ちっ、くだらん…何が強くてニューゲームだ、クソッタレめ 作:ゴロリコン
それからアンケートのご協力ありがとうございました。これまで通り書けたら投稿するスタイルで行かせて頂きますので気長にお待ちください。
それとこれは本編には関係ないのですが、読者の皆様が短編で見てみたい話とかがあったら感想欄に書き込みお願いします(簡単な話のあらすじがあると嬉しいです)。
確約は出来ませんが、息抜きに書く事があるかもしれません。
終わりの始まり
力の大会終結してから5年……全てが闇に閉ざされた謎の空間……かつて第七宇宙のブロリーが飛ばされた空間の中に、突如白い怪物の姿が浮かび上がった。
そして怪物がじっと目の前を睨んでいると、別世界へと繋がる巨大な空間の歪みが発生し、怪物はその中へ入ろうとしたのだが……怪物の侵入を拒むかの如く、見えない壁によって弾かれてしまった。
『……これだけ侵食しても、まだこの壁を壊すには足りぬか。全王がやったのか、それとも別の"何者"がやったのか……どちらにせよ今の私に手を焼かせるとは大したものよ。だが、それもここまでだ。』
怪物が関心したように言うと指を鳴らし、突如怪物の周りに七つのドラゴンボールが浮かび上がった。
だが、そのドラゴンボールは通常のドラゴンボールとは異なり、星が黒く、全ての球にヒビが入り、常人では近寄っただけで発狂しかねない程の凄まじい負念を放っていた。
『正面から破れないのなら、内側からも衝撃を加えてやるまでの事……とは言え、念には念だ。もう少々世界のバランスを崩しておくか……どれ、久々にあの醜い器を動かすとしよう。』
それだけ言うと、怪物の姿も、ドラゴンボールの姿も、同時に消えてしまうのだった……
※※※
所変わってここは第七宇宙の地獄……多くの罪人達が死後に送られるその世界で、一人の老人……いや、老人型のマシン・ミュータントが彷徨っていた。
「こ、ここは一体何処なんじゃ……」
この男の名はドクター・ミュー……あのベビーの製作者……のつもりでいたが、実際はベビーが自身を完成させる為に造り出したマシン・ミュータントである。
この世界においてもその事は変わらず、長い時間を掛けてベビーを完成させる筈だったが、ベビーを奪いに来たバビディ……正確に言うにはバビディに憑依した怪物によって呆気なく部下共々爆殺されてしまったようだ。
おそらく、"今の段階では"ミューを生かしておく価値はないと判断され、切り捨てられてしまったのだろう。
「待っておったぞ、ドクター・ミュー!!」
「っ!!誰じゃ!?」
そんなドクター・ミューに声を掛ける男が居た。
この男の名はドクター・ゲロ……自称地球で一番の科学者である。
「な、なんじゃ貴様は!?」
「ワシはドクター・ゲロ……地球で一番の天才科学者じゃ。」
「なっ……げ、ゲロじゃと!!??人に吐瀉物と名付けるとは、DQNネームやキラキラネームどころのレベルではないではないか!!なんと酷い事を……親御さんに人の心はないのか!?可哀想に、生前はさぞ名前で苦労をし「そんな事はどうでも良いっ!!」ぬおっ!?」
突然胸倉を掴まれて驚くミュー。
「よいか、ワシがお主に会いに来た理由はただ一つ!!ワシの研究にどうしてもお主の頭脳……ツフル人の科学力が欲しいからじゃ!!」
「はっ、地獄の底に堕ちてもまだ研究を続けているとは呆れた奴だ。じゃがそんな事をしてワシに何の得があると……」
「貴様何を勘違いしている?」
「へ?」
「貴様が私に……いいや、あの御方に協力する事は決定事項だ。そこに貴様の意思は関係ない。」
「な、何を……」
「久しいなドクター・ミュー。喜べ、貴様のようなガラクタにも使い道が出来たぞ。」
「っ!!き、貴様はあの時の……うっ!?」
音もなくゲロの横にバビディが姿を現したかと思うと突然指を鳴らした。直後、ドクター・ミューはパタリとその場に倒れ込んでしまった。
