【書籍化進行中】異世界で職業:ヒモとしてみんなにバフを撒いてたら完全に逃げられなくなっていた話   作:スーパー巨大特濃葛根湯

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【118】 扶養の精神

 『勇者』──それは選ばれし者の尊称。

 物語の主役にして、人々の希望であり、魔王の素っ首を搔き切る者。

 恐らくだが、これだけの無茶苦茶をやらかしまくっている魔王サマとやらと、肩を並べられる程に補正を受けただろう人類最強。

 

 それこそが、両者の間に割って入った僕へ切っ先を向ける、闇無 晶その人だったワケだ。

 

 だというのに、その事実を突きつけられてなお、我ながら意外なほどに衝撃を受けていなかったのは、きっと彼にそれに相応しいと思えるだけの実力と、品格が存在していたからである。

 

 まあ、元々それっぽいなと思っちゃいたからな。

 なんでもできて性格も良く、容姿端麗で実力の底を見せない好青年が居たら、ソイツが勇者じゃなくてなんなんだって話。

 よっぽどひねくれたラノベじゃない限り、たいていの異世界モノの主人公ってそうじゃん。いやごめんこれ偏見。web小説文化は爛熟してっから、もう一周回ってレアかも。ストレートなド王道ばっかじゃ目新しさに欠ける。

 ぽたくはダークヒーローも好きだし……そう考えりゃダークでもあるんだよな、闇無君。なんでも持つなって。今時の異世界転移は属性過多がスタンダードなのか? 僕も貧乏舌と浪費癖のデュアルコアだからな。アカン、勝負にならんわ。

 なろう小説準拠で現実の物事を計るのは悪い癖だが、幻想(ファンタジー)側が現実のドアをマスターキーでブチ破ってきたんだから、自然それが指標になるのは致し方なかろう。

 

 でも、もしも自分がランダムな百人の学生の中から、勇者をマジで選ぶとしたら、普通彼にするんじゃない?

 顔採用とかじゃなく、中身も頭から尻尾まで才能ぎっしりの優良物件。神様だって、頼りにするならヒモよりそっち選ぶに決まってんだもん。僕だって二択出されたらそっちを選ぶ。ちょっと例え話にしても傲慢が過ぎたな、トロッコ問題にすらなんない。

 こんだけさんざっぱら匂わせられたら、なろう系をガジガジしがんでたサブカル君としては、嫌でも連想しちまうのが自然だろう。現実とフィクションの区別がついてない、夢見がちなティーンエイジャーらしさと笑ってくれても構わないが……実際そうだったんだから、笑われないで済むだろうか。

 これでもし彼が申告通り剣士だったら、それこそ僕が神様に直談判しに行っても良かったレベルだ。折詰と一升瓶片手に2~3時間程説得して、ついでにヒモも取りやめさせよう。

 個人的な要望は「ついで」の体を取ると叶いやすいぞ。よこしまな対人ネゴ知識を広める事で、周囲の純度を下げて僕の不純さを埋もれさせる算段です。足掻けば足掻くほど、勝手にどんどんソウルジェムが濁っていく。人間性の底なし沼を産湯にしたバケモノなのか? 僕は……。

 

 

 ともかく、彼には元々、勇者に相応しい素質と精神が備わっていたと、僕は感じていて。

 そんで今、こうして戯れに敵に回ってなお、それらの印象は変わっていないんだから驚きだ。

 

 不思議なもんだよなぁ。

 柔らかな陽射しみたいなあの時の君も、首筋に添えられた抜き身の刃みたいな今の君も、僕にゃたまらなくカッコいいんだから。

 

 他者を惹き付ける誘引力は、正邪を問わずただ強大な力として君の中に変わらず在る。

 魔性とも呼ぶべき魅力を内包した、まるで生き方そのものが英雄譚じみている、あまりにも物語的で様になる存在。ファンになっちゃうよ。悪王寺先輩と闇無君、どっちもペンライトは白でいいんか?

