ちっ、くだらん…何が強くてニューゲームだ、クソッタレめ   作:ゴロリコン

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これが兄弟かめはめ波だ!!

 いきなりナッパの生殺与奪の権理を与えられた悟空とラディッツ。悟空は困惑し、ラディッツもまさかベジータがそんな事を言ってくるとは思っていなかったのか面食らっているようだった。

 

「ど、どうする兄ちゃん?」

 

「………」

 

「おい、孫悟空!!悩む必要などない、とっととそいつを始末しろ!!生かしておいてもろくな事にはならんぞ!!」

 

「いや、でもこいつ等ヤムチャ達や地球のみんなを殺したりした訳じゃねぇんだろ?だったら何も、命まで奪わなくても…」

 

「バカが!!それは単に奴等がドラゴンボールを探しているからなのと、あのチビが手を抜いて遊んでいたからに過ぎん!!もし最初からあのチビが本気を出していれば、俺達など一人残らず一瞬で殺されていたんだぞ!!」

 

「そ、そう怒鳴るなよピッコロ…」

 

 さっさとナッパを始末するよう叫ぶピッコロに対し、悟空はやはり殺す事に関しては否定的のようだ。ベジータはそれを見ながら「まぁこの頃のピッコロなら迷わずそう言うだろうな」と他人事のように考えていた。ナッパをどうするか決めろと言いはしたが、悟空がいる時点でどうなるかは予想が出来ているからだ。

 

「あいつを倒したのは兄ちゃんだし、オラは兄ちゃんの好きにすれば良いと思うぜ。まぁ、命まで奪う事はねぇと思うけど…」

 

「…カカロット、お前はあいつに死んで欲しくないのだな?」

 

「えっ?あ、ああ…やっぱ悪人でも死なれると後味悪いからな!」

 

「………わかった。ベジータ、ナッパを連れてこの星から出て行け!!そうすればこれ以上は何もしないと約束する!!」

 

「兄ちゃん…!そういう訳だからピッコロ、おめぇもこれ以上手出しはすんなよ?」

 

「ちっ、甘ちゃんどもめ…!!」

 

「…良いだろう。ナッパ、貴様は向こうで休んでいろ。ラディッツとカカロットに感謝するんだな。」

 

「く、くそっ…この俺様が、あんな屑どもに情けを掛けられるとは…!!」

 

(それにしてもラディッツの奴、随分と甘くなっているな。間違いなくカカロットの影響なのだろうが、本当に一体何があったんだ…?)

 

 自分の記憶の中のラディッツとは似ても似付かぬ今のラディッツに内心首を傾げるベジータ。地球に行く前は悟空を弾除け扱いしていた癖に、何があったと言うのだろうか?ベジータはひょっとするとこの世界は単なる過去の世界と言う訳ではないのではないかと思い始めていた。

 

「…さて、次は俺が相手だ。カカロット、ラディッツ。兄弟纏めて相手をしてやろう。」

 

「悟空、気をつけろ!!あいつはさっきのデカブツなんかとは比べ物にならないくらい強い!!」

 

「ああ、わかってる…ここに来る前、あいつのとんでもねぇ気を感じたからな…でも心配すんな!オラもあの世でめちゃくちゃ修行したし、兄ちゃんだってついてんだ!!」

 

「お父さん…」

 

「…悟飯、だったか。心配するな。カカロットは絶対に死なせん。」

 

「あ…う、うん!!」

 

「待ってろよ悟飯!すぐに終わらせて帰ってくるからな!」

 

「ベジータ、場所を変えるぞ!ついて来い!」

 

 誰も巻き込まないよう、場所を変えようとするラディッツと悟空について行くベジータ。移動した先はやはりと言うべきか、ベジータが悟空と初めて戦ったあの場所だった。

 

「ここなら誰も巻き込まねぇだろう。」

 

(やはりここか…だが、カカロット…まさか、また貴様と会えるとはな…)

 

 じっと悟空を見つめるベジータ。かつてどれだけ血の滲むような努力をしても、決して追い抜く事の出来なかった男。常に自分の先を行き、ある意味では生き甲斐ですらあったと言える男が、世界を救った末に消えてしまった筈のライバルが、今こうして目の前に立っている。

 

(…わかっている。こいつは確かにカカロットだが、俺が追い続けていたあいつとは別人だと言う事は…だが、それでも…たとえ別人であったとしても、こうして貴様と対峙出来る日が来るとは…)

 

「…?なぁ、おめぇさっきからじっと見て来るけど、なんかオラの顔についてっか?」

 

「…フン、貴様に答える義理はない。」

 

「なんだそりゃ?変な奴だなおめぇ…」

 

「な、何ぃ!!変な奴だと!?き、貴様にだけは言われたくないぞ!!」

 

「へっ?」

 

「あっ、いや…ほ、ほら、さっさと始めるぞ。二人纏めて相手してやってもかまわん。好きに攻めて来るがいい!!」

 