「では後は任せたぞ。せいぜい上手く使う事だ。」
「ははっ!!必ずや我が神のご期待に応えて見せます!!」
(こいつ等の作る機械人形程度ではすぐに倒されるのがオチだ……もう一押しは必要だな。となると、やはりあいつを使わない手はないな。)
気絶したドクター・ミューを肩で担ぎつつ一礼するドクター・ゲロを無視し、去って行くバビディ。
そしてそれから約一ヶ月の時が流れた……
※※※
ここは地球の平和な全王様公認更生施設……もとい、サダラ農園。
今日も元気に悟空達はこの農園で働いているのだが、先日新たに加わったバイト君はかったるそうに雑草を抜いていた。
「はぁ〜……めんどくさい……なんだって僕がこんな事しなきゃならないんだよぉ……」
弱音を吐いているバイト君の名は孫悟天……我らがヒーロー孫悟空の二人目の息子である。どうやら先日からバイトとしてこのサダラ農園で働くようになったようだ。
「あの時お父さんに頼ったのが失敗だったかなぁ……いや、お母さんに見つかったのが駄目だったのか?うーん……」
腕を組んでつい先週、悟空に頼み事をした時の事を思い出する悟天。
※※※
「何?こづけぇが欲しい?」
風呂上がりに牛乳を飲んでいる悟空に頭を下げている悟天。どうやら小遣いをくれるよう頼んでいるようだ。
「何言ってんだ悟天。こづけぇなら再来週の筈だろ?」
「いや、それが明日急にデートする事になってさぁ……今の手持ちじゃちょっと心許ないから、臨時でお小遣いを頂けたらと……」
「そんなに金がいるならチチに頼めば良いじゃねぇか。」
「い、いや、お母さんに頼むと確実に説教されちゃうだろうし……とにかくお願いだよお父さん!!今度からちゃんと考えて使うからさぁ!!」
「うーん、貸してやりてぇのは山々だけど、チチからあんま悟天を甘やかすなって言われてっからなぁ……ん?あっ……」
その時、悟天の背後に音もなく忍び寄っていたチチの姿に気づいた悟空。
しかも何やら恐ろしいオーラを纏っており、その迫力は悟空が冷や汗を流す程の物だった。
ちなみに悟天は全く気づいていないようである。
「大丈夫だってお父さん!!バレなきゃ問題ないよ!!だからお願い!!」
「何がバレなきゃ問題ねぇんだ悟天?」
「そりゃ勿論お母さんに……ひぃっ!?」
漸くチチに気づいた悟天。一方チチはニコニコと笑顔を浮かべていた。
「どうしただ悟天?顔が真っ青になってるべ?」
「い、いや、そ、そのぉ……」
「所で何の話をしてただか?まさか、また悟空さにこづけぇの前借りを頼んでたんじゃあるめぇな?」
「は、ははっ!!な、何言ってるのさお母さん!!ぼ、僕がそんなのする訳ないでしょ?」
「そうかそうか……悟天、母ちゃんは悲しいぞ。昔はあんなに素直だったのに、今じゃ平気で親に嘘をつくようになっちまったんだからな……!!」
「げぇっ!!やっ、やっぱり聞いてたの!?」
「そこに直れ悟天!!今日という今日は徹底的に説教してやるべ!!!!」
完全にキレているチチと、腰を抜かしている悟天。一方悟空は巻き込まれないようにそそくさと寝室まで退散するのであった……
そしてこの後悟天はチチによって甘ったれた根性を鍛え直す為に強制的にサダラ農園でアルバイトとして働く事になったそうな……
※※※
「あーあ……お父さんじゃなくて兄ちゃんに頼めば良かったなぁ……いや、兄ちゃんの事だからお母さんにバラしちゃうか……」
「おい、さっきから何ぶつぶつ言ってやがるんだ悟天。とっとと手を動かさねぇか!!」
そう仕事をサボっている悟天に怒鳴りつけたのは、力の大会後復活した祖父のバーダックだ。
どうやら彼もこのサダラ農園で働いているらしい。
「……お爺ちゃん、あれだけラディッツ伯父さんの世話になるのは嫌だとか農業なんてかったりぃ事やってられっかとか威勢の良い事言ってたのに、今じゃすっかり農夫になってるね。」
「誰が農夫だ、ぶっ飛ばすぞテメェ!!」
