僕はルイーダの酒場にいた。
なぜアリアハンにいるのか疑問だったがどうやら時が戻っているらしかった。
ルイーダの酒場。久しぶり。
「はっ、初めまして……」
とマゴットちゃんは言った。
マゴットちゃんはストレートロングの銀髪が清楚のおっとりとした雰囲気を漂わせた僧侶だった。
僕は彼女を知っていた。
でも彼女は初めましてと言った。
「ホイミくらいなら出来ます……」
そう言った。
「よろしく。僕はナオヒコ。勇者……、時をかける勇者。」
「時を、かけるんですか?」
「そう。かけたって言うか戻された」
「?」
不思議そうにマゴットちゃんは首をかしげた。
僕はマゴットちゃんを仲間に加えた。
「バカなの!? 死ぬの!?」
金髪ツンデレツインテールが颯爽と現れる。
あの時と、同じタイミング。
魔法使い少女。アメリア。レベル不明の16歳。
「座んなさいよ! 」
床に正座。
目の前には彼女の真っ白い足。
ミニスカート。
決まっている。
僕は健全男子。
覗こうとする。
膝蹴り。
僕は鼻先数センチでそれを今度はかわす。
かわして見る!!
アカメが斬る!!
みたいな言い方だ!!
カッコよく、ツンデレ魔法使いのパンツを見る!!
パンツを!! 僕は!! 見た!!
「何よけてんのよ! 殺されたいの!? 殺すわよ!」
空振った右脚を反動に大胆な左回し蹴りが飛んでくる。
僕の顔が吹き飛ぶ。
鼻血。ドクドク。
周りの客が騒ぐ。懐かしい。
「おいて行くわよ!」アメリアが怒鳴って酒場を出ていく。
「ホイミ!」
やはりマゴットちゃんが回復してくれる。
僕は起きあがる。
「おかしいな」
「どうしたんですか?」
「体が動く」
「?」
「レベルが下がっていない」
と僕は言った。
「?」
「強くてニューゲーム」
「?」
マゴットちゃんの傾げた顔の角度が僕が何か言うたび大きくなっていく。
「僕、タイムリープしてね? なあ。タイムリープしてるだろ。僕。」
「?」
「はりきりスタジアム」
「?」
カンダタは、あの時そう言った。
何度夢に見たことか。と。
あいつは。あいつもなのか?
「問題なのは迂闊」
「?」
あいつは。マゴットちゃんは?
「なぜ僕と旅に出ようと思ったの?」
僕はマゴットちゃんにそう聞いた。
「両親が殺されました」
マゴットちゃんは言った。
「許せないです」
「僕は……」
ボクガ、タビニデルリユウハ、ナンデスカ?
回答、ナシ。
誰がこの世界のことを一番理解している?
何がしたいんだ。
なぜ僕は勇者なんだ。
勇者はどこへ消えた。
僕はまだ二度目。
二度目の世界。
何もかも不明のまま第二幕は、あがっていた。