『
「ぬあー! 当人も! 参加したかったで! ありまする!!!」
依頼を完了しバスに帰った私達。どんな感じに活躍したのか教えろと、うるさくだだを捏ねるドンキホーテをあやしながら振り返っていた。
結局のところ。
今回は翼所属の人物の息子さんが引きこもりから亀なねじれになってしまったので、それを何とか戻してほしいという話であったのだが、まさか良秀が刺さるとは思ってもみなかった。
彼は周りからの期待と自分の能力不足、それによる重圧で押しつぶされそうになって引きこもっていたらしい。しかし本当は絵を描くことに力を入れたかったとかで、芸術家のような言動をする良秀の、その何もかもを傲慢に押し通る傍若無人さに心打たれたそうだ。
その生き様を褒め称えられた良秀も満更ではなかったようで、弟子にしてやってもいいなどと言い始めたのは笑いどころだったのか今でも悩んでいる。
「運が良かったのかLCCAの方達の意図なのかは知りませんけど、刃物使いの四人で良かったですね。私のメイスやヒースクリフさんのバットなんかの打撃武器じゃ上手く倒せなかったかもですし」
「ハッ、どんだけ硬くても殴り続けりゃそのうち壊れんだろ」
亀に対する相性について考えるイシュメールとゴリ押しでいいじゃんというヒースクリフ。水と油のように考え方の違う二人にムルソーが口を挟む。
「今までの傾向からすると今後はダンジョンにも出てくると思われる。不利相性でも倒す事は出来るだろうが、可能なら正しい対処を推奨する」
「うむ、貴様らはデータを読み込んでおけ。対処方が分からないと喚いて管理人様の指示に従うことが出来ない、なんて事は許されないのだからな」
ウーティスがそれに乗っかる形でこちらを期待するような目で見てきた。いやまあ、私の指示が間違ってることもあるからそういう時はちゃんと指摘してほしいんだけどね。
「僕としては飾ってあったという絵が気になりますね〜。僕の家にあった絵は家が買えたりする値段らしいんですけど、その絵もそれぐらいの価値があったんでしょうか」
「ん〜わかんないけど、でも高そうだったよ。額縁とかなんかいい感じっぽかったし。持って帰ってきてたら高く売れたかな?」
「勝手に人の物を売るのは良くないと思います……。それに心象の物が持ち出せるとは思えません」
ホンル、ロージャ、シンクレアは彼の描いた絵についての雑談を。私は絵をちゃんと見てはいないが、手足の数がおかしい亀の絵って不気味で価値があるのか疑問ではある。
「まあ何にせよお疲れさん。無事に依頼達成で何よりだ。そんで、今回の観測情報は誰が書くんだ? ロージャあたりか?」
「良秀さんが名乗り出ました。多角的な観測は情報の正確性をもたらすためファウストは許可を出しました」
グレゴールからの質問にファウストが答えると、依頼の参加者とドンキホーテそしてファウスト以外のほとんどが、示し合わせたように目を合わせあい、そしてマジかよという顔で同時にファウストへと向き直る。
「あの、良秀が、書くのか? タバコの跡をつけたり茶々を入れたりしかしない、あの良秀が!?」
「喧嘩売ってんのか? む・し」
言い返されて苦虫を噛み潰したような顔になるグレゴール。関係ないけどグレゴールに苦虫を噛み潰すって言い回しは可哀想な気もする。今後は思いついても口には出さないようにしよう。
「や、やる気のあることはめでたきことなり。折角いだし任せずや」*1
イサンが間に入ってどうどうと二人を治めようとするが、そもそもグレゴールに喧嘩をする気はないので、俺が悪かったからそれ言うのやめてくれホントにと大人しく謝った。
まあ良秀はフッと鼻で笑って返事すらしないのでまた言いそうな気はする。
「次は! 次は私も連れて行ってそして観測情報の記入も任せてくだされ! 頼みまするぞ管理人殿ぉ!」
いつでも楽しそうだね君は。
騒ぎ続けるドンキホーテ。その後ろにヌッと背の高い影が出てきたかと思うと、ドンキホーテの頭を掴んで締め始める。
いだだだ、と喚くドンキホーテをよそ目に、かの恐ろしきヴェルギリウス
「はぁ……。いつもいつも、よくエンジンの稼働音が聞こえないぐらい喋ることだ。それとも立ったままバスに乗って頭をぶつけたいってことでいいのか?」
「メフィスト、動きたくてたまらないって言ってる。ぶるんぶるん」
はいすみませんでした。