バーダックは蘇生後、ギネと二人で地球で暮らし始めた。
そしてラディッツが自分の農園で働けば良いと誘ったのだが、上記のような台詞を吐いて断ったらしい。まぁ結局ギネに説得されてサダラ農園で働く事になったようだ。
ちなみにそのギネは肉の配給所で働いていた経験を活かし、今ではカプセルコーポレーションの社員食堂で働いているそうな。
「おい親父、悟天。さっきから騒がしいぞ。ちゃんと働く気がないなら給料を減らす事になるが?」
「あ?俺はサボってた悟天を注意してただけだ。勘違いしてんじゃねぇ。だいたいそれを言うならカカロットの野郎はどうしたんだ?」
「カカロットなら弟子とパンちゃんに付きっきりだ。」
ちらりと視線を移せば、少し離れた所で悟空が孫のパン、そしてモヒカンヘアの少年と一緒に草むしりをしていた。
「お爺ちゃん、こっちの方終わったよ!」
「おお、パンは草むしりすんのがはええなぁ。ウーブの方はどうだ?」
「こ、こっちももう少ししたら終わりそうです!」
悟空に声をかけられ、慌てて返事をする少年ことウーブ。前の世界においても悟空の弟子となった少年である。
ベジータは魔人ブウが本来の姿に戻る事なく、ジャネンバに乗っ取られたまま消滅してしまった為、ウーブの誕生は絶望的に思っていたようだが、どうやらジャネンバの撃破後、悪のブウを閻魔大王が生まれ変わらせたらしく、無事この世界に生まれて来る事が出来たようである。
余談だがその際閻魔大王に全王から干渉があったらしく、閻魔大王は突然全ての神々の頂点に立つ存在から連絡が来た事に腰を抜かす程驚いていたそうである。
そして一年前、全王から天下一武道会に出るように言われた悟空はウーブと出会い、前の世界と経緯は違えど、ウーブを鍛える事にした他、出稼ぎ先としてサダラ農園を紹介し、ウーブは悟空に鍛えて貰いつつ職員として働くようになったそうな。
ちなみにこの世界の悟空は兄によって社会常識を叩き込まれているからか、前の世界と違って長期間家を空けるような事はしていない。やはり兄の存在は偉大である。
「しっかしパンはまだちっこいのに働きもんだなぁ……こりゃこづけぇは奮発してやらねぇとな!!所でパン、こづけぇで何を買うんだ?悟飯とビーデルに何か買ってやるんか?」
「ううん、ピッコロさんに新しいぬいぐるみ買ってあげるの!!」
「ははっ、そりゃあピッコロも喜ぶにちげぇねぇ……っ!?」
その時、何か悪寒のような物を感じ取ったのか、悟空は目付きを鋭くして空を見上げた。そしてバーダックとラディッツも同じく何かを感じ取ったのか、悟空と同じく空を見上げていた。
そんな彼等を見て不思議に思ったのか、パンとウーブも釣られて空を見上げたのだが……
「な、何あれ……?」
「そ、空に穴が空いてる……」
二人が見上げた先には、不気味な空間の歪みが広がっていた……
※※※
「おいトランクス、本当にブラへの誕生日プレゼントはこんな物で良いのか?もっと女の子らしい物を買ってやった方が良いのでは……」
「大丈夫だって、パパ。本人にさりげなく聞いたらロボット作るパーツが欲しいって言ってたし。」
(むぅ……確かにこの世界のブラはブルマに似たのか、科学者として天才的な才能を見せているが……前の世界ではそんな事はなかった筈なんだが、何が原因なんだ……?)
「あっ、パパのその顔すげー久々に見た……って、なんだ、この嫌な気は……!?」
「っ!!これは!!」
急いで店から飛び出すベジータとトランクス。そして二人が空を見上げると、巨大な空間の歪みが発生していた。
(これは……前の世界で地獄と繋がった時と同じ!!馬鹿な、あれはゲロ達以外にもドラゴンボールにマイナスエネルギーが蓄積した事が原因だった筈だ!!マイナスエネルギーが存在しない筈のこの世界で、何故同じ事が!?)
まさかの事態に驚きを隠せないベジータ。
はたして、地球に一体何が起きようとしているのだろうか……?