ちっ、くだらん…何が強くてニューゲームだ、クソッタレめ 作:ゴロリコン
ギニュー特戦隊を特に苦戦する事もなく倒したベジータ達は、フリーザが宇宙船を離れた隙を突き、ドラゴンボールを奪う為に奇襲を仕掛けていた。そして残された戦力はフリーザのパワハラによってだいぶ減っていた上、元々の戦闘力が低い事もあり、難なくドラゴンボールを奪い取る事に成功するのであった。
「よし、これでドラゴンボールは全部揃ったな。」
「へっへっへ、フリーザの野郎が悔しがる姿が目に浮かぶぜ!!」
「ど、どうしましょう皆さん?ドラゴンボールで何か願いを叶えておきますか?」
「って言われても、オラ達特に叶えたい願いとかがある訳じゃねぇかんなぁ……」
「あっ、じゃあフリーザやターレスに殺されたナメック星人達を甦らせると言うのはどうでしょう?」
「今の時点で生き返らせても、またフリーザ達に殺されるのがオチだ。」
「それと、ごめんなさい悟飯さん。ナメック星のドラゴンボールで生き返れるのは一度の願いで一人までなんです。」
「じゃあそっちは地球のドラゴンボールを使うしかねぇか……あっ、でも地球のドラゴンボールはオラと兄ちゃんを生き返らせる時に使っちまったから、一年近く待たなきゃ使えねぇんだった!」
「なら、ナメック星のドラゴンボールで地球のドラゴンボールを使える状態にする必要があるな……」
(本来ドラゴンボールの使用は望ましくないが、こればかりは仕方がないか。無理にドラゴンボールを使える状態にする事で、妙な悪影響が出なければ良いのだが……いっその事、精神と時の部屋にドラゴンボールを放り込んでみるのはどうだ?上手く行けばマイナスエネルギーを完全に浄化出来るかも……)
うーん、と頭を悩ませるベジータ。悟空達はいつもの事なので放置する事にした。だがその直後、最長老の家の方角から、大きな気が激しく低下して行くのを感じ取った。
「こ、これは、ネイルさんの気だ!?な、なんでこんなに減って行って……!?」
「近くにフリーザの気も感じる!!まさか、奴一人でフリーザと戦っているのか!?」
話は数刻前に遡る……悟空達が特戦隊との戦いを終えた頃、フリーザは最長老の家までやって来ていた。
「おやおや、まさか本当にこんな所にナメック星人が隠れ住んでいたとは……それに貴方、雰囲気だけでわかりますよ。他のナメック星人とは違う、特別な力を持っていますね?」
「くっ、最長老様に手出しはさせんぞ!!」
「ご安心を。貴方達が素直に私に協力なさってくれるのなら、危害を加えるつもりはありませんよ。ですが、協力を拒むと言うのなら……どうなるか分かりませんがね。さて、最長老さん。残りのドラゴンボールの在処を教えなさい。拒むのなら……」
「ドラゴンボールは私が生み出した物だ。そしてドラゴンボールは、創造主である私が死ぬと単なる石と化してしまう。」
「何ですって!?」
「さぁ、どうする……?」
最長老を苛立たし気に睨みつけるフリーザ。暫く睨み続けていたが、やがて諦めたように溜息を漏らすと、首を左右に振った。
「やれやれ、仕方がありませんね。良いでしょう、貴方に危害を加えるのは止しましょう。ですが、そこの若いナメック星人を痛めつけられても、同じような態度を取り続ける事が出来るでしょうか?」
「来るか……!!」
「戦闘に巻き込まれて死なれては厄介です。少しばかり場所を移させて頂きますよ!!」
こうして、フリーザとネイルの戦いが始まった。しかし戦闘力の差は歴然であり、ネイルは必死に抵抗するものの、瞬く間にフリーザの手で追い込まれてしまうのであった。
「ね、ネイルさんを助けなきゃ!!」
「あっ、デンデ!!待って!!」
「悟飯!!ちい……!!」
ネイルを助けに行くべく、まずはデンデが飛び立ち、その後を悟飯が追い、更に悟飯を追いかけてピッコロが飛び立ってしまった。
「あっ、おい悟飯、ピッコロ!!ど、どうするベジータ?」
「決まっている。俺達も後を……っ!?」
凄まじい気を感じ取り、空を見上げるベジータ。悟空とラディッツ、ナッパも同様に気を感じ取ったようで、驚愕しながら空を見上げていた。
「な、なんだ、この恐ろしい気は!?」
「ほ、他の三つはともかく、一人だけとんでもねぇデカさだ!お、オラ達とは比べ物になんねえ……!!」
(馬鹿な、この気はクウラだとぉ!?な、何故奴がここに!!奴が来るナメック星は新ナメック星の方だった筈だ!!こ、この世界は何がどうなってやがるんだいったい!!)
