜!考えることやめたばーか!考えなしに手紙を無視するから云々』。つまりさっきの妖怪らしい。だがまあ、これも無視する。めんどいので。つーか、まず字が汚い。むっちゃ汚い。チルノとかいう妖精でももう少しまともな字だろ。知らないけど。

 

「わ、下手くそな字」

 

「藍」

 

「はい。おまかせを」

 

そう言って、藍が消える。俺の意思を汲み取って、妖怪をボコしに行ったらしい。藍が俺の命令を聞くことについては、紫に聞いてほしい。俺は知らん。どーせ紫のお遊びだろ。少なくとも俺は神社を動く気がない。

 

「…紫、なんかすることあるか?」

 

「んー…混浴?」

 

「温度は…強火だな。よし、五右衛門風呂だ」

 

「ごめんね、温泉の混浴がいいのだけれど?」

 

「遠慮すんなよ。さあ、服脱げや」

 

「あ、ちょ、ちょっと。私を押さないで。あつっ!?なんで!?なんでもうドラム缶が熱いの!?」

 

「昔一度だけ藍と入ったことあるけどな」

 

「は、破廉恥…!」

 

「別々のドラム缶にだよ。お前の脳みそ真っピンクか?」

 

どうにも気に召さなかったようで。俺が入る。多少窮屈だが問題はない。俺は肩まで浸かりたいので2個ほど繋げているが、水漏れもないので安心である。繋げ方?香霖堂に聞け。俺は知らん。というよりも、香霖堂から盗んだものなので、本当に俺は知らない。

 

「…で、なんだ脳内ピンク」

 

「紫よ。それで…その、服なんだけど…」

 

「あー、縁側に置いとけ。丈夫で重いからそこら辺の妖怪じゃ持って行けないぞ」

 

「あ、いやそうじゃなくてね?目のやり場というか…その、私も一応女っていう性別には区分されるんだから、ね?」

 

「‥妖怪だろ。何言ってんだ?」

 

「あーもうだめねこれ」

 

「雄大様〜」

 

「おー、藍。連れてきたか」

 

「…何故お風呂に?」

 

「時間潰しだな。」

 

連れて来る時に暴れまくったのでもう捨ててきました。雄大様ならまあ良いかと。そう言われて、あー、えー?となった。まあ、藍だし。痛めつけては来たんだろうな。なら良し。ちなみになんだが、この時の俺は全裸である。風呂なので。永遠に強火で、すこし沸騰してきた。水が膝下まで来たら出るとしよう。

 

「いやー、結構久しぶりだな。藍と競ったのが最後くらい」

 

「あぁ…あの時は、目の前で裸になられて、その。驚きました」

 

「藍、一応国を傾けるくらいの逸話はあるんだから、そういう経験はあるでしょ?」

 

「二十にも及ばない若者が、私を前に動揺も迷いもなく服を脱ぐとは…」

 

「それは…ほら、そういう人間だし」

 

「あー、これ楽で良いわ」

 

「楽なのかしら」

 

「正直言って私は窮屈でしたが」

 

「貴女は…ほら、尻尾が」

 

「それはそうなのですが…」

 

そろそろ水が少なくなってきた。ので、出る。体を拭いて服を着て霊夢を待つ。ほっかほかの湯気をそのままに、縁側で座る。あー、いつ帰って来んのかな。遅くならんと良いんだが。空飛ぶ謎の物体も、どこ飛んでるのかわからないし。まあ一週間に渡り〜とかはないだろ。多分。おそらく。きっと。

 

「あー、こう、何もないとやっぱ暇だな」

 

「暇って…霊夢も今仕事してるのに?」

 

「あのさぁ…お前、藍が仕事してる横で終わった仕事眺めてたことあったろ」

 

「えっ」

 

「…え、嘘ですよね?いつも横で忙しそうにしてたじゃないですか?頭抱えてましたよね?」

 

「な、何言ってるのよ。私が嘘つくわけないでしょ?」

 

「あの、何処で知ったんですかその情報」

 

「…誰だったかなー。藍がよく知ってる奴だと思うけどなぁー」

 

「だ、誰だ…?橙か…?いや、橙には仕事の場には…仕事の場にいるのは…紫様…?」




紫様は絶対、仕事終わらせてから適当に悩むふりして藍の行動見てると思うんです。
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