「わぷ…わっ…!」
ガラガラガラ!!
「なっなんだぁ!?ニコの親分ありゃアンビーの部屋からだぜ」
新エリー都にある何でも屋『邪兎屋』の一室で凄まじい音が聞こえ、ソファーでスターライトナイトのフィギュアを触ってた従業員『ビリー・キッド』が転げ落ち、近くにいる邪兎屋の社長『ニコ・デマラ』に視線を向ける
「ちょっとアンビー!?大丈夫?なんか凄い音したわよ」
「きっとホラー映画見て怖くてビリー見たくソファから落ちたんだ!」
「あぁそういやプロキシ兄妹からホラー映画借りたって言ってたぜ…確か幽霊が出てくる…うわぁ!!」
「いい!幽霊何かいないし言っとくけど私はビビってなんかないわよ!!」
ぼふっ!とビリーと猫耳と尻尾を持つ『猫宮又奈』の顔に雑誌が投げつけられる、ニコは青ざめた表情をしながら恐る恐るアンビーの部屋の前までいく、ニコはお化けが苦手なのだ。
ひょこっと顔だけだすビリーと猫又に見守られながら意を決してニコは勢いよく扉を開く!!
「わっ!…ニコ……!」
「わぁぁぁぁ!?ちょっとアンビー!?」
「うわぁぁ!!逃げろ!」
「逃げろ逃げろ!」
扉を開け目に飛び込んで来たのは、両手と口にハンバーガーをこれでもかと詰め込みこちらに飛び込んでくるアンビーと部屋を埋め尽くしていたハンバーガーの山がこちらに向かって崩れてきている光景だった!!
飛び込んで来たアンビーを受け止め慌てながら、先に逃げてニコの部屋に避難して手を滅茶苦茶にこちらに振っているビリーと猫又の所まで逃げ込む、部屋に入り背後から慌てながらビリーが扉を閉めベッドや椅子、猫又でドアを塞いで更に自分の背中でハンバーガーの波が部屋に入って来るのを防ごうとしていた、ビリーの背中と家具に挟まれ「ムギュッ!」と猫又の悲鳴はどうやらビリーには聞こえていなかったらしい。
「ちょっとアンビー!何よあのハンバーガーの波!?」
「もご…もごごごご」
「もう!アンビーのお馬鹿!口のハンバーガーなんとかしなさいよ!」
口に包み紙に包まれてるハンバーガーを入れながらモゴモゴと手振りで説明しようとするアンビーにもう!と飽きれながらハンバーガーを取ってあげるニコ。
「ニコ…ハンバーガーホロウ直通のホースからハンバーガーが溢れ出ちゃった」
ハンバーガーホロウ、新しく出来たホロウかつホロウ調査協会からお墨付きの『極めて安全かつエーテル適応体質が低くても安全に滞在出来る唯一のホロウ』であり、なんと言ってもその特徴はハンバーガーが際限なく湧き出る所で、そのお陰か新エリー都でも屈指の観光スポットになっている、勿論ホロウと言う場所なので各所に防衛軍が警備に付いている。
そんなホロウにこのハンバーガー大好き娘は邪兎屋やRandom_Playのプロキシ兄妹を巻き込み、自室にホースを設置して自動でハンバーガーが入って来るように出来る様にした…のだが結果はご覧の通りハンバーガーが逆流して来たのだ。
「まるで殺人ハンバーガーの逆襲みたい…プロキシ先生と一緒に見たホラー映画、面白いからニコも見る?」
「見ないわよ!?そんな変な映画!!と言うかどうすんのよこれ!?本当に私達逆襲されちゃうじゃない!!」
「やべえ!!ニコの親分!逃げるぞ!!」
わー!とニコはアンビーのモチモチのほっぺを引っ張りながら怒るが、後ろで押さえていたビリーが背中に目を回している猫又を背負いながら両手でニコとアンビーを抱え勢い良く窓を突き破る、その数秒後…背後からハンバーガーが溢れ出す!!
「わぁぁ!?ビリーハンバーガーが来てるわよ!?」
「ちょっと待ってくれ親分!!これで!」
「私のハンバーガー…」
「お馬鹿!!ハンバーガーで窒息しちゃうわよ!!」
背後から迫るハンバーガーを見ながら慌てるニコを制しながら一緒に吹き飛んだ家具に飛び移り、ハンバーガーの波に上手く乗る事に成功した。
「よっしゃ!!取り敢えず何とかなったな親分!これからどうする?」
「私達の家が……決まってるじゃない!行くわよパエトーンの所に!!転がり込むわよ!!」