ちっ、くだらん…何が強くてニューゲームだ、クソッタレめ 作:ゴロリコン
天下一武道会に向け、修行を開始したZ戦士達。そしてあっという間に天下一武道会の開催日を迎え、久々に仲間達が集まる事となった。
「相変わらず凄い人ねぇ……っていうか昔より凄いんじゃないかしら?」
「そうなんですか?」
「ええ。昔から凄い人が集まってたけど、ここまでじゃなかったわ。そんなにあのミスターサタンが人気なのかしら?あれの何がそんなに良いんだか……」
「……ブルマ。サタンはその、確かに大嘘つきのホラ吹き野郎だが、根はそんなに悪くない奴なんだ。だからそんなに悪く言う事はない。」
「えっ……べ、ベジータあんた、まさかミスターサタンのファンだったの!?」
まさかベジータがサタンを庇うとは思わなかったのか、信じられないとでも言いたげな顔をしているブルマ。すると慌ててベジータは否定した。
「違うっ!!お、俺は単にサタンはそんなに悪い奴じゃないと言ってるだけでだな……」
「は、はぁ……でも意外ね?あんたがサタンの肩を持つなんてさ。」
(前の世界では魔人ブウの時やツフル星に脱出する時にサタンが居なければ確実に詰んでいたからな……)
「それよりレッドさんさぁ……いつまでその格好してるつもりなの?さっきから色んな意味で目立ちまくりだよ?」
普段の姿ではなく、セイバーレッド001としての姿で同行しているレッドに対し、苦言を漏らすトランクス。
しかし無理もない。レッドのせいで先程からチラチラ見られているのは事実なのだから。
「俺様とて好きでこんな格好をしている訳ではない。だが、もしここで俺様が変身を解いてみろ。警察や軍隊が押し寄せ、確実に大会どころではなくなるぞ。それでも良いのか?」
「じゃあ家で留守番してりゃ良かったじゃん!」
「留守番てお前……家で一人寂しくポツンとテレビで天下一武道会の中継を見てるレッドさんが可哀想とは思わんのか?」
「全然!!」
「酷い……」
「あっ、見て!!みんなもう集まってるみたいよ。おーい!!」
そうブルマが手を振った先には、悟空達やクリリン達、ピッコロとヤムチャ、亀仙人達、そしてクウラが集まっていた。
「おっす!!後は兄ちゃん達だけみてぇだな!!」
「クウラ、久しぶりだな。」
「貴様もな。腑抜けていないようで安心したぞ?もし修行をサボっているようならこの場でトドメを刺していた所だ。」
「フン、両手いっぱいに食い物を持ちながら言っても何の格好もつかないぜ。」
「だ、黙れ!!」
ベジータの指摘した通り、クウラの両手には露店で購入したと思われる食べ物の数々が握られていた。どうやら我慢出来ずに買って貰ったらしい。
「それで……貴様が孫悟空の言っていたレッドとやらか?」
「そう言う貴様はフリーザの兄、クウラか……なるほど、一目見ただけで分かるぞ。貴様は今の俺様よりも格上だとな。もっとも、あくまで今の俺様ではあるが。」
「なるほど、中々良い眼だ。これは今後の楽しみが増えそうだな。……しかし、それだけに惜しい。」
「惜しいだと?」
「貴様に使われている細胞は愚父と愚弟の細胞なのだろう?あんな連中の細胞などではなく、俺の細胞を使っていれば、もっと強くなれたものを。」
「……いや、確かに貴様の細胞を使えばもっと強くなれてたのかもしれんが……貴様とベジータの細胞が滅茶苦茶に暴れまくって人格がとんでもない事になりそうだし、今のままで良かったと思う……」
「フン、そうか……ところで貴様、そのおかしな格好は何だ?孫悟空の息子や見慣れないサイヤ人もそうだが、ここは武道大会の会場であって、仮装大会の会場ではないのだろう?」
スーツを着ているレッドや悟飯、ターブルを見て首を傾げているクウラ。一方のレッドは聞かれるのを想定していたのか、先程トランクスにしたのと同じような説明をした。
ターブルと悟飯に関しては、本人達の趣味と言う事にしておいたが……
「よっ、悟天!!前会った時より強くなってるみたいだな?」
