ちっ、くだらん…何が強くてニューゲームだ、クソッタレめ   作:ゴロリコン

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復活のF

 同時に飛び出した悟天とトランクスが激突すると轟音が響き渡り、会場が……いや、パパイヤ島そのものが激しく振動する。

 

 直後、二人は後方に弾け飛ぶが、即座に体勢を立て直したトランクスが悟天に近接戦を仕掛けるべく再度突撃し、一方の悟天は接近させるかとばかりに特大の気功波を放った。

 するとトランクスは急停止し、右脚に気を込めると、そのまま気功波を蹴り上げた。そして蹴り上げられた気功波は遙か上空で大爆発を起こした。

 

「おいコラ、観客達に当たったらどうすんだ!?もっと考えて打てよ!!」

 

「トランクス君ならどうにかするって考えたから打ったんだよ!!」

 

「はっ、どうだか!!」

 

「おっと!!」

 

 喋りながら突撃して来たトランクスのパンチを受け流すと、一瞬にして悟天の姿が消え、それに続くかのようにトランクスの姿も消え、直後、上空で何度も激しい衝突音が響き渡った。

 一般市民達には何が起きているのかさっぱりわからないが、とにかく凄まじい戦いが行われている事だけは理解しているようで、大いに盛り上がっている。

 一方でZ戦士達は、悟空やベジータのように悟天とトランクスの実力を正確に把握していた者達はともかく、そうでなかった者達は完全に超サイヤ人2を使いこなして戦う悟天とトランクスに、目を見開いて驚愕していた。

 

「う、嘘だろう、悟天とトランクスも完全に超サイヤ人の壁を越えてる……あの二人ってあんなに強かったのか!?」

 

「悟飯でさえあれくらいの歳の頃はもっとレベルが低かったと言うのに、あの二人は既に超サイヤ人2か。フッ、これからどう強くなって行くのか見物だな。」

 

(よ、良かったぁ二人が子供の部に出てくれて……)

 

 上から順にヤムチャ、ピッコロ、クリリンの反応である。特にクリリンは二人が大人の部に出ていた場合賞金が貰える可能性が更に下がっていたので、明らかにホッとしている。

 

「ねぇねぇ悟空叔父さん!!あたしもあの凄い超サイヤ人になりたい!!」

 

「おっ、じゃあ今度からミントも一緒に修行すっか?修行はみんなでやんのも楽しいし、オラならいつでも大歓迎だぞ!!」

 

「ほんとー!?」

 

「だ、駄目だ!!修行なんてそんな物騒な!!ミントちゃんはそんな事よりもっと女の子らしく可愛い遊びをしなさい!!カカロット、貴様もあまりミントちゃんに危ない事をさせるんじゃ……」

 

「フンッ!!」

 

「おごぉっ!?み、ミントちゃん、何故……」

 

「悟空叔父さん、早速明日から行っても良い?」

 

「お、おお……明日は仕事があるから、今度の日曜ならでぇじょうぶだぞ。」

 

「わかった、じゃあ日曜に叔父さん家に行くね!!」

 

(ラディッツ、哀れな……)

 

 愛娘に鳩尾に一発入れられ蹲っているラディッツを見て、密かに同情してやるベジータ。一方ミントはこう言う時の父の対処法を既に理解しているようだ。……物騒極まりない、ある意味サイヤ人らしいやり方ではあるが。

 

 一方その頃、悟天とトランクスは激しい戦闘を繰り広げていたせいか、ダメージが蓄積しているようで、肩で息をしていた。

 しかしそれでも二人の目から闘志が衰える事はなく、逆にもっと激しく燃え上がっていた。

 

「や、やるじゃねーか、悟天。正直言って今ならお前相手でも楽勝だと思ってたのに、こんなに強くなってるなんてよ。」

 

「と、トランクス君の方こそ、僕絶対負けないつもりでお父さん達に鍛えて貰ったのに互角だなんて、ちょっと驚いちゃった。でも……」

 

「ああ、多分俺も同じ事言おうとしてたと思う。勝つのは俺だぜ!!」

 

「いいや、僕の方だよ!!」

 

 再び二人の姿が消え、先程と同じく激しい激突音が会場全体に響き渡る。だが、今度先に姿を現したのは悟天だった。背中に蹴りを入れられた事でリングに叩きつけられてしまったようで、無防備な姿を曝け出している。

 

「よーし、トドメだ!!パパから教えて貰った必殺技を受けてみろ!!」

 

「っ!?」

 

 トランクスが右手を構えると、青緑色の気が収束されて行き、激しく発光を始める。

 

 その姿を見た悟天は慌ててかめはめ波の構えを取るが、完全に初動が遅れてしまっており、とてもではないが間に合いそうもなかった。

 

「へへん、今更反撃しようとしたってもう遅いぜ!!こいつで終わりだぁ!!ファイナルシャインアタァァァァック!!!!」

 

