ある夏の朝。いろはとこむぎは朝の散歩に出掛けていた。その頃しきはとピアスは
しきは「・・・ふぅ。ピアス、念の為姉さん達の様子見をしにいくよ」
ピアス「様子見ですか?」
しきは「私達は兎も角、姉さん達が今日の暑さ耐えれるとは思えない。それに、どうせこむぎが考えなしに散歩し続けるだろうから何処かで動けなくなってる可能性も高いし」
ピアス「・・・あぁ、成る程。確かにそうですね。では行きましょうか」
そう言ってピアスは人間体になり、しきはと一緒に散歩ついでの捜索を開始した
しきは「・・・いい天気。ちょっと暑い程度だから服さえ調整すれば問題なく運動出来る」
あん「そうですね・・・ですが、私は長時間の運動は難しそうてす」
しきは「ピアスはどんな姿であれ、元々は動物。この熱に耐えれる時点で充分」
あん「だと良いのですが・・・あれは?」
しきは「あれ?・・・あぁ、姉さん達ね。ユキも流石に耐えれなかったみたいだけどどうするつもりなのか・・・」
万が一倒れても良い様に接近する。が、いろはとまゆがいきなり走り始めた。行き先を見ると悟の家の方であった。尚、しきは曰くお水と叫びながら走っていく姿はさながらゾンビのようであったそうだ
しきは「・・・姉さんがごめんね」
悟「え・・・あ、うん」
流石に悟でも微妙な反応しか出来なかった。それはそうだ。つい数秒前にいろはとまゆの顔に水を掛けてしまったのに何故か感謝され、その上いろはの妹であるしきはには謝られると言うある意味矛盾した事を言われてしまっては誰もがそうなるであろう。そして悟はなんだかんだ4人と2匹を家に上げたのだった
いろは・まゆ「「涼しいぃ」」
ユキ「生き返るにゃぁ」
悟「冷たい麦茶でもどうぞ」
しきは「ありがとう」
それから少しして
しきは「姉さんもまゆも、暑さに強い訳じゃ無いのに全く対策せずに出たらあぁなるのは当たり前だし、最悪今頃熱中症になってたんだからね?」
いろは「あ、あははぁ」
しきは「・・・だから、悟が居て良かった」
悟「そう言ってくれるなら助かるよ。遠慮せずゆっくりしていって」
いろは「うん。あ、大福ちゃんのケージ凄く立派だねぇ。こんにちは大福ちゃん」
いろはがそう言うと大福は起き上がり、出してと言わんばかりに扉を叩き始める
悟「うん、今開けるよ。良かったねみんなに会えて」
こむぎ「わー大福!あそぼあそぼ!」
大福とこむぎは部屋の中で追いかけっこをし始める。そしてすぐにこむぎはユキに遊ぼうと声を掛けるものの拒否されてしまう
こむぎ「わんわーん!」
こむぎがユキに飛び掛かろうとするがピアスが尻尾を上手く使って後ろ足に巻き付き、ユキに当たらない様にする。勿論他の場所に巻き付かなければこむぎを引っ張れない。その為しきははそれを察知したかの様にピアスの首を掴んで引っ張った
こむぎ「わふー?」
しきは「・・・相変わらず考えなしな事で」
一息ついたところでこれからの事を考える事になった。こんな暑い中で散歩させてしまうとしきはも言った様に最悪熱中症になって倒れる危険性もあるからだ
いろは「はぁ、明日からどうしようかなぁこむぎのお散歩・・・」
悟「まだ暫く暑いみたいだね」
そう言って悟はスマホを見せる。すると湾岸市(と思わしき場所。恐らく静岡県小田原市の辺りが湾岸市だと思われる)は35℃以上になる予報となっていた
まゆ「夏の間だけお散歩をお休みにするのは?」
いろは「犬のお散歩は運動不足解消とかストレス発散の役割があるから全くしないのも良くないかも」
しきは「実際数日なら兎も角、1週間も散歩無しは犬が耐えれないし、だからと言って人間程暑さに強くは無い。だからこそ、私達が少しでも変化を感じ取って予防や対策を立てないといけない」
