【完結】アンデッドダンジョンの最深部でパーティ追放されてボコられて放置された結果、俺を拾ったダンジョンのラスボスの女の子が俺のご先祖様だったから後継者に指名された件。今日から俺がダンジョンマスターだ。   作:羽黒楓

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第52話 おまけSS

「なんやー? 結局おまえら、つきあってんのかい」

 

 俺といつものロリータ姿のご先祖様は俺の家の茶の間で食卓を囲んでいた。

 

「まあそうなりますかねえ」

 

 改めてそう言われると、なんか照れるなー。

 そこに、母さんが山盛りのごはんをもってくる。

 

「さあさあご先祖様、どうぞたくさん食べてくださいな、慎太郎もいっぱい食べな」

「母さん、いいよ、ごはんくらい自分でよそわせれば」

「まあなにをいってるの! 私たちのご先祖様なのよ!」

「あ、母方のご先祖様なんだ」

 

 俺がそう言うと、ご先祖様が口をはさむ。

 

「いや、お前んとこは父親も母親もあたしの血を引いているんや。父方の方は直系やから、まさに慎太郎はわが後継者にふさわしい子孫ってわけや、もぐもぐ」

「ごはんつぶ落としてますよ、なんか食べ方雑だなあ」

 

 しかし、わが家の普通の和室に、白とピンクのフリフリフリルとレースでいっぱいの甘ロリ姿の女の子がいる、ってのはなかなかシュールな光景だなー。

 あーもう、せっかくのロリータ服なのに、納豆の粒落としちゃってるよ、これクリーニング出すのもただじゃないんだから、まったくもう。

 今度は桜子が味噌汁ののったお盆をもってやってくる。

 

「えへへ、これは私がつくったんだよー。ご先祖様も慎太郎もぜひ味わってね」

 

 エプロン姿の桜子もかわいいなあ。

 ショートボブにエプロン、とても似合っている。

 こんなかわいい子がずっとそばにいたんだなあ。

 もっとはやく気づくべきだったなあ。

 

「おい慎太郎、なに桜子にみとれてんじゃい」

 

 ご先祖様が味噌汁をずずずっ! とすすりながら言った。

 別にいいじゃないか、今はもう俺の彼女なんだし……。

 そう思っていると。

 

「なあ、慎太郎。そろそろお前も子孫をつくらんか? お前が子孫をいっぱいつくってくれんと、あたしの血筋も繁栄せんのや」

「え、ご先祖様の子孫ってほかにもいるんじゃ?」

「それがな、不幸なことに事故や病気で死んでもうたのがいっぱいいて、年頃の子孫はおまえくらいなもんや。だから、ほら、子作りせえ」

 

 桜子が真っ赤な顔で、

 

「んもう! ご先祖様ったら、まだはやいですよ、私たち、まだ高校生なんだし……」

「なんや、高校生ってもうすぐ十八になるんやろ? あたしも娘を産んだのが十八や。なんの問題もないやろがい。ほら、いまここで子作りせえ、ここで」

 

 さすが知力マイナス58だ、とんでもないことを言い始めた。

 

「ご先祖様も何百年も生きてきたんだから、あと数年くらいまってくださいよ」

「待たれへん。こないだテレビでな、赤ちゃん特集やってたんや。あれ見てたら赤ちゃんってええなあ、と思ってな」

「そんなの、美香子ちゃんの赤ちゃんでもかわいがってあげてくださいよ」

「あいつらもかわいかったが、モンスターとの子供やから成長が早くてな。もう赤ちゃんとは呼べん。だから、ほら、桜子、お前いますぐ慎太郎と子作りせえっつてんのにわかんないやつやなあ」

 

 もー、いや、別に、俺は、子供ができちゃうようなこと、やってみたいなーとは思うけど、まだ桜子が許してくれないし、ほんとにできちゃったらそれはそれで学生の身で困るし……。

 

「もう、ご先祖様ったら、冗談はやめてくださいよ。慎太郎に子供なんて、まだ早いです。慎太郎自身がまだこどもなんだし」

 

 母さんが助け船を出してくれた。

 そしたらなんと、ご先祖様はとんでもないことを言い始めた。

 

「なんや、百合子、なにいってんのや」

 

 ちなみに百合子ってのは母さんの名前だ。

 

「百合子、あたしはあたしの子孫ができればそれでええんや、お前が生んでもええんやで?」

「あらやだ、お父さんが生きてたらそれでもいいですけど、もうずいぶん前になくなってしまったから……」

 

 いやちょっと待って母さん、父さんが生きてたら子作りしてもいいって思ってるってこと?

 もう五十歳近いんだからやめてくれよ……。

 

「せや! ええこと思いついたで!」

 

 知力マイナス58が思いつくことなんて、絶対ろくでもないことだと思うんだけど、まあ一応聞いてやるか。

 

「なんです?」

「ええか、よく聞け、日本の法律では、3親等内のものと結婚はできんことになっとる。これ逆にいえば、4親等離れていたら結婚できるんや」

「ああ、いとこ同士だと結婚できるみたいですね、日本だと」

「で、や。あたしの娘はお前のひいひいひいひいひいばあさんやから、4親等どころじゃないわ」

「あ、知力-58がろくでもないこといいだしたぞ」

「つまり! あたしと慎太郎! あたしたちは、日本の法律上、まぐわってもええんや! 心配すんなや、あたしは経験がある! さあいろいろおしえてやる!」

 

 来ていた甘ロリフリフリドレスをぽぽーいと脱ぎ捨てるご先祖様。

 あのねー、今午前七時半なんだけど。

 こんな朝っぱらからなにやってんだ。

 下着姿のご先祖様、お胸はこじんまりしていてかわいい、おパンツはかわいいうさぎさんが描いてある。

 なんかいろいろちっちぇー。これで身体年齢18歳は嘘だろ、10歳くらいだろ。

 

「慎太郎、わが豊満な身体に飛び込んでくるがいい! ル○ン3世みたいに!」

 

 叫ぶご先祖様、ゆらりとたちあがる桜子。

 

「さあ! 慎太郎! あたしがお前の子供産んでや……」

 

 次の瞬間、桜子の見事なドロップキックがご先祖様を直撃した。

 桜子のスカートが広がってパンツ丸見え、黒だった。

 

「くっ……」

 

 膝をつくご先祖様、そこに桜子がさらに追撃を行う!

 ご先祖様の膝を足場にして膝蹴り、これは! シャイニングウィザーーーーーーードォォォ!

 そして!

 椅子の上に上がる桜子、これはまさか!

 

 椅子の上からバク宙しながら体当たり!

 ムーンサルトプレスだぁぁ!

 

 おおっと、ご先祖様がそれをかわしたーーー!!!

 そして桜子に組み付いて持ち上げ、畳の上に叩きつけるぅぅ!!

 これこそがエメラルドフローーーーーーーーーーーウジョン!!!

 母さんがすかさずカウントを始める!

 

「ワーン、ツー、」

 

「バカバカしいから散歩行ってくるわ」

 

 外に出ると今日はいい天気だった。

 秋が終わり、冬が近いとき特有の透き通った空気の冷たさ。

 最上川の河川敷にでもいって白鳥を眺めようかな。

 帰りにせんべいでも買って帰ってやろうか。

 

「うー寒い寒い」

 

 もうちょっと厚着してくればよかった、空を飛ぶ白鳥を眺めながらそう思った。

 

 

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