かなり時間が経ってからいろはが起きた
いろは「んん・・・はっ!っ!・・・こむぎ?」
しきは「・・・何やってるの姉さん」
いろは「何ってこむぎがいつも襲って来ると言うか起こしに来ると言うか・・・まぁ、その癖で・・・」
しきは「ふーん・・・で、こむぎは?」
いろは「確かに今日は珍しく来ないけど・・・」
そんな話しをしているとピアスがしきはの体に巻き付きながら首まで移動し、ジェスチャー(?)で何かを伝えた
しきは「・・・どうも、この家には居ないらしいよ」
いろは「そんな!?」
いろはは大急ぎで両親にこむぎが居ないと相談し、家族総出で探す。が、見つからなかった為、もしかしたらと思い自室の小さなピンクのトランクを我武者羅に振ってメエメエを呼び出す
いろは「メエメエ!メエメエ!」
メエメエ「はいはい何事で」
いろは「こむぎそっちに行ってない!?」
メエメエ「いらっしゃいませんが何か?」
いろはとしきははこむぎが突然居なくなった事をメエメエに話す。すると
メエメエ「だメェ!!?前から思っていましたがこむぎ様はプリキュアとしての自覚が足りていないのではありませんか!?」
いろは「何処行っちゃったんだろ・・・」
しきは「・・・そんな事言うなら、そもそも元は犬なのだから、プリキュアにさせずに・・・もっと言えばあのアイテムを使用不能にさせれば済む話。何なら私が奪っても良い」
メエメエ「それは困ります!」
いろは「そうだよ!ワンダフルパクトが無いとなんにも」
陽子「いろはぁー」
いろは「ギクッ!」
陽子「いろは?」
いろは「何?お母さん」
メエメエ「メェェェ」
陽子「今何か鳴かなかった?めぇって」
いろは「めぇっそうも無い」
陽子「電話だよ。悟君から」
いろは「!」
いろははすぐに電話に出る為に下に走って行く
しきは「・・・にしても、どうやって家出したのやら」
陽子「何処か開いてたのかも」
しきは「開いてたとしても出てくとは思えないけど・・・もしかしたらこむぎなりに何か考えてたのかも」
陽子「こむぎが?」
しきは「ほら、ピアスも似たような事あったでしょ?2日位居なくなってた事」
陽子「そう言えばあったねー。あの時のしきはは『問題ない』とか『ピアスにはピアスなりに考えてるだろうし』とか言ってなんにも行動してなかったもんね」
しきは「でも実際大丈夫だった・・・ピアスがどう言う状況だったかはわからないけど、大丈夫なら良いよ、私は」
陽子「ホント、昔から変わって無いわねー」
しきは「三つ子の魂百まで、なんてことわざがある位には性格を変える事は難しい」
陽子「確かに」
しきは「取り敢えず私は部屋に戻るよ」
しきははそう言って部屋に戻った
しきは「・・・で、結局の所どうなの?」
ピアス「私見たんですよ。こむぎが家出する所を」
しきは「それは聞いた。忠告したのも聞いた。その上で家出を選択したのも聞いた」
ピアス「では何が聞きたいのですか?」
しきは「・・・私が聞きたいのは貴女の意見。どうして『家出』などという愚かな選択を取ったのか、貴女なりの意見が聞きたい」
ピアス「・・・そうですね。私は普段から貴女に様々な事を教わっていたので兎も角、こむぎは何も教わっていない筈です。なので『言葉』と言う物をあまり理解してないが故に、意見が衝突した際の対処法を知らないのでしょう」
しきは「だとしても、家出する理由としては浅い様な・・・」
ピアス「こむぎが出て行く際に、いろはに謝罪してました」
しきは「・・・家出するのに謝罪?謝罪するような事って・・・あぁ、成る程。やりそうな事ね」
ピアス「?どう言う事です?」
しきは「これはただの予測だから実際はどうかわからないけど、昨日の戦闘で姉さんはこむぎに『犬だから本能的に戦えない。だから下がってて』と言っていた。にも関わらず前線に出て来た」
ピアス「あのまま仕留めれましたからね。私としても憤りを感じました」