 勇者が物語の核であるのなら、彼が一個の星にも似た重力を持っているのは納得だ。

 今までの僕らの旅路も、全ては彼が仲間を得て力を付けるために張られた伏線であって、彼を中心とした大いなる潮流の中の、一筋の流れに過ぎなかった……と、後世では語られるのかも知れない。

 僕らの、というか彼女たちのこれまでの活躍が、そんな前座で片づけられるのはかなり不満ではあるけれど。

 それだけの恐ろしい何かが、これから先待ち受けているのだと思えば、(勇者)の存在がどれほど心強いことか。

 

 だからこそ、僕は絶対に闇無君とみんなを仲違いさせるワケにはいかなかったのだ。

 今、僕のバカみたいなミスのせいで、マジで良くねぇ流れになってるのは最悪に近い。

 本当に我ながら仕事ができなすぎる。どこまで行っても口下手のコミュ障は人の心がわからん唐変木のままです。ヒモよりも木石の方が向いてんじゃないか。

 

 まったく、自分の無力さが呪わしいよ。比喩表現とかじゃなく、文字通りわかりやすく頭抱えて凹んでる。

 口車だけが取り柄の人間がそれを完遂できなかったら、本当に君が言う通り無価値そのものじゃあないか。

 

「えー!? 勇者ッスかぁ!? 青海センパイがじゃなく!?」

「……君らが随分とソイツに依存してるのは知ってるけど、あまり買い被ってやるのも可哀想じゃないか? たしかバッファーなんだろ、補助しかできない奴に無理はさせてやるなよ。本職の方(バフ)ですら、急に強くなったり弱くなったりと安定感が無かったんだから」

 

 いつの間に進化したのか、見た事も無い形の大筒を持った鹿野ちゃんが、すっとんきょうな声を上げた。なんかカラクリで組み上げられた竜のアギトみたいな見た目してて、ハチャメチャにカッコいい。後でよく見せてもらお。

 それに返される闇無君の呆れ半分優しさ半分の言葉は、成分表的には半ばバファリンみたいなもんだ。だってめちゃめちゃ正論なんだもん。

 まかり間違っても僕が勇者なワケが無いし、もし勇者に養われた相手にバフかける能力をつけてたとしたら、まずいの一番で神様と日本語認識のすり合わせを行う必要がある。和神辞書見せてくれ、落書きされた古本とか使ってませんよね?

 

「てか闇無センパイウソついてたんスか〜!? えー、なんでー!? じゃあもう撃たない方が良いんスカね?」

「あー……いや、撃ちな。俺、全然まだウソはつき続けてるから」

「えー、でもなぁ〜……青海センパイに嫌われたくないんで、許可出るまでやめとくっす」

 

 彼の言葉がさっきほどの冷たさを帯びていないのは、もう操られてる演技をする必要もなくなったからか、それとも鹿野ちゃんが相手だからか。

 もしくは、要らねぇ事言いやがった(バカ)相手じゃないからか。

 

 そう、演技だ。

 今更になって理解しても遅いのだけど、闇無君が操られていないと先程まで気付けなかったのは、彼がそういった演技をしていたからである。

 心の内側まで黒く染め上げる程に徹底した模倣の演技をもって、彼は僕ら全員を騙しおおせたのだ。いや凄いね。万能の天才は、無論演技だって100点満点ってコトかよ。

 やれやれ勘弁してくれよ、君は一体何なら持ち得ないんだい? 僕も飲んでないのに場酔いするのとかは得意なんだが、アレは演技っつーか多分マジで空気中のアルコール分だけで酔ってるくさいんだよな。飲まずに二日酔いする時もあるし。

 

「何でもは持ってないさ。持ってるものだけ」

 

 僕の思考を見透かした闇無君は肩をすくめ、そんな風に嗤って謙遜する。

 な、なに? インターネットカルタまでやってくれんのかよ。

 ぽたくにも優しい中性的Sっ気強め完璧超人とか夢女になっちゃうんですけど。別に優しくはないし、僕女じゃないがもう些事だそこは。この前も悪王寺先輩のイケメン仕草に、下腹がキュンと疼いたことだしな。頑張って夢小説も書くぞ。100users入りくらいは目指したいね。