「へへっ、お父さんや兄ちゃん達に沢山鍛えて貰ったからね!!」
「ふふん、俺だってパパやレッドさん達と沢山修行したんだ!!悟天には負けないぜ!!」
(なるほど、確かに悟天の奴も前の世界以上の実力を身につけているようだな。この二人も悟飯と同じように、才能を腐らせたりしなければいいのだが……)
前の世界以上よりかなりの成長を遂げている二人に、密かに期待している様子のベジータ。そうこう言っている間にラディッツ達も到着したようだ。
「よっ、兄ちゃん達も来たか!!」
「久しぶりだなラディッツさ。今日は奥さんは一緒じゃないだか?」
「生憎妻はどうしても外せない仕事があるようなのでな……今日は娘だけを連れて来た。しかし夜の祝勝会にはちゃんと参加すると言っていたぞ。」
「ふーん、姉さんも大変そうね。」
「ミントちゃん、久しぶり!!」
「元気そーだな!!」
「うん、悟天君もトランクス君も久しぶり!!」
悟天とトランクスと挨拶を交わす、長い金髪をミントと呼ばれた少女。彼女は5年前に生まれたラディッツの娘である。
地球に移住してから、ラディッツは密かに大変だが幸せそうに暮らす弟一家の事を微笑ましく思うと同時に、羨ましく思っていた。
そこに更に一生独身を貫くだろうと思っていたベジータが結婚し、本人は無自覚だろうが周りに惚気まくっていた為、ラディッツの結婚願望は次第に大きくなって行った。
とは言えこれまでずっとサイヤ人として生活して来た彼にまともな恋愛など出来る筈もなく、ヤムチャがセッティングしてくれた合コンでは連戦連敗を重ねわ遂には怪しげな婚活アプリに頼ろうとしていたようだ。
それを見かねたブルマが姉のタイツを紹介したそうで、色々あってめでたく二人は結ばれ、5年前には遂に娘のミントが生まれたのだった。
余談だが、ミントが生まれた際ベジータはラディッツに愛用の髭剃りセットをプレゼントし、「娘に嫌われたくなければ日々の手入れを忘れるなよ」と謎のアドバイスを送ったそうだ。(マーロンが生まれた時クリリンにも同じ物をプレゼントしたらしい)
ラディッツは毎朝髭を剃っているし、愛用の電動髭剃りもあるのに、何故こんな物がプレゼントされたのか理解出来ず、使い道もないのでナッパに渡そうとした所、「俺様の髭が似合わねえってのか!?」と危うく大喧嘩にまで発展しそうになったらしい。
そして、ベジータが髭剃りセットをプレゼントした原因が、まだ生まれていない娘に刻まれたトラウマである事を、ラディッツは知る由もなかった。
「ねぇねぇ、ミントちゃんも天下一武道会出るの?」
「それが、出たいって言ったけど、パパが駄目だって許してくれなかったの。」
「えー?伯父さん、なんで許してあげなかったのさ!!ミントちゃんが可哀想だよ!!」
「駄目だ駄目だ!!絶対に駄目だ!!もしミントちゃんが怪我なんてしたらどうする!?もしそんな事になったら俺は……俺はショックでこのパパイヤ島を吹き飛ばしかねんぞ!!」
「兄ちゃん、ミントの事となると相変わらず人が変わったみてぇに過保護になるよなぁ……昔のチチ以上なんじゃねぇか?」
「可愛い子供、それも女の子なんだからラディッツさの反応は自然だべ!」
ちなみに、ミントもこの世代のサイヤ人の為か、既に超サイヤ人化が可能である。覚醒の理由は過保護過ぎて過干渉な父親にうんざりしたとか何とか……
また、ミントが超サイヤ人になった時、ラディッツが「俺のミントちゃんが不良になってしまったぁぁぁぁぁ!!??」と弟の嫁とそっくりな反応をし、元々金髪なのに今更何を言ってるんだと妻を呆れさせたらしい。
「ラディッツ、お前なぁ……そんなに過保護だと今にミントに嫌われちまうぞ?それに過保護過ぎてウザがられたからミントが超サイヤ人になったのを忘れたのか?」
「そうそう、もっと自由にさせてやれよ。」
「だ、黙れ!!いい歳して独身の貴様等に俺の気持ちはわからんのだ!!」
「なっ!?て、てめぇ言っちゃならねぇ事を!!」