またも想定外の展開になってしまい、心の中で頭を抱えるベジータ。ターレスが生き延びて潜伏している上、今度はクウラだ。本来なら後はフリーザを倒すだけだと言うのに、何故こうもイレギュラーな事ばかり起きるのかと、ベジータは怒鳴り散らしたくなっていた。
とは言え、頭を抱えていても話は進まない。もしクウラがフリーザと合流した場合、いくら悟空達が本来よりかなり実力を上げていても、流石に勝ち目はない。たちまち全滅してしまうだろう。
「カカロット、ラディッツ、ナッパ!!貴様等は悟飯達の後を追ってフリーザを倒せ!!俺はクウ……宇宙から接近中の化け物を始末する!!」
「ひ、一人でこんな化け物みたいな奴の相手をするつもりなのか!?」
「良いから言われた通りにしろ!!わかったな!?」
それだけ叫ぶと、ベジータはクウラ達を迎え撃つ為、さっさと飛んで行ってしまった。
「ど、どうする!?俺達も手を貸した方が……」
「いや、その必要はねぇ。あっちはベジータに任せて大丈夫だ。オラ達はフリーザを倒しに行こう。」
「な、何言ってんだカカロット!そりゃあベジータは俺達よりも遥かにつえぇが、宇宙の奴から感じる気はフリーザを遥かに超えてやがんだぞ!?」
「……多分だけどよ、本当はベジータはフリーザよりもずっとつええと思うんだ。」
「な、何だと?」
「ベジータはフリーザがとんでもねぇ奴だって言うけどよ、あいつが本気でフリーザを恐れてるようには感じなかった。いざとなりゃどうとでもなるように思ってる……そんな風にオラはベジータと話してて感じたんだ。このナメック星に来たのも、本当は何か別の目的があるんじゃねぇかな?」
「別の目的?何なんだ、それは?」
「流石にそこまではわかんねぇよ。それに、兄ちゃんもナッパも気付いてんだろ?ベジータはオラ達と修行してる時、力の百分の一も出してねぇって事に。そのベジータがどうにかするってんだから、きっと勝算があるんだと思うぜ。」
「むっ……それは、確かにそうだが……」
「……だーっ!!仕方ねぇ、ここは言われた通りにするか!!さっさとフリーザを片付けてベジータの応援に行くとしようぜ!!」
「いや待て、ここを留守にするのは拙い!!ターレスにドラゴンボールを奪われたらどうする!?」
「いや、その心配はねぇ。ドラゴンボールを使うには合言葉が必要でな、集めただけじゃ願いは叶わねぇんだ。それに、ターレスがドラゴンボールを隠しても、ドラゴンレーダーさえあればすぐ見つけられるしな!!」
「なるほど、だったら心配する必要はねぇな。行くぞお前等!!」
「おう!!」
それからそう時間を置かず、クウラ達の宇宙船がナメック星に到着した。
「ここがナメック星か……フン、ろくな価値も無さそうな星だな。おい、フリーザの居場所はわかっているな?」
「既にスカウターで捕捉済みです。どうやら何者かと戦闘中のようですが……」
「そうか。では、早速話を聞きに行くとしよう。もしドラゴンボールが実在しているなら、フリーザから奪い取ってくれる。」
「ですが、フリーザ様は素直に渡してくれるでしょうか?」
「歯向かってくるのなら、完膚無きまでに叩き潰すまでだ。それでもまだ従わぬのなら消してしまえばいい。そこまでマヌケなら、我が一族には必要ないからな……では行くぞ。」
「はっ……っ!?クウラ様!!」
サウザーが叫び声を上げた次の瞬間、クウラの宇宙船に巨大な気功波が撃ち込まれた。クウラも機甲戦隊も咄嗟に脱出した事でダメージは受けなかったが、宇宙船の方は瞬時に爆発し、粉々に吹き飛んでしまった。
「くっ、宇宙船が……何者だ!?」
「ほう、かなり手加減していたとは言え今のを避けたか……どうやら特戦隊よりはマシそうだな。」
クウラ達の前に、腕を組みつつ不敵な笑みを浮べたベジータが舞い降りる。その姿を見て、サウザーは目を見開いていた。
「き、貴様は、フリーザ様の部下のベジータ!!どうやらターレスとやらの報告は事実だったようだな!!」
「何、ターレスだと?」
「そうだ!!貴様等サイヤ人の生き残りが徒党を組み、フリーザ様に反乱を企みつつ、ドラゴンボールを奪おうとしているとな!!」
(なるほど、こいつ等を呼んだのはターレスの野郎だったのか。ちっ、余計な手間を取らせやがって……何処に隠れているのか知らんが、見つけたらただでは済まさん!!)
