エアレイダー、キヴォトスで運命に抗え   作:軽トラ(最終作戦仕様)

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Vol.0-02

2. D.U.新第3空港統合分校 †×n

 

航空機の発展に伴って設立された航空学校の中でも大型固定翼機による物資輸送を特色としていたフェンサリルは分立し、現在では航空輸送だけではなく海上輸送や陸上輸送も含めた学園自治区間の輸送全般を担う学校となった。

ハイランダー鉄道学園やオデュッセイア海洋高等学校などと役割が被っている部分もあるものの、航空輸送を主軸とすること、旅客運航を行わず物資輸送に特化することで住み分けが行われている。

その特性からハイランダーやヴァルキューレ警察学校と同様に各学園自治区やD.U.区内各所に拠点を有しており、D.U.新第3空港統合分校もその1つだ。その名の通り空港に併設されている拠点で、各種航空機の整備場も備えたこのD.U.区内で最大の拠点である。

待ち合わせ場所は研究室。予定では昨日の夜に到着予定だったが色々とトラブルに巻き込まれて朝になってしまった。到着が遅れる事、朝7時に向かう事は伝えてある。

トラックの助手席で仮眠は取らせてもらっているし、ここに着いてからシャワーと着替えも済ませた。体調は万全とは言えずとも悪くはない。

「ロア、入るよ。」

ドアをノックし返事を待たずに入室する。一応は上司だが勝手知ったる幼馴染だ、公的な場でもなければお互いに遠慮は無い。

研究室の中は前に見た時より荒れている。前に見たのはゲヘナへの出張の前なので、この1ヶ月程でのことだろう。

整理整頓のできないタイプではないので、最近の情勢の分析やそれに対応するための装備の試作で忙しかったのかもしれない。後で整理を手伝おう。

「イチホっ!」

部屋の奥にある書類の積まれた机の向こうから見慣れた顔が出てきた。

長い黒髪をオールバックポニーテールにし、顔にスクエア型の眼鏡。その奥の黒瞳に安堵の色を滲ませている。

椅子から飛び下りる様に立ち上がってもなお低い身長は飛び級の証だと本人は言っていた。もっとも中学2年としても平均を大きく下回っているが。

群青色のベストスーツは身体を大きく動かしたり今のように走っても問題ないように、少し余裕を持たせたサイズにしているらしい。そのせいで尚更小さく見られていることには気づいているのだろうか?

そのまま飛びつくように抱き着いてきた。普段の大人びた言動からは考えられない行動だが、それだけ心配をかけてしまっていたらしい。着替えていなかったら胸部プロテクターで強打してたんこぶをつくるか、眼鏡が壊れるかしていただろう勢いだったな、とどうでもいいことを考えながら、ちょうど胸元にある頭を撫でる。

彼女程ではないが私も心配はしていた。ここも襲撃を受けて被害が出ていると、護衛任務の報告の時に聞いていたからだ。お互いに『らしく』はないが、たまには構わないだろう。

暫く経った後、ようやく離してくれたロアは俯いている。泣いていたのと押し付けていたのと恥ずかしさとで見たこともない位顔が真っ赤だった。

「……もう大丈夫? とりあえず顔洗ってきていいよ。待ってるから。」

「そうさせてもらう。すまない、ありがとう。」

 

 

「待っていた、あまり心配させないでくれ。問題ないと信じていたけれど……」

「ごめん、でも不可抗力じゃない?」

苦情は任務を捩じ込んだ司令部に言ってほしい。

「まあいい、無事で良かった。どれだけほっとしたか分かるか?」

「それはまぁ、うん。」

さっきあれだけ取り乱されたので十分に分かったつもりだ。

私の表情に何を考えたのかに思い至ったのか、ロアは咳払いを挟んで言葉を続ける。

「それに、ついに成し遂げた。この1ヶ月の実地運用試験で実績を示し独立行動部隊の設立を承認させた。私の作った装備は役にたったようだな。」

彼女は装備開発力を買われて飛び級でフェンサリルに入学し1年生の頃から多数の武器・装備を作成してきた。幼馴染であり昔から色々と手伝っていた私も、そのままテスターとして協力している。先程使っていたリムペットガンもその1つだ。

「話す事がたくさんある。けれど、それは後にしよう。」

ロアが目を閉じ、しばらく後に開く。苦悩と不安そして何より決意のこもった表現しづらい表情で言う。この表情には見覚えがある、1年程前に初めて相談を受けた時と同じだ。ただ当時はもっと不安の色が濃かった気がするが。となると、あの時の話の続きなのだろう。

「以前、総司令部の指揮を離れて行動する方法について相談した時、装備の実地試験を理由にしようという話になった。それは今、達成された。君のおかげだ、ありがとう。」

机上のケースから1枚の書類を取りだして机の上に置いた後、ロアは頭を下げた。

どういたしまして、と軽く返しながら書類を確認すると独立行動部隊への転属同意書だった。

部隊名はストームに決まったらしい。急襲部隊という意味だろうか。その第1部隊だ。

「前提条件は満たされ、これからが本番だ。間違いなく危険もあるが私にも君にも、多くの人々にとっても利益になるだろう。引き続き協力してもらえるか?」

今更だし愚問だ。だがそのまま言葉にするのは少し恥ずかしいので書類にサインをして差し出す。

「それで、何をすればいい?」

 

 

「ミッションを説明する。ここD.U.新第3空港統合分校は多数の不良の襲撃を受けた。撃退には成功したが多数の残党が隣のD.U.外郭地区に逃走したことが確認されている。再攻撃の兆候があるか調査してほしい。

また、逃げた残党の一部は対物ライフル、ロケットランチャー等の長射程武器を所持しており、隣の地区の高所からハラスメント攻撃を仕掛けてくる可能性もある。敵の長射程武器を可能な限り破壊してくれ。

なお、航空支援・砲撃支援は無い。滑走路を含む設備が損傷しているため周辺空域の支援機は燃料が切れる前に着陸するため退避しており、砲兵隊も設備の復旧や防衛に駆り出されている状況だ。

よって、単独での潜入作戦となる。難しい任務だが、よろしく頼む。」

「了解。隠密偵察と脅威排除を同時に求める、ってちょっと矛盾してない?」

まぁ、いつものことと言えばそうなんだけど。と苦笑しつつ了承する。

遠距離から、何処から攻撃されたか分からないように攻撃していく方向で装備を考えないと。

「可能であれば、と言っているが私個人としては後半が主目的だ。すまないが、頼む。」

「それは……。最悪、大騒ぎになると思うので後始末はよろしく」




主要なオリ生徒・オリ学園の位置付け説明、終了。
ストーリー構築能力も文章出力能力も低すぎる、早い所ブルアカ側のストーリーに合流させないと…。
11月位まで忙しいの知ってただろう、何故今投稿したんだ
過去の私、夜テンションで行動するな。
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