救いのために   作:ヒナまつり

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2話

 

 さ、散々な目に遭った!あの後、ケルシーに説教されながら頭撫でられてただけど…それまではまぁ良かったよ?

 

 ケルシーって可愛いしね?でもさ、その状態が寝るまで続いたんだよ!?普通に怖いよ!俺の知ってるケルシーじゃないって!

 

 ほんと、この子何をしたんだよぉー。はぁ、他の人には変な影響ないと良いけど…。

 

 ま、まぁ…起きた時には居なくなってたしまぁよし!とりあえずはごはん食べてからアーツの暴走対策をしないとね。

 

 だってドクター救出作戦はそろそろ行うみたいだからね。それまでには間に合わせなきゃ!

 

 「迷った…。」

 

 くそっ記憶通りに歩いてた筈なのになぁ?なんで迷子ったんだ。はぁ、訓練の早くしたいのに…。

 

 誰か話せそうな人居ないのか?せめて訓練所の場所だけでも分かりそうな人…!っ後ろ!?

 

 「あっ!scoutの所のかわいいこちゃんだー!」

 

 むっ、胸が!振り向いたせいで顔に!?良くない、これ良くないよ!

 

 「離…して!」

 

 気合いで押し返したら自分から離れてくれた。せ、セーフ!ってこの人ブレイズか!だから距離感おかしいんだな?また抱きつかれたら辛いし少し威嚇しとこ!

 

 「ありゃー、まだ私のこと苦手?あの時はごめんなさい、悪気があった訳じゃないの。フォルト、許してくれない?」

 

 むむっ、何が因縁があるのか?…もしかして、あれか?始めてあったときにフォルトのこと小悪魔ちゃんって呼んだことか!

 

 トラウマのせいで過剰反応しちゃっただけでフォルトはブレイズ自体には特になんも思っていないみたいだけど…。

 

 「違う。…抱きつかれたくないだけ。ブレイズの事、とっくに許してる」

 

 「えっ!?なんだそうだったの?ならそう言ってくれれば良かったのに。じゃあ次からは頭撫でるだけにするね!」

 

 「やっぱり、ブレイズ…ヤダ」

 

 イシンは、母にされてた中の好きな行為は気軽に許せないみたい。てことはケルシーの事は結構信頼されてるんだろうな。てかそんなことより、食堂と訓練所の場所教えて貰わないと!

 

 「ブレイズ、食堂…一緒に行こ」

 

 うん、俺は何処にあるか聞こうとしただけなんだけど!?てか手を繋いでわざわざ一緒に行こうとするってイシンっ、恐ろしい子!

 

 「…ふふっ。分かった!それじゃ、一緒に行こっか。フォルト!」

 

 ブレイズ、めっちゃ良い笑顔だ。頼られたことがそんなに嬉しいのかな?ふむ、キャラに詳しくないから分かんないけど…笑顔の方が似合うなって感じるな。

 

 


 

 ふぅ、ご飯美味しかったー!でも喉にある源石のせいで液体系の物しか食べれないのは不便だな。それに呼吸も多少しにくいし激しい運動は厳しいかも。其処もなんとか出来たら良いんだけど…。

 

 まぁ今はアーツの暴走対策が先か。早めに訓練所行って練習しておくか。場所は、っとあの人たちについていけば分かりそうだな。

 

 

 

 よし、到着!人が居なそうな所探してから練習するか。

 

 まずは暴走してしまう原因は多分自らへの後悔とか怒りとかによる自傷精神が使用時に混じってしまうから対象がフォルトになるんだろう。特にフォルトのアーツは精神に依存して動くらしいからね。

 

 だからどうにかこの想いを敵に移す、または誰かを守るためって考えることで対象をずらす。多分それしか今は出来ることはないだろう。だから目の前のダミーを父だと思い込んでみた。

 

 そして、右手を向けて力を込め、詠唱を唱える。

 

 「■■■■■よ、力を貸し…目の前の障害を…喰らえ!」

 

 腹から何が吸い出される。その何かは鰐の形を作り出し向けたの手から吹き出し目の前のダミーを食べた。

 

 「がはっ!」

 

 だがそれと共に地獄のような苦しみが心臓から流れて来て膝から崩れる。…完全には想いを移せなかったみたいだな。だけどイシンを吸収した前よりはマシ!痛みだけだからな!

