ヤンデレ女神に愛され過ぎて辛い   作:マロン64

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第6話までは毎日投稿します。その後は隔日か1週間に一回投稿します。


第3話 家作りだよね

「オラは感動したぞ!流石ガラル村長! 剣撃は熟練の武器使いにしかできない技! そこに痺れる、憧れるぅ!!」

 

 ガラルは熟練の武器使いらしい。確かに大剣術はレベル8だったな。大剣から出した衝撃波は剣撃という名前みたいだ。他の武器でもできるのかな?

 

「ゴブリン族は槍を使わせたら一級品だっていうのに、大剣まで使えるなんて!! カッコ良すぎるぜ!」

 

 ゴブリン族は槍の名主であるようだ。ラノベやアニメだと大体棍棒なんだがな。ガラルは大剣も熟練である様だが、どこかの魔物や人族に大剣術が得意な者がいて、その者に教えてもらったのかもな。

 

「ガラル村長は、ゴブリン族の誇りだ!!リリィチャンオラトケッコンシテー‼︎」

 

 ガラルを褒めた後、全く関係ない一言を言ったやつはガラルの大剣の錆になりかけていた。岩まで切れる斬撃を魔物に向けたら、普通は真っ二つだろ。そのゴブリン族の村人はガラルも出していた白いオーラで身を守っていた。

 

 あれはスキルには無いがどの様な技なのだろうか。名前は聞いてないが、このゴブリン族の村民は村の中で強い人なのかもしれない。

 

 その後、大岩を村長が建材として使いやすい形に切り分けてくれた。ここからは村に戻って僕が建築作業をする番だな。その前に神様ノートを確認しなければいけないな。

 

 ちなみに神様ノートは心の中で神様ノート、と念じれば出る仕様だ。他の人には見えない仕様だが、見せることも可能らしい。まあそんな事態は起きないだろうが。

 

 ステータスオープンも同様の仕様である。ただ人にステータスは教えないことが多いらしい。まあそれもそうだよな、相手の弱点がわかるのだから。鑑定スキルがあることは、信用できる者以外には教えない方が良さそうだよ。

 

「さあ、家を建てるぞ!石材を運んでくれ!!」

 

 ガラルの号令で、僕、ガラル、リリィ、村のゴブリン族の数人、合計6人で倉庫に移動する。この中で一番非力なのは僕だった。まあ筋力がGだからしょうがないよなぁ。ガラルやゴブリン族の村人に運んでもらった。リリィも大きい石材を鼻歌を歌いながら、片手で運んでいたよ。自信無くすなぁ。

 

 倉庫に着いたところで、乾燥されている木材を鑑定するとヒノキキという名前だった。どうやら地球のヒノキと同じ様な建材だな。これなら建築に使えそうだ。スギキという建材も見つかった。

 

 この森は建材の山なのかもしれないな。待てよ、ヒノキ、スギ、ここからもたらされる答えは花粉!? 嫌じゃ!嫌じゃ!異世界まで来て花粉症に苦しめられるのは嫌じゃ!!

 

「リリィ、アナザークラウドに花粉症ってあるのか?」

 

「花粉症、何それ?」

 

「春になると鼻がむずむずしてくしゃみが出ることだよ。」

 

「うーん、ないかな。花粉って花に咲いているやつだよね?この森ではヒノキキやスギキが花粉を飛ばすことはないはずだよ。ただ、魔力の塊みたいなものを飛ばしあっている時はあるんだけどね。」

 

 どうやらアナザークラウドに花粉症は存在しないらしい。それに重要な情報があったし、これは覚えておこう。何かの役に立つかもしれないからな。それにしても異世界人みたいな発言をしてしまったな。

 

 ガラルとリリィは含みのある笑いをしているし、村人はポカーンとしている。2人には信用と信頼ができると思ったら話そう。それが良い。

 

「トオル、何を言ってるんだべ。オラにはそんなことを気にする理由がわからねえ。」

 

「そうだべ、こんなちっちぇえ子供がよくそんな質問をするだ。」

 

「まあまあそれはいいだろ、お前たち。これからトオルが錬金術で家を建ててくれるそうだぞ?」

 

「なーに言ってるんだべ。錬金術ってのはポーションとか作るのに役立つんだべ

オラでもしってらあ。」

 

「人族は信用できないべ。あいつらは平気な顔して嘘をつく生き物だべ。」

 

「だそうだぞ、トオル。お前が嘘つきかそうじゃないかはこの後の行動でわかるだろう。」

 

 流石に知り合って間もない人たちから信用を得るのは簡単にはいかない。ガラルの意図はお前の行動で村の人たちから信用を得てみろってことだろう。

 

 リリィだけ心配そうな顔つきだな。僕のお姉ちゃんなんだろ。弟のやる事を信じてくれよ。そんな意図を込めてリリィにだけわかるようにウィンクした。リリィはまだ不安げだが、少しだけ笑ってくれた。

 

 さあやるとするか、これが俺にとってアナザークラウドの一番初めの戦いだ。とカッコつけたが、神様ノート頼みだ。頼むぞ、ミリア。

 

