ちっ、くだらん…何が強くてニューゲームだ、クソッタレめ 作:ゴロリコン
「「「「救世戦隊ギンガセイバー、見参!!!!」」」」
ダサいポーズを決める怪しい五人組の後ろで、目に悪そうな赤い爆発が起きた。
それを見ていたビーデルや強盗犯、警官隊の面々、それから野次馬の市民達はポカンと口を開けて五人組を凝視し、少し離れた場所で隠れて様子を観察していた悟飯ことグレートサイヤマンは子供のように目をキラキラ輝かせていた。
(きゅ、救世戦隊ギンガセイバー……な、なんてカッコいいんだ!!や、やっぱりグレートサイヤマンも仲間を作ってサイヤレンジャーになった方が良いんだろうか?よし、今度お父さんと伯父さん、ベジータさん、ナッパさんに頼んでみよう!!)
「……はっ!?な、なんだテメェ等!その頭のおかしい格好……もしかしてグレートサイヤマンの親戚かなんかか!?」
「グレートサイヤマン?なんなのよクソダサい名前は?やぁねぇ、品性の欠片も感じられないわ。」
「いや、俺様達も大概酷いもんだと思うが……」
「レッド、強盗犯と愉快に会話をする必要なんてありません!!早く救済を始めましょう!!」
「レッドって他にも四人もいるし誰に言ってるのかわからないでしょ……」
(ぐうの音も出ねぇ……)
ビーデルの的確なツッコミに心の中で賛同するレッド。一方仲間の一人がそんなビーデルに対し呆れたように溜息を漏らした。
「はぁ……これだから辺境の星の田舎者は困るのよ。良い、お嬢ちゃん?私達はね、リーダーであるレッド様以外はナンバーで呼び合うのよ。だからレッド様と呼んでもリーダー以外誰も反応しないし混乱する事はないの。」
(そ、そうだったのか!?)
「何よその仲間内以外にはさっぱりわからない判別の仕方は?だいたい最初から全員別の色にした方がよっぽど判別し易いじゃない!!」
(全くだ。せめてこのお嬢ちゃんくらいまともな奴が仲間にいてくれれば……)
「はっ、何もわかっていないのね。私達は皆レッド様に魂を救われて集まった同士なの。そしてこの赤いスーツは私達がレッド様に忠誠を誓っている証でもある。レッド様のイメージカラーを捨てて他の色になるなんて、裏切りにしかならないわっ!!」
「あ、あのぉ……だったらせめてレッドと言う呼び方を変えるのはどうでしょうか?ファイヤーとかスカーレットとか……」
「なっ、あたし達に偉大なるレッド様の名を捨てろって言うの!?貴方、どうやら死にたいみたいね……」
「ひぃぃぃっ!?」
勇気を出して代替案を出した警官に殺気を醸し出して躙り寄るセイバーレッドの一人。するとリーダー格のような男が気まずそうに手を上げた。
「なぁ、お前等が色変えたくないならせめて俺様が色を変えようと思うんだが……」
「駄目です!!ヒーローのリーダーは赤!!これは鉄則中の鉄則なのですから!!そもそもレッド様が赤以外になるなんて我々は耐えきれません!!」
「お、おお……ってあれ、強盗犯達は?」
「えっ……あ、あぁーーーーっ!?に、逃げやがったわあいつ等!!んもぅ、あんたのせいで逃げられちゃったじゃないのよこのお邪魔虫!!」
「何人のせいにしてんのよ!?そもそもあんた達が余計な事しなければあたし一人であんな奴等……」
「その心配はない!!」
「お、おお、貴方はグレートサイヤマン!!」
いつの間にか逃げ出していた強盗犯を、これまたいつの間にかひっ捕えていたグレートサイヤマンこと悟飯は警官達に強盗犯を引き渡すと、ドヤ顔を決めながらギンガセイバーの面々と向かい合う。
「ギンガセイバーだったかな?君達は確かに素晴らしい気……いや、力を持っているようだな。そしてスーツと決めポーズも最高レベルだった。しぁかし!!強盗犯を前にして内輪揉めをするのは感心しないな!!ヒーローたる者、真っ先に悪をやっつけなければ二流と言わざるを得ない!!」
バババッ!!と無駄に身体を動かし、これまた格好の悪い決めポーズを取るグレートサイヤマン。
「この世界のヒーロー、グレートサイヤマンを見習い、これからも精進したまえ!!」
「う、うぐっ!!く、悔しいけどぐうの音も出ない正論だわ……こ、今回はあたし達の完敗のようね……!!」
「フッ、地球か……この星にもこんなすげぇ男が居たとはな……流石別世界のレッド様を倒した男が居る星だぜ。」
「ええ。それにあのスーパースーツにファイティングポーズ、どれも見事です!!我々も見習わなくては!!」
(そうかな、凄まじくダサいと思うけど……ん?って言うかこいつの気って……)
じーっとグレートサイヤマンを凝視するレッド。するとグレートサイヤマンもその視線に気付いたのか、首を傾げた。
