ちっ、くだらん…何が強くてニューゲームだ、クソッタレめ 作:ゴロリコン
人造人間を迎え撃つべく、3年の修行期間を得たベジータ達。とは言え現時点でも悟空とラディッツは相当な実力があり、特に悟空に関しては前世における17号と18号を纏めて相手にしてもまず負けない程だ。
何より悟空はこの時点で超サイヤ人の欠点に気付いている節があり、下手をすればこの3年で超サイヤ人の第四段階に至ってしまう可能性すらあった。
前世を遥かに超えるスピードでパワーアップし続けている悟空にベジータは内心首を傾げているが、そのパワーアップの原因は他でもないベジータにある事を彼は知らない。
そう、前の世界のベジータが常に悟空の背中を追いかけていたのと同じように、この世界の悟空はベジータの背中をずっと追い続けているのだ。
自分と同じサイヤ人でありながら、自分を遥かに上回るだけの力を持ち、未だに実力の底が見えないベジータは、当然とも言うべきか、初めて戦ったあの日から悟空の目標となった。
また、悟空は一つだけベジータに不満も持っていた。それはベジータが自分を見ているようで、別の誰かを見ていると言う点だ。
悟空はナメック星に行くまでの修行中に、ベジータが自分を通して別の誰かを見ている事に気付いた。そしてそれに気付いた時、悟空は悔しいと思った。目標としている人物が自分を全く見ていないと言う事実、そしてベジータに目を向けて貰えない自分の不甲斐無さに、どうしようもなく苛立った。
以来悟空はずっと打倒ベジータを目標とし、これまで以上に修行に励むようになり、現時点で前の世界を遥かに超える実力を身につけるに至ったのである。
話は逸れたが、とにかく現時点でも相当な実力を誇る悟空とラディッツを下手に鍛えるのはマズいとベジータは判断したようだ。
(もしドクターゲロを早々に始末してしまえば、17号と18号が起動しなくなり、歴史の流れが修正不可能なまでに変わってしまうからな……そうなればセルがどのような行動を起こすかわかったものじゃない。)
本来の歴史を知る者からすれば、もうここまで歪んでいるのだがら今更だろうと言いたくなる所ではあるが、ベジータとしてはまだ何とか歴史通りに事を進めたいようである。
(そう言えば、セルもトランクスと同じく前の世界のセルと同じ未来から来たと考えて良いのか……?これまでイレギュラーの連続だった事を考えると、セルに異変が起きていても何ら不思議はないな。最悪の場合、ヤードラット星で会得したあの技を使う事も考慮しておかなければ……)
「ベジーター!!ご飯の時間よー!!」
「……今行く!!」
とりあえず難しい事は後で考えようと、ベジータは今日の晩飯を食いに行くのであった。
それからベジータは忙しい日々を送った。ブルマの好感度を稼ぐべく色々と頑張ったり……
「何、超サイヤ人にしてくれだと?」
「おう!!カカロットに聞いたが、ベジータもなれるんだろ?ってなると純粋なサイヤ人で超サイヤ人になれないのは俺だけになっちまうからな!!」
「一応聞くが、イメージトレーニングはしたのか?」
「やるにはやったが、そっちの方はちっとも効果がなくてなぁ……」
「まぁ貴様のようなタイプではそうだろうな。仕方ない、かなりのスパルタ方針で行くぞ。覚悟は良いな?」
「お、おう!!望む所だぜ!!」
突然押しかけてきたナッパに超サイヤ人にしてくれと言われたのでキレさせる為に何度も何度もボコボコにしたり……(偶に重力室を壊してブルマに怒られてしまったらしい)
「ん?ベジータじゃねぇか!」
「貴様、こんな所で何をしている。」
「……それはこっちの台詞だ。ここは自動車の教習所だぞ。何故貴様等がこんな所にいる?」
買い物の時、いつもブルマに運転させるのも悪いので免許を取りに行ったら、何故か悟空とピッコロと鉢合わせてしまったり……
「いやぁベジータさん、運転お上手ですね!とても初心者とは思えませんよ!」
「フッ、当然だ。(前の世界でも免許はしっかり取っていたからな!)」
「交通ルールもばっちりだし、これならすぐにでも免許が……ん?うわぁぁぁぁ!?べ、ベジータさん、避けて下さい!!」
「喧しいぞ、急に何を叫んで……か、カカロットォッ!?」
「べ、ベジータ退いてくれぇ!!」
「ふおぉぉ!?」
教習中に暴走した悟空の車に特攻をかまされてしまったり、酷い時には突っ込んできた悟空の車に跳ね飛ばされてお星様になったりもした。
しかし頑張った甲斐もあり、当然免許は一発で合格し、ブルマともフラグが立ち、無事トランクスが生まれてきたのであった。
(よ、良かった……な、何とかブルマと結婚してトランクスも生まれてきてくれたか……正直ここまでが一番大変だったぜ……後はブラだな!)
