我はぐれ者、神社に住まう   作:神輿と櫓

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紫「え、博麗神社にもう一人?…え、なんで??」


第33話

本日俺は人里にいる。何故かと聞かれれば、白蓮に呼ばれたためである。矢文で。曰く、新たな宗教が現れたので手を組まないか。えー、知らねー。無視決め込みたいが、まあ恩もあるからな。人里で宣伝をすれば良いのだとか。…いや、俺一応神社の人間なんだけど?

 

「つーわけだ正邪」

 

「どういうわけだよ」

 

「手伝い」

 

「…はー?神社だろ?なんで?」

 

「恩があるからな。」

 

呼びかけをする。未だ新たな宗教とは会っていない。恐らくだが、事前に不況の日が被らないよう調整しているのではないのか。そうでなければ。今白蓮の隣にいるへんな格好の女が、変なチラシをばら撒く奴になるのだが。白蓮の隣にいるアレは誰だ?脇なんか出して。みろ、正邪が怯えてる。

 

「人里の荒れ具合がこれで収まると良いんだが…」

 

「そうとも行かん」

 

「誰こいつ!?」

 

「雄大、育てるのが一人増えたな?」

 

「まあな。閻魔に言われたから、仕方なしだ」

 

「はは、真偽は確かめないでおこう」

 

「こっちは慧音先生。こっちは正邪。」

 

「うむ。こんにちは、正邪ちゃん」

 

「私は大人だ!」

 

「そ、そうなのか?」

 

それはそれとして。チラシを配る。身長がデカいと、周りの人がなんだなんだと集まり始める。星も大きい方だからな。そっちには男ばかりが寄っているが…白蓮等はわかってんのか?煩悩消すはずが煩悩の塊呼び集めてるぞ。その点あっちのへんな格好の女は分かってるな。女に向けて話しかけてる。

 

「…そこの君」

 

「なんだ」

 

「その、あまりジロジロ見ないで欲しいのだけれど」

 

「そうか。お前が命蓮寺に入れば変わるかもな。」

 

「断る。そういう君も、その大きな身体に対して武芸は備わっているのかな?私の所では武芸の類も教えているよ」

 

「俺より強い奴連れて来れば行ってやらんでもない」

 

「お、言うね。皆も聞いたかい!?2日後、我々の中から最も武芸に秀でた者とこの大男の試合を開催する!場所は命蓮寺!」

 

…やられた、と言えば良いのか。意気揚々と叫び周りを盛り上げる女を見て、この身長差でこいつはないだろうなぁと思いながら、隣にいた慧音先生を見る。私は見ていない、そんな目の瞑り方をしており、正邪に至っては舌を突き出して嫌悪感を露わにしている。

 

「…その必要はない」

 

「おや?まさか、私と、かな?それならばやめておいた方がいい。君が今までに負けがなく、それ自体が今の君の自信につながることはわかっているが…柔よく剛を制す、という言葉を知っているかな?」

 

頭を掴み、足を踏み付ける。地面と比べて足の方が硬かったらしく、足が地面に埋まったのを確認。掴んだ頭を使って膝を曲げさせ、膝を踏みつけ膝まで埋める。ここまでやっても慧音先生が何も言わないので、まあ許されているということだ。頭を蹴って寝転ばせ、ついでに頭を少し埋める。肩、頭、腹の順に踏んで、全身を埋める。ある程度踏み固めて、終わり。

 

「…仏教に入らんかねー」

 

「雄大は本当に布教が下手だな」

 

「今のやられて入るやついないだろ…」

 

「雄大さん」

 

「なんだ白蓮」

 

「地面から引き抜いてあげてください」

 

引き抜いたら、蹴られた。放して、そのまま解放。俺はどうしようか。これでは怖がられてしまう…と。正邪にチラシを渡す。良し、正邪に布教させれば良いんだ。こいつならある程度の可愛げもあるからな。まあ、こいつが嫌いな奴はどうしようもないが。

 

「じゃ、慧音先生。飯でも喰います?」

 

「悪いが、里を巡回中でな。それは無理だ…が、そうだな。夜に神社へ何か持って行かせてもらうよ」

 

「そりゃ嬉しい」

 

「おい!囲むな!わ、ぁ!?」

 

「あー…鵺、正邪を助けてくれ」

 

「はーい」

 

「何こいつ!?」

 

鵺って命蓮寺に住み着いたんだな。藍を連れて今度行ってみようか。どれくらいビビるだろうかね。それはそれとして、俺の近くで楽団のチラシ配るのやめてくんないかな。俺が目印みたいになるの嫌なんだけど。近くの椅子に座って、目立たないようにする。尚、この状態でも白蓮くらいはあるので。正邪よりでかい。

 

「雄大さん!」

 

「なんだよ、星」

 

「さっきの方から、お手紙です」

 

「受け取りたくないんだが、渋々、仕方なく、相手の立場に免じて、受け取るわ」

 

「…はぁ。」

 

内容は。この屈辱絶対に忘れない、と言ったものだった。気品のある言葉で書かれており、解読には苦労した。星がいなければおそらく怪文書として捨てていただろう。いや、むしろ焼き芋作りに活かされていたかもしれない。

 

「正邪さん、と言いましたか。彼女は愛嬌があって良いですね。人気がありますよ」

 

「ま、生きてく道を見つけてくれるならそれで良いんだが」

 

「雄大さんには霊夢さんしか写ってないらしいですしね」

 

「…誰から聞いた」

 

「聖からです」

 

「白蓮かぁ」

 

「まあ、それ以外にもありますが。貴方にまつわるお話を、いつか全部集めてみたいですねぇ」

 

「そうか?…そう?まあ良いわ。正邪ー!帰るぞー!」

 

「早くないですか?」

 

「霊夢が怒る」

 

「おい!甘味処連れてけ!」

 

「あら、気の強いお子様ですね」

 

約束してたの、完全に忘れてたな。まあ良いか。金はあるし…後は霊夢の分か。それはそれで別に買うとして…団子がいいか。よし、団子を食おう。あれも甘味のはずだからな。と、神社に帰る道で正邪に団子を食わせる。霊夢には2本残しておけば良いだろう。

 

「ただいま」

 

「おかえり。お父さん、甘味は?」

 

「お前も聞いてたのか…ほら」

 

「団子!二つも!?」

 

「え!?わ、私も欲しい!」

 

「嫌よ、アンタ里で食べてきたはずでしょ!」

 

「最近の霊夢を褒めることはなくなったからなぁ。前のやつもだし。その分の団子だから正邪は取るな」

 

「はぁ!?」




正邪のね。正邪のね。
名前だけ聞いて、聖者って解釈してね。
それで、セイジャじゃないじゃん!!と言ってね。天邪鬼だからな!とか言われて、会話の噛み合わなさに首を傾げながら、突き飛ばしたい。
慧音先生。この歴史を消してください、
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