「兄ちゃん、ここはまずオラにやらせてくれねぇか?」

 

「…わかった。だが、危ないと判断したらすぐに助けに入らせて貰うぞ。」

 

「ああ、それでかまわねぇ…行くぞ!!」

 

「来い、カカロット!!」

 

 かつてと同じ構えを取り、ベジータに向かって行く悟空。その動きは先程のラディッツと同等の物であり、もし戦っているのがナッパだったら、手も足も出ずボコボコにされていただろう。

だが、今戦っているのは数々の強敵との戦いを生き抜いた歴戦の戦士であるベジータだ。当然ナッパと同じようには行かない。

 

「はははははは!!どうしたカカロット!?手も足も出ず防戦一方ではないか!!ええ!?」

 

「ぐっ!?(な、なんて奴だ!!攻撃が早過ぎて反撃に移れねぇ!!ガードするのがやっとだ!!)」

 

「遅いっ!!」

 

「ごほっ!?」

 

 悟空の腹に膝蹴りを叩き込むベジータ。そして腹を抑えて蹲った瞬間、悟空の頭にダブルスレッジハンマーを叩き込み、地面に叩き落とす。だが、ベジータは一瞬にして地上に移動すると、落下中の悟空に回し蹴りを叩き込み、そのまま岩盤に叩きつけた。

 

「ぐっ…ぐはっ…つ、つえぇ…とんでもねぇ気だと思ってたが、まさかこんなにとは…」

 

「ぬ、ぬぅ…!!俺とカカロットはかなり実力を上げた筈だと言うのに、それでもベジータには届かないと言うのか…!?」

 

「どうした、攻めて来ないのか?それとも降参するつもりか?」

 

「ま、まだまだ勝負はこれからさ!!奥の手を見せてやるよ!!はぁぁぁぁぁぁ…!!!!」

 

 構えを取り、気を高めて行く悟空。やがて全身から赤い気のオーラが放出される。

 

(赤い気…界王拳か。)

 

「界ぃ王拳っ!!」

 

オーラを爆発させ、一直線にベジータへと向かって行く悟空。そのスピードは先程までとは比べ物にならない程上昇している。だが、界王拳状態の悟空のパンチを、ベジータは難なく受け止めてしまった。

 

「なっ、受け止めた!?」

 

「それが貴様の言っていた奥の手か?だとしたら残念だったな!!」

 

「ガハッ!!」

 

「その程度のパワーアップでは、この俺には届かん!!食らえっ!!」

 

 悟空の顎を蹴り上げ、空中まで吹っ飛ばすとエネルギー弾を打ち出すベジータ。空中で体勢を整えた悟空は何とかエネルギー弾を回避するが、肩に掠ってしまい、道着も半分程千切れ飛んでしまった。

 

「か、界王拳を使っても駄目なのか…へ、へへっ…こんな時だってのに、オラワクワクしてきたぜ…!!」

 

(フッ…どの世界でも貴様は変わらんな、カカロット…)

 

「身体よ持ってくれ!!界王拳4倍…いや、6倍だ!!」

 

 界王拳を6倍の倍率に高め、ベジータへと猛攻を仕掛ける悟空。この世界ではラディッツと一緒に修行した影響なのか、この時点で界王拳を6倍まで高める事が出来るようになっていた。だが、それでもベジータには届かない。

 

「少しはマシな動きになったじゃないか!!だが、まだまだ足りんなぁ!!」

 

「だったらこれならどうだ!?かぁぁぁ…めぇぇぇ…はぁぁぁ…めぇぇぇ…!!波ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 6倍界王拳で限界まで気を高めた状態で、全力のかめはめ波を放つ悟空。ベジータは右手に気を少しだけ集めると、そのままかめはめ波を受け止めた。

 

「ぐっ…ギギギ…!!お、押し通せねぇ…!!」

 

「カカロットッ!!」

 

「っ!兄ちゃん!?」

 

「確か、こんな風に構えるんだったな…そして界王拳6倍っ!!」

 

 悟空の横に並び立つラディッツ。そして一気に界王拳を6倍まで跳ね上げると、悟空と同じ技の構えを取った。

 

(あ、あの構えは…かめはめ波だと!?ラディッツの野郎が撃つと言うのか!?)