 

「謙遜でもないだろ。その証拠に君には見破られた、忌々しい話だよ。君、話を面倒くさくしてるって自覚はあるのか? 教室でしてたのと同じように、なーんにも言わず黙ってりゃ良かったんだ。そうすりゃさっさと終わらせてやったのに」

 

 あー、まぁ、それは……はい、ごめんなさい……。

 

「はァ? 何言ってんのキミ。こんな緊急時にボクら騙して要らない時間使わせといて、言うに事欠いて助手クンのせい? 頭沸いてるなら切り落として、代わりにワームでも乗っけといてあげようか?」

「ホラ、こうなっちゃった。まったくさぁ、面倒くさい状況にしてくれたな、ホント。……君ならわかってたんだろ、青海」

「……はぁーん。わかったって言わなくていいですよセンパイこれ。あの勇者気取りのアホの思惑なんて、私たちには一切関係ありませんからねぇ。むしろ今追放決議取ったら、満場一致で不穏分子を弾けます。内憂は取れる時に取りましょ、根回しや付け届け無しでイケるとか超お得」

 

 悪王寺先輩に山算金が、これまで無いくらいの勢いで罵倒を飛ばす。目黒さんも毛先が逆立って揺らめいているから、言葉にしないだけで怒ってんのがわかるね。

 けれど、そんな彼女らの怒りをほとんど気にしてない様子の闇無君は、ただ僕だけを見てウンザリした風に話しかけてくる。

 あーあーあー、もうワヤクチャだよ。まぁまぁ、みんな一旦ちょっと抑えて……。

 

 騙されていた事よりも、僕を馬鹿にされた事に明らかにムッとしているみんなを宥めてから、僕は彼に向き直ってその眼を見つめる。

 自信に満ちて、自己肯定感に溢れて、現状に飽いて、自分以外の全ての人間に倦んだ瞳。

 目は口ほどに物を言うなんて言われるけれど、僕はそれにはちょっと異議がある。人は条件が揃わなきゃ、そんな簡単にベラベラ他人へしゃべっちゃくれないもんさ。

 

 内に向かって閉じられた個人という器の中身を、一番わかりやすく見通せる小窓が、わざわざ顔の真ん中に二つ付いているのは。

 きっと人にとって、隠したい事と知って欲しい事が、表裏一体の同じ物だからだ。

 

「まぁ、わかるよ、わかるさ。実際今じゃなくて良かったのは本当だし、この危ない場所でやる必要も無かったけど、結果的に君の気質を含めて見誤ったのは僕だから、責められるのも仕方ない。なんせホラ、僕にはプライドってもんが無いから、どうも天才の勘所なんて見当もつかなくてね」

「……俺がやりたい時にやりたい事をしちゃ悪いって言いたいのか?」

「いやいや、そうは言っていないつもりなんだけどさ。ま、悪かったよ本当に。そりゃ不公平は誰だって嫌だもん。心配をし過ぎる性質な僕の落ち度だ。うん、そうね、運もなく判断力に乏しい僕なんかより、君の思惑を信じて任せた方が良かった可能性は十分にあるよ。君の望むままにしておけば、満足いくまで指導も兼ねた遊びが済みゃあ演技を終えて、闇を克服し我に返った勇者と力を合わせみんなでボスワームを倒し、世は事もなく万事解決めでたしめでたし──だった可能性もある。でもね、遊びの途中でボスワームが乱入して不慮の事故が起こるかも知れなかったし、魔王による新たな妨害が起こった可能性もまた同じだけあったワケじゃないか。今この瞬間を含めて、この巨大な木の中は計算不能な不確定要素に満ちている。臆病な僕は、できるだけリスクの少ない選択肢を選びたくなっちゃうんだ。……あぁ、そりゃそうか。"勇気ある者"の称号を持つ君にとっちゃ、その小心者っぷりが鬱陶しくてしょうがないのかな」