赤く光る鋭い眼光にビビった私たち、そして半泣きで頭を抑えるドンキホーテが蜘蛛の子を散らすように座席へと座る。
「しゅっぱつ。ごーごー」
バスが走る。
夕方の裏路地をぐんぐん抜ける。
私たちの次の仕事は何だろうか。
次も上手くやれるといいな。
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『一本道の迷路』TETH 胴体 甲羅 羽 速度2-5
斬撃憤怒傲慢弱点(自分で道を切り開くことへの羨ましさ)
打撃憂鬱嫉妬抵抗(迷って迷って落ち込んであらゆることへの嫉妬で自らを打ち固めた)
『閉じこもった道』甲羅部位が破壊されるまで毎ターン胴体部位が閉じ籠る眼光を使用する
『打ち固めた壁』甲羅部位が破壊されるまで、胴体部位は全タイプ全属性に抵抗を持つ。
『うずくまる粘液』胴体部位の攻撃の対象に、攻撃終了時に沈潜1と沈潜回数1を付与する。
『崩れる要塞』羽部位と甲羅部位が破壊された場合、次のターンに胴体部位が混乱状態になる。
【各部位行動】
胴体部位2枠 閉じこもる眼光 噛みつき 多腕ひっかき
羽部位1枠 圧し潰し 回避6+7
甲羅部位1枠 棘射出 棘殻乱舞 防御10+6
【ギミック】
『迷路』:付与された対象はマッチすることが出来ない。ターン終了時に消失。
『胴体部位』
閉じ籠る眼光 攻撃加重値■ 貫通憂鬱
5+8
マッチ不可
このスキルではダメージを与えない
対象にターン開始時迷路1を付与
Ⅰ[的中時]次のターンに束縛1を付与
噛みつき 貫通憂鬱
5+6
迷路が付与されている対象を攻撃
Ⅰ[的中時]沈潜3を付与
多腕ひっかき 攻撃加重値■ 貫通嫉妬
4+4+4
迷路が付与されている対象を攻撃
Ⅰ[的中時]沈潜2を付与。対象に迷路が付与されている場合、ダメージ量+10%
Ⅱ[的中時]沈潜2を付与。対象に迷路が付与されている場合、ダメージ量+10%
羽部位
圧し潰し 攻撃加重値■■■ 打撃嫉妬
6+9
Ⅰ[的中時]沈潜を3付与。対象の沈潜分、混乱区画前進
甲羅部位
棘射出 攻撃加重値■ 貫通嫉妬
5+3+3+3
Ⅰ[的中時]沈潜2と沈潜回数2を付与
Ⅱ[的中時]沈潜2と沈潜回数1を付与
Ⅲ[的中時]沈潜2を付与
16+7
[的中時]沈潜5と沈潜回数2を付与し、沈潜殺到
観測レベル Ⅰ
今回はまぁ、悪くなかったから書いてやらんこともない。
あいつはでかい亀だった。首は一本だが、右腕は二本、左腕は三本、足は左脚一本だけで甲羅に片方だけの羽と棘が生えている。美・無。(美しくは無かった、と書いてると思います)
→お前の美しさの基準なんて聞いてねえよ
→折角書くって言ってるんですから口出さない方がいいですよ
→野良犬ごときに芸術性が分かるとは俺も思ってねえ。続きを書いてやるから安心しろ。
観測レベル Ⅱ
あいつの攻撃を受け止めようとする時、甲羅の模様が
観測レベル Ⅲ
羽と甲羅をぶっ壊してやったらひっくり返って泣きやがった。無・笑。
→無様で笑えるな、でしょうか
→いや、泣いてるんだから笑ってやるなよ……。
→でも隙だらけで攻撃のチャンスなのは確かだったよね~。
→ぼろぼろな所を叩きのめすのっていつもやってるけど、よくよく考えたらちょっと酷いし申し訳なさが湧いてくるな……。
→敵性存在に適切に対処をすることは正しい事です。管理人様の優しさは素晴らしい事ですが、無暗に憂慮なさることはありません。
良秀E.G.O:『拓けない道』Ⅳ TETH 精神消耗20
憤怒脆弱 憂鬱耐性 傲慢脆弱 嫉妬抵抗
【覚醒発動】 怠惰1 憂鬱2 嫉妬2
憂鬱16+8 攻撃レベル(人格レベル-2) 攻撃加重値■
Ⅰ:[的中時]沈潜3を付与。この攻撃が一方攻撃だった場合更に沈潜回数4を付与し、次ターンに『迷路の道』1を得る
『迷路の道』:攻撃の対象にならず、マッチをすることも出来ない。ただし2以上の攻撃加重値分の対象にはなる。ターン終了時に1減少。
【侵蝕発動】
憂鬱26-8 攻撃レベル(人格レベル+3) 攻撃加重値■■
[敵味方識別不可]
精神が最も低い対象を攻撃
この攻撃が一方攻撃ならダメージ量+15%
[攻撃前](憂鬱共鳴数-2)だけ攻撃加重値増加(最大2)
Ⅰ:[的中時]この攻撃が一方攻撃なら憂鬱脆弱1を付与
[的中時]対象へ10精神力ダメージ
【パッシブ】
『殻の案内図』一方攻撃が的中時、次ターンにダメージ量1を得る(最大3)