しきは「・・・偶には姉さんの真似して散歩でもと思ったけど、結構面倒ね」
ピアス「そもそも、散歩と言うのはやる事による効果ってあるんですか?私はさっぱりですが」
しきは「散歩はリラックスをはじめとして運動不足の解消などにも役立ってると言われてるから一応効果は期待出来る。けど・・・今の私達には効果無しね」
しきははそう言いながら目立たない所で散歩をしていた。色々考えながら歩いてると近くから聞き慣れた声が聞こえてくる
いろは「大丈夫?子犬のうちはお散歩大変だよねー」
しきは「・・・姉さん?」
しきはは姉の声がした方に歩いて行く
母親「ぽんちゃんがこんなにすぐ懐くなんて・・・」
いろは「可愛い・・・良かったらうちに来ませんか?動物病院とペットサロンやってるんです。何かお手伝い出来るかも!」
しきは「心配しなくとも大丈夫ですよ。私達の親がやっています。それに、私も何度か見てましたが、腕は確かですから」
母親「あの、貴女は・・・」
しきは「・・・自己紹介がまだでしたね。私はフレンドリィの娘の妹、犬飼しきはと申します。先程も言いましたが、自身の親かどうか以前に、一店員として信頼出来ますので」
母親「じゃぁ、お願いしてもいいですか?」
いろは「はい!」
そうして4人と2匹はフレンドリィに移動した
剛「ぽんちゃんって言うのぉ?ふわふわで可愛いねぇぇ」
いろは「お父さぁぁん!もう!」ムスッ
しきは「一応客なんだから、しっかりしてください」
剛「ごめんごめん。可愛くてつい」
いろは「私のお父さんトリマーなんだ」
女の子「とりまー?」
れいね「犬や猫を綺麗にして毛等を整える事をトリミングって言うんだけど、そう言う事をする人達の事。動物用の床屋さんや美容師さんの事をトリマーって言うんだ程度に思ってくれれば」
いろは「詳しい説明ありがとうね。で、私のお父さん、飼い主さんのお悩み相談もよくしてるの。力になれるかも」
母親「ぽんちゃんは、うちに来たばかりなんです」
女の子「最近お散歩の練習を始めたんだけど、リードを凄く嫌がるの。だからいつも抱っこでお散歩してて・・・」
剛「それは、凄く良いと思うよ。まずは、抱っこで外に慣れて貰うんだ」
女の子「でも、このままリードもお散歩も嫌いなままだったら・・・」
いろは「心配になっちゃうのも分かるよ」
女の子「こむぎちゃん、こんなにリードに慣れてるのに?」
こむぎ「(こむぎは最初からお散歩上手だったもんね!)」
いろは「こむぎもリード苦手だったんだよね」
こむぎ「ワンッ!?」
女の子「どうして大丈夫になったの?」
いろは「まずはリードに慣れて貰ったの。リードの匂いを覚えて貰って、リードを付ける事が出来たら、いっぱい褒めたりクッキーをあげたりして、お部屋の中で歩く練習をして、お外が怖く無くなるまでは抱っこでお散歩したよ。でも1番大事なのは、えまちゃんがぽんちゃんと仲良くなる事だよ。リードは信頼の証だからね」
女の子「しんらい?」
剛「『この人なら大丈夫だ』って、信じて頼りにする事だよ」
いろは「いっぱい遊んで、いっぱい褒めて、ぽんちゃんに寄り添ってあげるの。出来るかな?」
女の子「うん!私ぽんちゃん大好きだもん!」
いろは「・・・ふふっ」
女の子「リード出来る様になったら、また来るね!」
母親「ありがとうございました」
しきは「・・・改めて見ると、意思疎通が出来ないって結構不便なのね」
剛「しきはの場合、ピアスがかなり特殊なだけだと思うけどねぇ」
しきは「ピアスが?」
剛「あぁ。そもそも、いつもしきはに巻き付いてるだろ?」
しきは「私が連れて行きたくて学校に連れて来てるし」
剛「それに、健康診断の時もしきはが一緒とは言え、行動が人間の様にも見えるからなぁ」
しきは「まぁ、私が居る=私が判断するから問題ないって考えてるだろうし」
剛「んー・・・まぁ、しきはがそう言うならきっとそんなんだろうな」
しきは「ま、そこはどう言う風でも良いよ。取り敢えず、私は部屋に篭もるね」
剛「おう。分かった」
しきはは1度家に入り、自室に篭もった
しきは「・・・私、なんでこの前は姉さん達に協力しちゃったんだろ・・・」
ピアス「過去は変えられませんよ」
しきは「それは御尤も」
ピアス「そもそも、何故そんなに協力した事に罪悪感と言うか後悔と言うか・・・そう言う感情を抱いているんです?」
しきは「・・・あの羊は、自分達だけ得をするような、それでいて私達に対しては何一つとして報酬の類いを用意するつもりが欠片も感じない。そんな奴の思い通り・・・いや、思惑通りなのがね」
ピアス「・・・納得しました。癪ですが」