 

 言葉を紡がずともありありと見て取れる彼の思考に対し、僕は言い訳じみた、というかまんま言い訳を並べ立てて、場が落ち着くまでの時間を稼ぐ。

 

 しかし、そっか、なるほど、そうなんだね。そうなるとこりゃホントに僕のミスだ。

 彼との会話の中で、彼の望む物が浮かび上がるごとに、自身の失策を覚り自責の念が募っていく。も少し闇無君と話しときゃ良かったぜ。キングダムとの交流を満足に行えなかったのが、今になってバシバシ響いてきてる。いざという時の人間関係において、事前のコミュニケーションが最も肝要なのだと身に染みたわ。

 

 いやでもなぁ、平素の時の彼と話してても、この願いを僕は引き出せなかったろうな。そもそもキングダムの二人が気付かなかったくらい、演技も完璧だったしね。

 今さっき僕なんかがその欺瞞を見抜けたのは……つい遊ぶのが楽しくて、気が緩んでしまったか、もしくは流石にあの五人と戦いながら、演技を維持し続けるのは厳しかったからくらいのもんで。

 こういった非日常的な状況でなければ、彼もソレを表に出すことは無かったハズだ。

 

「……腹立たしいな」

「知った風な口を利く僕が? ……あ、そっちもかぁ。うーん、それはちょと酷じゃないかな。なんせ魔王だよ魔王。相手が悪いじゃん、二つの意味で」

「本当に腹が立つよ。全部読み取って先回りするのは、会話とは呼ばないぞ」

 しゃーないだろ、今の君に好き放題話させたら、全員と喧嘩しちゃうんだから。

 

 その時の闇無君は興味の薄れた酷薄な眼差しで、横目でチラと二人を見ていた。

 なしくずしで出来上がったクランと違い、おそらくは彼が自分の判断で組んだパーティーの二人。彼が魔王に操られていなかったという事実に言葉を無くしている、王城さんと知名君を。

 だからその先は正直……彼には口にして欲しくなかった。

 

 思う事は自由だし、人という生き物がそれぞれの性格を持ち心を有している以上、そういう風に考えてしまうのはどうしようもないことだけれど、それでもきっと言わないでいた方が誰もが幸せでいられる事はあるハズだ。

 ぶっちゃけ良いんだよ別に、内心でどう思っていようが。しょーがないじゃん。苛立つ事もあれば鬱陶しい日もあるさ。

 ずっとニコニコ微笑んで通学路であいさつ活動してるような町内一の好々爺だって、干してる布団に鳥の糞が落ちりゃ舌打ちの一つも出るだろう。

 影の落ちた部分だけ切り取ってりゃ、そら全人類がいつか裁かれる悪人になっちまう。

 全ては人の一側面に過ぎず、そして人間の本当の価値は総評をもって下されるべきだ。たった一時の過ちで、時々の失敗で、なんとなく誘惑に負けた日で、その人は貶められるべきではない。

 君がそうやって降って湧いたチャンスに、我慢取っ払って言いたい事言ってやりたい事するのも、今までを思えば受け入れられて欲しいなと僕は思う。

 ……そしてそれと同じように、王城さんと知名君が心の隙に付け込まれたのも、見逃して上げてくれたらなと、切に願う。

 

 

 いやね、マジで良いんだよ、多少のワガママくらいはさ。僕にだけ言ってくれれば、ちょい時間はもらうかもだがなんとかしてみせる。当たり前だろ、どんだけ僕と闇無君の仕事量に差があると思ってんだよ。

 てかこれは彼に限らず、僕以外のみんながそうなんだ。僕相手になら要望も不満も全部、どんどん言ってくれていい。みんなはそれだけの事をやっているんだから、その分何かを望んで良いんだ。

 それらの要望が満たされるように、上手いことなんだかんだ調整するのが、パーティーの"つなぎ"として与えられた、最低限度の役割ってもんじゃないか。てかそれはもう別に仕事じゃなく、単に好きな人たちを労いたいっつー半分僕の願望みたいなもんだし。