しきは「でしょうね。多分、姉さんも怒ってたと思う。でも、こむぎの頭の中は常に『いろはと一緒に居たい。いろはと一緒にやりたい』。そんな頭をしていて、それでいていつも自分本位。だからこそ邪魔をしたと言う自覚が無く、そして何故か怒られた。その理由も分からなくて、それでも自分が正しいと思っていて、だからこそ、『嫌われた』って思い込んでしまった」
ピアス「・・・あまり言いたくありませんが、納得出来る理由ですね」
しきは「人間なら有り得なくはないけど、あったとしても産まれてからずっと誰とも会話とか一切してないし会話してる様子すら見たこと無いとか、そんな低レベルの話し。でもこむぎは犬であり、言葉を殆ど知らない上に知性もそこまで。だとしたら発想力が低い事も納得がいくってだけ」
ピアス「・・・」
しきは「・・・なに?」
ピアス「・・・いえ、凄いなと思っただけです」
しきは「・・・そ」
ピアス「・・・それにしても、何故私に色々教えて下さったのですか?」
しきは「蛇の身でも、私の事をサポート出来る事があるかもしれないって思ってやっただけ。と言っても、実験も兼ねてたけどね」
ピアス「そう言う事でしたか」
しきはがそのまま布団で仮眠しようとした時、それを妨害するかの様に凄く大きな鳴き声が響き渡った
ピアス「・・・どうしますか?」
しきは「聞かないで・・・行くに決まってるでしょ」
そうして2人は声のした方に移動する。そしてその場には既にキュアフレンディが居り、ライオンのガルガルを探していた
フレンディ「どこ・・・この辺りに・・・」
ガルガル「ガルガルゥ!」
ガルガルがキュアフレンディの背後から先制攻撃を仕掛けるもキュアフレンディは寸での所で回避する
フレンディ「待って!落ち着いて!話しを聞いて!」
ガルガル「ガルゥ!」
キュアフレンディはガルガルからの攻撃を防ぐ為にリボン型のバリアを張る。だがいとも簡単にバリアごと吹き飛ばされてしまう。そしてその後の追撃はバリアを囮にして何とか回避するも岩肌に追い込まれてしまう。しかし、そこに凄い勢いで接近してくる人影があった
こむぎ「いろはぁぁぁ!!!!」
フレンディ「こむぎ!?来ちゃダメ!逃げて!」
ガルガル「ガァルゥ!」
こむぎ「!?」
こむぎがキュアフレンディを助けに来るもガルガルの威嚇で怯んでしまう
フレンディ「やめて!そんなに暴れたら貴方が傷付いちゃう!」
ガルガルはキュアフレンディに対し頭突きをおみまいし岩肌に押し付ける。そしてそのままキュアフレンディに対して何度も何度も頭突きをする
こむぎ「怖い・・・でも!いろはを助けたいから!」
こむぎはワンダフルパクトを構え、変身を始める
こむぎ「ワンダフルパクト!プリキュア!マイエボリューション!スリー!ツー!ワンっ!」
ワンダフル「みんな大好き素敵な世界!キュアワンダフル!いっしょに遊ぼ♪」
キュアワンダフルになったこむぎはガルガルの側面に体当たりをしてキュアフレンディを助ける
フレンディ「ワンダフル!」
この場に接近してくる人影がまだ2つあった。そして、それはガルガルを視認するとそれぞれ姿を変える
あん「クイックフィズィパクト!プリキュア!マイエボリューション!」
アングラス「孤独で生きる2人の世界!キュアアングラス!あなたも一緒に生きましょう?」
しきは「クイックフィズィパクト!プリキュア!マイエボリューション!」
アミナ「孤独で守りし2人の世界!キュアアミナ!あなたの罪は私の物」
ガルガルがキュアワンダフルに突進を行う。その威力は高く、キュアワンダフルは崖まで吹き飛ばされてしまう
フレンディ「ワンダフル!」
アミナ「クッションバリア」
キュアワンダフルの落ちた先にあった木々に当たる前にキュアアミナのクッションバリアでキュアワンダフルへのダメージを抑える事は出来た。だが、それでも受けたダメージがあるのは変わらない
アミナ「取り敢えず、ダメージは多少抑えれた筈・・・アングラス!おびき寄せて4番の作戦を使う。良い?」
アングラス「了解!・・・弱虫の分際で私達に勝つつもり?もし勝てると思ってるならかかって来なさい」
