【書籍化進行中】異世界で職業:ヒモとしてみんなにバフを撒いてたら完全に逃げられなくなっていた話 作:スーパー巨大特濃葛根湯
感想、ここすき、お気に入り、全部とても励みになります。
ぜひどんどこお願いいたします。
特にここすきと感想は何度も見返して、みんながどんな話を求めてるかの参考にもしています。
「おご……ぐ……うっ」
連撃の果てにレバーへ重いブローを貰った王城さんは、吹き飛ばされ壁に激突。
地面まで揺れるほどの衝撃を受け、ついに膝をつき顔を歪め荒い息を吐きながら先生を睨みつけた。
いや、睨むというよりは……縋るような目だ。
その複雑な心境を瞳は全て映し出す。
黄金のオーラで繋がればヒモの力によって相手の思考がわかる、なんてのはある種、あまりにも大仰で大袈裟な話なのかもしれない。そもそも人は目を合わせて話し合えば、相手の気持ちを慮れるものなのだから。
しかしさっきから教え子の内臓をあんなにも的確に……先生の愛の鞭の鋭さを学んだ僕は、現代日本が体罰を禁止していた事で助かった自身の臓器の数を指折り数えて青ざめた。
もう先生の授業で寝る気はないが、これまで犯した罪の数は変わんないからな。今のうちにクローンでも作っといてもらわないと残機足んないよ。
「……随、分と……我々に、見せる力は、セーブされて……おった、ようです、な」
「そうなっちゃうかしら。でも、全力を出しきらなきゃいけない道のりじゃあなかったでしょ? 毎回必殺技を撃ってたら、スタミナ保たないもの」
まったく悪びれる事なくそう答えるあたりに、先生のケンカや闘争に関するシビアな考え方が表れている。
暴力や争いがファンタジーではない認識の人間が語る、極めてリアリスティックなそれ。
……ま、今回のバフの件は結果的にそうなってしまった、と言えるだけだけど。
先生と王城さんの戦いはもはや決着している、とさえ言えた。
未だ熾烈な戦いが続いているあちらの知名君にも、疲労が色濃く見え始めている。
魔力はまだまだ余裕があるかもしれないが、魔術師という天職では近接職の猛攻を躱すだけでも消耗は免れないようだ。発動している魔法も詠唱の時間や可処分呼気の都合か、徐々に規模が小さくなってきているように感じる。
気持ちはわかるよ、みんなの本気の戦闘とか僕も絶対ついてけないもん。自分の足で立ってすら居ない野郎の共感はむしろ反感買うか?
今はまだ剣士たる闇無君の冴え渡る活躍によって、なんとかギリギリ表面張力いっぱいで凌げていても、王城さんをリタイアさせた先生が乱入すれば、間違いなく崩壊し一気にカタがつくだろう。
20人近くいたハーフエルフの方も、残りわずかが主力たるハーフエルフの魔法使いを庇って耐え忍んでいる状態だ。守りの姿勢に入った彼らに、対人慣れしていない目黒さんと山算金が少し手間取っているようだが、それも時間の問題だろう。
開始された状況は、"ショウヨウ"の尽力により、早くも収束しかかっている。
今朝失踪に気づいた時は血の気が引いたもんだけど、なんだかんだ凄まじいスピード感で解決できて良かったよ。
先生が自分の監督不行届だって責任感じちゃってたから、一刻も早くなんとかしたかったからさ。
僕の個人的な心情も合わさって、ゲージ技使って一気に畳み掛けさせてもらっちゃったんだ、悪いね。
一時的なブーストの反動でバフが少し弱まった為か、先輩の『幕間』も解けて僕らは再びこの世界での役割を取り戻す。
僕自身へくる反動としては「あ~、無茶やったな~」って感じの気怠さとキーンという耳鳴り、あと軽い関節痛もありますね。これは単に成長痛か? できる男は戦闘後のステ振りで身長を伸ばす。
