ちっ、くだらん…何が強くてニューゲームだ、クソッタレめ 作:ゴロリコン
時間はジレンが覚醒する少し前まで遡る……
「ぬおおおおおおおおっ!!」
「無駄だ、魔貫光殺砲っ!!」
トッポが放った破壊玉をレッドが放った魔貫光殺砲が貫き、そのまま突き進むとトッポの右肩を掠め、大きなダメージを与えた。
「ガァァァッ!?」
「まだまだこんな物ではないぞ?フンッ!!」
瞬間移動でトッポの背後に回り込むと、脳天にエルボーを叩き込む。
そして落下して行くトッポを追撃し、即座に追いつくと超スピードで連続蹴りを浴びせ、ダメ押しとばかりにファイナルシャインアタックを至近距離で直撃させた。
「ぜぇ、ぜぇ……ま、まだだ……!!まだ、俺は負けていない……!!」
「その気概は認めてやるがな、破壊神の力も使えなくなった今、貴様に勝ち目など残されておらんよ。」
レッドの指摘通り、既にトッポは破壊神の力を振るう事が出来ない程に消耗し尽くしていた。
対するレッドは特にダメージを受けた様子もなく、体力的にもかなり余力を残しているようだった。
「貴様はここまでよくやった。が、気持ちだけではどうにもならんのが現実と言うものだ。諦めて降参しろ。」
「そうは行かん!!俺達は何が何でも生き残る……たとえ他の宇宙全てを滅ぼす事になろうと、正義を捨てる事になろうと、絶対に!!うおおおおおおおおおおおっ!!!!」
「生き残る為に正義を捨てる、か。意外と底が浅いな、トッポとやら。」
最後の力を振り絞り、突進して来たトッポの拳をあっさりと受け止めと、カウンターで鳩尾にパンチを叩き込むレッド。その破壊力のあまり、周囲に轟音が鳴り響いた。
そして次の瞬間、トッポは白目を剥き、ゆっくりとその場に倒れ伏した。
「俺様はたとえ死が目前に迫ったとしても、自分の信念を曲げるつもりなどない。最後まで己の信念を貫き通す事が出来ない時点で、貴様は負けていたんだ……じゃあな。」
気絶しているトッポの脇腹に蹴りを入れ、場外まで吹っ飛ばすレッド。
そのまま落下して行き、ベンチまでトッポが転送されたのを見届けると一息漏らし、クウラとでも合流しようかと考えていたのだが……その瞬間、遠くで誰かの気が途轍もなく膨れ上がったのを感じ取り、慌ててその方角へと振り返った。
「クウラのすぐ近くから途轍もない気を感じる……これはあのジレンとやらか?クウラめ、一体何をやらかしたんだ……」
多分煽ってその気にさせたんだろうなぁ……困ったもんだ……なんて事を考えながら瞬間移動するレッド。
まぁそんな事を言いつつ彼にもサイヤ人の細胞が使われているので、ジレンの強さに内心ワクワクしていたのだが。
※※※
「はあああああああああっ!!!!」
「うおおおおおおおおおっ!!!!」
互いに雄叫びを上げながら全力のパンチを放ち、拳をぶつけ合うクウラとジレン。
その衝撃で周りの地面に亀裂が走り、凄まじい轟音が鳴り響く。
二人の力は互角。いや……
「おおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
「な、何!?」
「ぬぁぁああああああああっ!!!!」
気を更に高める事で、強引に拳を振り抜いてクウラを吹っ飛ばすジレン。
そのまま間髪入れずに追撃し、体勢を崩したクウラに膝蹴りを叩き込んだ。
「ガハッ!?や、やるな……それでこそだっ!!はぁぁぁああああっ!!!!」
「ぐぅぅぅ!?」
気を激しく上昇させ、右腕から紫の衝撃波を放ってジレンに浴びせるクウラ。
ギリギリでガードする事に成功したが、その間にクウラはジレンから距離を取り、巨大なエネルギー弾を投げつけた。
しかしジレンは片手を振るうだけで軽々とエネルギー弾を弾き、反撃とばかりに右手から赤い気功波を放った。
クウラも直撃こそ避けたが、完全には避け切れなかったようで、気功波が左肩に掠ってダメージを受けてしまった。
クウラは歯を食いしばりながら焼けるような痛みに耐え、身体にオーラを纏いながら突進し、ジレンにショルダータックルを叩き込んだ。
そして相手が怯んだ所に脇腹に回し蹴りを食らわせ、続け様にジレンの脳天にダブルスレッジハンマーを叩き込み、更に両眼から破壊光線を連射して全弾直撃させ、ダメ押しとばかりにデスボールを叩き込んだ。
