ミネ[お待たせいたしました]
ユメ[あ、ミネさん…]
その後、あの白いロボットにトリニティの救護騎士団の本部まで連れてこられて、コウ君が運ばれ救急オペを受けることになった。そして、オペが終わって担当してくれた救護騎士団のミネさんと、ゲヘナの救急医学部のセナさんが出てきた。
ユメ[あの、コウ君は?]
ミネ[最善は尽くしました。あとは彼の生命力に頼るしかありません]
ユメ[そうなんだ…、ありがとうね…]
ミネ[正直、私一人では無理でした。セナさん、わざわざ来てくれてありがとうございます]
セナ[今回ばかりは本当の死体になるところでしたから。でも、ユメさんもお手柄です]
ユメ[私は何もしてないよ…]
セナ[いえ、ユメさんもよくやりました。右腕の出血が酷かったでした、あと少しでも止血が遅かったから、間違いなく本当の死体になってました]
ユメ[…]
ミネ[ユメさん、彼に寄り添ってください]
ユメ[いいのかな…、私が…]
セナ[何があったのかは知りませんが、今の彼には、あなたが必要です]
ユメ[ごめん…、ちょっと1人にさせて…]
私はそう言って、その場を逃げるように去った。
ミネ[ユメさん…]
セナ[では、私はこれで。あまり長居は出来ないので]
ミネ[はい。セナさん、ありがとうございました]
セナさんはそう言うと、救護騎士団を後にした。
ユメ[ごめんね…、私のせいで…]
外のベンチに腰をかけ、コウ君との思い出を振り返った。今思うと、コウ君は不思議な人だった。キヴォトスでは珍しい男の子で、記憶がなくて、なのにめちゃくちゃ強くて、私より頼りになる存在。それに加えて、人望をあるし、私なんて。
???[ねぇ、大丈夫?]
頭をあげると、ピンク髪の白服の、大きな翼の子がいた。
ユメ[君は?…]
ミカ[私聖園ミカ、ミカって呼んで]
ユメ[私梔子ユメ、よろしくね]
ミカ[うん!、ユメちゃんかぁ。いや先輩だからちゃんと呼ばないと]
ユメ[呼び捨てでも大丈夫だよ]
ミカ[でも先輩だから、せめてユメさんって呼ばせて!]
ユメ[じゃあ私はミカちゃんって呼ばせてもらうよ]
ミカ[うん!、ちょっと隣失礼するとユメさん]
ミカちゃんは私の隣に座った。
ミカ[さっきすごい騒ぎだったよ、救護騎士団の本部に白いロボットが来たって聞いてナギサちゃんに向かってって言われてさ。あ、ナギサちゃんは私の幼なじみで]
ユメ[幼なじみか、いいよね]
ミカ[ユメさんにも、そういう人はいるの?]
ユメ[私は…、2人の後輩ぐらいかな、そういうのは。私より頼りになっていつも助けられてばかりで、こんな先輩で情けないよね]
ミカ[でも、着いてきてくれたんでしょ、ユメさんに]
ユメ[そうかな…]
ミカ[私ね、前までゲヘナが大嫌いだったの]
ユメ[確か、トリニティとゲヘナは歴史的な関係から仲が悪いんだったよね]
ミカ[うん、しかも私って、ゲヘナ嫌いの気質が強いパテル分派だからさ、他の子と比べてゲヘナが嫌いだったの]
ユメ[そうなんだ…]
ミカ[今でも嫌いだけど、昔ゲヘナの1人の生徒に教えて貰ったの、”憎しみは憎しみしか生まれない。その憎しみの連鎖を断ち切って欲しい”って]
ユメ[憎しみの連鎖…]
ミカ[その子もさっき運ばれてきた子と同じ男の子なんだ、今はどこで何してるか分からないけど。だからなんて言うのかな?。その、ユメさんは、自身を責めないで、ユメさんのその気持ちもユメさん自身に対する憎しみだから]
ユメ[私自身の憎しみ…]
ミカ[それに、その子は帰ってくるよ、絶対に]
ユメ[そうかな…]
ミカ[そうだよ!、だって、信じる限り奇跡はいくらでも起こせるんだから!]
ユメ[ありがとうミカちゃん、少し元気が出たよ]
ミカ[良かった]
トリニティ生徒[ミカ様、ドルマヤン帥父がお呼びです]
ミカ[はぁい。じゃあユメさん、またね]
ユメ[うん、ミカちゃん。またね]
ミカ[ドルマヤン帥父の話面白くないのにぃ]
トリニティ生徒[そう言わずに、行きますよ]
ユメ[そうだよね…、奇跡は存在している。よしっ!]
そしてベンチから腰を上げて、コウ君の方に向かう。
トリニティ生徒[ドルマヤン帥父、ミカ様をお連れしました]
ドルマヤン[うむ…、ご苦労…、お前は下がってくれ]
トリニティ生徒[はっ]
ミカ[ナギサちゃんにセイアちゃんと、リング・フレディさんだっけ?]
フレディ[あまり顔を出さないからな、知られてなくても仕方ない]
ナギサ[遅いですよミカさん]
セイア[ミカはドルマヤン帥父の呼び出しにはいつも遅いからね]
ミカ[だって面白くないもん]
フレディ[まぁ、今回は帥父ドルマヤンの話じゃないが]
ミカ[え?、じゃあ誰の?]
ドルマヤン[ではセイア、始めてくれ]
セイア[そうだね。では本題に入ろう、”キヴォトスの未来”についてだ]
ミカの言ってたゲヘナの生徒と話ですがその気になったら外伝でやるかもです