『全くしょうがないんだから。今回は中世ヨーロッパの建物の各図面を用意したわ。気張っていきなさい!』

 

 ありがとう、ミリア。さあやるぞ。まず新しい屋敷を作る場所と木材と石材を持っていく。村人達は誰もが疑いながらも協力してくれた。人族への偏見はあるが、いい人たちなのだろう。仲良くなりたいなあ。

 

 今回建てる建物のモデルは14世紀から16世紀のミュンヘンの住宅だ。ミュンヘンとは神聖ローマ帝国(現ドイツ)だな。14世紀以降の中世ドイツの都市では、民間の建造物のほとんどは木造であり、火災による甚大な被害が頻発したそうだ。そのためレンガで家を作るのが主流になったそうだ,

 

 ただレンガはオーラン村にはない。ならば石材をレンガの代わりにするのだ。デメリットもあるだろうが、とりあえずはやってみるしかない。

 

 まず、屋敷を作る前に屋敷を建てる場所の整地をする。雑草が生えまくっていた。屋敷の形を棒で線を入れて決める。線は曲がっているが、もうこれでやるしかないだろうな。

 

 パンと手を合わせて、見えている雑草を視界に入れ、自分の魔力を土の表面から雑草に浸透させる。魔力が一通り通ったら

 

「指定範囲、屋敷を建てる線の範囲内。雑草、ブゥン! カァイ!」

 

 某死神の決め台詞のイントネーションをパクリまくって、錬金術の『分解』をする。そうすると線で覆った範囲の雑草が電撃の様な光を放ち、あっという間に萎びて、土へと還った。

 

 後ろで見ていたガラルとリリィはびっくりしすぎて、顎が外れそうになっていた。そしていつの間にか増えていた野次馬、もといゴブリン村の村民は大いにもりあがって歓声を上げていた。

 

「ブゥン! カァイ! だべ!!! そしたらビリビリが飛び出して、雑草を土にしちまっただべ!!」

 

「なんか、剣を水平に構えて、言いたくなって来ただ!!」

 

「オイラ達なら槍のほうが良いだべさ! あと、ブゥン! よりバァン!! の方が響きがいいかもしれないだ!!」

 

 おい、それ以上はいけない。異世界なのにそこまでたどり着いてしまうのはおかしいだろ! ブゥン!! にしておいてくれ! 何とか興奮した村民を宥めつつ、次の工程に移る。ちなみにガラルとリリィは口を開けたままだ。知識があると受け入れづらいのだろうな。

 

 次にやるのは基礎を構築するために土を固めることだ。地下室も作ろうかと考えたが今回は見送ることにした。万が一崩れたら危ないし、必要かどうかも聞いてない。勝手に作るのはいいが、掃除する場所も増えるからな。

 

「指定範囲 屋敷を建てる線の範囲内。リィ!!(再) ヴィルド!!(構築) 」

 

 次は英語にしてみた。オーディエンス(ゴブリン村の村民)の盛り上がりは最高潮だ!!

 

「うぉおおおおおおおお!! リィイイイイイ!! ヴィルドォオオオオオ!!」

 

 後から続いてくれたコーラスのおかげで、見栄えがいい!! またしても電撃の様な光が土地に放たれ、石材の壁を埋め込む予定の所は溝ができ、間取りみたいなものも見えてきた。ここからは早送りで行こうか。

 

 石材を分解(ブゥン!! カァイ!!)、再構築(リィ!! ヴィルド!!)して継ぎ目のない石材の壁を溝に埋め込み、またもや再構築して土で執拗に固める。土自体も強固なものになる様に固めておいた。コンクリートがあればいいんだけどなぁ。

 

 お次はヒノキキの木材を再構築して、柱を建てる。基礎の石材と柱を再構築して、合体させる。これって新素材じゃね? ちなみに屋敷の間取りは1階に玄関、リビングに台所を一体化させた形だ。奥には応接間。もちろん、トイレと風呂もある。風呂はまだ説明してない。サプライズってやつだよ。

 

 仮にも村長の家なんだから、台所とリビングは分けろって? 答えはノーだ!! だってめんどいだもの!! 今度頑張るから許して!! 家作りって大変だ。大工さんの苦労がわかる。しかも自分の魔力は1割程度で辛いんだ。

 

 だんだん顔色が悪くなって来たのをガラルとリリィはわかったようだ。でも大見栄切ったからにはやるしかないと作業を進めようとしたところでリリィが前から抱きついてきた。作業、さg…… おれはやり切る男…… そう考えた所でなぜか眠くなってきた。

 

「もうトオルのバカ…… 魔力切れ寸前で倒れちゃうなんて。こんなに頑張って倒れたら意味がないじゃない。少しはお姉ちゃんを頼ってよね。」

 

「合格だ。お前はよく頑張った。村人達もトオルを認めるだろうよぉ!」

 

「ト・オ・ル!! ト・オ・ル!!!」

 

 ちょっとうるさいよ、静かにしてくれないと寝れないじゃないかと思いつつも、にやけた顔でトオルは目を閉じた。「偉大なレンキン王」と呼ばれるトオルの伝説の始まりであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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