「猿どもが徒党を組んだ所で、フリーザ様にもクウラ様にも勝つ事は出来ん!!身の程を思い知らせてやる!!」
「せいぜいほざいてろ、クウラのオマケども。とっとと片付けてやるよ。」
「ほざけぇっ!!」
ベジータに一斉に襲い掛かるクウラ機甲戦隊。一方、クウラはベジータを興味深そうに眺めていた。
(先程のエネルギー弾が撃ち込まれた一瞬、スカウターに表示された戦闘力は50万を超えていた……まさか、このベジータとやらがあの謎の戦闘力の持ち主なのか?少し観察してみるとするか……)
そしてその頃、フリーザと交戦中だったネイルは既に満身創痍の状態となっていた。
「いい加減、口を割るつもりになりましたか?私もあまり暇ではないのですがねぇ……」
「はぁ……はぁ……ふ、ふふ……馬鹿め、自分が罠に嵌った事に、まだ気付いていないのか……」
「何ですって?」
「い、今頃は……貴様が居ない隙を突き、あのベジータ達が、貴様のドラゴンボールを奪っている筈だ……」
「なっ、ベジータだと!?奴等がこの星に来ていたと言うのか……もしや、あの時のサイヤ人は地球の!?」
「こ、これでもう、貴様の願いが叶う事はない……ざ、残念だったな……」
「おのれ、虫ケラが!!ふざけた事を!!」
「やめろー!!」
「な、何!?おぐっ!!」
トドメを刺そうとネイルに腕を向けた直後、凄まじいスピードで接近して来た悟飯がフリーザの横っ面に蹴りを叩き込んだ。
そのままフリーザは凄まじい勢いで吹っ飛ばされ、近く岩盤をぶち抜き、隣の島の岩山に激突してしまった。
「ネイルさん!!」
「で、デンデ……それに、サイヤ人達に、あの時のナメック星人か……」
「悟飯、一人で先走り過ぎだ!!」
「ご、ごめんなさいピッコロさん、でも……」
「おーい、二人とも大丈夫か〜!?」
ピッコロに続き、すぐに悟空とラディッツ、ナッパも駆けつけ、そのタイミングに合わせるかのように岩山が吹き飛ぶと、怒りの形相を浮かべたフリーザが戻って来た。
「おのれぇぇぇ!!何処の誰かは知らんが、よくもこのフリーザの顔に蹴りをぉぉぉぉぉ!!」
「へっ、随分良い顔をするようになったじゃねぇか、フリーザさんよぉ!!」
「っ!!お、おやおや、ナッパさんにラディッツさんではありませんか……それに、あの時のサイヤ人まで。やはり貴方もベジータさんの部下だったようですね。」
「オラはベジータの仲間だけど、別に部下じゃねぇぞ。それにオメェが言ってんのはオラの事じゃなくてターレスの事だと思うぞ?」
「ターレス……?まぁ、そんな事はどうでもいいのですよ。それより、残りのドラゴンボールを持っているのは貴方達ですね?」
「フン、だったら何だ?」
「大人しくドラゴンボールを渡しなさい。そうすれば命だけは助けてあげても構いませんよ?」
「誰が貴様の言う事など聞くか。俺達は貴様を倒しに来たんだ!!」
「ああ!これまで俺達をこき使った礼をしてやるぜ!!」
「ククク……どうやら地球に行っている間にこの私の恐ろしさを忘れてしまったようですね。ならば存分に思い出させてやるぞ、この猿どもがぁっ!!」
オーラを全開にし、悟空達に突撃するフリーザ。まずは先頭にいた悟空に殴り掛かる。しかし悟空は難なくその拳を回避すると、逆にフリーザを空中まで殴り上げた。