しきはは大きくため息をつき、自分が作った物や作るための道具を点検・整備し始める。それから時間が経ち、ピアスがいきなり自身の尻尾でしきはをペチペチと叩いてきた
しきは「何!?ピアスやめて!」
ピアス「ガルガルが来ました!」
しきは「・・・ピアス、今回こそは、メエメエの鼻をへし折るよ」
ピアス「勿論です!前回は人に被害が出るからこそあぁなってしまいましたが、今回は同じ轍を踏むわけにはいきませんから!」
しきは「そうだね・・・行くよ!」
しきはは部屋から出て何処かに出掛けるかの様に外に出ようとする。だが母親に見つかってしまった
陽子「何処かに出掛けるの?」
しきは「少しだけ。ついでに姉さんの様子も見ておきたいし」
陽子「そう?行ってらっしゃい」
しきは「行って来ます」
それだけ言って外に出る。そして誰も来なさそうな所まで移動して変身を開始するのだった。場面は変わってガルガルの出現した海岸付近
いろは「悟君!」
悟「2人共!あれを!」
いろは「あれもガルガルの力!?」
悟「あの形状と特徴、あれはペンギンだよ!充分気を付けて!」
いろは「うん!こむぎ!」
こむぎ「うん!」
2人はワンダフルパクトを構える
こむぎ「ワンダフルパクト!プリキュア!マイエボリューション!スリー!ツー!ワンっ!」
ワンダフル「みんな大好き素敵な世界!キュアワンダフル!いっしょに遊ぼ♪」
いろは「ワンダフルパクト!プリキュア!マイエボリューション!スリー!ツー!ワンっ!」
フレンディ「みんなの笑顔で彩る世界!キュアフレンディ!あなたの声を聞かせて」
悟「2人共、気を付けて」
フレンディ「うん。氷の海なんて、落ちたらどうなるか分からないもんね。ワンダフルも」
ワンダフル「おっけー!」
フレンディ「よーしそれじゃぁ!」
そのまま2人は氷の上に飛び乗る。が、2人共転けて滑ってしまう
アミナ「氷の上に乗るだけで随分と苦労してるのね」
悟「キュアアミナ!?それにキュアアングラスまで・・・」
アングラス「相手は・・・鳥でしょうか?にしては形状が・・・」
アミナ「いや、あれはペンギン。文字通り、『海中を飛ぶかの様に高速で泳ぐ事が出来る』特徴を持つ、鳥の仲間」
悟「詳しいね。でも、ペンギンは氷の上でもかなり速い」
アミナ「それは知ってる・・・アングラス、氷上に飛び移って戦闘開始。さっきも言ったから分かると思うけど、海に潜られると勝ち目は無いから気を付けて」
アングラス「分かりました」
キュアアングラスは氷上に飛び移る。それに続いてキュアアミナも氷上に飛び移った。2人はキュアワンダフル、キュアフレンディと違いしっかりと着地する
アングラス「高速で氷上を動く・・・ですか」
アミナ「・・・どうも、来るのが遅かったみたいだね」
アングラス「それってどう言う・・・」
キュアアングラスがその続きを言う前にドボンッ!と言う音が鳴り響き、それに続いて聞き馴染みのある声が聞こえた
フレンディ「海潜っちゃったぁ・・・」
ワンダフル「ペンギンって鳥さんなのに泳げるのぉ!?」
アングラス「ペンギンは海の鳥。その為海の中を飛び回ってるんです。それこそ、鷲や隼の様に」
ワンダフル「知らなかった・・・」
アミナ「で、どうする気?幾ら私らでも、海中での戦闘は流石に不利。氷上に出て来た所であの速さだとトラップをそこら中に仕掛けないと厳しいかも」
ワンダフル「ええぇっ!?どど、どうしよう!?」
フレンディ「出て来た所を追い掛けよう!」
ガルガル「ガルガルゥ!」
ワンダフル・フレンディ「「うわぁっ!?」」
ガルガルが飛び出た所を捕まえようとするも出て来た勢いに負け弾かれてしまった
アミナ「やっぱり一筋縄じゃいかないと。普通のペンギン相手で想定した方が・・・」
アングラス「ッ!?ご主人!あのペンギン!クリスタルが埋め込まれてます!」
アミナ「クリスタル?アングラス、あれを壊すよ。弱点のはず」
ガルガル「ガルガル・・・ガルゥ!!」
キュアアミナとキュアアングラスが接近しようとするも、ガルガルが額の宝石から水色の極太ビームを照射する
ワンダフル「氷の橋だ!」
フレンディ「こんな力、ガルガルにとっても負担が大きいんじゃ・・・」
ガルガル「ガルゥ、ガルゥ、ガルゥ、ガルゥ・・・ガルゥ!」
アミナ「ペンギンにクリスタルがあるなんて話しも、ましてやビームが撃てるなんて話しも聞いた事無い・・・」
フレンディ「あの子の本来の姿は『キラリンアニマル』って言って、特別なニコアニマルなの。額に宝石があるのがその証拠なの」
アングラス「それより、敵が逃げるみたいです」
アミナ「街の住人に危害を加えるつもり?とりあえず先回りして避難させるよ」
アングラス「分かりました!」
