こいついっつもトレーナーを疲れさせてんな(ボキャブラリーが無いとも言う)
ネット掲示板の方でも書いてます
https://bbs.animanch.com/board/3944632/
1度単話で投稿したのを纏めました
「トレーナーさんこんにちはー」
ツルマルツヨシはトレーナー室へと訪れた、今日は練習が休みではあるが〝彼〟に会いたいと思い来たのだ。
「あれ?トレーナーさん寝てるや」
しかし彼女のトレーナーは疲れていたのか、保温アイマスクを付けて仮設ベッドで寝ていた。
「私が渡したホットアイマスク使ってくれて嬉しいな、家でゆっくりする時に使って貰う想定だったけど……」
まぁでも忙しいし使ってくれるだけ良しとしよう、っと少し乱れたタオルケットを掛け直した。その後ツルマルツヨシは近くのソファに腰掛け本を読み始めた。
「………」
「すぅ……すぅ……」
「………」
「うぅっん……すぅ……」
彼の寝息と本がめくれる音だけの緩やかな時間が流れる。
そのまま20分程経つも中々起きて来ないので、少し心配になりトレーナーさんのベッドに腰掛けた。
「仮眠だったらそらそろ起きてきても良いと思うけど、もしかして深くなる程疲れてたのかな……ん?」
ベッドの枕もとをよく見ると、時計アプリが開きっぱなしのままなスマホがあった。画面を見るとタイマーが表示されているけれど………
「タイマー、スタートしてない……」
恐らくタイマーを付けてから寝ようとして、時間設定だけして力尽きちゃったのかな。画面には10分と表示されている、私がココに来る直前に寝ていたとしても既に10分オーバーだ。
「起こすべきか、そのまま寝させてあげるべきか……」
私は疲れ切っているであろうトレーナーさんを見下ろし、その後振り返った。ここには実は、もう一つベッドがあるのだ。
それは私が何時でも横になれる為にと用意したベッドである。トレーナーさんの簡素な物より少しだけお金がかかってて、寝っ転がっても痛まない程度には気持ちよく寝れる代物だ。
「よしっ!」
起こすかどうか考えてた私は、トレーナーさんを抱えて自分のベッドに移す事にした。もし移動中に起きそうだったらそのまま起こし、起きなさそうだったらそのまま寝かす。
運に身を任せつつもトレーナーさんを労れる、我ながらいいアイデアだと思う。
「よいしょっと、ふぅ……」
「すぅ……すぅ……」
結論から言っちゃうと、運んでる最中本当に起きる気配が無かった。こういうのって多少反応があってしかるべきなのに、ずーっと規則正しい寝息しかしなかった。
「全く、体を壊しかねないほど頑張っちゃうなんて……困った人ですよ」
私もあんまり人の事言えないですけどね、そう一人ごちる。
「購買行って何か差し入れでも買って来ましょうかね、確か鍵はいつも右ポケットに……あった」
私は屈んでズボンの右ポケットからトレーナー室の鍵を拝借した、そのままトレーナーさんの顔に近づく。
「………早く起きて、声をきかせて下さい。じゃないとこうやって沢山イタズラ、しちゃいますからね」
チュッと眠り姫を起こすかのように口付けし、すぐに離れた。
「大好きですよ、トレーナーさん」
私は鍵を借りた旨を書き置きし、戸締まりをしっかりしてから購買へと向かった。