「おお……凄いなベジータ君は。いつもの変顔をしながら赤ちゃんのオムツを変えてるぞ。」
「あの顔してる時は本人曰く無意識らしいのよね……無意識であたしよりオムツ交換が上手ってどうなってるのよ?この前なんてあの顔しながら晩御飯のお好み焼き焼いてたし……」
「みんなお茶が沸いたわよ〜!」
そんなこんなであっという間に3年の月日が流れるのであった。
遂に人造人間出現の日を迎え、ベジータ達は南の都の南西9キロの地点にある島に集まっていた。
「あれ?ベジータさんはわかるけど、ブルマさんも?」
「それにその赤ん坊は?ひょっとして、ベビーシッターでも始めたんですか?」
「ああ、この子は……」
「俺とブルマの息子のトランクスだ。」
「な、何だとぉ!?べ、ベジータとブルマさんが!?」
「なんだラディッツ、ナッパから聞いていなかったのか?」
「全く聞いてない!!おいどう言う事だナッパ!?」
「へっへっへ、驚かせてやろうと思ってな!」
「お、お前と言う奴は……そうか、だから一時期ヤムチャが鬱陶しいくらい落ち込んでいたのか。」
悟空とピッコロ、そしてナッパ以外の誰もがベジータとブルマの間に子供が出来た事に驚いているようだった。
そこでふとベジータはクリリンとヤムチャ、天津飯の気が3年前と比べて大きく上がっている事に気が付いた。
「ほう……お前達、随分と気を上げたじゃないか。何があった?」
「ああ、悟空に頼んで界王星まで連れてって貰ってな。そこで修行をつけて貰ったんだ。」
(なるほど、それでこれだけ気が上がっていたのか。これなら前の世界より多少は戦力になるかもしれんな。)
その後、仙豆を差し入れに来たヤジロベーのエアカーが撃墜され、既に人造人間が潜伏中である事が判明した。
ベジータ達は散り散りになり、人造人間を探すが、気を持たない人造人間を探すのは至難の業だった。だが……
「なぁあんた達!この辺りで怪しい見た目をした奴等を見かけなかったか!?」
「………」
老人と真っ白な肌をした肥満体型の男に声をかけるヤムチャ。だが二人組は質問に答えず、老人が前に出たかと思うと突然ヤムチャの口を掴んだかと思うと、どんどん気が吸われていってしまう。
(な、なんだ!?か、身体から気が吸われて……だ、だけど!!)
完全に気が吸い尽くされる前に、気を高めるヤムチャ。そしてヤムチャの纏っていた気が赤色へと変化し、老人の腕を無理矢理弾いた。
「なっ、これは!!」
「調子に乗るなよ!!狼牙風風拳!!はいぃぃぃぃ!!」
「馬鹿な、何故こいつが界王拳を……ぐわぁぁぁぁぁぁ!?」
瞬時に老人に接近し、かつてベジータに殴り飛ばされた時とは比べ物にならない程のパワーとスピードを誇る狼牙風風拳を叩き込むヤムチャ。
老人はまともに反応出来ずにヤムチャの繰り出す高速拳が直撃してしまい、そのままガードレールをぶち破り、更に数キロは離れた海の向こうまで吹っ飛ばされてしまった。
白い肥満体型の男もまさかヤムチャがここまでやるとは思ってなかったのか、目を見開いたまま固まっている。そして、騒ぎを聞きつけたベジータ達が集まってきた。
(こいつは……どうやら出現した人造人間はゲロとデブだったようだな。)
「ヤムチャ、大丈夫か!?」
「って、その白い肉まん野郎が人造人間なのか!?」
「あ、ああ!それよりみんな、気をつけてくれ!奴等の腕に掴まれると気が吸われるみたいなんだ!」
「何だと……!?」
その直後、海から老人型の人造人間が飛び出し、怒りの形相を浮かべながらベジータ達の前へと戻ってきた。
「おのれ、ヤムチャ如きが!!……むっ!?き、貴様は孫悟空!!ベジータやピッコロ大魔王、それに他の連中まで……」
「オメェ達が人造人間だな?」
「老耄にデブとは、思ったより随分と弱そうな形をしているな。並行世界とは言えベジータがこんな奴等にやられたとはとても信じられん……」
「っ!!ふ、不思議だ。何故貴様等が我々の事を知っている?それに、まるでここに来る事がわかっていたかのようだ……」
「けっ、テメェ等に教える義理があるかよ!!」
「オメェ達の相手はオラ達がしてやる。ここだとみんなを巻き込んじまうから、場所を変えっぞ。」
「場所?変える必要はない。誰も巻き込みたくないと言うのなら、ここを更地に変えるまでだ。」
突如街中へ破壊光線を放とうとする老人型の人造人間。だがそれを察知した悟空が二人纏めて空気砲で地平線の彼方まで吹っ飛ばしてしまった。
「よし、オラ達も追いかけっぞ!!」
「あ、ああ……」
「ひえぇぇ……お、俺達も界王様にかなり強くして貰ったってのに、悟空はそれより遥かに強くなってる……こ、これじゃあちっとも差が縮まりそうにないよ……」
「弱音を言ってる場合か。さっさと行くぞ!!」
「お、おう!!」
(……ヤバいな。あのデブの強さが変わらなかった場合、今のカカロットでは心臓病を込みにしてもまず負けはしないぞ……ど、どうしたものか……)
人造人間達を追い、続々飛び立っていく悟空達に着いていくベジータ。はたして、歴史通り17号と18号は起動する事が出来るのか!?
とある研究所の地下で、ある生物が培養されていた。本来ならこの生物が完成するのは遙か未来の筈であり、この時代では決して完成する事はなかった。
だが……突如培養槽が閃光に包まれたかと思うと、次の瞬間には弾け飛び、周囲のスーパーコンピュータを始めとする機械類も一斉に爆発してしまった。
その後、静まり返った地下研究室に、一体の怪物が降り立った。
「ブルァ……」
不気味な声を漏らす真紅の怪物。この生物により、世界は更なる混乱を迎える事を、ベジータは知る由もなかった……
さ、最後の奴の正体はいったい何者なんだ!?
まぁ誰でもわかると思うけどね。とりあえず金色にしようかと思いましたが使われてる遺伝子的に赤の方がいいかなって事で赤にしました。某何とかマックスさんに近いカラーリングで想像して頂ければ大丈夫かと。