フレンディ「どうしよう・・・」
ワンダフル「フレンディ!行っくよぉぉ!!」
ガルガルが逃げたのを見て三者三様な反応をする。だが、キュアワンダフルだけは違い、キュアフレンディの方に走って行く。キュアフレンディもすぐにそれに答える
ワンダフル「うぅぅぅ・・・わんだふー」
キュアワンダフルはキュアフレンディをジャンプ台として使い、跳躍力を高め、ガルガルに追い付こうとする。そしてすぐさまキュアフレンディがキュアワンダフルのカバーに回れる様に移動を開始する
アミナ「飛び乗れる程のパワーコントロール能力・・・アングラス、私は」
アングラス「ご主人!上!」
アミナ「上?・・・ヒビが入ってる!?」
アングラス「下は海です。出直しますか?」
アミナ「・・・理不尽ね。でも、その必要は無い。2人の犠牲を無駄にする意味も無いからね」
キュアアミナは次に備えて臨戦態勢に入る。そしてそれを見たキュアアングラスも臨戦態勢に入った。それとほぼ同時に氷で出来た橋が崩壊し、ガルガルとキュアワンダフルが落下してしまう。キュアフレンディはせめてキュアワンダフルだけでもと思い手を伸ばして落下を阻止した
アミナ「(意外としぶといと・・・最も、死なれると家族が困るから勘弁して欲しいかな)」
しかしそれも束の間、キュアフレンディの真下の氷も砕けてしまって共に落下してしまう。だが、キュアワンダフルとキュアフレンディが光に包まれ、宙に浮いていたのだった。そして、光が氷上に降りた途端消え、中からキュアワンダフルとキュアフレンディが現れた
アングラス「怪我はありませんか!?」
フレンディ「うん、大丈夫。それより、もしかしたら何とかなるかもしれないの」
アミナ「・・・何をするつもり?」
フレンディ「見てて」
キュアフレンディはフレンドリータクトを構える
フレンディ「フレンドリータクト!フレ!フレ!フレンディ!」
キュアフレンディはタクトを使って正面にハートを描く
フレンディ「ヘルプ!キラリンアニマル!」
再度タクトを使い、今度は自身を囲う様にハートを描く
フレンディ「兎!」
キラリンウサギを召喚したキュアフレンディは両耳にヘッドホンの様な物が付き、そこから兎の耳が生えて来た
ワンダフル「うぉぉぉぉぉ・・・」
アングラス「あれは・・・」
アミナ「・・・恐らく、聴覚を強化したんだと思う。音で敵の位置を特定するのは有効だし、音を利用した戦術ってのは過去にも例があるから後で教えてあげる」
フレンディ「・・・海の中で泳いでるガルガルの音が聞こえる!きっとキラリンウサギの力だよ!」
ワンダフル「いいないいな!私もやりたい!フレンドリータクト!・・・?フレンドリータクト!フレンドリータクト!」
フレンディ「(こっちに来てる・・・)3人共!こっちだよ!」
ワンダフル「うん!」
アミナ「分かった。アングラス、行くよ」
アングラス「分かりました!」
フレンディ「来るよ!」
ワンダフル「うん!」
フレンディ「スリー!ツー!ワン!」
キュアフレンディの合図と同タイミングでガルガルが海から飛び出て来る
ワンダフル・フレンディ・アングラス・アミナ「「「「はぁぁぁっ!」」」」
4人同時にガルガルに飛び移り、捕まえる
フレンディ「もう大丈夫だよ。ニコガーデンに帰ろ」
ワンダフル「みんな待ってるよ」
アングラス「もう、何も考えなくて良い・・・」
アミナ「私達を信じて・・・ね?」
ガルガル「ガルガルゥ・・・」
4人の力でガルガルがみるみるうちに浄化されていく。そして完全に浄化仕切った所で氷が全て消え、水に変化した
ペンギン「・・・キラ?ここは何処キラ?」
悟「凄く疲れてるね」
アミナ「あんなビームを撃ったら体力の消費は並大抵の物じゃ無いはずだろうし、当然と言えば当然ね」
フレンディ「まずはニコガーデンで休んで貰わなきゃ」
キュアフレンディは小さなピンクのトランクを鈴の様に鳴らす
フレンディ「おいでおいでー!」
ワンダフル・フレンディ「「お家にお帰り」」
そしてキュアアミナとキュアアングラスは何処かへと消えていき、残りの3人は帰路についた
いろは「♪♪♪」
悟「犬飼さん、嬉しそうだね」
いろは「うん。あのね、こむぎとお話しが出来たでしょ?ずっとこむぎの気持ちが聞きたかったの。わんだふるだよ!」
悟「そっか。犬飼さんが嬉しいと、僕も嬉しいな」
いろは「・・・えっへへぇ。ありがとう」
悟「あぁいや・・・どういたしまして・・・」
こむぎ「何でタクトが使えなかったんだろ?折角いろはとお揃いだったのにぃ!」
いろは「こむぎ」
こむぎ「いろは!」
いろは「犬の姿でも人の姿でも、これからも沢山お散歩しようね」
こむぎ「うん!」