「どうかしたのかね、レッド君?」
「お前、孫悟飯だろ?」
「いぃーーーーっ!!!???」
「えっ……孫悟飯って、あの悟飯君?や、やっぱり!!あんた悟飯君だったのね!?」
「うっ……や、やだなぁ何言ってるんですか!?い、今の僕はグレートサイヤマンです!!それ以上でもそれ以下でもありませんよ!!」
ビーデルに詰め寄られながらも、慌てて首を振り否定するグレートサイヤマン。するとその直後、セイバーレッドの一人の腕時計が警報を鳴らした。
「ん?な、なんだこの音は?」
「これは我々が開発した新型の嘘発見器だ。あんたが嘘を言ったから反応したみたいだな。」
「ちょっ」
「って事はやっぱりあんた悟飯君なんじゃない!!」
「う、うわぁぁぁぁーーーーーーっ!!!!」
「あっ、こら待ちなさい!!逃げるな!!戻ってこーーーいっ!!」
逃げるようにして空を飛んで行くグレートサイヤマンに戻ってくるよう叫び続けるビーデル。一方レッド達はグレートサイヤマンを追いかけるべく、一瞬にしてその姿を消した。
※※※
「はぁ、はぁ……お、思わず逃げ出して来ちゃった……ど、どうしよう?明日学校で絶対ビーデルさんに追及されるぞ……」
「別に堂々としてれば良いだろう。」
「!?」
音もなく背後に現れたレッド達に驚愕し、慌てて距離を取る悟飯。先程とは変わり、僅かに冷や汗を流し、警戒心を露わにしている。
(突然僕の背後に現れた!?今のはまさか、瞬間移動なのか!?)
「別にあのお嬢ちゃんは貴様の正体が孫悟飯であると言う証拠は何一つ押さえちゃいないのだろう?ならば堂々としていれば良い。この時間帯学校とやらに居なかったのを突かれても、体調が悪いから帰ったと言えばそれ以上は何も言えなくなるしな。」
「レッド様、流石にそれは厳しくないですか?」
「だが、証拠がない以上それ以上何も出来んだろう。」
「……貴方達は何者ですか?今のは瞬間移動ですよね?それに、どうして僕の事を……」
いつでも応戦出来るように距離を取りながら警戒する悟飯。そして悟飯の気の高まりにレッド四人が構えを取って警戒するが、リーダー格のレッドは特に気にした様子も見せなかった。
「俺様のデータの中に貴様の気はインプットされていたからな。データより遥かに大きくなっていたが、深く探れば誰の物なのかは一目瞭然だ。」
「データだって……?っ!!ま、まさかお前は!!」
「貴様にはこの姿を見せた方が早いか。」
腕時計型の機械をスライドすると、スーパースーツが粒子状に分解されて変身が解除される。そして悟飯の前に、緑色の部分が赤くなった完全体セルが姿を現した。
「せ、セル……!?」
「おお、その名で呼ばれるのは生まれて初めてだぞ。いかにも。俺様はこの世界で生まれたセルだ。まぁ今はその名を捨ててレッドと名乗っているg……ぐぼぁっ!?」
「「「「れ、レッド様ーーーっ!?」」」」
突然超サイヤ人2になった悟飯に殴り飛ばされたレッドを見て絶叫する四人のセイバーレッド。そして悟飯が超サイヤ人2になった事により、地球の戦士達全員がその気を感知した。
※※※
ここはラディッツが経営するサダラ農園。するとエプロン姿のヤムチャがやって来て農作業中の悟空達に呼びかけた。
「おーいみんなー!!おやつが焼けたぜー!!」
「むっ、もうこんな時間か。」
「うっひょ〜!!なぁヤムチャ、今日のおやつはなんなんだ!?」
「今日は昨日とれたばかりの果物達を使った……」
その時、全員が凄まじい気を感じ取り、無意識の内に冷や汗を流した。
「これは、悟飯の気だ!!」
「お、おいおいどうなってんだ!?悟飯の奴、完全にマジになってるぞ!!何が起きてやがる!?」
「お、俺達も行ってみよう!!」
「お、おう!!みんなオラの肩に掴まれ!!(悟飯が戦ってる相手の気、セルにちけぇようで違う……いったい誰なんだ、こいつは……)」
※※※
「おい、トランクス……まだ乗るのか?」
「あったり前じゃん!!せっかく遊園地に来たんだからもっと楽しまないと!!もう帰ろうなんて言わないよね?パパが約束してくれたんだし!!」
「グッ……し、仕方あるまい。で、次は何を……ん?」
「あれ、この気って……悟飯さん?」
(悟飯が本気になっている……バビディ達が現れるのはまだ先の筈だが、もう現れたのか?いや、だがこの世界の悟飯は怠けていない分相当腕が良いから、あのダーブラとか言う奴程度なら軽く倒せる筈だし、戦っている相手の気は全くの別物だ。それにこの気……何故か知らんが妙に懐かしく感じる……)