だが、これだけの攻撃を受けてもジレンは全くダメージを受けていなかった。
爆風の中から飛び出すとそのままクウラの頭を鷲掴みにして地面に叩きつけ、更にクウラの右足を掴んで振り回し、そのまま空高く放り投げ、その直後に気功波を発射。
そのまま無防備な姿を曝け出していたクウラの背中に直撃する……かと思われたが、別方向から放たれた気功波がジレンの気功波とぶつかり、その結果軌道が逸れた事でクウラには命中しなかった。
「むっ……」
「ようクウラ。手助けは必要かな?」
「チッ、レッド……余計な真似を……!!」
助けに現れたレッドに対し、舌打ちしながら悪態をつくクウラ。一方ジレンはレッドが現れた事で、トッポがやられた事を察したようだ。
「貴様は……どうやらトッポはやられたようだな。」
「そう言う事だ。これで第十一宇宙は貴様しか残されていないな?」
「それがどうした……ならば俺一人で他の選手を全員倒すまでの事。先程クウラにも言った筈だ。眼前に立ち塞がる壁は全てこの拳で打ち砕くと!!うおおおおおおおおおおっ!!!!」
「ぬぅっ!?」
ジレンの身体から吹き荒れる気の嵐に思わず立ち竦んでしまうレッド。
そして二人の視界から一瞬でジレンの姿が消えたかと思うと、次の瞬間いつの間にか至近距離まで接近していたジレンにレッドはアッパーを、クウラは回し蹴りを叩き込まれ、それぞれ吹っ飛ばされてしまった。
「ちっ、やるな!!ビッグバンアタック!!」
即座に体勢を立て直したレッドがビッグバンアタックで反撃するが、ジレンは片手を振るうだけであっさりと弾き飛ばし、背後から放たれたクウラの飛び蹴りも見えているかのように回避し、逆にカウンターで背中に蹴りを叩き込んだ。
「おいレッド、奴は俺の獲物だ!!貴様は引っ込んでいろ!!」
「そんな事を言ってる場合か?奴さんは俺様達を纏めて始末するつもりのようだぞ!!そもそも貴様が奴を煽ったからこんなピンチになっているんじゃないのか!?」
「煽ってなどいない!!単に質問に答えてやっただけだ!!」
「はっ、どうだか!!まぁ、強い奴と戦えるのは大歓迎だがなぁ!!」
「同感だ!!」
互いに悪態をつきつつも、同じ師の下で修行をして来たからか、息の合った連携でジレンに反撃して行くクウラとレッド。
だが、それでもジレンの圧倒的優位は崩れない。
二人がどれだけ気を高め、連携攻撃を仕掛けたとしても、それを上回る圧倒的な力で強引に捩じ伏せられてしまうのだ。
しかも、二人にダメージが蓄積し、気も下がりつつあるにも関わらず、ジレンは少しも疲れている様子を見せず、気が減るどころかより高まりつつあった。
どうやら精神的に吹っ切れた結果、これまで以上の高みに昇りつつあるようだ。
「はぁっ!!」
「ぬぐぁっ!?」
「退け、クウラ!!はぁぁああああああっ!!!!」
クウラの左頬にジレンのパンチが炸裂した直後、背後に瞬間移動して来たレッドが破壊玉を投げつけた。
だが、ジレンは気を全開にすると、両腕を前に突き出し、数十メートル程後退りしたものの、破壊玉を受け止める事に成功。そのまま両腕から気功波を放ち、破壊玉を消し飛ばしてしまった。
「何っ!?」
「この程度、今の俺には通じんっ!!でやああああぁぁぁぁぁっ!!!!」
「う、うおおおおおおっ!!??」
ジレンが両手から放った巨大な気功波がレッドとクウラの身体を飲み込み、大爆発を起こした。
幸いと言うべきか、二人とも無事なようであり、すぐに瓦礫の山を退かして起き上がるが、これまでに蓄積したダメージと疲労は大きく、肩で息をしていた。
「はぁ、はぁ……破壊神の力すら通用せんとは……クウラ貴様、とんでもない獅子を目覚めさせやがったな?」
「文句があるなら引っ込んでいろ。これは元々俺と奴の闘いだ。」
「冗談じゃない……これ程の強者から背を向けるなど、俺様のプライドが許さんさ。最後まで足掻かせて貰おう……!!」
「まだ立つか……それでこそだ……!!」
ボロボロになりながらも戦意が衰えない二人を見て、ニヤリと笑みを浮かべるジレン。
そしてそんな彼の前に、リベンジを果たすべくある男が立ち塞がった。