突然先生の背後に現れた僕らを見ても、しかし王城さんは片眉を上げるだけで驚きもしなかった。
『それくらいの事はできるのだろう』と、戦っていて理解したのかな。
「……美女に抱かれて、高みの見物とは……趣味の、良い男だ」
いやいや、これは僕の趣味じゃなくて、都合に駆られてのものでさぁ。
ホントの趣味はみんなとの会話に競魔か宴会だもん。言ってて顔が青ざめるな、趣味増やすわ。
実際叶うならば僕一人で戦闘を済ませて、みんなにはこんな事と無縁でいてもらえたら、それ以上は無いんだけれど……いかんせん非戦闘職より脆弱な僕じゃ、むしろみんなが戦う時足手まといにしかならない。
異世界に来ても僕にゃなにもできやしない、情けない男で嫌になるよ。
往々にして現実は非情で、誰にとっても理想は酷く遠い。
「……なぁ、昨夜の言葉も嘘なのか、青海。あんな事を言いながら……余らを心から信用しては、いなかったのであろう」
ううん、全て本音だった。
信じてもらえないかもしれないが、僕は君たちが裏切るとは、心の底から一欠片とて思ってなかったんだ……と、そう告白するのは、グループ内の潤滑油を任せられていた者として、無能を晒すだけになっちゃうかな?
裏切っておきながら、裏切られたような気持ちになっちゃったかい?
……なんて、意地悪が過ぎたね。ごめん。
キングダムに本当の力を隠していた理由は、アホらしくてこの場で言うのもためらわれるようなしょうもない内容だよ。
実際のところ僕が謝らなければならないくらいなんだ。本当に申し訳ない。
下らない虚栄心から君らに隠し事をして、魔王の通り魔的犯行のせいでみんなが誑かされ、そうして今に至っている。
たまたまなんだ。全部たまたまで、偶然こうなった。
そして、だからこそ、今だって僕は待っている。
あなたが本当の気持ちを口にしてくれるのを。
こんなほんとは望んでいない短絡的で暴力的な手段で覆い隠された、あなたのどうしようもなく素朴な心からの願いを、僕に教えてくれるのを。
ずっと、待ちわびているんだ。
こうしなければならないまでにあなたを苦しめた、自分一人じゃどうしようもできないと思っちゃうような……その望みのために、僕も一緒にがんばるから。
もちろん今言わなくてもいい。
ここから帰った後で、こっそり教えてくれればいいし、ね?
「……」
僕の言葉に、王城さんが初めて動揺する。
魔王に何かされて以来、その頑とした堅固な意志をもって貫かれていた信念が、僅かに揺れている。
流れる汗は運動による発汗以外のものが混じり、荒い息は心因性の乱れも加わって、動作その物のリズムが崩れた。
巡らせる思考はそれが深く重大でクリティカルであればあるだけ、呼吸や自律神経にまで表出する。人は脳で考えて、全身で答えを表現し、周り巡って最後の最後に口から絞り出す。
己の輪郭の外へ内心を持ち出するということには、それだけの覚悟が必要なのだ。
きっと今彼女の中で、元来本人が持ち合わせていた光り輝く勇気と、誰かが見せた悪夢のトラウマが闘っている。
これは誓って狙った話ではないが、離反しなれていない人の心がもっとも揺らぐのは、和解をした時でも不義を責められた時でも恨まれた時でも無い。
それは「裏切りを赦された」時だ。
もしもこずるい悪人であれば、しめしめと内心で舌を出すような甘っちょろい措置は、純真で根が生真面目な良き人にとって、心を蝕む強烈な猛毒となる。
しかして毒が使い方によって薬効が望めるのは、エルフの薬師のお墨付きだ。
ここまで大事になってしまっては投降しづらいだろうけれど、それでも拳を降ろすに足りるだけの躊躇いが、彼女の中に生まれたはずだ。
本来自分の心に従って誰かの心を傷つけるような真似を、目の前の彼女はけして良しとしない。