「いくらお前だからって許さないぞラディッツ!!」
「ま、まぁまぁ、三人とも落ち着いて下さいよ。ねっ?」
「うるさい!!だいたい悟飯、なんだそのおかしな格好は!?もしミントちゃんに変な影響が出たらどうするつもりだ!!もっと普通の格好に着替えて来い!!」
「なっ……ど、何処がおかしな格好なんですか!?カッコいいでしょう、この衣装!!ねぇピッコロさん!?」
「お、俺にはわからん……」
「あー、もう!!喧嘩がしたいならこの後の大会で好きなだけやりなさい!!全く、子供の前でみっともない連中ね!!」
(ミントが出場しないとなると、子供の部の方は前と同じくトランクスと悟天の決勝で決まりか……しかし、界王神達はもう来ているのか?奴等の気は感知出来んから分からんな……まぁ、直に向こうから接触してくるだろう。)
その後、ベジータ達は早速参加登録しに行くのだが、前の世界と同じくトランクスと悟天は年齢制限から子供の部へ参加する事となった。
ちなみに、天下一武道会予選のパンチングマシーンだが、今回はベジータは自重し破壊しなかった物の、すぐ後のナッパが力加減を誤り、結局粉々に粉砕してしまうのだった。
※※※
「あっ、そうだパパ。今回の大会、油断しない方が良いわよ?」
専用の待機室でくつろいでいたサタンに、ビーデルが声をかけていた。
「フッ、何を言い出すかと思えば、そんな心配は無用だビーデル。誰もこの私に勝つ事など出来はしないさ。」
「でも、今回の大会には孫悟空さんも出てくるのよ?」
「孫悟空?はて、誰だったかな……どっかで聞いた事があるような、ないような……?」
「パパが出る前の天下一武道会の優勝者で、七年前の天下一大武道会でも優勝してた人よ。」
「……えっ?あ、あいつが出て来るの?今回の大会に?」
「ええ。本人も今回は優勝を目指すつもりだって言ってたから、パパも気をつけてね。油断してると負けちゃうわよ?」
それだけ言うと、ビーデルは悟飯に会いに行く為に待機室から出て行った。そしてその数分後、サタンはムンクポーズをしながら「なぁぁんてこったぁぁぁぁぁ!?」と絶叫したそうな。
※※※
その頃、天下一武道会子供の部の決勝戦、悟天とトランクスの試合が行われていた。
二人の実力は子供とは思えない程に凄まじい物となっており、完全にかつてのフリーザを上回っている程だった。
「悟天君もトランクス君もすごーい!!」
「ほう、あのチビどももやるではないか。流石はベジータと孫悟空の息子と言った所か。」
「まだ二人とも本気じゃねぇけどな。」
「へへっ、やっぱり悟天と戦うのは楽しいな!!」
「僕もだよ、トランクス君!!ねぇ、どうせだし本気出さない?やっぱり超サイヤ人抜きだとつまんないよ!!」
「うーん……まぁ、そうだな。大人の部に出させて貰えなかったんだ……どうせなら本気でやっちまおう!!」
「そう来なくっちゃ!!はぁああああああ……!!!!」
悟天とトランクスの気が、激しく上昇して行く。それに合わせて二人の髪が逆立ち、大地が激しく振動し始めた。
「「でやぁああああああああああ!!!!」」
やがて、悟天とトランクスの身体からとてつもない黄金の気が放出され、二人は超サイヤ人に……いや、それすらも上回る超サイヤ人2へと変身を遂げた。
「なっ……あ、ありゃあ超サイヤ人2か!?」
「う、嘘だろ、あの歳でもう超サイヤ人2って……い、いつの間に……?」
「悟天から天下一武道会でトランクスに勝ちてぇって頼まれてな。結構きつめのトレーニングしてやってたら、もうマスターしちまったんだ。でも、トランクスも同じだったみてぇだな?」
「フン……まぁな。(しかし、この世代のサイヤ人の成長速度はとてつもないな……ミントも鍛えればすぐに超サイヤ人2をマスターするのではないか?ラディッツがうるさそうではあるが……)」
「行くぜ、悟天!!」
「うん!!行くよ、トランクス君!!」