 かめはめ波で反撃しようとしている悟天にトドメを刺すべく、ファイナルシャインアタックを放つトランクス。するとトランクスの右手から青緑色の気功波が放たれ、真っ直ぐ悟天へと突撃して行く。

 だが、気功波が悟天に命中する寸前、突如悟天の姿がリングから消えてしまい、攻撃対象が消えた事で気功波はリングに直撃し、大爆発を起こした。

 

「なっ、消えた!?それに今の、まさか悟空おじさんの……!!」

 

 命中する寸前、悟天の姿が消えたのを見逃さなかったトランクスは、先程の現象に該当する技に心当たりがあった。

 そしてその予想が正しかったと言わんばかりに、シュンっと風を切り裂くような音がしたかと思うと、背後にとてつもない気が現れた。

 

 恐る恐る顔を後ろに向けると、そこには両手の間に青白い気を球状に収束させ、今にもそれを解き放たんとしている悟天がこちらを睨みつけていた。

 

「しゅ、瞬間移動!?ま、まず……」

 

「波ぁああああああああ!!!!」

 

「う、うわぁああああああ!!??」

 

 トランクスの背中に、瞬間移動して来た悟天のかめはめ波が直撃する。そのままトランクスはリングの外まで吹っ飛ばされ、場外負けとなってしまった。

 

「じょ、場外!!トランクス君、場外です!!よって少年の部優勝者は、孫悟天君に決定しました!!」

 

 司会の男性がそう宣言すると、一瞬会場全体が静まり返り、すぐに凄まじい声援が湧き上がった。

 

「き、汚いぞカカロット!!瞬間移動なんぞを教えやがって!!」

 

「い、いや、悟天が教えて欲しいって言うから……そ、それにオメェだってトランクスに自分の技教えてたんだから人の事言えねぇだろ?」

 

「ぐぬぬぬ……お、おのれぇ……!!この屈辱は本戦で晴らしてやる!!」

 

「しかし、今更だがトランクスも悟天も公衆の面前で超サイヤ人に変身してしまったぞ。いっその事お前達も超サイヤ人を解禁すればどうだ?」

 

 今更隠す必要もないだろうとレッドが超サイヤ人の解禁を提案するが、即座にヤムチャが首を横に振った。

 

「か、勘弁してくれ!!悟空達が超サイヤ人にならないって言うから出ようと思ったのに、それじゃ勝てる可能性が一気にゼロになっちまう!!」

 

「それに、それだと超サイヤ人4になれるベジータが圧倒的に有利になっちまうぜ。なぁ?」

 

「ああ。」

 

「フン、馬鹿をやらかして尻尾を切ってしまった貴様等が悪いんだろう。」

 

 そうベジータが指摘した通り、既にラディッツとナッパにはサイヤ人の尻尾はない。

 

 話はベジータと悟空がヤードラット星で修行している頃まで遡る。

 

 地球の文化を大いに楽しんでいたラディッツとナッパは、その日も飲み友となったヤムチャと共に街に繰り出し、たらふく酒を呑んで酔い潰れていたのだが、なんとその日は満月の日だったのだ。

 その事をすっかり忘れていた二人はうっかり満月を見て大猿化してしまい、下級戦士故に理性を保てないラディッツは暴走し、これまた大いに酔っていたナッパも悪ノリし、まるで怪獣映画のように街で大暴れしてしまったのだ。

 

 最終的にヤムチャを除く地球のZ戦士の活躍で二人の尻尾を切り落とす事に成功し、犠牲者が誰も出ずに済んだのだが、二人は身元引受人となっていたブルマに滅茶苦茶説教されてしまった。

 また、行きつけの飲み屋まで破壊してしまった為、これに懲りた二人は二度とこのような事を起こさない為に数ヶ月後に生えて来た尻尾を即座に切り落とし、それ以降は前の世界のベジータや悟飯のように全く生えなくなってしまったようだ。

 

「まったく、あの時は死ぬかと思ったぜ……」

 

「いや本当ですよ。ヤムチャさんあの時滅茶苦茶酔っ払って大猿化したナッパの頭の上で盆踊りしてたし、よく生き残れましたね……」

 

「そ、それは言わない約束だぜクリリン……」

 

「あん時生えて来た尻尾を切り落とさなけりゃ、ラディッツはともかく俺は確実に超サイヤ人4になれてたのになぁ……」

 

「いっそドラゴンボール使ってオラ達も生やして貰えば良いんじゃねぇか?」

 

(カカロット達が超サイヤ人4になれるようになればかなり戦力的にはプラスになる……それに、マイナスエネルギーの問題も解決した今、決してその選択肢も無くはないか……)

 

 その後、悟天とミスターサタンの特別試合が行われ、前の世界のトランクスと似たような感じで終わり、休憩を挟んだ後に大人の部の組み合わせを決める抽選が行われ、以下のような組み合わせに決定した。

 

 余談だが、ラディッツ達が参加する事になった結果、マイティマスクは予選落ちとなり、悟天とトランクスは服を奪って出場する事が出来なくなってしまい、不貞腐れてしまったらしい。