異世界転移という非現実的な熱に浮かされていない、現実を見て正気に戻っていた彼女であれば、それはなおさらのことだろう。
……だからこそ、魔王に弱みに付け込まれたとも言えるかもしれないな。
真面目な人間ほど、詐欺には引っかかりやすいものだ。僕みたいなひねくれ者は詐欺にあいにくく、そして悲しいかな詐欺師になりやすい。
苦しそうに懊悩する彼女の心を想えば胸が痛む。
どうして寝返る前に悩みを言ってくれなかったんだ、なんて勝手な事を僕は言える立場にない。
口を閉ざすも勇気を出して打ち明けるも、それは彼女らの選択するべき事で、余人が勝手に踏み込むのも期待するのもお門違いだ。
こうやって道義に反した決断をした事は、それだけみんなの抱えた苦悩の深刻さを証明してもいる。
むしろある程度仲がいい人も居て、頼りになる先生も居て、それでもなお誰にも漏らせなかったそれぞれの悩みを、こんな形で露呈させられてしまったみんなの事を思うと……僕はひどく苦しかった。
秘めたる気持ちを暴かれるのは、きっと身を切られるよりも辛いことだ。
言いたくない事なんて人にはいくらでもある。
僕みたいなもんにだって、人に好んで吹聴したくない事柄がいくつか存在するくらいなんだ。
いわんや才能があり、友がいて、矜持を持つ彼らにしてみれば、比較にならない程だろう。
だからこそ。
そんな他者の内面を無理矢理裏返し、外側へ露出させるような魔王のやり口が僕はひどく気に食わない。
友に、面倒見のいい大人に、仲間にすら、秘しておきたい心の柔らかで弱い部分を、外法を用いて軽々しく干渉し弄り回そうなどというのは。
人間性そのものへの冒涜じゃあないか。
もう大好きになっちゃった人たちにそんな事をされて、怒らないでいられるほど僕は人間できちゃいなくてさぁ。
事情も背景も都合も知らずに、酷く自分勝手な感情だというのはわかっているけれど、それでも。
僕の大事な人たちにそんな事するんじゃないよと、文句の一つでも言ってやらなきゃ気が済まないくらいだ。
使命でも義務でもなく、魔王に会わなきゃいけない理由が一個できちゃったな。
しかし、そんな僕の考えとは裏腹に、彼女は口を開く。
「……夢、を、見た」
ぽつりと、言葉を溢した。
片膝をついたままの姿勢で目を伏せながら、忌まわしいあの夜の真相を万座の場で語り始める。
自らの傷跡を露出するような自傷行為に、そんな事をする必要はないと言おうとするも、彼女の強い視線にそれを止められた。
自身の言葉を止める事を良しとせぬという、鉄の意志が叩きつけられたのだ。
「……魔王が、倒される夢だ。余はそこに立ち会わず、ただ神の遣いを通して壮大な旅が終わった事を知らされた。倒したのは、お前たちであったそうだ」
彼女の独白は、まるで山算金の口上みたいに、その場に居る全員の意識を手繰り寄せた。
ずっと続いていた戦闘音が、自然と収まっていく。
王を自称した少女の言葉には、急造の組織でも大将に上り詰めるだけのカリスマがあり、それは今この時も遺憾なく発揮されている。
「どうして余が魔王討伐に同行していなかったのか、明確な理由までは思い出せぬ。所詮夢なのであるから、そこにキチンとした理由など、無かったのかも知れぬが……ただ一つしっかりと覚えているのは、余がこちらの世界に残る選択をしたことだ」
そっか、けれどそれも選択肢の内の一つだ。
誰にも止める権利は無いし、考えた末の決断であれば寂しいけれど──なんて、知った風な事を考えていた思考が止まる。
彼女の中の激情の熾りを感じ取ったから。
「けれど、その願いは叶わなかった」