紫電を纏った二人が、同時に駆け出して行く。子供の部の決勝戦は、前の世界以上にヒートアップするのだった……
※※※
見渡す限りの黄色い雲に覆われた、天国と地獄の狭間にある閻魔界。ここでは今日も多くの死者の魂が閻魔大王の手によって天国と地獄に送られていた。
「地獄行き、地獄行き、天国行き、地獄行き、地獄行き、地獄行き、天国行き……」
「今日の大王様は少し厳しいオニ……」
次々と死者の魂を地獄行きにしている閻魔大王を見て、いつになく厳しいと思い、部下の鬼がそう呟いた。
死者達は天国行きの者達は特に何もされず、そのまま天国行きの飛行船に乗るだけだが、地獄行きが選ばれた者達は地獄へ行く前にスピリッツロンダリング装置に入れられ、悪の心が浄化される事となっている。
まぁ、大抵の極悪人は、このスピリッツロンダリング装置だけでは全く悪の心を浄化する事は出来ないのだが。
そんなスピリッツロンダリング装置の管理をある鬼が任されていた。しかしこの鬼はいつも職務中、ヘッドホンをつけて大音量で音楽を聴きながら仕事をサボっていた為、よく閻魔大王や上司の鬼達に注意をされており、つい先日これ以上サボるようならクビだと言い渡されてしまったのだった。
「はぁ……閻魔大王様も厳し過ぎるオニ。ちょっと息抜きしてただけなのに……」
適当な場所に座りながら、溜息を漏らしているサイケ鬼。とは言え閻魔大王が本気である事を理解しているのか、流石にいつものようにサボる気にもなれなかった。
だがそんな時、彼の頭の中に不思議な声が響いて来た。
『なら、壊してしまえばどうだ?』
「えっ……だ、誰オニ!?」
いきなり聴きなれない声が頭に響いた事に驚きながら、サイケ鬼は周りを見渡す。しかし当然誰の姿もなく、スピリッツロンダリング装置が稼働する音が聞こえるだけだった。
「き、気のせいオニ……?」
『気のせいではない。私はお前の願いを叶える者だ。』
「ま、また聞こえたオニ!?」
『人も神も、所詮は欲に塗れた醜い生物なのだ。それはあの世を管理する鬼である貴様等も変わらない。なら、お前ももっと自由に生きるべきではないか?』
「じ、自由って……そりゃ、出来るもんならそうしたいオニ……で、でも……」
『ならば、躊躇う事はない。お前の後ろにある機械を破壊しろ。』
「そ、そんな事したら閻魔界が滅茶苦茶になっちゃうオニ!!」
『そうだな。しかし、それの何が悪い?そうすれば小うるさい閻魔大王や同僚どもに頭を悩まされる事はなくなる。永遠にお前は自由になれるのだ、多少世界が滅茶苦茶になる程度、安いものだろう?』
「え、永遠に、自由に……で、でも……」
『さぁ、俺の言った通りにしろ。そうすればお前は永遠の自由を手にし、好きなだけ遊んでいられるようになるぞ。その為の力をお前に貸してやる。』
「あ、あ…あぁ……」
その声が聞こえる度、サイケ鬼の眼の輝きは失われていった。やがて目が虚となった彼は、邪悪なオーラに包まれ、スピリッツロンダリング装置に掌を向ける。
その直後、閻魔界はとてつもない邪念に包まれる事となった……
※※※
「ククク……あの世を管理する鬼と言えど、所詮人と同じ、少し欲望を刺激すればこの様か。さぁ、その調子で世界のバランスを崩せ……この世界のバランスが崩れれば崩れるだけ、俺が顕現する時も近くなるのだからな……フハハハハハハハ!!」
世界と世界の狭間にある空間から、閻魔界で暴れているサイゲ鬼を見て、白い龍が高笑いしていた。
はたして彼は一体何を企んでいるのか?そして閻魔界のバランスが崩れた事で、何が起きてしまうのか?
魔人ブウ以上の脅威が迫っている事を、この時のベジータは知る由もなかった……
ナマズさんが何か企んでるようです。まぁ今回の章にはこれ以上出ないんですが。
ラディッツはタイツさんとくっつきました。娘ェの名前は最初はエシャロットにしようかと思ったんですが、アプリの方で使われてたんでやめました。
まぁミントって名前もアニオリのゲストに使われてたんですが……