悟「そうだね。例えばうちの場合、年中エアコンを付けて20℃前後に保ったり、除湿機や加湿器で湿度を50%に保ってる。それにうさんぽは」
まゆ「うさんぽ?」
しきは「兎を外で散歩させる事。因みに部屋で散歩させる事は部屋ンポ。多分夏だけはうさんぽの代わりに部屋ンポしてる筈」
悟「そこまで知ってたんだ」
しきは「一応は」
いろは「大福ちゃんの為に色々対策してるんだね」
悟「今日の部屋ンポは、こむぎちゃん達のお陰でいい運動になってるよ」
と雑談していると大福がいきなり立ち止まり、横に倒れてしまった
まゆ「えっ大福ちゃん!?」
しきは「バタン寝だから大丈夫。兎は立った状態から横になれないからあぁなるだけ」
まゆ「なんだビックリしたぁ」
いろは「私も初めて見た時は驚いたよ」
こむぎ「こむぎもこむぎも!」
こむぎもバタン寝をし始めた
こむぎ「ユキもやるわん!」
ユキ「やらない(即答)」
こむぎと大福がシンクロしてユキの方を見たのは偶然だと思いたい。と言うか無茶苦茶面白いから再放送して欲しい。・・・それはそれとして
悟「3人共お腹空かない?」
そう言って悟が出したのはそうめんとゼリーだった。暑い時はついついそうめんを食べてしまう。因みにゼリーにはサイダーを入れてあるらしい
悟「暑い時は夏野菜や体を冷す物もお勧めだよ」
いろは・まゆ「「へー」」
そうめんとゼリーを食べ終えた4人はひんやりグッズの話しをしていた。そんな時にメエメエから悟へ電話が来ていた。そしてそれを見たいろはは何かを思い付いたのか即座にトランクを使ってメエメエを呼び出した
いろは「メエメエにお願いがあるの!」
メエメエ「なんでしょう?」
いろは「朝と夕方の2回、ニコガーデンでお散歩させて欲しいの!」
メエメエ「お散歩、ですか?」
悟「そっか。ニコガーデンは暑く無いもんね」
まゆ「こむぎちゃんも安心だね!」
いろは「うん。メエメエ、アニマルタウンは暑過ぎてお散歩出来ないの。こむぎの為に夏の間だけお散歩させて下さい!」
そう頼み込む。が、大体の人は何となく察したであろう展開になってしまう
メエメエ「ふむ、それは勿論・・・ダメェ!です」
いろは「え?なんで?」
メエメエ「ニコガーデンはニコ様がお作りになられた特別な場所です。お散歩コースでは無いのです」
いろは「じゃぁ朝だけならどう?」
メエメエ「時間の問題じゃありません」
いろは「1回だけなら」
メエメエ「クドいですよ。と言うか暑い暑いってちっとも暑く無いじゃないですか。ワタクシなんてこんなモフモフな毛があるのに全然へっちゃらですよ」
と、メエメエといろはが言い合ってる間にしきはは何かを思い付いたようで口元が緩んでいた。が、すぐに何時もの表情に戻してメエメエに近付いた
しきは「姉さん達曰く外は灼熱らしいけど、大袈裟だしメエメエも散歩ついでにニコ様の所に行ったら?」
メエメエ「えぇ、そうさせて貰いますね。皆様ごきげんよう」
そう言ってメエメエは外に出て行った。扉が閉まってからまゆが口を開いた
まゆ「大丈夫かなぁ」
悟「いや、無謀だよ」
しきは「私の体質は特殊なのにね」
いろは「良いアイデアだと思ったのになぁ」
そして外に出たメエメエは
メエメエ「夏なんですからある程度暑いのは当然の事。気合が足りないんですよ気合が!」
と言って歩き始める。が、しきはの言葉を鵜呑みにし、その上元々夏の暑さを舐めていたメエメエはすぐに暑さに負けて倒れてしまった。当然しきははこうなるのは分かっていた為、あえて『キチンと自身(しきは)の事を知ってる事が大前提』で話し、出来るだけメエメエの認識の低さを保たせる様にしたのだ(ほぼ無意味)。そして暫くしてから4人は一旦家に帰る事にした為家から出ていた
