彼が死んでしまったという情報を聞き、ロスモンティスの元へ駆けつけた頃にはその瞳に涙が溜まって彼女の頬を流れていた。
「ねぇ、ブレイズ。このscoutって人はどんな人だったの?」
端末のメモを読み、ロスモンティスは彼について聞いてくる。
「うーん、一言で表すならお節介な人…かな」
「お節介─?」
「うん、例えば自分のことを恨みながら憧れてる子を弟子にしたり、ちょっーと事情が特別な可愛い子にメモを渡したりしてた人だった」
「それは─私と、ここに書いてあるフォルトのこと?」
彼女が見せてきた画面には彼が危ないときは私に助けを求めるから助けること、と強調して書いていた。
「フフ、そうだよ。彼は二人のことすっごい大切にしてたんだ」
「大切に…」
「うん、だって今君に流れてる感情は悲しい…でしょ?」
「悲しい…うん、そうだと思う。だって胸が痛いの。それに、彼のことを忘れちゃうのが嫌って」
「そっか、じゃあさ!私が忘れないように彼との思い出をいっぱい話してあげる!」
「そうしたら、忘れない?」
「うん!それじゃあ、彼とロスモンティスが会ったときから話そうかな?」
ロスモンティスは私が話す彼の話を聞きながら、メモをしていく。もう二度と忘れないように。
だけど流れ出る涙は止まることを知らないし、彼女の記憶は留まることはない。
それでも、彼女にはその時に感じていた感情が身体に残っている。
だから、彼女が満足できるまで私は彼女の記憶を替わりに覚えてあげないと。でないと彼女は暗い闇に取り残されちゃう。それだけはダメだってそう思うから、辛い思いを押し込み笑顔を見せる。
せめて、今見えている光景は綺麗なものにしてあげたいから
彼女を撫でながら話し、もう一人、頼まれている子を考える。
傷だらけになって帰ってきたフォルトは二度目の家族を失った。
彼の生きる希望は、失くなってしまったかもしれない。でもscoutが言うには彼はその程度のことで折れないけど、自分を責めるから見守ってくれだって。
家族を失う痛みはその程度って表せるものじゃないと思うけど、ずっと一緒にいた彼がそういうならそうなんだろう─。
って、思っていたんだけどねぇ?
「ブレイズ、ロスモンティスは、大丈夫?」
急に部屋に入ってきた彼の目は何時もより暗く深海のようで明らかにマトモじゃなくなっている。
「うん、ロスモンティスは大丈夫だよ。ほら、今は疲れて寝ちゃってるけど苦しそうじゃないでしょ?」
「そう、だね。良かった。ありがとう…ブレイズ」
此処に来てから彼は一度も自分の心配も辛いって顔もしていない。ただ、ロスモンティスが心配ってだけしかないんだ。まるで、自分のことを諦めてるみたいな─。
「でも、君は平気なの?」
つい、聞いてしまった。
「もう、平気だよ。多分…ね」
安心させるように頑張って笑おうとしてる、彼の顔は見ていられない程痛々しかった。
何処が、平気なの?そう言いたくなる。でも、彼は彼なりにケリを付けているんだ。だから、せめて今を楽しめるように話し始めた。
此処にいる任されていた子たちは、過去を覚えられず傷ついていく子と、過去を背負って自らの痛みを無視する子みたい。
ほんと、scoutは重いものを残していく。私の心にも彼らの心にも。
だから、彼らの前で私は笑って未来のことを話すんだ。
こんな若くて可愛い子達が傷ついて、暗い暗い闇に取り残されないように。
グラスのなかで輝く液体を揺らしながら、話し出す。
「ねぇ、ドクター。この対応は間違ってるのかな」
「どちらとも言えない、かな。ただ私は君の笑顔が好きだよ。見ているだけでこんな世界でも希望はあるんだって思えるからね。彼の精神状態も良くなってきているようだしね」
「そっか。それなら良かったのかな?ごめんね、お酒の席でこんな話して」
「いや、聞けて良かった。それに、お酒の席は愚痴を言い合うこともあるだろう?」
「まぁ、そうだけど…。」
「そうだな、もしまだ後ろめたく感じるなら面白い情報とか教えて欲しい。私はまだまだ此処にいる人たちのことを知らないから」
「─!分かった…じゃあ、最近の事なんだけど──」
夜に行われた小さな飲み会は楽しい話で満ちて、夜は明けていく──。
最近ちょいとlolにハマっていて書くのが遅れました!!俺は悪くないッス、lolがワルいんすよ!
という言い訳を挟みつつ単純に筆が乗らなかったりキャラの理解が難しかっただけです。これが、スランプ!?なわけないすけど
とりあえず、次の話は曇らせ!って感じじゃない日常回を書いて、ストーリーを進めますのでゆっくりお待ちいただけると幸いです。
また、感想、アドバイス等々良ければよろしくお願いします!モチベに関わるので!
300人突破記念の書いてほしいもの!
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曇らせの短編!
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恋愛系の短編!
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ハロウィーンやクリスマスなどの短編!