「パパ、悟飯さんどうしたのかな?ひょっとして悟空おじさんと本気のトレーニングしてたりして……ってパパ!?」
「トランクス、お前は家に帰ってろ!!万が一の時はブルマを頼んだぞ!!」
「ちょっ、パパ!?遊園地は!?ぱ、パパの嘘つきぃ〜!!」
※※※
「どうしたセル!!打ち返して来ないのか!?」
「いや、だからな孫悟飯、俺様は別に……」
「だりゃあっ!!!!」
「グッ!?」
悟飯の渾身のパンチを両腕を交差させてガードするレッド。しかしその破壊力は凄まじく、幾つもの岩盤をぶち抜いた後、巨大な崖に激突してしまう。
「は、話を聞け孫悟飯!!俺様は貴様と戦うつもりは……」
「はぁぁぁぁぁ!!!!てりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃ!!!!」
「ぬおおおおおっ!?」
「魔閃光っ!!!!」
問答無用とばかりに悟飯は連続エネルギー弾をレッドに叩きつけ、最後に魔閃光をぶっ放すと、着弾地点に大爆発を起こした。
「す、凄い……レッドさんに戦う気がないとは言え、ここまでの力があるなんて……」
「流石は並行世界のレッド様を滅ぼしただけはある。あれが孫悟飯か……」
「で、でもやり過ぎよ!!レッド様の話を聞こうともしないだなんて……」
「まぁ、無理もあるまい。並行世界のレッド様は相当地球でやらかしたようだからな。どうにか話し合いに持ち込みたい所だが……」
「はぁ、はぁ、はぁ……ど、どうだ!?」
「気は済んだか?」
「っ!?はぁっ!!」
「おっと!!」
一瞬で背後に現れたレッドに間髪入れずに殴り掛かる悟飯。しかしレッドが腕を翳した途端、悟飯は全身が凍りついたように動かなくなってしまった。
「ガッ!?」
「流石にこれ以上暴れられると地球にダメージが残りかねんからな……全く、感情のままに動くのが間違いだとは言わんが、もう少し冷静さも身につけるべきだと思うぞ俺様は。」
(う、動けない!!超能力か!?こ、こんな物!!)
「無駄だ、俺様の超能力は貴様が倒した負け犬緑虫とは出来が違う。そう簡単に破る事は出来ん。さぁ、大人しく俺様の話を……」
その時、レッド達の背後に風を切り裂くような音と共に、一瞬にして四つの気が現れる。
「フッ、流石に早いなカカロット、ラディッツ、ナッパ……えっ、ヤムチャもいるの!?なんで!?」
「オメェは……セル、なのか……!?」
「いや、色が違う!!そ、そうか、さてはあれからずっと行方不明だった二体目だな!?」
「けっ、今まで何処に隠れてたのか知らねぇが、ここであったが百年目!!ぶち殺してやるぜ!!」
「いや、孫悟飯にも言ったが俺様は貴様等と戦うつもりは……ん?この気は……フッ、来たか。」
「貴様等ぁっ!!」
「ベジータ!!」
超サイヤ人に変身し、フルスピードで飛ばして来たベジータが悟空達の前に現れる。そしてベジータの姿を見てレッドはニヤリと笑うと、指を鳴らして悟飯にかけていた超能力を解除する。
「グッ!!は、はぁ、はぁ……」
「悟飯、大丈夫か!?」
「お、お父さん……は、はい。でも気をつけてください、こいつは前のセルとは比べものにならない程強力な超能力が使えるようです!!」
「貴様が行方不明になっていた二体目か……どうやら緑の奴より相当強いらしいな。」
「当然だ。俺様をあんな負け犬緑虫と一緒にするんじゃ……」
「に、兄さん……ベジータ兄さん!!」
「は?」
セイバーレッドの一人が前に出たかと思うと、突然変身を解除した。するとベジータの弟、ダーブルが姿を現す。
「なっ……お、お前はターブル!?馬鹿な、どうしてお前がここに!!」
「レッドさんに連れて来て貰ったんです!!」
「れ、レッド?赤いセルの事か?な、何故お前がセルなんかと……」
「ふぅ……漸く落ち着いて話が出来そうだな。いいかよく聞け貴様等。俺様は貴様等と戦いに来た訳ではない。ここにはあくまでフリーザ軍の残党を追いかけて来ただけだ。」
「ふ、フリーザ軍の残党だと?」
「ああ。その辺りも詳しく話すとしよう……あっ、そうだ。」
何処からか白いパンツみたいな物を取り出したかと思うと、地球の物より倍近く大きな苺が沢山入った箱を取り出した。
「これは今宇宙で大人気のグレート苺だ。友好の証として受け取ってくれ。」
「お、おお……」
予想外にも友好的なレッドに面食らっているベジータ達。その後ひとまず話し合いをするべく、カプセルコーポレーションまで一同は場所を移すのだった……
次回からレッドの仲間のオリキャラの名前とか色々判明します。一回設定まとめた方が良いですかね?