我はぐれ者、神社に住まう   作:神輿と櫓

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紫「え、角折られたくない?…じゃあやらないでよ!!!」


第30話

「さて」

 

「ふぅ」

 

「楽しみだねぇ!」

 

戦いは隙間の中。方法は何でもあり。離脱、途中参加もあり。わたくし紅美鈴、頑張らせていただきます!他の方々が色々と名高い鬼の四天王でなければ良かったのですが、これもまた雄大さんが望んだこと。であれば、その中で私は1番の力を発揮するまで。

 

「お、揃ってやがるな」

 

「せいっ!」

 

まずは勇儀さんが初手。その後ろから、卑怯ながら私が暗器を。萃香さんの能力で小さく鋭くしてもらい、投げつける。どんなに強く硬い筋肉も、こうやって小さく鋭いものには敵わないはず。勇儀さんの筋肉でそれは確認済み。

 

「…は?」

 

なのだが。雄大さんは桁外れだったようで。刺さった刺さってないはともかく、血が出なかった。次に私は刀を2本携えて出る。私、勇儀さん、萃香さんの三人で総攻撃。流石の雄大さんも堪えるはず。

 

「ふんっ」

 

勇儀さんが空気を掴み、空気を揺らす。肌越しにも伝わる力で、私も思わず震える。しかしそれは雄大さんも同じ。震えた状態の雄大さんに萃香さんの大きい拳が迫る。それを迎え撃つために出る手を、刀で切り付け遅らせる。

 

「どうでしょうか」

 

「これくらいじゃあな」

 

「…ですよね」

 

「お、おお!?」

 

「軽いな」

 

雄大さんが萃香さんに対処しているうちに、吹き矢と暗器。そして、もう一度勇儀さんが殴る。どうやら最初の暗器に塗っていたはずの毒がようやく回って来たらしい。棒術で内出血を狙っていく。

 

「美鈴」

 

「はい?」

 

「お前のそれ、つまらん」

 

壊れないはずの棒を壊され、破片が私のお腹に突き刺さる。最後にもう一度刀を投げつけ、私は離脱。

 


 

「美鈴のやつ抜けやがったぞ」

 

「へっ。あの男相手だ、まだマシな方だろ」

 

いやぁ驚き。鬼の四天王に及ばないとはいえ、力だけで言えば私たちと張り合えるレベル。弾幕ごっこをしてるところを見ない程度には肉弾戦を好んでいるはずなのに。

 

「っ!」

 

とまあ、油断してるうちに近寄られて。殴り飛ばされる。地底で戦った時以来だ。楽しいねえ。と、そんなことしてんじゃない。私は今回勝つために三人できたんだ。負けるわけにはいかねぇ。

 

「良し萃香、予定通りに行くぞ」

 

「おう!」

 

「?」

 

萃香の必殺。アレには私も敵わない。まあ、それをどうにかできるやつは何人か思い付くが。その思い付く限りは妖。私もアレには逃げ回る以外の道はないと思っているし。

 

「ふんっ!」

 

「止まんねえよ」

 

「っ!」

 

私の腹が抉れる。すると、どうか。私の抉れた腹がそのまま萃香へ飛ぶ。私の腹を抉った腕を掴み、意地でその場に留めさせる。私の破片にぶつかった萃香を分身だと信じる!

 

「っあ」

 

「っし!」

 

萃香の使う技は引力。万有引力とかそう言う話で、詳しい原理は知らないがブラックホールとか言うやつを作り出す。私の体もそれに引っ張られるが、負けじと外界へ飛び出す。

 

「おい、逃げんなや」

 

「っは?」

 

「?」

 

男は、その右手を黒い球の中に突っ込んだと思えば、そのまま黒い球を消し去った。は?なぜ?消した?かせる訳無いだろ?怪力でどうにかなるのか?なるものなのか?訳がわからない、おかしい。どうなってる??

 

「外側に弾く力だけで壊したな…!」

 

「おう」

 

「殴り合いじゃ!!」

 

「そうか」

 

そこから、萃香は一撃で頭を潰され、腹が潰れた私もついでのように蹴り飛ばされた。完敗だ。

 


 

「…」

 

「あら、終わったんだ」

 

「当たり前だが勝った」

 

「はぁ?…まあ、それもそうか」

 

「はぁ…でも疲れるよなぁ」

 

「お父さんが疲れたんだ」

 

「アレに風見幽香がいたらなぁ。あいつがビームばっかだったら危なかった」

 

「今回のは余裕だったんだ」

 

だって、俺に負けたやつの寄せ集めだし。所詮は寄せ集め、まあ勝つのは道理ですし。あの程度に負けるほど馬鹿じゃないし。弾幕は無理だね。ルールを一切分かってないから。だって、ねえ。そもそも弾幕撃てないしな。覚える気もないし。やるなら殴り合いが良いし。

 

「意外と早く終わって助かったわぁ」

 

「紫、スキマの内装変えねえか?」

 

「えっ」

 

「そうね。少なくとも今の目だけは気持ち悪いし」

 

「えっ」

 

「そうだなぁ。紫らしく獣の尻尾で埋めてみたらどうだ。気持ち悪くはないし、上手くいけば藍に気に入られるかもだな」

 

「嫌よ…なんで式に媚びなきゃ行けないの」

 

「こいつ普段クソみたいな感性してるくせにこういうところは人間なんだよな」

 

「聞いたわよ。先代の巫女と同じ身長にしてるって。正直言ってそれ聞いた後の一週間は会うだけで鳥肌だったのよ」

 

「…」

 

「藍〜」

 

「おまけに本当のこと言われたらその式に介護されるって…見下すどころじゃないわね。もう隠居したら?」

 

「紫様、帰りましょう」

 

「藍…霊夢が酷いのよ」

 

「あー、そうでしたか。それはそれは。ほら、早く帰ってスキマの修理しないといけませんし」

 

「うぅ…」

 

アレで、千年以上生きてるんだもんなぁ。幻想郷はなんて悲しいところなんだ。悲しすぎて眠くなってきた。いやしかしな。霊夢がそんなこと考えてたとは、驚きだ。俺自身考えないようにしてるのに。あいつ、たまに人の心読んでくるし、それに対して変に反応するからな。ムカつく。

 

「じゃあ、昼飯にするか」

 

「私、餅」

 

「ダメだ栄養を食え」

 

「えー」

 

「というわけで今日の戦利品、万能食。これを食えば栄養が足りるらしい」

 

「…え、それ本当に大丈夫?」




ゆかり「輸入」
こうりん「転売」
消費者1「借りる」
消費者2「買う」
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