「俺はな!お父さんって呼ばれたいんだよ!」   作:フウカの父

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イベント記念PVのフウカに癒され、セイアに発狂した。(눈_눈)いつもの…。運営ありがとう。
そして、クリスマスボイスも…。


という事で、
☆10 駆逐艦紅桜 さん

高評価ありがとうございます!
励みになります。


クリスマス

今年もクリスマスがやってきた...。

 

昨晩から降り続いた雪は、唯のクリスマスをホワイトクリスマスに変貌させている。

 

 

さて、クリスマスといえば、恋人たちが××したり、家に住所・国籍不定の爺さんがやってきたりする日である。

 

だが、今の僕にとっては何もない日なのだ。

 

特にうれしくも無い日なのだ。

 

 

 

そう思うようになったのはいつからだろう。

 

 

 

 

いや、それは子供の頃からだ。

子供の頃、クリスマスとは終業式で荷物を持ち帰るのに苦労したりしなかったりする日で..

…そして、いつもそれを親に叱られるわけで...。あんまりいい日では無く、

それが無くなった後は、本当に何もない生活を送る日であったが、それは今となっても相変わらずであった。

 

 

 

 

 

ただ、それだけの日なのだ。

 

 

だがそれほどまでにクリスマスに無関心なのには訳がある。

 

クリスマスに無関心な理由としては僕にサンタが来た期間が短いから…というのがあるのだろう。

 

 

何で8歳も年が離れてる兄さんと弟(自分)へのサンタのネタバレのタイミングが同じだったんすかねぇ…

もっと夢を見たかったぞ。親父ぃ...。

それに、望んでも無いのにあんたが司馬遼太郎の本をプレゼントするから…はまっちまったじゃねえか。

お陰でもう成績が滅茶苦茶だよォ。

 

 

そうして夢を失った少年はサンタクロースを拒否した…

 

 

 

そうして、聖夜は僕にとっては何もない日になった。

 

 

そう、僕にとってはな…。

 

時の流れるのは速く、いつの間にかもらう側から与える側に変わっていたのだ。

 

 

 

 

 

 

「ハハハ、クリスマスは楽しいな。」

 

死んだ目で、庭の木をクリスマス風にしていく。

名前も知らないが、クリスマスによく見かける丸い奴を木に取り付けていく。

 

…並行して雪だるまのジェームズを作っている。こいつの役割は、クリスマスが終わった瞬間に置く門松の目印。土台。

つまり押しつぶされるだけの存在なのだ...。

 

「はっはっはっはっは!去年は逃れたようだが、今年はそうはいかんぞ。」

 

クリスマスのけじめをつけさせてもらいますぜ...。へっへっへ。

 

雪のその白さがまるで顔面蒼白の顔の様に見えさせる。

 

「あれ...。その雪だるま。」

 

声の方向に振り返ると、学校帰りのフウカが立っていた。手には買い物袋を膨らませていた。

僕と違って、ちゃんと少しずつ持って帰っているのだろう、意外に軽装だった。

 

 

フウカは雪だるまを一瞥すると、すぐ隣にしゃがみ込んだ。

「もう...。また、そんな事を…。」

彼女はこの雪だるまの未来を知っている。だからこそ、少し引いている。

 

「いや、ジェームズにはクリスマスの終焉を身をもって体現するという使命がな...。」

 

そう熱弁する僕を気にかけずに手を動かしている。

 

そうして、手が止まったと思った時、ジェームズの横にさらに小さな雪だるまが置かれる。

 

「この子も二人ならさみしくないよね。」

こちらを向きながらそう言うフウカ。僕にこれは壊せない。

…また、ジェームズは逃れたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

「この子がジェームズなら、私のはジョンなんて...「止めておいた方がいい。縁起の悪い名前だ。国の存亡すら危うくなるくらい不吉な名前だ。」...そ、そうですか・・。」

 

 

そんな事を言いながら、家に上がる。

 

「今日はまた、随分と買い物をしてきたんだね。」

 

膨らんだ袋を指さす。

 

「今日はクリスマスなので、特別な夕食を作ろうかなと。」

 

へー、そいつは楽しみだ。

 

・・・そういえば、せっかく飾り付けした木の事は何も言ってくれなかったな...。

それが、ちょっと悲しかったのは内緒だ。

 

 

 

 

 

フウカの宣言通り、夕食は素晴らしい物だった。

 

 

 

そうして、特に何事も無く夜になった。

 

…何か。

 

何かを忘れている。

 

「あっ。そういえば、プレゼントが...。」

 

例の物を箱から取り出す。

 

これの置き場所は...。枕元は無いな。

 

…どうせ使うだろうし、もう台所に置いてしまおう。

 

 

「おっ...。」

 

い、意外と重いな...。

 

いや、僕の力が落ちて来ただけか...。

 

…最近は疲れやすくなってきたし...。もう…。

 

…。

 

「もう寝るか。」

 

 

 

 

 

「・・・うさん・・お……さん・・起きてください。」

 

あぁ…。フウカの呼ぶ声がする。

 

「起きた・・起きたよ。」

 

徐倫と同じだなんて...。今でも信じられないよ。

 

「どうしたの?こんな朝に。」

 

「とにかく!こっちに来てください。」

 

寝起きのぼさぼさ髪のまま、フウカについていく。

 

「これを見てください。」

 

 

そうして、目の前に出されたのは...。

 

 

 

 

・・・芋だった。

 

蒸した芋が...。

 

あぁ、そうか。

 

「早速使ったんだね。」

 

昨晩、開封した圧力鍋を早速使ったらしい。

…いや、わざわざ起こすほどの事か?

 

「ずっと、大きくて新しいのが欲しくて...。やっぱり、感謝は早くに伝えようと思って...。」

 

...。プレゼントに感謝か...。正直ここまで喜んでくれるとは思わなかったな。

取り敢えず、評価と値段が一番高いのを選んだけど...。まあ。それでよかったかな。

 

 

「そうか。」

 

感謝か…。

今思えば、親が本をプレゼントしてくれた時に感謝すればよかった。別に本は嫌いでは無かったのだし。

...それに、素直に感謝する勇気も無かった。

 

「フウカは優しいね。」

頭を撫でる。

優しくて、勇気もある。人として、一番大事な物。それがある。

 

 

 

ただ、一つだけ欠点があるとしたら...。

至近距離でいる時に、角が刺さりそうで怖いんだよなぁ。




メリークリスマス!



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