手も使ってガルガルを挑発する。するとガルガルも頭にきたのかキュアアングラスを襲おうとする。だが、地形と動きを利用されたガルガルはそのまま崖に落っこちてしまい、それを追う様にキュアアングラスも崖下に降りる
アミナ「クッションバリア」
アングラス「エスカマシールド!」
キュアアミナがクッションバリアを2枚展開し、その後ろにキュアアングラスのエスカマシールドが展開される
ガルガル「ガルガルゥッ!!」
ガルガルがクッションバリアに突撃し、1枚目を拮抗のきの字も見せずに破壊してみせ、続く2枚目もいともたやすく破壊される。ガルガルが残りの1枚も軽く破壊して自身の敵を叩き潰してやろうと言う意思で腕を振り下ろす。だが、『ガギンッ!』と言う音と共に弾かれてしまった
ガルガル「ガルゥ!?」
アングラス「私の盾は壊れない」
アミナ「総員散開。撹乱して相手の体力を消耗させる」
フレンディ・ワンダフル・アングラス「「「了解(わかった)!」」」
4人はバラバラの方向に移動し、ガルガルもそれを追い掛ける。どうやらキュアワンダフルを追い掛けるようだ
ワンダフル「こっちこっちぃ!」
キュアワンダフルはガルガルを自分の方におびき寄せて完璧に回避していく。そして空中でフレンドリータクトを出現させる
ワンダフル「フレンドリータクト!わんわんワンダフル!ヘルプ!キラリンアニマル!ペンギン!」
悟「やったぁ!」
フレンディ「ワンダフル!」
ワンダフル「ありがとうキラリンペンギン!」
フレンディ「よーし私も!フレンドリータクト!フレフレフレンディ!ヘルプ!キラリンアニマル!ペンギン!」
アミナ「それなら私も・・・クションバリア!ワンダフル!フレンディ!反転して!」
ガルガルの目の前にキュアアミナがクッションバリアを展開させるが、ガルガルはクッションバリアが簡単に壊せれる物だと言う事を既に学習しているので前脚を使ってバリアを破壊する。だが、そのバリアの先の状態が変わってる事は予想外だった様でキュアワンダフルとキュアフレンディが凄い速度でガルガルの横を通り抜けて再度反転する
アミナ「(あれで見失うんだ・・・)」
キュアワンダフルとキュアフレンディはフレンドリータクトを出現させ、浄化の準備に入った
ワンダフル・フレンディ「「フレンドリータクト!ワンダフルを君に!」」
キュアワンダフルがキュアフレンディに犬の耳を描き、キュアフレンディがキュアワンダフルに犬の尻尾を描く
ワンダフル・フレンディ「「わんわん!わーん!ガルガルな心飛んでけ!プリキュア!フレンドリベラーレ!」」
キラリンライオン「ニコニコォ」
フレンディ「おいでおいでー」
ワンダフル・フレンディ「「お家にお帰り」」
アングラス「ちゃんと仲直りしたんだ?」
こむぎ「あれ?なんで知ってるの?」
アングラス「だって私は言った筈だよ」
キュアアングラスは変身状態から人間状態に戻り、その言葉の続きを口にする
あん「自分で選んだから後悔しないでって」
こむぎ「えーっ!?昨日の人!?」
いろは「えっと・・・貴女は・・・」
あん「・・・名前忘れられてるみたいだからもう一度。今度はちゃんと自己紹介するね?私は蛇野あん。私はキュアアミナの変身者をご主人様としてるの。宜しくね、犬飼剛さんと犬飼陽子さんの双子の娘である犬飼いろはさん」
いろは「なんで私の家族の事を!?」
あん「有名人だしね。ついでに妹の犬飼しきはさんの事も知ってる」
いろは「・・・」
こむぎ「凄い・・・いろはの家族の事いっぱい知ってる・・・」
いろははあんと言う少女に色々知られていて驚きが隠せず、こむぎも同じく驚いてはいるものの純粋に凄いと思っている様だった
あん「これ以上は怒られるから行くね・・・あぁ、これは独り言だけど、私達はプリキュアになる前から知り合ってる筈なんだよねー」
いろは「プリキュアになる・・・前から・・・?」
いろははその言葉の意味を考えるが、それより今はこむぎとまた一緒に居られる事に安心していたのだった