悟「まだ暑いから、気を付けて帰ってね」
いろは「うん」
このまま帰る筈だったがガルガルが出現してしまい、この暑さのなかで戦う事になってしまった。しかもこの暑さの為、ガルガルも熱中症になる可能性があった為ガルガルの居るであろう場所に移動する・・・のだがしきはとピアス以外は暑さでバテてしまっていた。それはガルガルでも例外ではなく・・・
ガルガル「ガァルガルゥゥ!」
いろは「居た!」
まゆ「あれ?ガルガル元気みたい?」
ユキ「そうね」
・・・と、言いたかったがガルガルも暑さでバテてるなんて事は無かった様だ。この卑怯者!ズルいぞ!と言いたいが実は卑怯でもなんでも無く
悟「背中にある大きなコブ・・・あれはラクダかもしれない!」
こむぎ「ラクダ?」
あん「ラクダは気温が高いと34℃〜40℃まで上げて汗を出しにくくする事で生存率を上げてる動物なのでこの程度であれば暑いとは思いません」
こむぎ「ええっ!?」
まゆ「この暑さでも平気なの!?」
いろは「う、嘘でしょぉ!?」
と、れっきとしたガルガル・・・いや、ラクダが当たり前に備えている性質である為文句は言えないのである。そして全員で建物の陰に移動し、ガルガルの様子を見る。が、当然意味はほぼ無い
ユキ「暑い帰りたい涼しい所に」
まゆ「ガルガルを速く助ければ、早く帰れるよ」
ユキ「仕方ないわね!」
2人はシャイニーキャッツパクトを出し、変身準備に入る
ユキ「シャイニーキャッツパクト!」
ユキ・まゆ「「プリキュア!マイエボリューション!」」
シャイニーキャッツパクトのアイシャドウを目元に付ける
まゆ「目元に煌めき!」
更にシャイニーキャッツパクトの猫状のスライドを回し口紅を付ける
ニャミー「リップはキュートに」
衣装を一気に変化させ、最後にシャイニーキャッツパクトを仕舞う
ニャミー「気高く可愛く煌めく世界!キュアニャミー!仕方が無い、構ってあげる」
リリアン「結んで紡いで繋がる世界!キュアリリアン!怖くない怖くない」
ニャミー・リリアン「「にゃんだふるぷりきゅあ!」」
いろは「こむぎ、いくよ!」
こむぎ「うん!」
いろはとこむぎもワンダフルパクトを出し、変身準備に入る
こむぎ「ワンダフルパクト!」
こむぎ・いろは「「プリキュア!マイエボリューション!」」
こむぎ「スリー!」
いろは「ツー!」
こむぎ「ワンっ!」
ワンダフル「みんな大好き素敵な世界!キュアワンダフル!いっしょに遊ぼ♪」
フレンディ「みんなの笑顔で彩る世界!キュアフレンディ!あなたの声を聞かせて」
ワンダフル・フレンディ「「せーのっ!ワンダフルプリキュア!」」
更にしきはとピアスもクイックフィズィパクトを出し、変身準備に入る
あん「クイックフィズィパクト!」
しきは・あん「「プリキュア!マイエボリューション」」
アングラス「闇夜すら覆(おお)う眩しき世界!キュアアングラス!私と共に歩みましょう?」
アミナ「想いの力で守りゆく世界!キュアアミナ!私があなたを守護(まも)るから」
全員が変身を終えガルガルの前に姿を現す。のだが
ワンダフル「ぁ゙っ゙ぃ゙ぃ゙」
ニャミー「プリキュアでも、暑いものは暑い」
と、プリキュアになった所で暑さに強くなった訳では無いらしい
ガルガル「ガァルゥ!」
ガルガルは看板の支え棒を食べ、まるでショットガンかの様に口から吐き出した。空中に回避したキュアワンダフルとキュアフレンディを狙って再度撃ち出すがキュアフレンディがバリアを展開する
フレンディ「リボンバリア!」
これで攻撃は防げる筈だった。何故なら出てきたリボンバリアは物凄く小さく、防御出来るのは精々手のひら程度であった