 

第一試合 ベジータvsシン

第二試合 悟空vsヤムチャ

第三試合 ピッコロvsナッパ

第四試合 ラディッツvsスポポビッチ

第五試合 クリリンvsヤムー

第六試合 グレートサイヤマンvsキビト

第七試合 セイバーレッド005vsビーデル

第八試合 ミスターサタンvs18号

 

「一回戦はヤムチャとか!!いつも職場で手合わせしてっけど、天下一武道会でオメェとやんのは初めてだな!!」

 

「……いない……」

 

「ん?どうしたヤムチャ?」

 

「この世界に神はいない……」

 

「えっ?デンデなら今も神の神殿に居ますよ?」

 

 悟飯のツッコミがトドメとなり、ヤムチャは静かに灰と化すのだった……

 

(界王神……やはり来ていやがったか。ヤムーとスポポビッチが居る事から、バビディの野郎も動き出しているのは間違いないようだな。しかし、まさか界王神とやる事になるとは……)

 

 界王神とキビト、そしてスポポビッチとヤムーにちらりと視線を向けるベジータ。ラディッツとナッパ、それからターブルが出場している関係で参加者や試合の組み合わせが変わっているが、彼等がここに居る以上、やはり大会は途中で抜け出す事になるだろう。

 

 そして抽選が終わり、遂に天下一武道会第一試合、ベジータとシンこと界王神の試合が行われた。

 

「よろしくお願いしますね、ベジータさん。」

 

「……言っておくが貴様が誰であろうと、俺は勝負事において手を抜くつもりはないぞ。」

 

「フフフ、それで構いません。さぁ、貴方の力を見せてください。」

 

「そうか……では少しだけ力を見せてやろう!!はぁあああああ……!!!!」

 

「なっ!?」

 

 気を僅かに解放するベジータ。だが、それだけでも界王神の想定を遥かに超える程のパワーだった為か、界王神は冷や汗を流しながら目を見開いている。

 

「……こ、これは、想像以上ですね……わかりました。この試合、私の……ぐはぁっ!?」

 

 ベジータの想像以上の力を感じ取り、降参しようとする界王神だが、それよりも速く接近して来たベジータのパンチをもろに食らい、派手に吹っ飛ばされ、客席に叩きつけられてしまう界王神。当然、場外なので失格である。

 

「シン選手、場外!!なんとベジータ選手、パンチ一発で勝利しました!!」

 

「ご、ご無事ですか!?」

 

「え、ええ……油断したつもりはありませんが、ま、まさかこれ程だったとは、まるでビルス様のようだ……」

 

 キビトにより治療を受け、どうにか立ち上がる界王神。そのまま二人は控室へと戻って行った。

 

(思わず殴ってしまったが……まぁ、キビトの野郎がいるから大事には至らんだろう。さて、次はカカロットとヤムチャの試合か……)

 

「よし、次はオラの番だな!!」

 

「や、ヤムチャさん、元気出してくださいよ。わ、ワンチャンありますって、きっと!!」

 

「お前は良いよなクリリン、目付きがやばい以外はてんで大した事無さそうな相手でさ……」

 

「まっ、そう腐るなや。今度の飲みは俺が奢ってやるから、派手に散って来な!!」

 

「人が負けるの前提みたいに言うな!!いや、そりゃ勝てる気がしないけどな!?」

 

 茶化してくるナッパに文句を言いながらも、ヤムチャは悟空と共に舞台へ移動した。

 

「それでは、試合始めっ!!」

 

「さぁ、どっからでも来いヤムチャ!!」

 

「く、クソッ!!こうなったら破れかぶれだ!!50倍界王拳っ!!!!」

 

 ヤムチャは自棄を起こしながら50倍界王拳を発動すると悟空へ特攻……する事は出来なかった。

 突然紫の光線が二人の間に放たれ、舞台に穴を開けたからだ。

 

「なっ……だ、誰だいきなり!?」

 

「っ!!こ、この気は……まさか!?」

 

 覚えのある気を感じ取り、冷や汗を流す悟空。そして上空に目を向けると……

 

「貴方から受けた屈辱は、特別室とやらで苦しめられていた時も、一度足りとも忘れた事はありませんでしたよ……さぁ、復讐の時間だ……覚悟しろ孫悟空っ!!貴様だけはこの手で殺してやるぞ!!!!」

 

「ふ、フリーザ……!?」

 

 なんと、かつてラディッツの手により葬り去られた筈のフリーザが、狂気の笑みを浮かべながら悟空を見下ろしていた。

 

 はたして、いったいこの世界に何が起きているのだろうか……?




閻魔大王が封じられたから特別室に隔離されてたフリーザ様も脱出できたようです。つまり彼も出て来ている訳ですね、はい。
ちなみに復活のフュージョンの時と同じくフリーザは特にパワーアップとかはしてませんから悟空が出張るまでもなくヤムチャでワンパン余裕です。今は。
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