「な、何っ!?」
「兄ちゃん!!」
「任せろ!!せぇいっ!!」
既に空中まで移動していたラディッツが、フリーザに回し蹴りを叩き込み、追撃に気功波を発射する。フリーザは両腕を交差させて気功波を防ぐが、更にそこに悟飯とピッコロがそれぞれ魔閃光と爆力魔波を叩き込む。
「ぐぅっ!?お、おのれ雑魚どもが!!し、しかしこの程度では……!!」
「今だナッパ!!」
「おう!!吹っ飛びやがれフリーザ!!クンッ!!」
「なっ!?ぐ、ぐあああああああ!!!!」
ナッパが中指と人差し指を突き出し、ジャイアントストームを発動すると、フリーザはその爆発に飲み込まれた。
「や、やったか!?」
「確かに手応えはあったが……」
油断無く爆炎を睨んでいるナッパとラディッツ。直後、爆風をかき消すかのように、戦闘服が破壊されたフリーザが姿を現した。
「やっぱやられちゃいなかったか……」
「おのれ、猿どもが!!私を怒らせた事を本気で後悔させてやるぞ!!いいか、よく聞け猿ども!!このフリーザは……」
「変身する度に強さが増して、後三回変身出来るんだろう?」
「なっ!?何故貴様等がそれを知っている!!」
「ベジータから聞いたぜ。とっとと変身しな!!すぐにぶっ潰してやるよ!!」
「べ、ベジータが?何故奴がその事を……ま、まぁ良い!!その事を知っていようがいまいが、貴様等に勝ち目など無いのだからなぁ!!かぁぁぁぁ!!!!」
気を高めると同時に、フリーザの変身が始まった。気の上昇と共に上半身が膨れ上がり、小柄だった体格が一気に2メートルを超える巨体となり、角も水牛のように折れ曲がった形へと変化する。
「クックック……気をつけろよ、こうなったからには前までのように優しくはないぞ!!」
「あ、あれが第二形態って奴か!!た、確かにとんでもねぇパワーアップだ……!!」
「さぁまずは……俺に蹴りを食らわせたチビからだ!!」
「っ!?悟飯、避けろっ!!」
「悟飯っ!!」
悟飯を標的にし、猛スピードで突撃するフリーザ。僅かに反応が遅れた悟飯は回避が間に合わない。しかし、悟飯とフリーザの間に割って入ったピッコロが、代わりに腹部を貫かれてしまった。
「グハァッ!!」
「ククク、まずは一匹!!」
「ピッコロ!?」
「あ、ああ……ピッコロさぁぁぁぁん!!」
「フッ、どうやらベジータ達は、神精樹の実の隠し場所までは分からなかったようだな。」
ベジータが機甲戦隊と、悟空達がフリーザと戦闘を開始した頃、ターレスはベジータ達に奪われた自身の宇宙船を訪れており、その手には神精樹の実が握られていた。
「この気配、どっちとも始まったようだな。せいぜい俺の役に立ってくれよ、宇宙の帝王とその兄貴さんよ……!!」
邪悪な笑みを浮かべ、ターレスはその場から飛び去った。はたして、ターレスはこの状況で何をするつもりなのだろうか……?
やめて!ニューゲームベジータが本気を出したら機甲戦隊程度じゃ消し炭も残らず消えてなくなっちゃう!
お願い、死なないでサウザー!あんたが今ここで倒れたらドーレやネイズとの約束はどうなっちゃうの?ベジータは舐めプしてる。ここを耐えても別にベジータに勝てる訳じゃないんだから!
次回、「ターレス死す」!デュエルスタンバイ!!