 僕にできる事があるとすれば、最前線で剣を振るえない代わりに、それなりにみんなに気を配って、それぞれが気を悪くせず異世界生活をやってけるようにする事じゃんね。それくらいやんなきゃ、マジで居る意味がないからな。実益もかねた趣味として、勝手にやらせてもらっている。

 だってのに今回のこの体たらくは、マジで我ながらアホみてぇなミスだ。それまでに色々と山あり谷あり過ぎたんで、タイムアップを意識して気が急き過ぎた。僕が気付いてる事を彼に気取らせず、もっと自然な流れで話を進めるべきだった。

 

 彼の願いがよしんば誰かを傷つけるものであれば、いろいろと差しさわりがあったかも知れないが、今回はそうじゃなかったんだぜ。

 だって今、気絶してるハーフエルフはともかく、ここで戦ってたパーティーは誰一人として、怪我どころか血の一滴すら流していないんだから。

 

 本当に、彼はただ『遊びたかった』だけなんだ。

 自分自身を解放する時間が必要だった。溜まりに溜まった鬱憤を晴らし、明日からいつも通りの彼に戻るつもりでいた。

 魔王からの誘惑なんて楽勝で打ち勝った彼は、しかし誰もが堕落するなかで己だけ堕落しないでいてしまえる理不尽に、はたと気付いてしまったのだろう。

 サボり癖の無いタイプの人って、溜め込んだ末に爆発すっからなぁ。

 

 善良な人間ほど、自らを人の目で縛ってしまう。

 当たり前なことだが、「良い人」は「良い人」だから、良い人でいなきゃいけないと自分自身で思ってしまう。

 人当たり良い万能の超人だって、たまにゃブレイクルームでその万能を振るいたいもんさ。

 

 

 だから、そうだな。

 これは僕の出来る事を逸脱した内容にはなるけれど、もしも彼女が許してくれるなら。

 名誉挽回のチャンスって奴を申請しようじゃないか。

 

 軽く振り返り目くばせをした先で、彼女が頷いたのを確認してから、彼に一つの提案をした。

 

「わかったよ、闇無君。遊びの続きをしよう」

「ふぅん?」

「十対一がお望みだったんだろ。でもさぁ、残念ながら君一人で十人は無理だって、いくらなんでも人間限度ってモンがある。……だから、二対一だ。僕と先生で、君の相手をしようっつってんだよ勇者様」

「……へぇ、いいね。どうせ最後なんだ。表面眺めてわかったつもりでいる無能を叩きのめすのも悪くない。あぁ、心配しなくていいぞ。あのデカい虫は、後で俺が始末しておく。というか、先生はいいの? さっきは五人がかりで影も踏めなかった癖に、そんな足引っ張るだけの奴とツーマンセルなんて」

「えぇ、もちろん。生徒からの信頼に応えられないで、何が教師か。私を見た青海君の期待にも、大人を無礼(ナメ)腐った闇無君の期待にも……どっちもまとめて応えてあげるわよ、(バラ)ガキ」

「……さっきから思ってたけど、結構先生って面白い人だったんだね」

 

 僕が要らない茶々入れて、君が意地になったせいで回り道しちまったけどさ、誰も妥協しないなら結局これが最短なんだろ?

 悪かったよ進行止めて、かなり押しちまったよな。

 やろうぜ、闇無君。囚われの勇者様。

 自らの善性の檻に閉じ込められた君を、自由にして差し上げるのさ。

 

 そうして僕はさっさと後ろへ下がると、鞄を枕に寝っ転がり精神を分離させて、繋がったラインを伝い先生の中へと潜り込んだ。オーバーソウルじゃい!

 

「は?」「ひょえ!?」

 

 無能なヒモとドスケベ衣装エルフ があらわれた!

 戦闘開始だ! 口開けて固まってないで、さっさとコマンドでも選ぶんだな、勇者闇無!

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