「神の遣いはこう宣った。『巡り合った転移者たちは、運命の糸をよりあわせ、魔王を打倒するに足る強力な力を得る。多くの困難と、奇跡的な出会いが、君たちの存在格を英雄へと引き上げた。そうなった君たちを、異なる世界に分岐させる事はもはやできない。それは絡まりあった糸を無理矢理に裁ち切るようなもので、すべての人間の魂を引き裂くに等しい』」
「『よってその願いは叶えられない。彼らの多くが帰郷を望んだ以上、君は帰還せねばならない。報酬は、転移前に願って止まなかったその身体になる。……君たちの尽力に感謝する。どうか、幸多からん人生を』」
「そんな言葉を最後に、余は地球の、日本の、見慣れた我が家へと送り返された」
「それは……」
無いとは言えなかった。
僕らの旅の終わりが訪れるまで絶対に証明できない、悪魔の証明だ。
けしてゼロにする事ができない、箱の中の子猫。
物質的な人間には到底知り得ない、形而上の運命論。
いくらでも言い訳の効く
「そして、その先にあったのは……あの瞳だった。余が、余がおそ、恐れていた、あの……」
王城さんの長身が震える。
彼女が最も恐れたものを、実感を伴った影絵として脳に投影された記憶のフラッシュバックに、ぶるぶると震えている。
思わず駆け寄ろうとした僕を、悪王寺先輩の腕が強く引き止めた。
反射的に振りほどきかけるが、しかし僕の身の危険を冷静に案じる彼女の気持ちを理解して、ただ必死に声を上げる。
「それは、それは単なる夢の話だ王城さん! そうなると決まった話じゃない! 魔王が都合の良い幻影を──」
「そうだと何故言える!! 何も知らぬお前が、どうして!!」
その悲痛な叫びは、僕の言葉を封じるには十分だった。
所詮夢の話であるという言葉の、なんと些少な気休めであることか。
それはけして『そうならない』という証明には成り得ないのだから。
僕の希望的観測は、魔王が見せる夢と同じくらい、都合の良い可能性でしかない。
「余は、私は……ずっとあの家が苦手だった」
「外から響く他の家の子どもの楽しげな声を聞きながら、道場の床を這いつくばるのは辛かった」
「学校でクラスメイトが語る話が、何一つ理解できぬまま曖昧に微笑む事しかできぬのが惨めだった」
「何不自由ない暮らしの裏にある、将来嫁ぐ相手すら決まっている何の自由もない暮らしが、息のできない苦しさで私を苛んだ」
「幼少期の私に何かを見出してから、娘であるより門弟であると育て上げる両親が、私にはあまりにも冷たく感じた」
「──私は時を追うごとに、父や母の事がわからなくなった。その根本にある感情がなんなのかを、信じられなくなってきていた」
羅列される言葉に息を呑む。
誰かの心の底に眠る、その人を形作るトラウマの生々しさに、締め付けられるように胸が苦しくなる。
駆け寄って抱きしめて寄り添ってあげられない自分の弱さに、ほとほと嫌気がさしてしまう。
もしも僕が一人で剣を持てるほどに強ければ、彼女の傍に居てあげられたのだろうか。
「そんな時に、世界は奇貨を私の手へと落とした」
「あの頬に感じる冷たい板張りの床の感触から、逃げだす道が用意されたんだ」
「こちらに来て、酒も飲んだ。深夜まで酒場で遊び歩き、行きずりの女とも褥を共にしたし、商売男も何人か宿へ連れ込んだ」
「安い酒は喉を灼き、鬱屈した何もかもを忘れさせ、他者の体温は至上の安心と肯定を私にもたらした」
「これまでの全ての、溜まりに溜まった澱を吐き出すように、全ての悪徳へと身を浸した。なにもかもが自由で、どのように振舞っても構わない、至福の時間がそこにはあった」
「私は、それらを堪能し……そうして」
「そうして、それらの全ての時間……わたしは、怖かった……!!」
彼女は告白する。