 

 よし、考えは合ってたみたいだしこの調子でやっていくか。

 

 次は強奪を試そう。アイツらに奪われた平穏を思い出し、そしてそれがもとに戻るように願う。その状態を維持し目の前においたナイフに手を向け、詠唱する。

 

 「■■■よ、力を貸し…奪われた物を…取り返せ!」

 

 次は左手から何が吸い出された。そして、鳥を型どり右手から飛んで行きナイフを拾ってきた。

 

 今さっきとは異なり痛みではなく、俺の脳裏に思想を送り出してきた。それは俺の物になれという強い思想だったがすぐに分散し、多少の頭痛を残しただけで済んだ。

 

 平気…だな?よし、それじゃ最後の魅力を試したい所なんだけど…これは生きてる人にしか効かないんだよなー。どうしよ。

 

 誰か都合の良さそうな人とか…。っ視線が、何処からだ?

 

 「ごめんなさい、見すぎた。でもフォルト、ケルシー先生が来てないのにアーツ使ったらダメなんじゃないの?」

 

 ロスモンティスって、確か記憶を失っちゃう子だよね。それでscoutとaceに良く面倒見て貰ってるんだっけ?イシンも良く話してたみたい。だから事情を知ってるのか。…誤魔化そ!

 

 「強くなるためには、時間はかけれない。ケルシーには、秘密にして」

 

 誤魔化せてるかそれ!ま、まぁ?ロスモンティスは似たような想いをしてた気がするし、許してくれるでしょ!

 

 「無茶はダメ。フォルトはそうケルシー先生に良く言われてるでしょ。それに苦しんでるのが見て分かるよ。それって無茶してるってことなんでしょ?」

 

 うん、駄目だった!めちゃくちゃ顔を近づけられてるよ!こうなりゃ情に訴える作戦だ!

 

 「でも、皆を助けるには…力が必要。ロスモンティスも、分かるでしょ」

 

 「でもそれでフォルトが傷付いたら意味ないよ。それに私がフォルトを、家族を守るから。だからフォルト、安心していいよ」

 

 守られてばっかりはもう嫌なんだよ、イシンはな。だから贖罪と共に人を守れるように努力してるんだ。残念だけどロスモンティス、無茶はさせて貰うよ。

 

 「ロスモンティス、僕はもう守られるのは…嫌なんだよ。だから、協力して欲しい。お願いだ」

 

 イシンもこう言ってる。それに身体中から熱い想いも感じるしな。ロスモンティスに伝わってくれれば良いけど。

 

 「そう。分かったよ、フォルト。ただ…約束して、死ぬほどの無茶はしないって。もし危なくなったら助けを求めるって」

 

 及第点だろ、イシン。ロスモンティスはお前の想いに答えてくれたさ。だからさ、こんな悲しそうな顔をしている彼女の想いは受け入れてくれるよな。

 

 「分かった。その時は、ちゃんと助けを求めるよ。約束」

 

 イシン、良く言った!よし、これで多少の無茶は見逃してくれるだろ。これならわんちゃん魅力の練習に付き合って貰えるかもだしな!

 

 「良かった。それじゃフォルトの訓練、ここで見ていてもいい?」

 

 それぐらいは全然平気だな。てか想いが強くなるほど俺の制御は効かなくなるな。これじゃ、戦闘時どうなるか分からんかもな。死ぬような時だけは無理にでも止めさせて貰うけどな。まぁとりあえず魅力の練習のために手伝って貰おう。

 

 「いいよ。それと、良かったら…少し手伝って欲しい」

 

 「…分かった。何をすればいい?」

 

 「其処に立ってて」

 

 少し息を吸い、母が何時も向けてくれていた太陽の日差しのような優しい気持ちを右目に宿しロスモンティスへ向ける。

 

 「■■■■■■よ、力を貸し…かの者を我へ誘惑せよ!」

 

 頭が酷く痛み立ち眩むがロスモンティスを右目から離さないようにする。

 この力は唯一発動に時間が掛かるためだ。だがその代わりに解除するまでは相手を操ることが出来る。多分戦闘中には使えないけどな!