フレンディ「えぇっちっさ!?」
ワンダフル「なんで!?」
アングラス「エスカマシールド!」
キュアアングラスがその異変に気付きエスカマシールドを張った為なんとか攻撃には当たらなかった
アングラス「恐らく、熱で体力を奪われてるせいでパワーが落ちてるのでしょう」
ガルガルはまるでそれを理解しているかの様に突進をしたり破片を飛ばしたりしており、プリキュア達も思うように動けていなかった。それはキュアアミナにも言えた事であった。当然対処自体は出来てはいるもののあくまでもそれだけである。そしてガルガルの突進でキュアワンダフルとキュアフレンディはガルガルにしがみつけたもののすぐに振り解かれてしまう
ニャミー「せめて、この暑さを抑える事が出来れば・・・」
リリアン「暑さを抑える・・・そうだ!」
キュアリリアンはアミティリボンタンバリンを呼び出す
リリアン「アミティリボンタンバリン!リンリンリリアン!ヘルプ!キラリンアニマル!ペンギン!」
キュアリリアンはキラリンペンギンの力を借り、地面を凍らせて行く
リリアン「暑いなら、涼しくすれば良いんだよね!」
そして氷はガルガルの所にまで辿り着き、ガルガルの機動力を大幅に削る事が出来た。その御蔭なのかガルガルから攻撃が飛んでくる気配が無かった
ワンダフル「もう心配いらないよ!」
フレンディ「仲間の所に早く帰ろ?」
ガルガルがキュアフレンディにそう言われた次の瞬間、キラリンペンギンの力で作り出された氷がみるみるうちに溶けていった。そのせいで兎に角蒸し暑い
リリアン「嘘ぉ!?」
ニャミー「どんだけ暑いのよ・・・」
フレンディ「ッ!そうだ!しきは達は!」
キュアフレンディは何かを思い出したかの様にキュアアミナとキュアアングラスの方を見る。するとそこには倒れかけのキュアアミナとキュアアングラスの姿があった
リリアン「え?どうして・・・」
フレンディ「前にも話したけど、しきはは寒さに弱いの。それに、こんな急に気温が下がったから寒さ対策してる余裕も無い。だから動けなくなっちゃってるの」
更に別方向から「ボチャン」と言う音が聞こえた為そちらを振り向く。そこには元気の無いガルガルの姿があった
悟「ラクダは湿気に弱いんだぁ!」
フレンディ「!このままじゃ弱っちゃう!ワンダフル!」
ワンダフル「うん!」
キュアワンダフルとキュアフレンディはフレンドリータクトを出現させ、浄化の準備に入った
ワンダフル・フレンディ「「フレンドリータクト!ワンダフルを君に!」」
キュアワンダフルがキュアフレンディに犬の耳を描き、キュアフレンディがキュアワンダフルに犬の尻尾を描く
ワンダフル・フレンディ「「わんわん!わーん!ガルガルな心飛んでけ!プリキュア!フレンドリベラーレ!」」
ラクダ「ニコニコォ」
フレンディ「おいでおいでー」
ワンダフル・フレンディ「「お家にお帰り」」
全員が変身を解除し、そのまままっすぐ家に帰る事にした7人だった。そしていろは、こむぎ、しきは、ピアスが家に帰るとそこには
メエメエ「お帰りなさいませ、いろは様、こむぎ様、しきは様、ピアス様」
・・・かなり毛をカットされたメエメエが居た
しきは「そんなに暑かったの?私は少しも暑くなかったしメエメエも平気って言ってたのに?」
メエメエ「あー、ワタクシ暑さでどうかしてたんですかねぇ。あーはははははは」
しきは「へぇ・・・この程度でどうにかなるんだ?ふふっ」
しきはは何を思ったのか、暗黒微笑をしていた。そして次の日、いろはとこむぎは日が昇る前に散歩をする事で暑さ対策をする事にした様だ。一方まゆとユキは前日に買う筈だった刺繍糸を買い損ねていた為、暑い中歩く事になってしまっていた