はらわたを吐き出すように、自分が渇望したものと、逃れられなかった本心と、遂に向き合っていた。
「やってしまった事を、取り返しのつかない変容を、あの人たちに知られたときの事を思うと……自然、身体が震える」
あぁ、そうか。
王城さんが震えているのは、恐怖なんかじゃなく。
「今更……今更、どんな顔をして帰ればいい!! 自由になったと、思ったのに……! わたしはまだ! こんな風になってもなお、あんな事をされてもなお、あの人たちに失望されたくない!!」
「苦手だった筈なのに! 逃げたかった筈なのに! 二人に見放されたくなくて! ずっと! ずっとずっとわたしは!!」
彼女の巌の如き巨躯の後ろに、泣きわめく子供が重なって見えた。
「愛も憎悪も知った事か!! 嫌なんだよ!! しょうがないだろ!!」
黒く輝くオーラが、一段と総量を増して彼女を包み込む。
ほとばしる魔力が、実体を伴った風となって辺りに吹きすさぶ。
「地球に帰るワケにはいかない! 魔王は倒させない!! もはや捩れてしまった運命の糸は、神すら手を付けられないというのなら!! 取れる手段は一つしかない!!」
地面が揺れる。
この場においてそれが意味するのは、世界樹そのものが振動しているということに他ならない。
「ここでお前らを、止めるしかないんだ!!!」
まるで子供が駄々をこねるような感情の爆発に、彼女の背後で真っ黒な柱のような可視化された狂化が踊り狂う。
純粋な熱量の暴走が暴風を起こし、周囲の全てに吹き荒れた。
先程から感じていたように、魔王のバフとは溢れるエネルギーそのものが対象に注がれ強化を施しているものだ。
であれば、きっとその本質は魔力だろう。
魔の王が司る力が、夢という深層心理にまで根付いて対象を歪め、だからこそ本人の感情の起伏に伴い出力を増減させているのだ。
その奔出の余波か、世界樹の揺れは段々とひどくなり、もはや地震のような激しさに──本当か?
本当にこれ程巨大な樹が、たった一人の人間の力でこんなに揺れるものなのか?
「上出来な時間稼ぎだ。普段は傲岸不遜が服を着て歩いているような女だが、意外とアシストの才能もあるらしい──最大出力」
瞬間、僕の聞こえていた耳鳴りが耳をつんざく爆音へと変わり、咄嗟に両手で耳を抑えた。
もはや人の可聴域を超えかねない高音が、知名君の杖を起点に信じられないような音量で発されている。
突然の音波攻撃に全員が耳を抑えているが、それは向こうも同様で知名君以外の全員が耳を抑え顔をしかめている。
こんな騙し討ちに、いったい何の意味が──
背筋を悪寒がつぅと撫で上げる。
頭から血の気が引いていくのが分かった。
時間稼ぎと彼は言った。
目的が無ければ、時間を稼ぐ必要は無い。
時間と言えば、そもそも数時間のラグがあったのに、何故キングダムは一番近くの広場で待っていたのか。
罠の設置や地形的アドバンテージの確保をせず、こんな場所で待ち受けていたのは、何かをする為に時間を使っていたからではないか。
例えばそれこそ僕らが下見をしたいみたいに、世界樹の中でしかできないことをする為とか。
もしも狂化が魔王の魔力によるものならば。
それを最も十全に使いこなせるのは、魔術師をおいて他に無い。
そして魔術師とは知的好奇心と探究心の塊で、極めて自身の能力と知性の証明に貪欲な生き物である。
魔力灯は、灯火を魔力と技術で模倣したものだ。
虫を集める笛があると分かれば、ソレを再現しようと考えるのも、何もおかしな話ではない。
つまり、この揺れの正体は。
「識別名:パラサイトワーム・想定:通常個体_『
瞬間、まるでこの星が壊れたかのような衝撃が僕らを襲う。
天井を突き破って、世界を崩落させながら、巨大なワームが姿を現した。