 

 10秒ぐらいたった時、魅力が完了した。少しの頭痛を残してだが。

 

 「ロスモンティス、僕をどう思う」

 

 「…ごめん、この感情を何て言えば良いのか分からない。でもフォルトの為になるならなんでもやるよ」

 

 そう言うロスモンティスの目はとろんとしていて何処か妖美な雰囲気だった。…誰かに見られる前に解除しよ、なんか悪いことしてる気分だわ。

 

 てか、この能力だけイシンの自己嫌悪が強く出るんだよな。発動するだけなら負荷が少ないから便利なんだけどこのまま違う能力を使うと自分に使うことになりそうだ。

 

 …やっぱりちゃんとした対策は早く見つけなきゃな。今は詠唱を唱えることも気持ちを落ち着かせることも出来るけど戦闘時にそんな時間を取れるわけがないからな…。

 

 「■■■■■■、魅力を解除しろ」

 

 そう命令したとたん、まるで周囲が止まったかのように見えた。そしてドクン…ドクンと心臓が激しく鳴る音が響き、頭が何かに埋め尽くされる。その映像はあの時の母がアイツらにやられていた行為の様子だ…。

 

 それに似た行為をロスモンティスとしたい…そんな思いが出てきた瞬間、自らの足を持っていたナイフで突き刺した。

 

 うん、イシン!覚悟決まりすぎだね?俺、そんなことしようと考えてもないんだけど?ま、まぁ痛みで浮かんでいた風景は消え去り、笑い声が聞こえた後世界が動き出した。

 

 「ぐっ…。はぁ、はぁ。クソッ、扱いにくいな。アイツは」

 

 あれ、てかこれロスモンティスにとっては能力を使うことを許可したら自傷してるとかいう最悪な状況じゃ…?

 

 「フォ…フォルト。なんで自分の足を刺してるの…?そんなことしちゃダメだよ…」

 

 む、胸が痛いっ!泣きそうな顔でこっち見てくるの犯罪だよ!イシン、お前が悪いからな!これで自傷行為控えろこのやろ!

 

 「意識を保つため…だから平気。怪我しても死ぬ訳じゃない」

 

 んー!バッドコミュニケーション過ぎ!絶対これのせいだよケルシーがなんか変なの!

 

 「…フォルト、もう練習手伝わないから。それと此処から動かないで。ケルシー先生呼んでくる」

 

 …まずい、まっずい!ケルシーにこんな状況見られたら、、それも昨日の今日だぞ!?何されるか分かったこっちゃないぞ!

 

 よし、ロスモンティスが見えなくなったら逃げよう。大丈夫、記憶には何回かこんなこともあった…あったんのかよぉ!?

 

 …はぁ、後悔しててもしゃあない。とりあえず記憶通りならパフューマーのとこに行く前にケルシーとアーミヤに遭わなきゃなんとかなる!

 

 よーし!見えなくなったし…

 

 「フォルトさん…何をしていたんですか?怪我をしているようですが」

 

 あ、あはは、終わった!ケルシーより見つかっちゃダメな人にあっちゃった!

 

 「き、気のせい。…あっ、用事が」

 

 「…何故焦っているんですか?何か後ろめたいことでも?それに怪我をしたら直ぐに医療室へ行くように教えていた筈ですが」

 

 目に!目に光がないんですが!そうだ、医療室に行くって嘘ついて逃げればいいじゃん!

 

 「あ、あー。用事ってのは…医療室に、行こうとしてたんだ」

 

 これで完璧だな!ふぅー、初めてイシンと心が通った気がするわー!

 

 「ふふっ、それなら良かったです!あっ…私もケルシー先生に用事が合ったので一緒に行きましょうか!」

 

 に、逃げ道が潰された!?どうしよ、どうしよ!

 

 「ケルシー先生、此処にいる。フォルト、逃げてないよね?」

 

 あ、あぁー!やべぇってやべぇって!このままじゃアーツの練習する時間なくなるって!此処はど、どうにか誤魔化すしか道はない!

 

 「に、逃げるわけない…」

 

 「でも逃げようと考えていましたよね?フォルトさん?」

 

 あっ、そういえば心読めましたね。忘れていました、てへっ!こうなったら、気合いで走って逃げるか!

 

 「あぐっ…!」

 

 あっ、怪我したの足でしたね…。へへっ。ドクター、先立つ不幸をお許しください…。

 

 「アーミヤ、ロスモンティス。フォルトを医務室へ連れて行くぞ」

 

 「「分かった(ました)」」

 

 こんな筈じゃなかったのにぃぃー!!




の、延びすぎじゃあないですか?五人の方が評価してくれて?38名のお気に入り登録って!!

う、嬉しいけど期待に応えられるか不安になりますね…。それと未だ書くのになれていないのでアドバイス待ってますね。

それではこんな拙い小説を見てくれた皆さまありがとうございました。

次回を早めに書けるように努力しますね!
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