「よう……ちょっと見ねえ間に良い面構えになったじゃねぇか。」
「貴様は……」
「カカロットの父親……バーダックだったか。」
ラディッツとナッパの気を分け与えられ、強化・回復したバーダックが不敵な笑みを浮かべながらジレンの前に現れる。
「貴様は……確か、バーダックだったか……貴様も俺の前に立ち塞がるか……!!」
先程までのジレンなら懲りない奴と呆れていた所だが、今のジレンは未だ心の折れないバーダックに何処か敬意のような物を抱いていた。
「生憎、サイヤ人ってのは諦めが悪りぃんだ。にしてもテメェ等、人の獲物に手ぇ出すたぁ何考えてやがんだ?」
「はっ、俺が来た時には貴様の姿はなかったんだ、知った事じゃないな。」
「偉そうな事を言うがどうせ一度こいつに敗れ、ラディッツ達から気でも分けて貰っていたんだろう?だったら俺様達に文句を言うのは筋違いだな。」
「チッ……」
実際レッドに指摘された通りだったので、何も言い返せずそっぽ向いてしまうバーダック。
そしてジレンに視線を戻すが、やはり先程までとは雰囲気が違うし、感じられる気も比べ物にならない程膨れ上がっている。思わず身体が震えてしまう程だ。ラディッツ達に強化して貰った今の自分でも勝てる可能性は極めて低いだろう。
この短時間で何があったのかは知らないが、それでこそ戦う価値があると言うものだ。
「へっ、やっぱ戦いってのはこうでなくっちゃな……おいテメェ等、どうせ引く気はねぇんだろ?なら、恨みっこなしの早いモン勝ちでどうだ?」
「フンッ!!まぁこの際仕方あるまい……」
「それもある意味サバイバル戦の醍醐味だな。」
「来るか……!!」
「「「行くぞ、ジレンッ!!!!」」」
腰に両腕を当て、気を全開にするバーダック、クウラ、レッドの三人。彼等のあまりの気の大きさに武舞台全体が大きく揺れ始めた。
「はぁぁぁぁぁぁ……だぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
まずはバーダックが超フルパワーサイヤ人4へと変身を遂げる。
次にレッドが破壊神の禍々しいオーラを纏い、胸部に紋章のような物が浮かび上がった。
そして……
(ベジータ、悟空……!!この俺がいつまでも今の地位に甘んじていると思うなよ!!)
初めてベジータと戦った時、クウラは惨敗した。それから修行を積みやっと追いついたかと思えばすぐに追い抜かれた。
そしてずっと格下だった筈の悟空にも気がつけば並ばれ、今では完全に追い抜かれてしまった。
このままずっと彼等よりも下のままで良いのか?自分の力はこんな物だったのか?
そんな筈はない。奴等サイヤ人があそこまで強くなれたのに、自分に出来ないなんて事がある筈がないのだ。
「破壊神の力、天使の力……そんな物、この俺には必要ないっ!!俺は……俺は己の力で全てを超え、全宇宙の頂点に立ってみせる!!そしてその為にもジレン、貴様に勝つっ!!!!うおおおおおおおおおおおおっ!!!!」
クウラが雄叫びを上げた直後、その身体が閃光に包み込み、周囲を照らし出した。
やがて光が消えると、全身が宝石のように美しい白色となり、白い粒子と無数の紫電が走る白銀のオーラを纏ったクウラが姿を現した。
「待たせたな……さぁ、これが最終ラウンドだ。行くぞっ!!」
この土壇場で新たな力を目覚めさせたクウラ。
その変化に、第七宇宙のベンチで観戦中だった界王神達も目を見開いていた。
「く、クウラさんの身体が白くなった!?」
「単純なパワーアップだけでなく、気の質もこれまでとは大きく変わっています。どうやらクウラさんも、己の殻を破る事に成功したようですねぇ。」
「強敵との戦いで限界を超えたか……とは言え、それでも今のジレンは簡単に勝てる相手じゃない。これでも敵わなければ、後はもうベジータ達に任せるしかないな……」
クウラ達の姿を見ながらそう呟くビルス。
残された時間は十分……はたして最後に勝利の女神が微笑むのはクウラ達か、それともジレンか!?次回に続く!!
クウラの新形態の名前?ウルトラクウラ1号で良いんじゃないスかね。冗談はさておき次話までに適当に決めとくんで名称の募集とかは無しで行きます。
とりあえずそろそろ他のメンツも片付けてくとすっか。