 

「食らえベジータ!!これが我等兄弟の全力だ!!かめはめ波ぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 何と、かめはめ波を放ったラディッツ。そして二人のかめはめ波は一つとなり、極大のエネルギー波と化してベジータへ突撃する。このかめはめ波を受ければ、ギニュー特戦隊ですら跡形も無く消し飛ぶだろう。それ程までの破壊力を誇る一撃だ。しかし、それでも…それでも届かない。生きるリアルチートその物である今のベジータには、その程度ではまるで足りていないのだ。

 

「かぁっ!!!!」

 

 ベジータは少しばかり気を高めると、強引にかめはめ波の軌道を上空に逸らしてしまった。そして軌道の逸れたかめはめ波は空高く登って行くと、遥か上空で大爆発を起こした。

 

「は、弾き飛ばしやがった…お、オラ達の全力のかめはめ波を…」

 

「ぐっ…く、くそっ…ば、化け物め…!!」

 

「…今のは中々良い攻撃だったぞ。だが、それが貴様等の限界のようだな?」

 

「………カカロット、元気玉を作れ。あの技はお前しか習得出来なかったからな…時間は俺が稼いでみせる!!」

 

「兄ちゃん!?無茶だ!!兄ちゃんもさっきのでかなり気を消耗しただろ!!」

 

「だとしても、ベジータを倒すにはそれしかない!!安心しろ、死ぬつもりはない!!行くぞベジータ!!界王拳っ!!うおおおおお!!!!」

 

(やはり次は元気玉か。しかし今の会話からしてラディッツは元気玉は習得出来なかったようだな…まぁいい。少しラディッツの相手をしつつ、時間稼ぎをさせてやるか…)

 

 敢えて相手の思惑に乗り、ラディッツの相手をするベジータ。だが、先程のかめはめ波で相当体力を消耗しているのか、界王拳を倍化させてまで発動する事は出来ないようで、すぐに追い込まれてしまう。

 

「ダブルサンデー!!」

 

「そんな攻撃が効くか!!はぁっ!!」

 

「ぐおおおお!?ま、まだまだぁ!!」

 

「…随分と頑張るじゃないかラディッツ。いったい何がそこまで貴様を変えた?」

 

「さ、さぁな…だが誰かの為に頑張るってのも悪くないと思っただけだ!!はぁっ!!」

 

(フン、らしくない事を言いやがって…むっ?どうやら元気玉の方が出来たようだな。ならばもう時間稼ぎに付き合ってやる義理はない!!)

 

「うおおおおお!!」

 

 ラディッツ渾身のパンチを回避すると、ボディブローを叩き込んで一撃で意識を刈り取るベジータ。だが、その背後で悟空が元気玉を構えていた。

 

「がはっ…!?」

 

「今だ!!受けてみろ!!これが元気玉だぁぁぁ!!!!」

 

 ベジータがラディッツの方を向いている隙を突き、元気玉を投げつける悟空。このタイミング、完全に直撃すると悟空は確信していた。しかし、その希望は呆気なく打ち砕かれてしまう。

 

「はぁっ!!」

 

 なんと、振り向き様に拳を振い、元気玉が上空まで弾き飛ばされてしまったのだ。

 

「なっ!?」

 

「砕け散れぇっ!!」

 

 間髪入れずにエネルギー弾を打ち込み、元気玉を爆破するベジータ。悟空達の最後の切り札さえ、全く通用せずに終わってしまった。

 

「そ、そんな…元気玉が…」

 

「隙だらけだぞ、カカロット!!」

 

「っ!!し、しまっ…ぐあああああ!?」

 

 愕然としていた悟空の目の前に一瞬で移動すると、無防備な横っ面にパンチを叩き込んで殴り飛ばすベジータ。先程までのダメージあり、もはや悟空に立ち上がる力は残されていなかった。

 

「かはっ…は、はは…ま、参った…お、オラ達の完敗だ…もう鼻ほじくる力も残ってねぇ…」

 

「………」

 

「オラも、ここまで…か…悟飯、チチ、兄ちゃん、みんな…すまねぇ…」

 

「………フン!!」

 

 右手を翳し、エネルギー弾を放つベジータ。だがそのエネルギー弾が悟空を焼く事はなく、逆に悟空の体の中に吸い込まれるように消えて行った。

 

「っ!!こ、これは…オラん中に気が…お、おめぇが分けてくれてんのか?なんで…」

 

「やかましい。死にたくなければ黙っていろ。」

 

「………」

 

(これで一応の決着はついたか…後はナメック星でフリーザを叩き潰し…ん?ナメック星?っ!!そ、そうだ!!カカロット達がナメック星に来たのは死んだピッコロ達を生き返らせる為だった!!このままではこいつ等がナメック星に来ない!!ど、どうすれば…)

 

 ベジータ、ここで漸くナメック星に悟空達が来る理由が消えている事を思い出す。そう、悟空達がナメック星に行ったのは死んだ仲間達を甦らせる為なのだ。しかしこの世界では誰一人犠牲者が出ていない為、ナメック星に行く理由が全くないのである。

 

(ど、どうする!?今からピッコロ達を殺すか!?いや、流石にそんな事は…だがしかし、ナメック星に来なければカカロットはスーパーサイヤ人に目覚められないし…ど、どうする…どうすれば良い…!?)

 

(…?こいつ、何で急に変な顔してんだ?オラに気ぃ分けてくれてっから悪い奴じゃねぇんだろうけど、やっぱり変な奴だな…)

 

一人悩むベジータをやはり変な奴と認識する悟空。はたして、ナメック星編は一体どうなってしまうのか…




とりあえずフリーザ編まではサクッと終わらせたいですね…

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